乾ルカのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
連続性のある、短編集。分かりやすく言うなら、世にも奇妙な物語。
学生にアルバイトを斡旋する大学の奨学係。
ロクなバイトないんだよね。だけど…
「あなたは行くべきよ。」
「断らないでね。」
奨学係の職員である、少々怪しげな女性、ユウキさんに導かれるように…。
この1冊の中には、5話が納められているのだけれど、いくらでも物語は生まれてきそうな話し。
イメージ的には、土曜の21時から、ジャニーズの若手で連ドラいけそう。みたいな話し。
つまり、ものすごーく複雑でもなければ、ものすごーく感動するわけでもないし、ものすごーく涙をそそる話しでもないけど、少しミステリー、少しホラー、少しヒューマン、少しホ -
Posted by ブクログ
母に捨てられ施設で育った慶吾の孤独。ただ一人の友人香田の強引な明るさにも、なかなか心を開いていくことができない。もどかしく、切なく、ジリジリと心を煎られるような気持ちで、一気に読み終えてしまった。
「本の雑誌」で北上次郎さんが取り上げていた場面は、本当に素晴らしい。慶吾が、自分が施設育ちであることを香田に告げて、その反応を待ち受けるところだ。傷つくまいと心を固い鎧で覆っている慶吾が不憫で、また、あっけなくヒョイと壁を越えてくる香田がほんとにいいヤツで、何度も読み返したくなる。
そうなんだけど…。諸手を挙げて良かったーと言う気持ちにならないのはどうしてだろう。読み終わってしばし考え込んでしま -
Posted by ブクログ
冬の日に、母親に見捨てられた少年。彼は、施設で暖かく見守られて育ちながらも、そのわだかまりの記憶を胸中に抱え続けていた。やがて彼は信頼できる友達と出会い、ゆっくりと一歩ずつ前に踏み出していき、過去の自分、そして母親の真実と向き合う覚悟を抱いていく、とう物語。
囲碁を話のキーとしてはいても、物語の重心は息子と母親の間の葛藤。
一人称で訥々と繰り返される主人公である彼の独白は、きりきりと痛ましいのだけれど、少しばかり、重すぎるように感じました。敵が周りにいるのではなく、自分が高い壁を作っているというのは、彼の境遇を思えば理解はできるのですが…。
エピソードほとんどが「壁を作る」「自覚する」「内省す