奥泉光のレビュー一覧

  • 黄色い水着の謎 桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活2

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    たらちね国際大学准教授にして、文芸部顧問の桑潟幸一。
    ヴァルネラビリティ高めの彼が巻き込まれる珍事件を、文芸部の面々が解決する、というミステリ。
    シリーズ三作目とのことだが、実は私には本作が初めて。
    でも、ちゃんとついていける。

    「スタイリッシュな生活」とくるが、首になることを恐れ、汲々と生活を切り詰めるクワコー先生には、これほどの皮肉な言葉はない。
    食費を浮かせるために水路でザリガニを取り、独り生えしている紫蘇を見つけ歓喜するクワコー先生、だんだん生活力を高めつつあるようで。

    事件も、殺人のようなシリアスなものではない。
    事件は文芸部員たちがあけすけにくっちゃべるなかで、おもむろに解決する。
    その喋りたるや、すさまじいノイズが混ざる。
    「あっと、クワコー先生、どもス。てか、オレ、先生にちょっと話、っつうか、ある種、告白? って、コクリじゃねえっての。オレがクワコー先生にコクってどうする。ありえねー。 てか、可能性としてはありだけど。あくまでも可能性としては。でも、オレ的にはなし。全然なし。あ、でも、別にクワコー先生だからってことじゃなくて、一般に、っていうか、ここでいっときますけど、オレ、そっちのケはなし。いまは。いまんところは。 てか、このへん全般、かるく流しといてください」
    こんな調子で、こちらの緊張感は緩んでいく。
    が、それがこの作家の冷静な計算なのだろう。
    何が重要な伏線なのかといった、小賢しい料簡を晦ますかのようなのだ。

    こういうミステリもあるんだなあ、と感じた一冊。

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    2017年03月25日
  • シューマンの指

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    初奥泉作品。恩田陸の音楽モノを読んだ後ってことで、このタイミングで読んでみることにしました。純文学作家が書いたミステリ、っていう認識で読み始めて、途中までは”いやいや、普通に純文学やん”って思いながら頁を繰ってました。まああながち間違いでなく、実際三分の二くらいまでは、シューマンを軸にした音楽論みたいのが繰り広げられています。残りの三分の一で、指の謎が次第に解き明かされるんだけど、それに関しては『まあそんな感じですか』くらい。最終的には、それなりに楽しめました。

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    2017年02月24日
  • シューマンの指

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    ネタバレ

    おもしろかったー。とりあえず通り一遍にしかシューマン聞いてなかったので、改めて聞こう。
    ラスト近く、かなり耽美~な、てかBLつかジュネ?な展開で、あれま!と驚いたw いや、まあアリですが。
    他の方のレビュー読んだらわりと不評が多いのですな。うーん。音楽については、興味はあってもさっぱり詳しくない私に特に違和感なかったんだけど。ミステリーについては、ぶっちゃけこれまで読んだ中でうなるようなうまいのて、ごくごくめったにしかないからw 別にこれが批判に値するとは思わなんだ。

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    2017年02月05日
  • シューマンの指

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    ネタバレ

    音大をめざす高校生が主人公。
    結局音楽の道に進まなかった現在、過去を振り返って語る。
    昨年の夏に読んだ『船に乗れ!』と同じ構造。

    しかし、目には見えない音楽を目に見えるように、本からは聞こえない音楽を聴こえるように、感覚としてわかるような描写が魅力だった『船に乗れ!』とは違い、楽典の講義を受けているような(受けたことないけど)論理と言葉で音楽を語るこの作品は、読んでいて大変疲れました。

    物語半ばに殺人事件の被害者が突然出現したけれど、だからと言ってミステリに引っ張られることもなく、音楽を軸に結ばれた仲間たちの話は淡々と続く。

    残り50ページから殺人事件の真相を暴くことに筆が向かったように見えるけれど、やっぱりあくまでも主眼は音楽なんだと思う。
    作者が書きたかったのは音楽家としてのシューマンであり、自我の分裂に悩む人間としてのシューマンだったのではないか。

    そう思いながら解説を読むと、この読み方はまんざら外れてはいないらしい。

    とはいえ、ミステリとしての体裁をとっている以上、ネタバレになりかねないことは書けないので、これ以上書くことはないんだなあ。
    クラシック音楽、特にシューマンに興味のある人は読んだ方がいいと思うけど、ミステリと思って読んだらちょっと肩透かしかも。

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    2017年01月17日
  • 鳥類学者のファンタジア

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    簡単に言うと二人の女性(女の子?)が1944年のドイツにタイムスリップして、そこで右も左も分からない中で猫やピアノと格闘しながら宇宙の真理や祖母の秘密を探る話。軽妙、不可思議、神秘的!

    ジャズのCDをゆるくかけながら読むのにふさわしい本だった。勢いがあり弾けて流れるように続くユーモア溢れる文章、がむしゃらに前向きに進むフォギーと佐知子ちゃん、時代も場所も入り乱れて最後には宇宙(!)のエネルギーを集めた音楽の話に進み、不思議で大人ウキウキした感じの気分になれる。
    それにしても、この題名はどういう意味だったのだ?

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    2017年01月03日
  • 桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活

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    3流私大准教授のドタバタ自虐コメディ風ミステリ
    「なんか、この話し知ってるぞ!」と途中で気付いた
    前にドラマ化してたんだよね
    主演が佐藤隆太で倉科カナと桜庭ななみが出てたやつ

    教師陣はまともな人間がいない(笑)
    学生も学生でFランの大学生のイメージそのまんま

    太文字になっているところがあって(ありすぎる感もある)
    どこが面白いところかはわかりやすいけど、全てが面白いわけではない

    ま、ライトな読者にはよいのではないでしょうか

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    2016年02月16日
  • シューマンの指

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    ネタバレ

    初奥泉。ミステリィとして読み始めたから、最初は読むのが苦痛でした。。特に魅力的な(?)事件も起きず、全く判らない音楽談義(主にシューマン)が永遠と続き・・とても退屈で、よく挫折しなかったものだ。しかし、徐々にではあるが面白く感じられるようになった。そして最後には『マジかっ!?』と、拍手を送りたい。帯に偽りなし!ホント純文学にして傑作ミステリィでした。

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    2016年05月12日
  • グランド・ミステリー

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    久々の、得体の知れない面白さ。川越高校~ICU出身の芥川賞作家による、文庫で940ページ、1,300円の小説。解説で二人の作家が実に優れた紹介文を書いているので引用。

    ・「この人、まじで天才や…」(三浦しをん)
    ・「本格ミステリのモチーフと戦記文学の背景とSFの設定を借り、現代文学の方法論を使って書かれた一大エンターテインメント」(大森望)

    まさにこんな感じ。話の訳が分からないのではなくて(分かります)、なんでこんなものが出来上がったのか、そこが分からない。今まで未読ですみません、だけど残り全部未読かと思うととても嬉しい。

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    2015年11月14日
  • 桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活

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    ネタバレ

    最初は、桑幸の影がうすいと思ったけど最後まできたら開き直って泣いたり、生徒に助けを求めたりが可愛く見えてきた。内容は結構、本格。

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    2015年07月20日
  • シューマンの指

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    冒頭の鹿内堅一郎から里橋優への手紙の謎が、最後の里橋の妹宮沢恵子から吾妻豊彦への手紙で見事に解き明かされるという、特異な構成の物語だが、Youtubeで出てくる曲を楽しみながら読んだ.優の手記が淡々と展開する中で、何故か腑に落ちない部分がずっとつきまとうが、最後のどんでん返しが秀逸だ.

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    2015年06月30日
  • 黄色い水着の謎 桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活2

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    ほぼ女子大の准教授だが、徹底的になさけない主人公。
    主人公の周りで発生した身近な事件を、文芸部の女子学生が解決するのだが、主人公はおろおろとするばかり。

    時代の風を感じさせる言葉やエピソードが織り込まれながら、田舎の自然や地方色も絡み、混然としかも軽く話が進んでいく。

    気楽に読みながら、あちこちに散らばっているキーワードを楽しむのも良いかと。

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    2015年04月26日
  • シューマンの指

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    なんだか不思議なお話でした。

    前半部分は、クラシックに疎い私にとっては、全くピンとこない内容だった。クラシック好きな人だったら、面白いんだろうなぁ、と思いながらなんとか読み進めた。

    それが、殺人事件が起こり、一気にミステリーへ。シューマンの調べを底に響かせて、思いもよらないクライマックスへ。
    そこからさらに、主人公の妹の手紙によって、世界はガラリと様相を変える。
    前半部分にも、たくさん伏線があったんだなぁ。確かに読みながら、違和感を覚えるきじゅつはたくさんあった。

    誰かの目線で語られる世界と、他の者からみた世界が、こんなにも違うなんて。
    音楽は目に見えないけど、確かにそこに存在する。世の中で、目に見えているものの、なんと限られたことか。

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    2015年03月28日
  • シューマンの指

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    クラシックの楽曲や演奏に対する詩的な賛美表現や
    作曲家の薀蓄がページの大部分を占めており、
    読中受ける感じとしては、ミステリー小説を読んでいるというより
    クラシック名曲ガイドの類を読んでいるのに近い。

    物語的な起伏もそれほどなく、
    事件といえば高校で起こった殺人事件くらい。

    終盤になって、物語が急転直下を告げて
    物語の土台がひっくり返る様はなかなかに見ものだが
    それを良しとするかついていけない感じを受けるかで
    評価が変わってくる一冊だと思う。

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    2014年10月14日
  • 桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活

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    沈没寸前の短大から何とか抜けだし、千葉の底辺大学の准教授として赴任したクワコーこと桑潟幸一。
    相変わらず風采も上がらずやる気もないクワコーだったが、教授職とは思えない超低収入に節約生活を余儀なくされ、顧問となった文芸部の生徒達に研究室を占拠されたり、教授達の派閥抗争に巻き込まれ使いっぱしりをしたりする毎日。
    そんなクワコーを、怪事件が毎月のように襲う―。

    ああ…クワコー面白すぎる!
    学園を舞台にしたライトミステリなのですが、クワコーの小説を楽しむにあたって、わたしにとってミステリ部分はメインではありません。

    クワコーシリーズの最大の魅力とは、彼の煩悩のかたまりのような俗人っぷりなのです!(たぶん)

    何しろ彼ってば、卑屈なくせに努力も大嫌いだし、無駄にプライドも高いのに意志薄弱で長いものにすぐ巻かれるし、思うようにいかないことは全て他人や環境のせいにするような、ネガティブで打たれ弱いどうしようもない人間。
    ほんと、すごく共感できる(笑)し、読み進めていくうちにクワコーがだんだんいとおしくなってきちゃうのです。

    人間の醜い部分をぐりぐりとほじりながらも自虐がくどくなりすぎないよう調節される、綿密かつ闊達にすべっていく筆とあいまって、彼の冴え渡る自虐の詩をあますところなく楽しめる、奇跡のようなシリーズなのです。

    そしてまた、ゆとり世代のオタク文芸部員たちの人物造形も秀逸でした。
    彼女たちの言動もすごく自然で、まるで目の前にいるみたい。
    クワコーと彼女たちの噛み合わない会話もシュールすぎて、おかしい。

    タイトルからして、スタイリッシュって・・・。脱力するわ!

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    2014年05月06日
  • 桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活

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    「モーダルな事象」に続く、クワコー(=桑潟幸一准教授)シリーズ(?)の第二弾。
    前作はユーモアミステリ的な要素とホラー的な要素が融合した不思議な作品だったが、今作はひたすらユーモアミステリに徹しており、とにかく笑えました。
    芥川賞作家であり、ミステリー畑でも「グランド・ミステリー」のような大傑作を書く一方、このようなおバカな作品も書ける作者の引き出しの広さには、素直に脱帽するしかないですね。

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    2014年02月17日
  • グランド・ミステリー

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    これはやっぱり 凄い!のひとこと。
    結構以前から奥泉氏は すきでしたが、これは なんか つききれてる感じ。

    種々の要素がからみあい、それでいて、シンプル?な主題をつきつめた一品
    文体も結構きにいってます。
    しかしこのプロットは 計算してこうなってるのか、素?でこうなってるのか。。。いずれにしても凄まじい構成力。脱帽です!

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    2014年02月10日
  • 文芸漫談 笑うブンガク入門

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    漫談という形式で文学を語る。この形式だから、整理されていないまだ理論化されていない思いが文字として固着される。「無意識は他者だと思って良い」とか「のでってのが物語なのでもういやだ。」とか。とっても素晴らしい本でした。続編も読んでみよう。

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    2013年11月06日
  • グランド・ミステリー

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    いままで著者の奥泉光に対する印象は「理屈上は面白いが体感はイマイチ」「他人から説明してもらうとすごく面白そうなのに、自分で読むとそこまでではない」というもの。2、3冊しか読んでない段階での感想だけど、それ以上は追いかけなくてもいいか、と判断していた。
    それがこの『グランド・ミステリー』でかなり変わった。グランド=壮大な、という名に恥じない大作。ミステリーとしても、SFとしても、戦記としても、人間観察としても、面白い。多様な読み方ができる、というのは良作の証拠。
    単行本では上下巻になる分量なのに残り100ページあたりで「残り少ないが大丈夫か?」と楽しさと寂しさの入り混じった感想を持ったということは、ミステリーとして成功と言える。
    (ちなみに一つだけ書かれずに不満な点があるけどネタバレになるから書かない。)
    ただし、冒頭に書いた著者に対する感想は、量の面では変化したが質の面では覆るとまではいかなかった。作られ過ぎ計算され過ぎとでもいおうか、著者が書きながら「主人公たちはこの先どうなるんだろう」と楽しんだり悲しんだり苦しんだりしている気がしない。そこが星一つ欠けるところ。

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    2013年11月05日
  • グランド・ミステリー

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    これはミステリー?歴史改変小説?それとももしかしたら伝奇小説?
    太平洋戦争を背景に、ジャンルを超え、渾然一体となって、話が進んでいく。

    確かに、『真珠湾攻撃の直後、空母に着艦したパイロットの不可解な死』の謎解きから始まるが、読み進む内に揺さぶられ、何が何だか分からなくなってしまい、一気に結末まで来てしまう。

    よくもこれだけ長い物語をコントロールして構成できるものだと思う。
    もう1回、いやもう2,3回読まないと全部を味わい尽くすことはできないかもしれない。

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    2013年10月13日
  • 鳥類学者のファンタジア

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    ☆4
    「フォギー」ことジャズ・ピアニストの池永希梨子は演奏中に不思議な感覚にとらわれた。柱の陰に誰かいる…。それが、時空を超える大冒険旅行の始まりだった。謎の音階が引き起こす超常現象に導かれ、フォギーはナチス支配下、1944年のドイツへとタイムスリップしてしまう―。めくるめく物語とジャズの魅力に満ちた、ファンタジー巨編。

    最初は「なんかタイトルからして良くわからなそうだし、分厚いし、挫折しそう・・・」と思ったけど、思いがけずスイスイ読めた。途中から1945年のドイツにタイムスリップして、フォギーはどうなるんだろう、方向音痴だし、いい年なのに(失礼!)どこかぼんやりしているようなところもあるし、とまるで身内のようにちょっと心配しながら読んでいました。文章が、時々ちょっととぼけたような感じで、クスッと笑えるところもあって、意外に読みやすかった。

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    2013年10月01日