乾ルカのレビュー一覧

  • てふてふ荘へようこそ

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    条件はわりとよく、大家さんもいい人そうなアパート。
    それなのに家賃が破格に安い理由にはワケがあった…。

    各部屋に個性豊かな地縛霊が住む「てふてふ荘」に入居した人々の話。
    とても暖かくなる本でした。この作家さん初めて読みましたが、おすすめです。

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    2020年05月13日
  • 願いながら、祈りながら

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    これぞ青春小説ど真ん中! 青春のイタさも爽やかさも切なさも、とても上手く表現されています。

    舞台となるのは北海道の全校生徒5人の小さな分校。そこに林という一人の新人教師が赴任してくるところから物語は始まります。

    この教師がまあやる気が無い。彼女に振られた腹いせに司法試験を受けようとする彼は、生徒にテストを受けさせている間に、自分は司法試験の参考書を読む始末。林の歓迎会も仮病を使って帰ろうとします。しかしその仮病を村の久松医師は勘づきつつも、話を合わせます。

    この二人の会話のシーンは良かったなあ。過去に囚われる林に対し、責めるでもなくゆっくりと促すように話す久松医師。人生を時間や一日で例え

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    2020年04月13日
  • 妖し

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    ネタバレ

    ゾクっときたのは「曇天の店」・「フクライ駅から」・「喪中の客」くらいだな。

    ちょっとイマイチ、って思いながら読んでいた最後に、めちゃゾクっとくる「喪中の客」。
    小池真理子さん、さすがです。

    恩田陸さんの「曇天の店」は良かったけど、余韻がありすぎて笑

    「フクライ駅から」は読み終わってから思わず作者を確認。
    朱川湊人さんだったか!

    窪美澄さんの「真珠星 スピカ」もよかったかな。
    コックリさん、懐かしい。

    あとは、イマイチな印象。

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    2020年04月11日
  • 妖し

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    10人の執筆者が怪異をテーマに描く短編アンソロジー。
    ぞくぞくっとするお話。
    李果を食む、フクライ駅から、かぐわしきひとが好き。

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    2020年03月27日
  • 妖し

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    ちょっと怖い話のアンソロジー。
    どの作品も、良かったのですが、あえて1つというなら、風鈴が出てくる話かなあ。
    読んだことのない作家さんに出会えるので、アンソロジーはおすすめです。

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    2020年02月12日
  • てふてふ荘へようこそ

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    重い刑事物のあとは、こんなハートフルな小説を読みたかった!
    どこかに繋がりのある幽霊たちとの共同生活。大家さんの罪が最後心配だったけど…

    ほっこり小説でした。

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    2020年01月27日
  • 妖し

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    10人の作家による十の世界。怖い 恐い 引きずり込まれる 目が離せない 読み続けてしまう。

    戻ってこれて良かった

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    2020年01月15日
  • 向かい風で飛べ!

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    よかったです。
    誉田哲也・武士道シリーズのスキージャンプ版のような小説。
    2人の少女の成長譚。
    向かい風こそチャンスだと若さの悩みとジャンプを掛けてハッピーエンドに。

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    2019年12月17日
  • メグル

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    舞台が北大でなんか親近感が湧くし、なんとも言えない感情にさせられる短編ばかり。

    ふっと不思議な国に迷い込んだかと思ったら、突然血生臭い匂いがしたり、側と思えば青春真っ盛りだったり、人情み溢れてみたり。

    それぞれの過去を背負って、未来の扉を開くそのそれぞれの瞬間がたまらなく刺激的な本。

    面白い。

    短編だけど一冊通して出てくる人がまた謎で、笑うセールスマンの綺麗で無口な女バージョン的存在。

    各所に札幌の某所がでてきて、それまた読んでて面白かった!!!!

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    2019年04月23日
  • 六月の輝き

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    大好きな友達との楽しい時間。でも憎しみがうまれてしまう。それでも長い時間をかけて大切な思いを取り戻していく。身近な人の死が何度も出てくるのでチョット切ない。最後もすごく辛い。

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    2019年03月21日
  • 願いながら、祈りながら

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    まさに真冬に吐く白い息みたいな小説。
    生徒数5人の田舎の分校が舞台。
    舞台が舞台だけに、登場人物は少ないものの、風景や場面、キャラクターの心情描写がみずみずしく、どこか切ない。

    過激な表現はなくて、むしろ穏やかな時間の流れを感じさせるストーリーで、特に自分と重なるシュチュエーションはないのに、なぜか心に刺さるポイントが多い。鼻の奥がツンとなる、哀しいような、懐かしいような、なんとも言えない感情に襲われます。

    思春期のリアルな心の機微を感じつつも、それぞれが己を語る場面では、いやいや、中2でこんな出来た子たちフィクションじゃないとありえない、というツッコミが頭の片隅から聞こえてしまう自分の心

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    2019年01月21日
  • あの日にかえりたい

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    あの日にかえりたい。って思う事、誰にでもあると思う。
    そんな中でこの物語は短編として、様々な人達の思いがあり、それぞれがあの日を思う物語で、そこには切なさもあり温かさもあり...。
    読み終わった後、自分自身もあの日を思い出すと思う。
    優しい気持ちにさせてくれる素敵な作品です。

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    2018年11月20日
  • 夏光(なつひかり)

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    とてもよかった。上質の作品だと思う。ホラー風味だけれど、文学作品。『Out of This World』が特に好きです。確かになんとなくスタンド・バイ・ミーっぽい。少年が主人公でないと描き得ないこういう感じが感傷的でこのみです。『は』はゾクゾクするホラーでもう金魚は飼えないと思う(´Д`;)

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    2018年09月24日
  • 願いながら、祈りながら

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    目線が変わるとものごとの見え方は全然違う。
    ということを切実に感じた一冊。

    普通にしてたら一方向からしか見えないわけで。
    見えたらこわいけど。
    見えなくても、考えられる人になりたい。

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    2018年07月27日
  • てふてふ荘へようこそ

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    ネタバレ

    地縛霊つきといういわくつきの下宿。
    その地縛霊との交流をとおして住人が成長していく様子に心ひかれました。

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    2018年07月19日
  • 四龍海城

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    なんで引き返さなかったのか…と思ったけれど、引き返すほうが苦痛だったんだよなぁ。
    そんな時、先のことはわからなくても前へ前へ進みたくなるのかもしれない。
    こんな不気味な建物から出られなくなってしまったのか、と思うとゾッとするけど。
    最後、それを失うとわかっていても出るだろうな。この先また、手に入れられると思うもの。

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    2018年06月07日
  • 森に願いを

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    地下鉄が走る街にある森、その背後には山々。土地や木々の息吹がそこにある。椅子にかけ木々を眺めている時間が少しずつ心を癒してくれるのだろう。森番の青年の言葉も手助けしてくれる。明日はもう少し元気になるよ きっと

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    2018年05月03日
  • てふてふ荘へようこそ

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    温かい印象の表紙が印象的で、読んでみたら地縛霊のお話だったが、温かい話だった。よく見ると表紙にも幽霊らしき絵が描かれていた。

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    2018年01月24日
  • モノクローム

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    ネタバレ

    5歳の冬に帰ってこない母に捨てられ、施設で育った慶吾。

    当時母が夢中になっていた囲碁をやるようになり、高校の囲碁部で、香田と出会った。

    高卒後、信金で働きながら夜間の大学に通い、彼女もできた。
    それなのに、体調を崩して大学も中退をせざるを得なくなり、彼女にも愛想をつかれてしまった。

    母に捨てられたという気持ちから逃れられないままの自分。

    香田と喧嘩して、自分の殻をわずかにでも破ることができた慶吾は
    自分を捨てた母が当時何をしていたのかの真相と向き合うことにした。

    一人になりたくて、一人で生きてきたつもりだったけど
    自分の味方になってくれる人は何人もいた。

    一見物わかりの良さそうで実

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    2018年01月17日
  • メグル

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    北海道とおぼしき大学の学生部、学生にアルバイトの斡旋をおこなう奨学係。求人情報に期待してやってきた学生もいれば、ふらりと立ち寄っただけの学生も。それに応対する女性職員は整った顔立ちながら無表情で不気味。必要最小限のことしか話さない。けれど、彼女に「あなたは行くべき。断らないで」と言われると、なぜか誰もが引き受けてしまう。

    こうしてアルバイトをすることになった5人の学生を描く連作短編集。ただ1人、彼女から奨められなかったのに職を求めた学生の章のみ、異色のホラー仕立て。それ以外はファンタジー風もありリアル風もあり。いくつかの章で涙が溢れました。

    万人受けはしないかもしれないけれど、人との繋がり

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    2017年11月25日