奥泉光のレビュー一覧

  • シューマンの指

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    ネタバレ

    印象的には昭和の文学のような地の文の雰囲気がある。
    ご友人のピアニストの方の協力もあったからか
    かなりの分量が挟み込まれている音楽談義が
    非常に重く、クラシック音楽を知らない人には特に難解で
    その割にミステリ要素の部分には意外とそこまで
    関わってこない。
    シューマンの人となりが主なポイントになってくると思う。
    元々ある程度の知識がある方、ピアノを習っていたことがあるとかシューマンが好きであるとか
    そういった方はかなり楽しめるのではなかろうか。

    このシューマンに関する記述が出典があるのか
    オリジナルの創作なのか疑問に思う部分があった。
    ソースを検索してみたが見つけられなかった。


    ネタバレに

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    2021年08月02日
  • 黄色い水着の謎 桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活2

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    楽しいシリーズで、何も考えずに楽しめるかな。特に皮肉の効いたというかナンセンスギャグ的な文体がお気に入りのシリーズだ。まるっきりどうでもいい事件(事件といえるだろうか)と動機も可愛くていいよね。

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    2021年05月23日
  • 桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活

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    こういう作風でもいけるのか、と作者の力量に感心。
    楽しいユーモアミステリーってところなのかな。
    でもこういう描写の仕方って、とっても世代を感じる気がする。人によっては古いと思うかも。

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    2021年05月15日
  • 雪の階(下)

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    上巻に引き続き、漢字の多さと面白い事を堅苦しく言う表現は面白いと思う。
    謎の所が解明されていくので惹き付けられるが、何となく読むペースが上がらなかった。
    根幹の部分が少し飛躍し過ぎていると思う。

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    2021年04月07日
  • シューマンの指

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    音楽、耽美、ミステリー。うむー欲張り。
    クラシックは別に嫌いではありません。ただ聞く機会を持たないだけで有ります。
    指を呪術で復活させた天才ピアニストの話からスタートするので、どうなるの?と先行きを危ぶみましたが、ちゃんとミステリーだし、歪んだ青春もきらりと光るし、登場人物もしっかり妖しい。
    ミステリーとしての制度よりも、全体に漂う雰囲気を評価したい。

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    2021年03月22日
  • 雪の階(上)

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    やたらと漢字を多用する文章ではあるが何となく面白い。
    不思議な感じがする。
    ストーリーはゆっくりと進むが、飽きさせない空気がある。

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    2021年03月01日
  • シューマンの指

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    普段読んでいるミステリ小説の感覚で入っては退屈になるかもしれません。こういう表現や文体が純文学なのかなと思いますが、華美な比喩表現や調べないと分からない言葉が多々あり、ついていくのでいっぱいいっぱいになってしまいました。
    途中、永峯修人が夜の音楽室でピアノを弾くシーンでは、シューマンの音楽が聴きたくなったので読むのをやめYouTubeにアクセス。本に戻った直後、女性の悲鳴が聞こえてくるというミステリ要素が出てきます。ここまでで全ページの半分を費やしてます。

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    2023年10月25日
  • シューマンの指

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    芥川賞を獲った「純文学」の作家が、ミステリに転向した、なんて騒がれた作品だったような。
    正直、ミステリーは苦手で、その楽しみ方もいまひとつわかっていない。
    同じ事件についての解釈が何通りも語られていくのだけれど、結局、最後に出てくるのが「正解」でいいの?と当惑しているありさまだ。
    だから、というわけでもないけれど、この作品は文体を楽しむ作品だ、と思って読んだ。

    主人公、里橋優の高校時代の友人堅一郎が優に宛てた手紙、優自身の手記、そして最後は優の妹恵子が、優の高校時代の美術教師吾妻先生に宛てた手紙で構成される。

    謎めいた美少年で、天才ピアニストである長嶺修人に導かれ、音楽の道に進んだ優の手記

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    2020年03月01日
  • シューマンの指

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    ミステリというより純文学?丁寧で繊細で美しい文だった。表現の仕方が好き。緩やかに繰り返し語られ日々の思い出も不穏さも、音楽に詳しくないからこそ魅力的に思えたし想いを馳せながら曲を聴いた。

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    2019年11月17日
  • 黄色い水着の謎 桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活2

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     もうクワコーかわいいよね、としか言えない。
     行動はこれだけ気持ち悪いのに、かわいいって思えるのはなぜだろう。かわいいの際を攻めてくるスタイルがすごい。

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    2019年08月23日
  • 東京自叙伝

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    東京という土地が歴史を大きく動かしてきたのか。べらんめぇ調の語り口が絶妙で面白かった。ただ、全体として長く感じたのが残念。

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    2019年06月07日
  • シューマンの指

    購入済み

    作者のことは、知らなかったのですが、雑誌読んでたら、湊かなえさんが、奥泉さんの本が好きだと、書いてあったので、読んでみましたが、さほど期待したミステリー感はなく、音楽も得意でないので、感動はなかったかなー

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    2018年07月04日
  • 夏目漱石、読んじゃえば?

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    中学生に向けた奥泉流漱石案内。
    全部読まなくていい何なら書名を読むだけでも人と本の関係は始まるのだ、
    物語だけでなく語り方も大事だ、
    というまっとうだが結構忘れがちな教訓を再認識。
    というよりそれは奥泉自身の文芸観でもある。

    ところで。「猫」の次に「それから」が好きなのだが、
    墓場から出てきた女が代助にギロチンを落とす!
    というイメージ。
    ずっと「それから」のモラトリアムや越境恋愛や不吉な毒々しさに惹かれてきたが、なーる!すっきり!胃の腑に落ちた。

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    2018年06月05日
  • 葦と百合

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    奥泉光の『葦と百合』は、夢と現実、過去と現在が混じりあう不思議なミステリー作品。

    奥泉光は明るいトーンで広大なスケールの物語を創作する場合も多いが、本作品『葦と百合』のようにじっとりした、夢と現実が混ざりあうような物語にも定評がある。作中に散見される山百合の描写は、ストーリーの展開と相まって、じっとりむせる様な匂いまで感じるようだ。そのような匂いたつ、じっとりした人々の関係性が、長年の時を経て変化していく。その結末まで続く夢と現実の交錯を、じっとり感にあえぎながら読み進めることで、奥泉光ワールドにどっぷりと浸かることができるのだ。

    しかし、物語の展開そのものは、過去と現在が行ったり来たりし

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    2018年01月03日
  • 漱石漫談

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    三四郎は、東京の当時の学生生活を描く、最先端な、おしゃれ小説だった。
    なんとなく、クリスタル 的小説

    漱石の孤独は、人とコミュニケーションして、失敗しちゃう孤独

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    2017年08月04日
  • シューマンの指

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    ネタバレ

    やれやれ。すごい小説だとは思うものの、いろいろ性に合わなかった。シューマンの音楽の描写や、音楽の演奏についての考え方、BL展開...。私もシューマン好きなんだけど。

    一点、殺人の夜に、音楽室でピアノが魅惑的に弾かれるシーンが魅力か、、

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    2017年05月11日
  • シューマンの指

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    読んでいるときの違和感が あ〜〜そーゆーことねぇぇぇ!!と結末で回収されたのはよいのだけど、要するに思ってたのと違うからこその違和感だったわけですね。
    主題となるであろう 幻想的な晩の映像が怪しく美しく脳裏に思い描かれる。

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    2017年04月14日
  • シューマンの指

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    クラシック音楽、とくにシューマンに関する記述がとても多い。
    シューマンを語るために書かれた物語といってもいいくらいだ。
    多くの参考文献を読み込み、吟味し、そのうえで書かれたものだろうと察せられる。
    音楽は必ずしも「音」にならなくてもよいのだ。
    修人が繰り返し述べる音楽論が、彼が持つ独特な価値観や性質として強い印象を残す。
    好みが分かれる物語かもしれないけれど、興味深く読むことができた。
    高校時代に起きた女子高生の殺人事件を追うミステリーとしても、音楽に造詣が深い物語としても、楽しめる一冊ではないだろうか。

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    2017年02月17日
  • シューマンの指

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     音大を目指していた主人公。彼の通う高校に、天才ピアニストと名高い少年が入学してきた。
     
     少年は指が切断されたのに、のちに海外でピアノを弾いていたという話から始まって、女子高校生がプールで殺されたりなので、ミステリーのカテゴリーにはいってるみたいだけど、実際には「シューマン論」だった。
     うん。「シューマン論」としては、ものすごく面白かった。

     で、入れ子の入れ子みたいなことなのだけど…。
     
     どこまでを曖昧模糊にするかっていうのが、微妙。
     つか、これを<ミステリー>にカテゴライズしないといけない、曖昧のままでおいてはおけない、というのがむしろに今の出版業界の苦悩が感じ

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    2016年07月15日
  • 鳥類学者のファンタジア

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    過去から来たピアニストと、過去に行ったジャズピアニストの物語。

    最後のセッションのシーンはすごかった。

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    2016年03月02日