乾ルカのレビュー一覧

  • 奇縁七景

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    前半は、表紙の絵からは想像できないような、出てくる人物に嫌悪感を抱くような話が多く、ざまあみろと思えます。後半は、心温まるというか不思議で美しい話。それが1冊に詰まっていて飽きません。

    最後の話に、それまでの話の人物がちょこちょこ出てくるのも好みでした。

    解説が朱川湊人さんなのもなんだか納得。

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    2022年02月28日
  • てふてふ荘へようこそ

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    各部屋の地縛霊とのやり取り。最後はそう来たかと思わせる組み合わせ。そして大家さんの昇天。寮のような人と人とのつながりの濃さがある。なぜ撞球の的玉が明かされ、伏線回収がなされる。
    TVクルーのくだりは爆笑もの。

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    2022年02月01日
  • ミツハの一族

    購入済み

    読み応えがある

    描写がわかりやすく、美しく、イメージしやすい。時代設定は少し古いが読みやすく、ページをめくる手が止まらなかった。

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    2021年10月31日
  • 龍神の子どもたち

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    地元集落が土地開発で地元派とニュータウン派で別れてしまい幸男が行く中学校でもクラスで派閥的になるが林間学校でおきる事故から助け合いながら相手を尊重し思いやりが出来るようになる。夏休みに起こったことから子供達が大人になって今の大人達とは違う付き合い方が良い方向へと出来るようなそんな希望が見えました。
    こういうドラマやアニメを夏休みにやって欲しいな。

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    2021年08月24日
  • 願いながら、祈りながら

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    ネタバレ

    中学生にぜひ読んで欲しい本。
    大人でも、心に残るものがたくさんあると思います。
    乾ルカさんの作品は初めて読みましたが、読んでよかった!!
    .................

    北海道の過疎地にある中学が舞台の話。翌年には廃校が決定しており、
    生徒は5名のみ(1年3名、2年1名、3年1名。)
    そこに新任教師として赴任した林の話から、物語は始まる。

    林は自分を棄てた彼女を見返すために司法試験合格に躍起になっていて、
    生徒のことなど眼中に無い。教師を今すぐにでも辞めたい気持ちは
    生徒にもすぐ見透かされる始末。

    また、生徒もみなそれぞれ、問題を抱えている。
    自分は特別な存在だと思いたくて奇妙な行動

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    2021年02月15日
  • 夏光(なつひかり)

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    顔の各部位をテーマにしたホラー短編集。「め・くち・みみ」の戦前〜戦時中の日本が舞台の3編と「は・みみ・はな」の現代日本の3編。
    どうしようもなく汚い世界の中で輝く登場人物の純粋さ、ひたむきさが切なく美しかった。忘れられない一冊になりそう。
    グロテスクな短編もあるので注意。
    個人的に「みみ」=美しい妹を妬む姉が呪いを成就させようとする「百焔」、「はな」=過去に出会った少女の感情に思いをはせる「風、檸檬、冬の終わり」が良かった。
    表題作「夏光」も「Out of This World」も夏の描写が染みいるようだった。

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    2020年07月25日
  • 妖し

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    あまり「妖し」じゃなかったんですが
    一番良かったのは
    窪美澄先生の 「真珠星 スピカ」
    死んだ母親が娘を こっくりさんを使って
    守る話で 愛情に不意打ちされて
    かなり泣けました さすが

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    2020年03月09日
  • てふてふ荘へようこそ

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    ネタバレ

    評価は5.

    内容(BOOKデーターベース)
    ある街の高台に佇む木造アパート「てふてふ荘」。敷金・礼金なし、2Kの間取りで家賃はわずか13,000円、しかも最初の1ヶ月は支払う必要なし…破格の条件に不審を抱きつつ1号室に入居したフリーターの高橋真一。翌朝目を覚ますと、見たことのない若い女の子が笑顔で座っていた。「これからよろしくね」。特異な事情を抱えた住人たちが出逢った、謎の“同居人”の秘密。切なくもほっこり心が温かくなる、おんぼろアパート物語。

    ファンタジーなのに良かった・・・一気読みしてしまった。ファンタジーだからか、誰にでも起こりうる死への恐怖を少し緩めてくれるいい話だった。

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    2019年07月18日
  • てふてふ荘へようこそ

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    ネタバレ

    次の貸し出し予定までのつなぎに適当に本棚から選び出した本だったけど大当たり
    自己啓発本のあとで軽い物語を読みたいなぁと思っていたところに軽くふっと和ませる6つの物語
    そして6つをまとめる総仕上げとエピローグ
    気が付けば一気に読み終わってた
    テフテフ荘とはうまく名付けたものだw

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    2018年08月06日
  • 四龍海城

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    男の子の友情が大好きなので
    とても好きな作品。

    お互いがお互いの心を
    いつの間にか助けてる感じが
    素敵で涙が出た。

    終わり方に賛否両論あると思う。
    私はもし続くなら…を想像して
    勝手にハッピーエンドにしてる。

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    2018年05月29日
  • てふてふ荘へようこそ

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    ネタバレ

    家賃は格安、敷金礼金管理費なし、最初の月の家賃はただ。
    そんなオイシイ条件の、昔ながらの佇まい「てふてふ荘」。
    しかし安いには安いだけの理由がある…他所のアパートとは決定的に異なる、あるオプション付きだった。

    悩みや事情を抱える6人の住人達。
    読み始めはコメディタッチの物語だと思っていたのに、6人のそれぞれのエピソードに涙してしまった。
    各人の重石を自ら取り去り、入居する前とは確実に変わることができた6人。
    それぞれの道を笑顔で進めて良かった。
    切ない想いの後に爽やかな気持ちになれた温かい物語だった。

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    2018年04月28日
  • 向かい風で飛べ!

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    札幌オリンピック、そして長野オリンピック、まだまだジャンプ競技が注目されたことはあったけど、アルペン競技に目が行くことの方が多かった。最近でも葛西選手や高梨選手の活躍があって、それでも、のめり込むほどの事はなかった。
    この本を読んで変わった。
    ジャンプ競技ってこういうことだったんだ、って、なんだか新鮮な気持ちで見つめることができる。一人一人の思いを想像しながら、まことに勝手なことではあるけれど、テレビ中継の中で一緒に飛ぶことができそう。
    登場人物の一人一人に、ジャンプ競技に取り組んでいる選手の姿が見えそう。
    あぁ、こうして強くなっていくんだな、と。実際の選手を思い浮かべ、心が大きく動いた。

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    2016年11月19日
  • てふてふ荘へようこそ

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    ネタバレ

    「訳アリ物件」と聞くとちょっとおどろおどろしい雰囲気を感じるけど、アパート丸ごと「訳アリ物件・各室幽霊がいます」となるともうなにがなんだか(笑)居住者と幽霊それぞれ事情を抱えていて、一緒に暮らすうちに心が触れ合って・・・。2号室の話は読んでるうちは悲しくてつらかったけど、でも最後はいい話でよかった。5号室の裕太郎さんはちょっと趣向が違っててこれはこれで面白いけど、裕太郎さんにももう少し出てきてほしかったな。でも管理人さんに一番びっくり、素敵な管理人さんでした。

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    2016年09月03日
  • メグル

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     H大学の学生部に貼りだされる不思議なバイトの紹介。大学女性職員に勧められたバイトをする学生たちの姿を描いた連作短編。

     ファンタジーであり、ホラーでありミステリー。各話ごとに作品のジャンルが変わる何とも不思議な作品。しかし、ホラーやファンタジー要素が思わぬ形でバイトをした学生たちに影響を与える、という点があり、そうした意外性と結末が分かってからの暖かさが非常に雰囲気のいい作品でした。

     美しさという点では最終話の「メグル」が印象的。毎年庭の手入れのバイトを依頼する女性の真実が分かってからの切なさ。そして登場人物たちの優しさと最後の彼女の言葉と思いがとても綺麗です。

     この短編集では味わ

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    2016年03月30日
  • 四龍海城

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    どんどん物語に入って行けた。
    出来ることなら一緒に…
    帰ったふたりを見てみたかった

    読めて良かった 2014.7.13

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    2014年08月13日
  • てふてふ荘へようこそ

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    ピース又吉さんきっかけで読むことに。
    まさか新幹線の中で涙ぐむとは思わなかった。

    すてきな言葉がたくさん。
    元気と勇気ととにかくプラスの気持ちをいっぱいもらえる本。

    「本気でやってる努力なら、馬鹿馬鹿しいなんてことは絶対ないわ」

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    2017年10月31日
  • メグル

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    大学の学生部で女性職員から強引に紹介される(あるいは止めろと言われる)アルバイト


    連作短編集
    5作品


    それぞれに合った、
    それぞれの人生を変えていく
    きっかけとなるバイトを紹介してくれている


    あらすじは解説にある。

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    2013年09月26日
  • 四龍海城

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    神秘的で印象に残る作品

    セリフも心に残った。
    ・不幸を語ってよいのは、死にそうなやつだけだ。俺の人生クソだったって言っていいのは死ぬ一分前のやつだけだ
    ・ろくでもない環境ならいっそそれを誇るぐらいになれ。こんなひでえところでも俺はまっとうに生きているって。文句ばかり言うだけなら誰だってできるんだよ。
    ・あきらめて逃げようと思った時ってのは本当はもう一度だけ試してみるときなんだよ

    内容は、神秘的でぞくぞくする。海の中に建物があり、その中に入ったら出るには「自分のもっとも手放したくないもの」を出場料として払わなければならない。主人公は知らずに出場料として友達を払って無事に出られた。出た後は忘れ

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    2012年11月12日
  • 四龍海城

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     乾さんの本好きです。城から出るための「出城料」が何であるか、途中でなんとなく予想はつくのですが、それでもそれぞれの下した決断のせつなさに茫然としてしまいました。
     この本に限らず私たちも日常の中で常に決断を迫られていると思います。いつか失うとわかっていても手に入れようと思うのか、手にしたものを然るべき時にきちんと手放すことができるのか。きっと、未来のために今を捨てることができ、手にした過去を後悔しないようになるのが大人になるということなのでしょう。
     いろいろ解決していない謎もあったような気がしますが、本編にはあまり関係ないですし、現実ってそんなものですよね。だらだら後日談なんて書いちゃわな

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    2012年07月12日
  • 四龍海城

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    後味が少々悪いなぁ…
    物語的には面白いんですが、結局、四龍海城の謎が少しあります。

    貴希と健太郎が大好きなので星は5つです。

    この作品はBADENDだからこその味の出方だと思いますが、それならそれでもっと凝ってもよかったですね。

    個人的には、他の終わり方が見てみたかった…

    成長した2人の続編とか出たら嬉しいです。
    今度はHAPPY ENDで!

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    2012年07月01日