奥泉光のレビュー一覧

  • 小説の聖典

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    文芸漫談の2人による小説論。
    2人の夏目漱石の解説本がすっごく面白かったので、他の小説の解説とかしてるのかな〜という期待を込めて読んだけど、私の勘違いで、「小説とは何ぞや」的な話だった。註も含めて面白かったけれども、難しかったのでまた機会を捉えて読み直す。

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    2025年01月26日
  • 死神の棋譜(新潮文庫)

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    ネタバレ

    将棋を題材にしたミステリー。

    いきなり羽生善治、森内俊之という名前が出てきてびっくりした。が、ほぼ時期を示すためだけで、他の登場人物は超ビッグネーム以外オリジナル。

    読み出しすと本格派ミステリーのようで期待しながら読み進められ、話の展開があってオチもついてたんだけど、幻想的な部分は入り込めなかった。

    単に人がしたことというだけでなく、人智を超えた何かもあったということを匂わせたかったのかもしれないが、わからないまま終わったのが不完全燃焼だった。

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    2025年01月17日
  • 虚史のリズム

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    メインストーリーはGHQ占領下の日本を舞台に元中将夫妻殺害事件の謎に迫るミステリだけど、そこにオカルト、宗教、天皇制、夢幻的展開、小説表現の遊びなんかがこれでもかって程詰め込まれて1095ページあるけど最後まで全然飽きない。続き物ではあるけど単体でも面白かった。

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    2024年08月23日
  • シューマンの指

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    ネタバレ

    自己満足文体。最終章を読むと、だからね、と僅かながら思うが、それを最後まで読まされる身としては辛い。音楽が文字から聞こえるタイプの話ではなく、ひたすらシューマン取り巻く蘊蓄。目が滑る。

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    2024年06月08日
  • ビビビ・ビ・バップ

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    『シューマン』以来、奥泉作品二作目。SFジャズ落語ミステリィ…と、何でもありの破茶滅茶エンタメ作品(笑) 文庫本800p以上と超大作だ。夏目漱石のように始まり、古今東西の有名人など多数出てきてとても楽しい時間でした!星三つ半。

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    2024年05月31日
  • 死神の棋譜(新潮文庫)

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    矢に結び付けられた詰将棋、過去に起きた失踪事件、磐、麻薬、北海道、全ての出来事が上手くハマっていく終盤は面白い。帯の〝究極の将棋ミステリが放つ、命懸けの勝負と謎、そして衝撃のどんでん返し!〟に偽り無し。

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    2024年04月01日
  • ゆるキャラの恐怖 桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活3

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    ネタバレ

    クワコーシリーズ3作目。桑潟准教授(助教授時代あり)含めて4冊あるって、継続は大事やね。

    相変わらず、スタイリッシュというより、サバイバーな生き方をするクワコーと周囲の個性あふれてこぼれてしまってるキャラクターたちの愛すべきドタバタ劇。深そうで実はそうそう深くない小説で、純文学的読みづらさを抱えつつも、結構読み流せるギャップが面白い。

    しかし、Fランと言われる大学では学生よりも先生連中が大変なんだろうなぁ。授業よりも研究よりも営業活動ってのは、この作品ほど大げさじゃなくても現実世界でもある話なんだと思う。

    野蛮な政治って文化や教育をないがしろにするからなぁ。科博の維持費がクラファンで万博に税金追加投入って国やもん。一億総クワコーな笑えない国

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    2023年11月14日
  • 死神の棋譜(新潮文庫)

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    棋道会と「不詰めの図式」。
    将棋の世界において、道を極めるという信仰が生じることに、はじめ興味があった。

    失踪した棋士を追うことで、一体何に触れてしまうんだろう?そんな期待で読み進めていった。

    「将棋に負けるのは少しだけ死ぬことだ」

    小さな盤上で決まる勝敗に漂う生死が、現役の棋士たちを当時させることでリアリティを帯びている。
    羽生さんも、そして藤井くんも、きっとこうした世界の深淵を覗いているのだろう。

    中盤から後半、作中でミステリーとして明かされていく謎が、こうした現実の神秘を蔑ろにしているようにも思えた点が、やや残念だった。

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    2023年04月30日
  • 死神の棋譜(新潮文庫)

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    名人戦の最中に見つかった詰将棋の矢文。矢文を持ち込んだ奨励会員の失踪。幻の将棋会「棋道会」。北海道の廃坑。地下神殿での対局。将来を分けた運命の一局。虚実ない交ぜに描かれる、将棋に魅せられた者の執着が悲しい。

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    2023年04月02日
  • 死神の棋譜(新潮文庫)

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    読みにくい感じだったけど、途中までは面白かった。
    終わりがちょっと…って感じだったな。

    将棋の棋士を志す人にとっての奨励会を退会する、ということの重みがすごく良く分かった。

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    2023年03月10日
  • 旧約聖書がわかる本 〈対話〉でひもとくその世界

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    すごく面白い。
    旧約聖書が孕む現代性、批評性をビビッドに浮かび上がらせる。
    エレミアらの預言者も魅力的だが、終盤のヨブ記が実に深い。

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    2023年03月09日
  • 死神の棋譜(新潮文庫)

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    将棋会館に持ち込まれた<魔の詰将棋>に端を発する元奨励会員の失踪事件を皮切りに、過去と現在が交錯する将棋ミステリー。北海道の鉱山町で栄えた<魔道将棋>など、荒唐無稽な設定が飛び出す特殊設定ミステリーだが、将棋ライターである主人公の一人称視点で紡がれる古風でルポルタージュの様な文体のおかげで不思議と地に足の着いた読み心地。後半は夢と現実が入り乱れ、物語はいよいよ混沌とした様相を呈するが、終盤でイヤミスに転ずるのは拍子抜け。ラストの謎解きも何処か投げやりな印象もあり、前半の期待値に反し少々残念な読後感だった。

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    2023年03月08日
  • シューマンの指

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    小中の音楽の授業ってなんであんなにつまらないのでしょう?
    漫画や映画や小説で取り上げられる音楽家達は皆さん個性的で興味深く、その音楽にもついつい聴き入ってしまいます。
    今回はシューマンについて詳しくなりました。ありがとうございます。

    でも残念ながら小説としては星3つかな。

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    2023年02月03日
  • 旧約聖書がわかる本 〈対話〉でひもとくその世界

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    対話式なのでわかりやすい。その代わりに、一からわかるないようではないので、入門書などを読んだほうがいいと思う。

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    2022年11月17日
  • 東京自叙伝

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    虚実内混ぜ。六人の告白は、若干冗長に感じた。戦前の描写はウクライナと重なって、なんとも。災禍が繰り返すが、人間は無力。

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    2022年04月10日
  • ゆるキャラの恐怖 桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活3

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    相変わらずヘタレのクワコー。小学生にも教えを請う、プライドなんて余計なものがない所は、凄い。たらちね国際の女性たちは、学生も教授等もバイタリティーがあって、エネルギッシュ。男共を圧倒する。ドタバタとギャグの中に大学経営の現実に対する批判が混ざる。

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    2021年12月04日
  • 男性作家が選ぶ太宰治

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    趣味を人に合わせてコミュニケーションの手段にしてしまう、ご飯の為に適当に合わせる…つまり〇〇を見れば〇〇は興味を持てない人生を上手く生きるためのものかもしれません
    自分の個性について考えさせられる作品でした。人が冷たくなるってこんな感じなんだと思いマス。

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    2021年11月21日
  • シューマンの指

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    ネタバレ

    印象的には昭和の文学のような地の文の雰囲気がある。
    ご友人のピアニストの方の協力もあったからか
    かなりの分量が挟み込まれている音楽談義が
    非常に重く、クラシック音楽を知らない人には特に難解で
    その割にミステリ要素の部分には意外とそこまで
    関わってこない。
    シューマンの人となりが主なポイントになってくると思う。
    元々ある程度の知識がある方、ピアノを習っていたことがあるとかシューマンが好きであるとか
    そういった方はかなり楽しめるのではなかろうか。

    このシューマンに関する記述が出典があるのか
    オリジナルの創作なのか疑問に思う部分があった。
    ソースを検索してみたが見つけられなかった。


    ネタバレになるが
    まず殺人が起こるタイミングがかなり遅めであり
    長々と主人公の語りが続く点、
    主人公の名前が中々明かされない点から
    修人がシューマンからくる実在しない人間オチだったら嫌だな、まるでオヤジギャグなネーミングだし
    と途中で思ってしまったもので
    まさかその通りの展開になってしまってがっかりした。

    実は主人公が書いた小説である、といったパターンかなと思っていたのだが
    幻想、狂気、というオチはミステリとしては残念。
    だったらなんでもありではないかと思ってしまう。
    手記の中で本人の告白があったが実はこうで、という
    ネタバラシかと思いきや
    更に妹の手紙という回答編は唐突感もあったし
    怒涛の展開、どんでん返しというよりは
    すぐに覆されて冷めてしまった。

    殺人事件自体も唐突な印象だし
    トリックや動機を予想しながら楽しむような描写ではないので、自分の好きなミステリとは違ったようだ。

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    2021年08月02日
  • 黄色い水着の謎 桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活2

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    楽しいシリーズで、何も考えずに楽しめるかな。特に皮肉の効いたというかナンセンスギャグ的な文体がお気に入りのシリーズだ。まるっきりどうでもいい事件(事件といえるだろうか)と動機も可愛くていいよね。

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    2021年05月23日
  • 桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活

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    こういう作風でもいけるのか、と作者の力量に感心。
    楽しいユーモアミステリーってところなのかな。
    でもこういう描写の仕方って、とっても世代を感じる気がする。人によっては古いと思うかも。

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    2021年05月15日