中島敦のレビュー一覧

  • 山月記・李陵 他九篇

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    改めて読んでみたくなって、中島敦を手にとった。

    本書を編纂するにあたり、解説を書いた氷上英廣氏は李陵に代表される中国物、悟浄出世に代表されるユーモアと哲学を交えた短編、環礁に代表される南洋物とおおまかに3種類に分けている。それぞれに趣の異なる作風だが、私自身としては、やはり中島敦の代表作「李陵」が良かったと言わざるを得ない。わずか50ページと非常に短い小説だが、凝縮された内容に、長編を読んだほどの満足感がある。

    今回あらためて中島敦を読んでみて思ったことがある。
    中島が主人公に据える人物は、皆おしなべて「優秀だが十分にその道を極めきれず、そばにいる極めた人物にさまざまな思いを抱く」という特

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    2013年06月20日
  • 李陵・山月記 弟子・名人伝

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    「李陵」「山月記」「弟子」「名人伝」「悟浄出世」「悟浄歎異」
    正義感あふれる李陵が敵国匈奴に捕まる。司馬遷は李陵を庇うが、武帝に逆ギレされて宮刑を受ける。
    報われない自分の境涯に発狂し虎になる李徴。ノイローゼぎみの沙悟浄。
    どの作品も不安や不快、やるせなさが漂うが、人間の愚かさや弱さを直視することで、人間の本質がジワジワ浮き上がってくる。

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    2013年03月02日
  • 李陵・山月記 弟子・名人伝

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    名人伝 ー 技を極めるため、成長しつづけて辿りつく先は… 初めて読んだ時、ラストは軽い衝撃でした。人生における老いの一つのモデルとして今も心しています。段々と衰える、ではなく本質を極めていく人の姿が見えます。

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    2013年02月22日
  • 山月記・李陵 他九篇

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    ふと思い出して「文字禍」を再読。

    前にいつ読んだのか忘れてるくらいだから、内容もラスト以外ぼんやりとしか覚えていなかったけど、さすが中島敦だと改めて思いました。

    物事を(文字を通して)深く知ろうとすればするほど、文字に潜む「何か」に侵され、素直に物事を捉えられなくなってしまう文字禍と言う病。それでも「何も知らない方が良かった」と思えるかどうか。

    きっとそれでも人は貪欲に何かを知ろうとする。

    そうであるならば厳しい取捨選択が迫られるはず。それが出来ないのであれば、いつか文字(情報)に押し潰される。

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    2012年12月23日
  • 山月記・李陵 他九篇

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    読みやすいと思う(〃'∇'〃)ゝドヘヘ

    自分から逃げられない
    誰だって一度は思う「世界とは」とか「私が死んだら」とか、そもそも「私とは」
    大人になる内に折り合いをつけていくものを、考え続けて燻り続けている
    頭でっかちな秀才
    身体が先に動くような天才にはなれないんだな〜

    そんな中救いがある、わが西遊記が好きです悟浄のヤツね

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    2012年12月21日
  • 李陵・山月記 弟子・名人伝

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    ネタバレ

    ≪引用≫

    地に落ちた矢が軽塵(けいじん)をも揚(あ)げなかったのは、両人の技がいずれも神(しん)に入っていたからであろう。


    (なんじ)がもしこれ以上この道の蘊奥(うんのう)を極めたいと望むならば、ゆいて西の方(かた)大行(たいこう)の嶮(けん)に攀(よ)じ、霍山(かくざん)の頂を極めよ。そこには甘蠅(かんよう)老師とて古今(ここん)を曠(むな)しゅうする斯道(しどう)の大家がおられるはず。老師の技に比べれば、我々の射のごときはほとんど児戯(じぎ)に類する。の師と頼むべきは、今は甘蠅師の外にあるまいと。

    「既に、我と彼との別、是と非との分を知らぬ。眼は耳のごとく、耳は鼻のごとく、鼻は口の

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    2012年10月04日
  • 新撰クラシックス 李陵/山月記(小学館文庫)

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    李陵は子供の頃から何度読んだやら。読むたびに心に染みいります。山月記は森見登美彦のパロディ読んだ後なので違った面白さ。
    しかし、新装で600円か。昔は200
    円ちょっとで薄いペラペラの新潮?文庫買えたのだが。

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    2012年03月06日
  • 李陵・山月記 弟子・名人伝

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    ネタバレ

    『李陵』

    『弟子』

    『名人伝』

    『山月記』

    『悟浄出世』

    『悟浄歎異』

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    2011年07月11日
  • 李陵・山月記 弟子・名人伝

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    ●山月記●
    この気持は誰にも分らない。誰にも分らない。己と同じ身の上に成った者でなければ。
    事実は、才能の不足を暴露するかも知れないとの卑怯な危惧と、刻苦を厭う怠惰とが己の凡てだったのだ。己は漸くそれに気が付いた。
    この胸を灼く悲しみを誰かに訴えたいのだ。

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    2012年03月14日
  • 光と風と夢 わが西遊記

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    いろいろ思い入れがあって、たぶんこういうレビューを書くのに適さない。悟浄とスティーブンスンが好きになる中篇。講談社文芸文庫は注釈がないので、ある意味読みやすく、ある意味つらいカモ。

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    2009年10月04日
  • 山月記(乙女の本棚)

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    添えられたイラストが適切なのかどうかは、私には評価できない。わからないからだ。山月記に登場するのは虎であって、猫は一匹たりとも登場しないが、ここにはたくさんの猫のイラストが描かれる。イラストレーターが「ねこ助」という名前の方であるようなので、たぶん猫がお得意で、だからたくさん猫のイラストを描いているのかもしれないし、出版社もそれを求めて依頼したのかもしれない。しかしそれが適切なのか、よくわからない。李徴でも袁傪でもない、幼児的人物のイラストも、どういうつもりで添えているのか、よくわからない。よくわからないけど、これが現代イラストレーターとのコラボレーションによる新しい文学の提案だと言われれば、

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    2026年02月18日
  • スラよみ!現代語訳名作シリーズ 山月記

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    短い生涯ながら二年の作家人生の中で名作を残した悲運の作家『中島敦』の代表作三篇を、読みやすい現代語に訳した作品集。

    山月記
     中国の唐の時代、高位の役人が旅の途中人食い虎と出会う。が、そのトラはかつて優れた才能を持ちながら離職し詩人としても芽が出ずに失踪したかつての友人の変わり果てた姿だった。
     多分『中島敦』作品の中で一番有名なものだと。
    高校の国語の教材で読んだことしかなかったので『乙女』シリーズを読むのに、ちゃんと読んでみようと一緒に借りたのですが、むしろあちらのほうが原文でしたね。
    「本気出せばー」って言ってるような奴が頭に浮かんでしまった。いや、だったら出してみろよ、みたいな。

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    2026年02月11日
  • 山月記(乙女の本棚)

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    文豪の名作×人気イラストレーター
    小説としても画集としても楽しめる『乙女の本棚』シリーズ15弾

    妖しくも美しい表紙に惹かれて。
    山月記の主人公『李徴』は若かりし頃美少年と書かれているが、こちらのイラストは美少年を通り越して美少女のよう。
    もちろんトラがふんだんに描かれているが、ところどころに対比としてだろうか描かれているネコが可愛い。特に自尊心を猛獣に例えている個所のイラストが可愛い。

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    2026年02月11日
  • スラよみ!現代語訳名作シリーズ 山月記

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    ネタバレ

    李陵について
    ・李陵への漢への想いや恨み、匈奴への恩などで思考がぐるぐるし、どっちつかずになっているさまは自分を見ている気持ちになった

    ・寒く困難な状況でも芯を通す蘇武を見ながら自分と対比して恥じる姿に共感

    ・見返りを求めない祖国への愛は立派。李陵の愛は確かに蘇武に比べ低かったかもしれないがそれだけで人の優劣はつけられるものではなく、李陵にとっては祖国よりもっと大事な、それこそ見返りを求めないレベルで愛する何かがあったんじゃないかな?と想像します。確かに芯の通った姿は格好いいけど、それに揺さぶられすぎて好きでもないものに人生を捧げないようにしなくてはな。と思いました

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    2026年02月05日
  • 山月記

    購入済み

    あの有名な

    昔、少し読んだことがあったが、内容を忘れていたので再読。

    ページ数も多くないので、ぜひ読んでもらいたい。色々と考えさせられる内容になってる。

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    2025年12月06日
  • 文字禍(乙女の本棚)

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    ただ知覚することと、文字を読むことによって注目するポイントが変わることの良し悪しをファンタジックに描いた話だった。
    舞台がアッシリアでバビロニアのギルガメッシュ 王や死神エレシュキガルの名前が出てきてうれしかった。
    しきみさんの絵もおじいさんは可愛らしく、文字の精霊は妖艶で良かった。

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    2025年11月17日
  • スラよみ!現代語訳名作シリーズ 山月記

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    久しぶりに山月記を読み直したくなって、せっかくならと現代語訳版も読んでみた。
    原作に忠実に訳されていて、話の流れもきれいで読みやすかった。

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    2025年10月16日
  • 疵(きず)の迷楼 耽美幻想セレクション

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    まず装画が怪しげで綺麗!いわゆるジャケ買い
    あとタイトル『疵の迷楼』別世界へと誘い込まれるような魅惑的な感じに加え、名だたる文豪たちの作品に興味を引かれてしまう。
    まだ、このとき耽美という言葉の意味を理解していなかった。ただ「美しい」くらいにしかとらえていなかったので読んでみたら本当の意味を思い知らされ、常軌を逸した世界への入り口だった。

    なかなか普通の感覚では理解、共感し難い作品ばかり。どの作品も何かに心を奪われていたり、病的にのめり込んでいたりと現実からかけ離れていて危うい空気が漂っている。
    抗いがたい好奇心や欲望、まるで[パンドラの箱]を開けてしまったようなそんな感じだ。

    収録されて

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    2025年10月15日
  • 文字禍(乙女の本棚)

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    中島敦は絵本とは相性が良くない、かも知れない。

    それでも、やっぱり興味深い物語だと思う。
    文字というものの言い表せない力を感じることができるんよな

    2025.9.15
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    2025年09月15日
  • 山月記(乙女の本棚)

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    自尊心とは「自分を大切に思う気持ち」のことだと感じる。
    ただ、それが高すぎると「プライド」として表れてしまうのだろう。
    自尊心が過剰になると、「自分は他人よりも秀でている」と思い込みやすくなり、現実での評価とのギャップに苦しむことになるのかもしれない。

    もちろん、自尊心が低すぎるのも生きづらさの原因になる。
    けれど、同じように高すぎてもバランスを崩してしまうのだと、改めて思った。

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    2025年08月31日