奥泉光のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
山中深くに理想の村(コミューン)を建設した「葦の会」。学生時代に参加した主人公はが5年振りに再訪しますが、そこはとうに解体。かつての恋人と友人の消息を確かめようとしますが、そこで奇怪な事件に遭遇します。
麻薬的な魅力を持つ作品で、読めば読むほど訳が分からなくなります。誰が実在の人物で架空の人物なのか、誰が死んで誰が殺したのか、そもそも死んだ人間がいるのかどうかすら分からなくなります。入れ子細工と合わせ鏡が組み合わさったような形で展開されたまま、真相は結局提示されないままで終わってしまいます。自分なりに真相を考えましたが、どうも辻褄が合わないような気がしたので、「雰囲気は良いが未成熟な作品」とい -
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