奥泉光のレビュー一覧

  • 鳥類学者のファンタジア
    途中のフィボナッチ数列だとか、カラヤンだとか、宇宙オルガンだとか何とかがどうでも良くなるくらい、最後の演奏シーンに感激しました(少し、涙が出るくらい)。

    この小説はジャズだ。間違いなく。
  • 文芸漫談 笑うブンガク入門
    この本を読んで、小説が楽しく読めるようになるか、または書けるようになるか、は全然わからない。けれども、この人達の会話は面白い。イロニーとか、世界を言葉で捉えることの難しさとか、難しい語り口で読者を煙に巻こうと思えば、巻けそうな題材を軽妙なやりとりで語り尽くす。でも、この人達のように小説を楽しんで読め...続きを読む
  • 世界文学は面白い。文芸漫談で地球一周
    大分前に読んだ。とにかく、著者二人の視点が面白い。肩肘張らずに純文学を読み解くのを楽しんでいる。この本に紹介されてる本は読みたくなる。そして、このLIVE行ってみたい。
  • 坊ちゃん忍者幕末見聞録
    「坊ちゃん」の世界を幕末に移植したパスティーシュ。ストーリーテリングの上手さで読ませる。時々時空がよじれるのが、作者らしい御愛嬌。
  • プラトン学園
    どっかで見聞きしたような?!があふれていてにやにやして読んでしまった。。

    あ、これ知ってるというとき、海馬が刺激されるというか。

    こういうの好き。
  • 文芸漫談 笑うブンガク入門
    純文学とそれ以外の文学を分ける一線(もし分ける必要があるのならだけれど)、それは自らが属するジャンルに関する自己言及とその不可能性への思慮の有無だろう。文学は、人間の誕生とともに発生し、本の売れ行きに変動はあるかもしれないが、人の営みとしては一向に進化せず、かといって退化もせず、人間の誕生という瞬間...続きを読む
  • 坊ちゃん忍者幕末見聞録
    2011-29 久々に通勤電車の中で声を出して笑うのが止められなかった。花粉症でマスクをしていたので誤魔化せたが。最後の方は現代と混ざったがこれは全く不要な仕掛けで意味がない。そのまま普通に書いてくれていたら★5つ。
  • 鳥類学者のファンタジア
    Jazzに関係ありそうという事だけで、とくに予備知識もなく読み始めた(著者が男性だということも知らなかった)が、以外と奇想天外な空想活劇で、エンターテイメントとしては面白かった。
    注釈の多い文章が途中でしつこくなったり、飽きたりするかと思ったが、以外と最後まで読めた。
    謎が解明した(?)時のすっきり...続きを読む
  • 世界文学は面白い。文芸漫談で地球一周
    文学作品ってこういう風に読んでもいいんだぁ!って目から鱗!
    かなり笑えたー。紹介されてた作品、読んでみよ。
  • 鳥類学者のファンタジア
    前半が異様に長く感じるが中盤からグングンいける。
    文章が独特で面白い。
    最後はなかなかよかった。
  • 鳥類学者のファンタジア
    ≪評価≫
    インパクト─B
    本の厚さ─B
    登場人物の濃さ─C
    共感度─C
    読後の成長性─D
    話のスケール─C
    笑い─C
    暖かさ─C
  • 文芸漫談 笑うブンガク入門
    その名の通り笑いながら、とっても楽しく読めるブンガク入門です。フィクションを書く方はもちろん、ノンフィクションを書く方にも参考になると思います。
  • 鳥類学者のファンタジア
    ジャズ好きならばこの小説を読んで面白くないわけがない.作者得意の時空を超えていくお話ですが,構造的には判りやすい.「宇宙オルガン」見てみたい.
  • バナールな現象
    「葦と百合」のドロリとした質感からは一篇、砂漠のような乾いた無慈悲さや圧倒的破壊力を感じる作品。何が起こるわけでもないのに容赦がない。少しずつ少しずつ日常がおかしくなっていく、その静かさが逆に気持ち悪い。それらひっくるめてバナールな現象として片付けてしまう残酷さ。書かれたものは書かれた通りに存在する...続きを読む
  • 葦と百合
    ミステリを中心に話が進められていくんだけど、途中から虚構と事実がごちゃ混ぜになって、何が本当なの?って思いながら読み進めていくと意外な結末に到達。
    とにかく、著者に振り回された。
  • 死神の棋譜(新潮文庫)
    矢に結び付けられた詰将棋、過去に起きた失踪事件、磐、麻薬、北海道、全ての出来事が上手くハマっていく終盤は面白い。帯の〝究極の将棋ミステリが放つ、命懸けの勝負と謎、そして衝撃のどんでん返し!〟に偽り無し。
  • ゆるキャラの恐怖 桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活3
    クワコーシリーズ3作目。桑潟准教授(助教授時代あり)含めて4冊あるって、継続は大事やね。

    相変わらず、スタイリッシュというより、サバイバーな生き方をするクワコーと周囲の個性あふれてこぼれてしまってるキャラクターたちの愛すべきドタバタ劇。深そうで実はそうそう深くない小説で、純文学的読みづらさを抱えつ...続きを読む
  • 死神の棋譜(新潮文庫)
    名人戦の最中に見つかった詰将棋の矢文。矢文を持ち込んだ奨励会員の失踪。幻の将棋会「棋道会」。北海道の廃坑。地下神殿での対局。将来を分けた運命の一局。虚実ない交ぜに描かれる、将棋に魅せられた者の執着が悲しい。
  • 死神の棋譜(新潮文庫)
    読みにくい感じだったけど、途中までは面白かった。
    終わりがちょっと…って感じだったな。

    将棋の棋士を志す人にとっての奨励会を退会する、ということの重みがすごく良く分かった。
  • 旧約聖書がわかる本 〈対話〉でひもとくその世界
    すごく面白い。
    旧約聖書が孕む現代性、批評性をビビッドに浮かび上がらせる。
    エレミアらの預言者も魅力的だが、終盤のヨブ記が実に深い。