乾ルカのレビュー一覧

  • コイコワレ <電子書籍版 特典付き>
    螺旋プロジェクトの海と山にこんな形もあったのかという気分です。他の物語とはかなり異質ではあるけど、それはそれで刹那くなりました。肝心な「コイコワレ」の意味が読み終わっても分かりません。
  • 夏光(なつひかり)
    顔の各部位をテーマにしたホラー短編集。「め・くち・みみ」の戦前〜戦時中の日本が舞台の3編と「は・みみ・はな」の現代日本の3編。
    どうしようもなく汚い世界の中で輝く登場人物の純粋さ、ひたむきさが切なく美しかった。忘れられない一冊になりそう。
    グロテスクな短編もあるので注意。
    個人的に「みみ」=美しい妹...続きを読む
  • 明日の僕に風が吹く
    個人的にものすごく好きなお話だった。
    悩んで苦しんでいる少年が
    たくさんの人の温かさに救われて
    また立ち上がり前を向くお話。



    主人公の有人の
    叔父さんのように誰かを助けたい
    その思いが、あの時の後悔が、有人が、
    救われる時が来てよかった。


    もし私が有人ならきっとこわくて動けなかったと思う。...続きを読む
  • 明日の僕に風が吹く
    叔父の背中に憧れ医者を夢見た有人は、中学生の時アナフィラキシーショックを起こした同級生の対処を基に引きこもってしまう。叔父に連れられ離島での生活を始め、少しずつ成長 トラウマを乗り越え目標に向かう力をつける。
  • 妖し
    あまり「妖し」じゃなかったんですが
    一番良かったのは
    窪美澄先生の 「真珠星 スピカ」
    死んだ母親が娘を こっくりさんを使って
    守る話で 愛情に不意打ちされて
    かなり泣けました さすが
  • 明日の僕に風が吹く
    「あの日さえなければ」という思いを有人は抱えて生きていく。様々な出会いがある照羽尻島の生活での再生と挫折の繰り返しの物語。
    きっといつか有人が「あの日があったから今の自分がある」と言っている未来があるのだろう想像しつつ。
    過去は変えられないけど、過去をどう思うかってのは変えられますもんね。
  • 明日の僕に風が吹く
    主人公川嶋有人の挫折と再生の物語である。医者の家系に育った有人であったが、叔父の医師としての姿勢にあこがれを抱いていたが、学校での自分の判断ミスによって道下さんに障害を残したと思いつめ自分を責め、その後のいじめにもよって引きこもりになってしまう。叔父の薦めによって北海道の離島照羽尻島の高校に転入する...続きを読む
  • 明日の僕に風が吹く
    過疎地の閉塞感、達観、足掻き、強さ
    大人になりゆく少年少女の未熟の自覚、共存、意思、自我形成、しなやかな強さ

    過疎地については大人と子供、地域内と地域外という多角的な視点で描写が行われており、それぞれがどう捉えているのか、対外的対内的にどう表現しているのかがちりばめられている

    そういった様々な認...続きを読む
  • 明日の僕に風が吹く
    「未来の自分になって、今を振り返ってみる」「生き方の問題」。若者の再生の物語ですか、おじさんにも刺さりました。 分かっていても、動けない!。私もそうだし、皆が毎日闘っていることかもしれません。 天売焼尻。20年以上前になりますが、訪ねました。絶壁と海鳥。海鳥の白い糞爆弾を服にくらったことを懐かしく思...続きを読む
  • 明日の僕に風が吹く

    読み終えたあと、本の題名に対し、なるほどと思いました。何回か出てきた「行動しろ」とのフレーズと「前に進めば、風は生まれる。
    「痛いよ、当たり前だ」」のフレーズがピッタリと繋がり、清々しい思いです。
  • 明日の僕に風が吹く
    初出2018〜19年「文芸カドカワ」

    決断に迷ったら、10年後の自分が後悔しない生き方を選ぶ。いいなあ、このフレーズ。

    両親も叔父も医者で、同乗した飛行機でドクターコールに応えた叔父に憧れた有人は、中2の時食物アレルギーで倒れた同級生を助けようとして失敗し、引きこもった。
    離島の診療所の医者にな...続きを読む
  • 明日の僕に風が吹く
    北海道出身作家さんということでプルーフを頂きました。
    名前は知っていたけど初読みの作家さんです。


    主人公・川嶋有人は中学2年生の時のとある失敗をきっかけに引きこもりになった。未来に絶望し高校進学も諦めていたが、叔父の勧めで北海道の離島の高校に入学する。そこは有人を含めて全校生徒5人の小さな学校だ...続きを読む
  • コイコワレ <電子書籍版 特典付き>
    村の風習をベースとしたいつものタッチで描かれており、マーマーだな、と読み進めましたが、最終盤のP.300からP.307は、お見事です。素晴らしい作品です。
  • コイコワレ <電子書籍版 特典付き>
    螺旋プロジェクトの一作らしいが、朝井リョウと伊坂幸太郎のものを読んできたが、これが今のところ一番良かった。しかしこの企画には無理を感じる、海の民と山の民の争いの物語ということであるが、このテーマが出てくると途端に物語が不自然になってしまう。本作も「この世界の片隅に」風の戦時中の疎開生活で健気に生きた...続きを読む
  • てふてふ荘へようこそ
    評価は5.

    内容(BOOKデーターベース)
    ある街の高台に佇む木造アパート「てふてふ荘」。敷金・礼金なし、2Kの間取りで家賃はわずか13,000円、しかも最初の1ヶ月は支払う必要なし…破格の条件に不審を抱きつつ1号室に入居したフリーターの高橋真一。翌朝目を覚ますと、見たことのない若い女の子が笑顔で...続きを読む
  • コイコワレ <電子書籍版 特典付き>
    海と山との対立を描いた「螺旋プロジェクト」の一作。戦時中に疎開先で出会う、絶対に相いれない宿命を持つ二人の少女。双方ともに周りからは異質のものとして扱われつつ、しかしお互いに関して壮絶な嫌悪感を持ちながら対峙するという痛々しい物語です。まあ好き嫌いというのはあるけれど、ここまで絶対的というのはもうど...続きを読む
  • コイコワレ <電子書籍版 特典付き>
    戦争末期に集団疎開させられた少女の話。
    東北なまりの会話が多いが、すんなり読めた。
    『憎らしさを理由に争いをするのは弱いものの考え。本当に強いものは、憎しみを相手に向けず、自分の憎しみと戦う。』
  • 心音
    心臓病の少女が一億五千万の寄付金を得て心臓移植手術に成功し、その後の人生を謳歌する物語……だったらよかったのに。何ともいえず悲痛で、とにかくつらい物語。それでも最終的な読後感が悪くないのは流石。
    なんでこういうのに悪意が向いてしまうのか。生きたいという思い、大切な人を助けたいという思いが悪いはずがな...続きを読む
  • 心音
    乾作品は、いつもそうだが、描いて良い範疇を超えている、と一瞬感じる。しかし、描いている内容は、決して虚偽ではなく、真実なのだ。この作品も臓器移植を扱った極めて表現の難しいものだが、一歩踏み込んで心理描写しており、結果、迫力が増している。凄い。
  • 心音
    今まで深く考えたこともなかった世界に焦点を充ててくれた作品。

    募金、移植で救われたその後…考えたこともなかっただけにこれはずっしりと響いてきた。
    善意の裏に潜む悪意。
    どこまでが真実なのかはわからないけれどネット社会の今だからこそ、付いて回る、溢れる悪意があるのかもしれない。
    笑顔でいることの意味...続きを読む