乾ルカのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
解説にもあったけれど、メールのやり取りがもどかしいのなんのって。
だって、緊急という件名のメールに対して、返すのはまた明日でいいかって、そりゃないでしょう。しかも次の日にしたところで別になにもおこらないのね。あのくだりいるのかしら。
そういう、伏線かと思いきやまったく意味のない描写が多くて、焦らされる焦らされる。
真相が気になって読んでいるだけに、そこで焦らされるのは結構辛かった。
だけどこの作品の面白さはそこにあるのかも。解説の方曰く、その“焦らし”はどうもわざとなようですし。
でもわたしが気になるのはさ、涼子ってほとんどなんにもしてなくない? -
Posted by ブクログ
美耶と美奈子はお互いひとりっこ、誕生日も同じで家も隣家の大親友
ふたりの友情は途切れることなく永遠に続いて行くものと思われた
だがある日美耶がフシギな力を発揮したことをきっかけに友情にも陰りが見え始め・・・
全7章から成り、2章目から6章目までは主人公を変えて短編綴りになっているこの小説、1章目から切なくてぼろぼろ泣いたので頁を捲るのが怖かったのですが・・・
全章でこんなに全力で泣かされるとは思いませんでした
フシギな力を軸にしたプロットはやや陳腐ともいうべき内容なのに(昔パタリロで同じプロットありましたし)、掘り下げと丁寧な描写が秀逸
悲哀と感動が織り交ぜになって心にずしり、と響く作 -
Posted by ブクログ
一言、すごく良かったです。
ホラーの女王降臨、とあり、確かにその方面のグロテスクな描写もありますから、苦手な方は苦手だろうと思いますけど、この本に限っていえばそれだけがこの作者の本懐ではないと感じました。
叙情豊かな描写から作りあげる情景描写の巧みさは時代を問わず、そのときどき場所それぞれの空気をつくりあげ、そこに生きる人々の風変わりな物語を見事に包んでいる。その大きなまとまりがなんともいえず好みで好きだと思えたのです。
表題作のラスト数ページの、大げさにいえば世界が転換する描写は衝撃的でした。そして最後の短編の救いのなさ、それなのに世界を美しくも感じえてしまうラストの素晴らしさも良かったです