桜木紫乃のレビュー一覧

  • 谷から来た女

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    アイヌを用いて、どう生きることが大切かを問う作品。

    赤城ミワという人物にまつわる6つのエピソードから成る構成が良い。
    生前、過去、現在、時間で並べないのがいいし、主人公は別にしてミワが及ぼす影響として描くのもいい。

    アイヌについての小説ではない(と思う)
    アイヌについて知りたいという人には肩透かしな気がする。

    北海道出身の桜木さんが書いているのがいい。

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    2024年08月04日
  • 蛇行する月

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    20歳以上離れた妻のいる男と、妊娠をきっかけに駆け落ちした順子を軸に
    縁の女性たちの日常を描く短編集

    全体的にどろりとした雰囲気で、曇天のイメージ。
    どうとらえればいいのかわからず、何を伝えたいのかもわからず、不思議な作品でした

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    2024年07月24日
  • 無垢の領域

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    違う人間の価値観で作られる違う人生が混ざり合う物語。
    小説は1つの事件に全員が巻き込まれる形式が多いけど、この作品はそれぞれに事件がある中で全員がゆるく絡み合い、人生、という感じがした。

    自分の卑屈さを紛らわすために、より惨めになりたい気持ち。
    自分の冷たさに気づかないように傷を求める気持ち。
    自分の狡さを隠すために、相手に委ねる気持ち。
    人間の汚い感情が丁寧に描写されていて、そこに存在する無垢が強調されていた。

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    2024年07月24日
  • 谷から来た女

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    アイヌ紋様デザイナー・赤城ミワと関わりがあった6人の男と女。彼女の生き方を目の当たりにして自分自身を見つめる彼らの内面を描く6つの連作短編。

    桜木さん独特の温度の低い文章が心地よい。
    アイヌ民族であるミワの誇りと強さが際立つ作品だけど、彼女のセリフが観念的すぎてわかったようなわからないような。いまいち心に刺さらなかったのが残念。

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    2024年07月11日
  • 谷から来た女

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    アイヌ民族、赤城ミワを軸にした6つの連作短篇集。世界中に存在する『民族という重荷』。ミワは屈せず、背中に広がるアイヌの紋様を誇りに生きる。その美しい紋様が、彼女の強さや優しさを投影しているように思えた。

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    2024年07月09日
  • 二周目の恋

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    「道具屋筋の旅立ち」
    「無事に、行きなさい」は、読んでてモヤモヤしつつ要点が掴めずにいた。
    カーマンラインはタイトルに合ってる気がした。
    ただ二週目ってなに?! 二度目ではなく二週目なのが、わからない。

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    2024年07月08日
  • 谷から来た女

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    2024/06/05リクエスト 1

    アイヌ紋様デザイナー・赤城ミワ。
    ミワが近くにいたら、どうやって付き合っていいかわからなくなると思う。
    冷静沈着、自らのアイヌ民族であることを隠すことなくプライドを持って誇り高く生きる姿はきっと同性から見ても眩しすぎる。
    20-30年後のミワを見てみたい。

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    2024年07月08日
  • 谷から来た女

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    北海道に暮らしていた時期があり、地名にアイヌ語が多く使われていたことを思い出した。
    ウポポイができる前の、ポロトコタンという施設だった時に訪れたことがあるけど、自然と共存する文化、響きが優しいアイヌ語の子守唄が印象に残っていて、今回の話にもすっと入ることができた。
    静かで深い話。

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    2024年07月08日
  • 谷から来た女

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    「谷から来た女」
    「ひとり、そしてひとり」
    「誘う花」
    「無事に、行きなさい」
    「谷へゆく女」
    「谷で生まれた女」
    6話収録の連作短編集。

    渦巻柄が描かれたアイヌ文様の装丁が目を惹く。

    アイヌの出自を持つデザイナー・赤城ミワを軸にした物語。
    時系列はバラバラだが読み進めるうちに赤城ミワという一人の女性の輪郭や姿形が浮かび上がって来る。

    様々な差別を受け続けたアイヌ民族。
    だがミワは誰かを恨むでもなく、常に凛とした態度を崩さず包容力すら感じさせる。

    ミワと関わる事で己の愚かさに気付く人々。

    人としてどうあるべきか考えさせられる一冊。

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    2024年06月25日
  • 谷から来た女

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    アイヌの娘の赤城ミワにまつわる短編集だった。しんみりとした作品だった。各短編に出ている主人公のミワがなかなか出てこなかったり、時系列順になっていなかったり混乱したが、そうだこの本は短編集だったこれもありだなって思った。しかしなかなか味のある作品だった。

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    2024年06月24日
  • ふたりぐらし(新潮文庫)

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    夫と妻交互の目線で描かれる、静かに生活が降り積もっていく夫婦の物語
    ぐるりと季節がすすむたび、2人ははより「夫婦らしく」寄り添いながら生きていく
    『男と女』『理想のひと』の2作が特にすきだったな
    紗弓の母が信好にいろいろ言いたくなる気持ちも少し分かる
    主人公2人の性格が穏やかだからか、日常の些細な事件もそんなに苦しくなく淡々と進んでいく
    家族、夫婦って最小限の社会単位なんだな〜

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    2024年06月23日
  • 俺と師匠とブルーボーイとストリッパー

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    第13回新井賞受賞作

    釧路のキャバレーで働く二十歳の青年
    ギャンブルに堕ちていた「サソリのテツ」と呼ばれていた父親は亡くなった
    葬儀にも出ず遺骨だけが彼の元へ

    家族という存在に縁が薄かった青年は
    「世界的有名マジシャン」の師匠
    「シャンソン界の大御所」のブルーボーイ
    「今世紀最大級の踊り子」のストリッパー
    どさ回りの三人と 年を越す一カ月、キャバレーの寮で同居生活
    社会からはみ出しているけれど、人としてなんだか暖かい人達
    クセは強め 人情は厚め 後味が良い三人組
    本当の家庭のような 一時の家族のような
    彼らに出会った青年は、何かを求めて釧路を出ていく

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    2024年06月18日
  • ふたりぐらし(新潮文庫)

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    リアルだなぁ実にリアル。わたしならどうするかな、と考えながら読んだ。2人で夕食の準備ができるかんけいっていいなー

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    2024年06月18日
  • 谷から来た女

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    アイヌの出自を持ち、独自のスタイルで地位を確立したアイヌ紋様デザイナー・赤城ミワ。
    彼女と関わった人との連作短編集。

    静かなのにじわじわと刺してくるようなミワ。
    誰に対しても冷静なのに突き放すわけではない。
    ただ何に対しても真面目であり、芯の強い女性だと感じる。
    近寄りがたくてこわいのに知りたいと思うのである。

    深くて重さを感じる描きかたは、桜木紫乃さんらしく出身地である北海道を舞台にした作品も少なからずある。
    アイヌの歴史や民族のことは、深く知ることもなかったのでもっと知りたくなった。




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    2024年06月17日
  • 家族じまい

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    地元の直木賞受賞作家なので存じてはいたが、これまで読んだことはなかった(と思っていたが「凍原」は読んだことがある)。現代文の共テ模試に使われてたのを少し読んで、心情描写が少しクセのある文体だなあ、と引っかかって、ちゃんと読んでみることに。
    結論としては、次積極的に買うことはないかな、と。年が同じくらいで、「燃え残ったものなんてあるんだろうか」とか共感できるところも多いし、心理の描き方が特に上手だなと感じるけれど…
    家族関係の設定がウェットすぎる点が入り込めなかった。道民のドライな気質風に書いてるのだろうけど、心に重しがある登場人物ばかり。まあそうでないと、物語は進まない訳で。老夫婦の道行きはオ

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    2024年06月12日
  • 彼女たち

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    体力ないときにちょうど良い量と写真
    想像していたより文量少なかった
    このカフェみたいなほっと一息つける身近な場所の存在価値は本当に高い

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    2024年06月08日
  • 蛇行する月

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    他人と比較する幸せは結局「しあわせ」に気付かないし、満足しない。
    本当の幸せは自分が測るもの。順子の健気な強さが羨ましい。

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    2024年06月06日
  • それを愛とは呼ばず

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    〈そこにあったものは「愛」だったのか? 驚愕の結末が話題を呼んだ傑作サスペンス長編。〉

    読書会課題図書
    皆さんの感想など伺いたかったけれど、体調不良で欠席。
    残念

    それにしてもこのラストは!?
    えー!
    なに?

    沙希はこれでよかったの?
    これからどうして生きていくの?

    ラスト
    「花の下に埋もれているのは、なんですか?
    それを愛と呼んではいけないのでしょうか?」

    ≪ 教えてよ 執着幸福 それは愛 ≫

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    2024年05月24日
  • 家族じまい

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    桜木紫乃さんの恐ろしさは、その土地の空気感を文章に落とし込む所だ。長女は江別、次女は函館、実家は釧路。その土地ならではの人柄や風習・慣習は確実にある。それを言葉にするのは難しい。中にいれば気が付けない。外からの目線なのに、ナチュラル。親の老後と子供の巣立ちと、おそらく更年期だって入ってくる年頃で、そういった穏やかとは言い難い日々を過剰にドラマチックに仕立てるでなく、どこの家にもおきていそうな温度で描く。他人事ではない切実さがある。墓じまいのように家族がしまえたら…そんなことを思う。

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    2024年05月05日
  • 裸の華

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    ざっくりいうと元ストリッパーがすすきのに店を出す話。
    情景や人の姿が思い浮かぶようなわかりやすい文章で読みやすい。
    夜の世界はもっと生々しい感じもするけど、なんだか綺麗にまとまった感。

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    2024年04月28日