乾ルカのレビュー一覧
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ネタバレ川嶋有人
引きこもり。出席日数不足で高等部には進めなかった。叔父の勧めで、北海道の離島・照羽尻島の高校に進学する。
川嶋雅彦
叔父。父とは十歳近く歳が離れている。研修医として福井の大学病院へ赴任するまで、同じ食卓を囲んでいた。北海道の離島の診療所に赴任している。
幸子
伯母。
和人
有人の二つ年上の兄。筑駒。両親が卒業した医大に進学。
加奈
幸子の娘。
父
医者。
母
医者。
上原
有人のクラスメイト。女子の中でも華やかでトップのカーストに君臨する。
道下麗奈
前歯に矯正器具が装着されている。夏休み明けに転入してきた。ニューヨークからの帰国子女。アレルギーを発症し言語障害が残っ -
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ミツハの血とはなんだろう?
駆り立てられる興味に惹かれてページを開いた。
時代は大正、北海道の小安辺村が舞台。この世に未練を残し鬼となった者は小安辺村の水源を汚したり枯らしたり、死活問題となる。
そのため鬼の未練を解決することで水源を守る必要があった。
八尾一族は水の神を祀る神職の一族で、大きな権力を持っていた。未練を明らかにし、解決する役割を担っている。男で烏目といって夜は目が見えないものが、女で水守というむくろ目(昼は目が見えず暗闇のみ見える)に指示して推理を展開する。
ジャンルとしてはファンタジーミステリーかもしれない。
主人公の八尾清次郎は大学で医学を学ぶ、自分の目を治したいとの思い -
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メグルという題名と乾ルカさんの作品であることから、輪廻転生をイメージして表紙を開いた。
5つの短編で構成されている。短編だがユウキによって連作になっている。そして5つの作品は順に読むことで読者に心理的影響を与えているように感じた。
ヒカレルはライトなホラーだが、どこか暖かさを感じる。日本の将来を見通すと、死にゆく者の淋しさは一層拍車をかけると思うのである。奨学係のユウキという女性は何者なんだろう。この後も登場する。
モドルは、ユウキから紹介されたアルバイトにより、失ったものが見つかる。
アタエルでは、ユウキはいつもなら「あなたは行くべきよ。断らないでね。」というのに、今回は「本当ならあなたは -
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ネタバレ不登校の少年が前を向くまでの話。
全体としていい話だけど、細かく違和感が。
親が医者とはいえ中学生が、意識のない人をみて気道確保できる時点ですごい。エピペンがわからないなんて、当たり前じゃない?医者じゃないだからエピペンを打たなかったからって有人は失敗はしてない。両親が間違ってるって言うのも変。有人が気道確保をして救命してることを、医者だからこそ褒めるべきでしょ。事後になぜ先生から労いの言葉がないの?クラスメイト達は自分のことは棚に上げて、随分意地悪。イジメってこんな感じで始まるのかな?ちょっとよくわからない。でも自分が動き出せない状況で、なんとか救おうとしている人に対して不快感って出るもの? -
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スクールカーストという言葉を自分の学生時代には考えたことがなかった。(大昔だからかな)
自分の子どもたちが学校に通っていることで、少し重ねて読んでしまいました。
カースト上位のグループ、その次、おたく、同人誌、その他諸々…コロナなんかもなるほど。
恐らく、今はこんな教室あるんだろうなと感じることができました。
視点が変わって進んでいく感じですが、少しずつ接点があったりするのも面白かったのと、最後もドロドロせず、私の中では現実でもあり得る日常というか。
感想としてはおかしいかも知れないですが、もう一度学生生活を過ごしてみたいとも思いました。
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ネタバレ高橋真一
一号室の住人。極度の緊張症で就職活動では本来の力の半分も出せず。大学卒業後、短期のアルバイトや日雇い労働で暮らしている。破格の家賃に惹かれ「てふてふ荘」に入居する。小学五年生の時の初恋相手、中学一年生の同級生、高校二年の時に思いを寄せた彼女、大学四年の冬に公務員試験予備校で共に合格しようと励ましてくれた女子大生の四人が女の子が皆亡くなっていることがトラウマになっている。幽霊であるさやかのことを好きになる。
大家
「てふてふ荘」の大家。四十代後半。外見的にはどうという特徴のない、いたって平凡な男だったが、声は柔和で心地よく、一言一句はっきりと発音する。不動産業を営みながらビリヤードの -
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訳ありアパートの群像劇
以下、公式のあらすじ
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このアパート、なにやら秘密があります。
敷金礼金なし、家賃はわずか月一万三千円、最初の1ヶ月は家賃をいただきません。破格の条件に隠された理由とは……特異な事情を抱えた住人たちが出会った奇跡。切なくもあったかい、おんぼろアパート物語。
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一号室から六号室までの住人と大家さんの物語
・好きになった人が死ぬ男
・化粧っ気のない女性の恋
・詐欺で服役していた前科者の更生
・病気になって引っ越した元住人
・交通事故で亡くなった兄に100日感花を手向ける結婚前の -
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ネタバレあぁ人には人それぞれの悩みがあるんだなと。
木は大きくなる。
年を重ねる分大きく成長する。
木はいいなぁ。
人は年を重ねると老いる。
齢をとりたくないなぁ。
はて、人も木も同じ。
時間は等しい。
人も年を重ねることで成長していると言えないだろうか?
木も年を重ねることで老化していると言えないのだろうか?
人も年を重ねることで成長している。
今が一番若い日。
そう、大きな木を見て人は過去を思う。
でも、他人を見て人は比べたがる。
常識は偏見のコレクション。言えて妙だと思う。
わだかまり。他人には見えるが、自分では見えない。そんなことに気付かせてくれた本。 -
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面白かった。
螺旋プロジェクトの内の1冊。読むのは本作で4冊目ですが、読めば読むほど繋がりが見えてきて面白くなってきました!
本作は昭和前期の戦時を描いた作品。
高源寺で暮らす山の民のリツ。そこに東京から疎開してきた海の民の清子。
出会う前、相手の存在を知る前から、お互い得体の知れないピリピリした嫌悪感を敏感に感じ取っていた2人。
もうこの時点で何かが起きる気配がして期待感でドキドキ…。
反発し合う孤独な2人に、ある日起きた決定的な出来事。その後、自分を律することで起きる周囲の変化や自身の気持ちの変化。
まだ幼い二人の少女が自分と向き合い変わろうとする姿が印象的でした。
清子のお母さんの言