乾ルカのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
転校生として誰ともうまく馴染めずアウェーな日々を過ごしていた小学5年生のさつき。
ある日、美少女のクラスメイトの理子に誘われ、スキージャンプに出会う。
理子は、地元では有名な天才スキージャンパーだったのだ。
さつきもその魅力に取り憑かれ、スキージャンプにどんどんのめり込んでいく。
さつきと理子。2人の視点で交互に物語は進む。
ジャンプを純粋に楽しみ上達していくさつきの存在に焦る理子。
競技の描写はもちろん、少女たちの揺れる心象風景を描くのも上手いと感じた。
個人的に、ウィンタースポーツが好きなので、(見る専門だけど)スキージャンプをテーマに描いたというところに惹かれた。
平昌五輪では見事、高梨沙羅ちゃんが銅メダルを取得しましたね。
北京大会でも活躍が楽しみ。
乾ルカさんは初の作家さん。他の作品も読んでみたいな。
-
Posted by ブクログ
十人の人気作家が作る、妖しげな世界。
「ANNIVERSARY」は言葉の持つ明るい世界とは異なる、なんだか奇妙な、悲しい世界だ。
世界がループするのだ。
ちょうど今読み返している『D.Gray-man』にも、繰り返される日々の話が出てきていた。
この漫画について語るのはまた別の機会として、とにかく元の世界においてきた子供のことが気になってしまう。
愛する者との離別を考えると、胸が苦しくなる。
『李果を食む」は、私が感じ取ったおぞましさは二つあった。
どちらだ。
どっちなんだ。
いや、どちらでも構わないだろう。
もうすぐ、スモモの季節。
あの甘酸っぱいすももを、私はこの話を思い出さずに食べられるだろうか?
「かぐわしきひと」「喪中の客」はどちらも気味の悪さで際立つ。
前者は自分の思い込みに騙され、そして、終わりの凄惨さに胃液が上がってくる。
後者は、自分の見ている世界が本当に正しいのか、わからなくなる。
それにしても、あの客人は一体なぜきたのだろう?
そちらの方が、より、恐ろしい。 -
Posted by ブクログ
【怪異】をテーマに描く奇譚小説。
アンソロジーシリーズ。
この面子だし、と思って読み始めたのが
間違いだった…
想像のはるか上の上をゆく怖さだった…
夜、部屋で一人で読んでいられないページが
何度もあった。
大好きな米澤穂信の
「わたしキャベンディッシュ」も、
あーー、これが伏線でこうなる感じかぁ
のんきに思っていたあたし。
伏線は伏線でも回収先が違っていて
安定の穂信のぞわぞわ感。
乾ルカの「かぐわしいひと」なんか
ここから先は、もう読めない……と
次の日に
持ち越したくらいなのに
その怖さに上塗りされるように
壊れていく人間の怖さがくる。
えーーー??そっちーーー??!みたいな…
そんな中、
なんとも言えない感情と思いに溺れたのが
窪美澄の「真珠星スピカ」
母と娘、父と娘。
このそれぞれの【2人きりの時間】には
切なさとやりきれなさ、
それに希望が詰まってる。
まだ読んだことがない作家さんも多かった。
少しずつ読んでみたい。
-
Posted by ブクログ
読み終わったあと、とても優しい気持ちになれる本でした。
人にはそれぞれ、ターニングポイントがあると思う。自分は人様に何か影響を与えたり、ましてや救える事なんてあるわけがない。だからこそ、心に鍵をかけて殻の中で生きていこう。そう思う瞬間が私の中でもあるのだけれど、やっぱり、人との繋がりの中で救われる事が多くて、そして気づいたら、影響しあって助け合っている。この人のためにできる事をしたいと自然に思っている。真正面からぶつかれる事の有り難さを痛感する。
この物語では、てふてふ荘の不思議な住人たちと、真正面からぶつかり合って心が通い合って、そして救い合う、そんなほっこりの物語でした。始まりがあれば終わりもあるよなぁと、少し寂しく思ったり。
住むのは面倒くさいかなぁ…でも大家さんの素敵な声聞いてみたいなぁ…やっぱり住んでみたいなぁ。