乾ルカのレビュー一覧

  • 夏光(なつひかり)

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    感覚器官をテーマにしたホラー短編集。どこかしら美しい光景を感じさせられる作品が多いです。
    お気に入りは表題作「夏光」と「百焔」。「夏光」の展開はなんとなく読めたけれど、ラストでああそうくるか、と思いました。きっとこの後は……なのだけれど、どこか爽やかで優しい読後感です。
    「百焔」は悲しくも美しい物語。幸せ・不幸というのはいったい何なのでしょうね。

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    2010年11月16日
  • 夏光(なつひかり)

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    一言、すごく良かったです。
    ホラーの女王降臨、とあり、確かにその方面のグロテスクな描写もありますから、苦手な方は苦手だろうと思いますけど、この本に限っていえばそれだけがこの作者の本懐ではないと感じました。
    叙情豊かな描写から作りあげる情景描写の巧みさは時代を問わず、そのときどき場所それぞれの空気をつくりあげ、そこに生きる人々の風変わりな物語を見事に包んでいる。その大きなまとまりがなんともいえず好みで好きだと思えたのです。
    表題作のラスト数ページの、大げさにいえば世界が転換する描写は衝撃的でした。そして最後の短編の救いのなさ、それなのに世界を美しくも感じえてしまうラストの素晴らしさも良かったです。

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    2010年10月19日
  • 愛する男

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    ネタバレ

    自分が好意を抱いたものが必ず失われるというのはすさまじい孤独だ。それでも人を愛してしまう宙希は、鈍いゆえに素直なのだろう。そんな宙希を見守る青山も屈折していて、その孤独も深い。

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    2026年10月10日
  • 愛する男

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    ネタバレ

    息子を愛せない父が
    愛せるようになっていく序盤に
    かなり引き込まれる

    どんどん悪い方に向かっていく宙希が
    切なすぎて、いったいどういう事?
    結局、「光の真」がなんかしよる?
    とか、あらゆる想像をしながら
    読み続けたのに…

    真星がメインの章から
    急に下品な内容になっていき興醒め

    教団に宙希が行くように仕向けたから
    こっから清山が何がしてくれるのかと思いきや
    手紙のみで終了

    宙希が愛する人が死ぬのに
    清山が生きているのは何故か
    宙希はちゃんと手紙の意味を
    理解したのか?

    全てが明確にならないまま終了

    尻切れトンボ状態で最後は
    かなりガッカリした

    現実なら、こんな中途半端に
    終わるのもありがちだけど
    小説なんだからこそ、ちゃんと
    終わらせてほしかったなぁ

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    2026年10月10日
  • 森に願いを

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    人生への絶望を感じるときって生きてると何度かあると思うけど、そういう時をありありと表現していて読み込むとグサッとくる。だけども、共感とともに少しの望みをもらえるので読んでよかったなと思う。

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    2026年10月07日
  • 神の代役 HBD調査鑑別室

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    ネタバレ

    SFっぽい設定もの。
    死に至るトリガーとなるのは、強い悲痛、絶望。
    調査鑑別室では、トリガーとなったものを探って、
    それがHBDを知った上での故意(未必の故意含む)なのかを判断するのが仕事。

    前半、主人公の自覚のない無神経な言動に引いてしまったが、設定ものは好きなので読み進めました。
    人との関わりの中で、想像力って大切。
    でも、本当のトリガーは、本人以外には分からない…

    これはシリーズ化を狙って書かれたのかもしれないけど、
    悲しみによる死を描いているので、個人的には紹介文のように「傑作エンタメ」とは思えなかったなぁ。

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    2026年10月05日
  • 愛する男

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    決して好きなタイプの話ではないけれど、強い印象を残す。設定はとってもシンプル。主人公が愛する人がみなすぐに死んでいく。こうなるとなかなか人は愛せなくなるよね。ヤマアラシのジレンマだっけ。そういうやつ。
    でも多かれ少なかれ私たちはそういうリスクを持って人と深く関わるのだし、それが愛を証明するってことでもるのだろう。ただ物語はそういうところではなくあらゆるものを包み込み受け止める大自然に着地する。うーん、そういうことなのかな。乾さんが行きたいところは本当にそこだったのか。

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    2026年09月30日
  • 神の代役 HBD調査鑑別室

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    SF苦手な身としては始めから断念するかも?と思いつつ一応読み終えた。当初の主人公の空気の読めなさに引き、死に至る悲しみトリガーに首を傾げ、それでも読んだのは設定の斬新さからかも

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    2026年09月29日
  • 神の代役 HBD調査鑑別室

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    ネタバレ

    【収録作品】
    プロローグ
    神の代役
    まぶしさ
    僕はいい子
    名前はまだない
    雪の果て

    何が絶望を感じるトリガーになったのかを後追いで調べるのは難しいだろう。どこまでいっても推測でしかない。

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    2026年09月27日
  • 神の代役 HBD調査鑑別室

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    短編連作で拡げられそうな面白い設定だと思った。いじめや家族関係の描写がリアルで苦しくなった。ただ登場人物の印象が薄くていまいち入り込めなかった。これは私が悪い。

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    2026年09月22日
  • 愛する男

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    ネタバレ

    何も因果応報がなくてもこんな辛い目に合うの?
    私には
    世界が美しく見えても無理
    何かの本にあったけど
    孤独を勧めるみたいな

    だけど

    これは無理

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    2026年09月19日
  • 愛する男

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    愛するとその対象は死んでしまう。
    例えば、両親や祖父母、初恋。
    それでも人は愛してしまうし、愛を求めてしまうんです。

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    2026年09月15日
  • 神の代役 HBD調査鑑別室

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    ネタバレ

    人間関係がより複雑になっていって、自分の言動が相手にどのような影響を与えるか、わかりづらくなる世の中において、いかに人と関わるかということがきっとテーマなんだろうと思う。
    それをよりくっきりとうかびあがらせるための設定として、「絶望するとショック死させるウィルス」をおくというのは面白いアイディアでした。
    ただひとつひとつのお話自体は、それほど目新しくなくて、こういう感じだろうなあと予想されてしまう。

    悪く深読みすると、一作一作まったく新しい新作を書くよりも、連作のミステリーにしておけば、書くのも楽だし、売れ行きも安定するし、みたいな出版社のアドバイスはあったかもしれないとは思ってしまう。最近はまって読んでいる岩井圭也にもそんな感じがあるし。

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    2026年09月11日
  • 神の代役 HBD調査鑑別室

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    ショックを受けて死に至るウイルスキャリアなどの設定は面白いと思ったけど登場人物にあまり関心が持てなかったというか読んでても顔とか人物像が想像できなくていまいち入り込めなかった。

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    2026年09月08日
  • 神の代役 HBD調査鑑別室

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    あるウイルスの抗体を持つものが絶望を感じると致死性の不整脈を起こす。
    そういう視点があるんだと興味をひかれた。
    着眼点は凄く惹かれる感じであったが、どんどん読みたくなる…というところまでは少し届かず。
    時間があるときに再度ゆっくりと読んだら良いのかな。

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    2026年09月02日
  • 神の代役 HBD調査鑑別室

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    あるウイルスの抗体を持つ者が、絶望を感じることで死に至る
    「HBD(Heart-Breaking Death)」。
    日本政府はこの現象を利用した殺人を取り締まる法律の制定を目指していた。
    新人の一ノ瀬美羽は、国の委託で
    HBDと疑われる事件を追う調査鑑別室に配属される。
    嬉しいニュースの発表中に倒れた女性。
    賑やかなショッピングモールで急死した独居老人。
    「空気が読めない」といじめを受けていた男子中学生――
    何をもたらされ、何を奪われることが致命傷になるのか。
    死因という名の絶望を探り、
    人の尊厳を守るために働く人々を活写した
    傑作エンタメ、誕生!

    余命宣告されたがん患者だった甘野咲良「神の代役
    」
    離婚後、家族と縁を切り孤独に暮らす堀田正「まぶしさ」
    いじめにあっていた中学生、井内颯風「僕はいい子」(←ラストの母の慟哭が鮮烈)
    原因不明の体調不良により、何件ものクリニックで検査を受けていた会社員、小笠原健斗「名前はまだない」
    思想団体内でおきた集団凍死事件の被害者の1人、林柾秋「雪の果て」
    各章のタイトルで、それぞれの絶望の内容がうっすらわかってしまうかな。

    何に絶望したのか、トリガーが何だったのか、本当にわかるのは神様だけで。
    それでも神に代わってそれを追求していくという設定なのはわかるけど、やっぱり「それって結局状況から推測される1番納得できそうな(かつドラマティックみがある)推論にすぎないよね」感がある。
    登場人物も、本当のところはわからないって何度も言ってるしね。
    被害者が何に絶望したのかを、捜査によって明らかにしようっていう推理自体は面白く読めていけるんだけど、読み終わると「でもなぁ」と、そこに立ち返ってしまうのが自分でもひねくれてるなと思う。
    でも、それが悪意だったかどうか、自分自身でもよくわからないケースでも、捜査結果で有罪と判断されたら罰せられるのか…、と思うと、それこそ人の気持ちなんて完璧にわかるわけないのにって思っちゃう。
    トリガーとなった絶望が何だったのか、本当にわかるのは死んだ本人だけだよね。

    絶望が人を死に至ららしめるという設定は興味を引かれる1冊です。

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    2026年08月18日
  • 愛する男

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    結論があるようでないような話。
    そこは読み手の解釈に任されたのだろうか。

    愛する人が悉く亡くなり、自分の孤独感を募らせる主人公。
    でも実際は自分を愛してくれている人が近くにいるが、気づかずに相手を無意識に傷つけている。
    そして自分が愛した人が亡くなってしまうのはジンクスでもなく、何の根拠もないことだった。

    人は何か不幸なことがあると理由をつけたくなる気持ちはすごくわかる。
    実際に何かのメッセージみたいなこともあるかもしれないが、あまり行き過ぎると自分や他人を知らぬうちに苦しめていることがあるのかもしれない。

    何が起こっても自分の心を保つ強さが大事だと感じた。

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    2026年08月16日
  • 神の代役 HBD調査鑑別室

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    主人公・美羽のことを最初は空気の読めない、人の気持ちを読めない若者かと思ってしまったけど愛らしい子でした。
    にしても同じセンターで働くみんなが全員性格良くて素敵、親友の茉莉絵も最高に良い子。

    続編があったらまた読んでみたい。

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    2026年07月28日
  • 愛する男

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    愛するものを喪う男の話 それでも愛する男が愛しい 手放そうとしてそばにあるものに気付く 世界も清山も終わる 犬いるか…

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    2026年07月25日
  • 神の代役 HBD調査鑑別室

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    絶望で人は死ぬ。
    その絶望は人為的なものか故意なのかそうでないか。
    自分が絶望と言わないでも絶望に近かったことを思い出すのがツラい。

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    2026年07月18日