中島敦のレビュー一覧

  • 狼疾記

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    短編でありながら情報量がたっぷりと書き連ねられている若き中島敦の情念が感じられる
    中島敦が30代前半で病没する事を思うと、より寂しさを感じられてしまうのだ

    #アツい #共感する #切ない

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    2024年09月17日
  • 李陵・山月記 弟子・名人伝

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    中国の古典を材にとった漢文調の格調高い文章。有り余る才能と誇りを持て余しながら、自分の存在意義を深く追求せずにはいられない人間の苦悩を鮮やかに描き出している。その主人公たちの姿はたぶんそのまま中島敦本人の姿なのだろう。

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    2024年08月24日
  • 李陵・山月記

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    早逝の著述家、中島敦の短編集。
    昭和の時代には珍しく中国古典を紐解いて、我々にも読みやすく再編している。
    内容は詩人が虎になる山月記、
    弓の達人が武の極限に達する名人伝、
    孔子の弟子で破天荒な子路の人生を描く弟子伝、
    苛烈な漢の時代を生きた武将の数奇な人生を描く李陵

    どの短編も現代にも生かせる教訓に満ちている。
    中国古典も良いなと思わせる本だった。

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    2024年08月17日
  • 文豪死す

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    文豪6名の最後を飾った作品を集めたもの。同じような趣旨で、デビュー作代表作を集めた「文豪誕生」も読んで出版社の策にとても共感している。
    表装は今風というかアニメタッチな文豪が1人、芥川だろうかと想像する。
    登場する6名の文豪、初めましての方もいて、読書の門扉が少し開けた気がする。
    それでも好きになったかと言うとそこまでではないが、この点が点と合って線になっていくんだろうなと思う。
    特に芥川龍之介はこの作品でちょっと興味をもった。そして梶井基次郎は檸檬の他に機会があって良かったと思う。

    文豪死すも文豪誕生も、名前は知っているけどそこまでじゃないと言う人にはぴったり。機会があったら読んでみると良

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    2024年08月15日
  • 文豪死す

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    「文豪たちの最期を飾った名作を読む」
    それぞれの作家の年表、代表作品ガイド、人物相関図、ゆかりの地、行きつけの店も記載されていてとても面白く読めました。

    やっぱり太宰治の『グッド・バイ』はものすごく面白いので未完なのがとても残念です。続きが読みたいです。中島敦『李陵』はほとんどが漢字で読みにくくて挫折してしまいました。
    また、泉鏡花の『縷紅新草』は、非常に文体の美しい傑作と言われているようですが、なんとなく雰囲気は掴めるものの読むのに苦労してしまいました。

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    2024年07月10日
  • 李陵・山月記 弟子・名人伝

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    中島敦の作品集。
    いまさらのように、万城目学氏の悟浄出立との関連に思い至り、悟浄出世、悟浄歎異の2編が含まれている本書を読んだ。
    いずれの作品も素晴らしい。伝説に場を借りつつ、人についての洞察が巧みに織り込まれている。あらためて面白かったし、戦中の作家であるけれど現在読んでも読みやすい文体も素晴らしい。

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    2024年06月23日
  • 李陵・山月記 弟子・名人伝

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    暗い文体だが、小説とは思えないくらいに理路整然とした文章だな、という印象。冗長な部分がなく、スッと頭の中に入ってくる。
    個人的には表題の李陵・山月記よりも悟浄出世・悟浄歎異の方が好みかな。1人で悩んで悩んで何も解決せず、他の仲間と行動を共にしてみたら「ま、いっか」という結論に落ち着く感じ、分かるなぁ。

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    2024年06月05日
  • 山月記(乙女の本棚)

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    絵がきれい。
    「人生は何事をも為さぬには余りに長いが、何事かを為すには余りに短い」という言葉は、ここで使われていたのか、と感動した。

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    2024年05月06日
  • 李陵

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    漢語のゴツゴツ感

    現在の日本語は太古の柔らかい「やまとことば」に中国から輸入した漢語の骨格で構成されたものである。中島敦の作品の中でも特にこの作品は日本語の中における漢語のゴツゴツ感を雄渾に語っている。私の好きな文体である。ストーリー内容とその評価は語り尽くされているが、死後 青史に残るのを大事にするか現世を大事にするか という価値観で私は考えてしまう。

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    2024年05月03日
  • 文字禍

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    言霊

    日本では「言葉に神が宿る」として言葉を大切にし信仰していた。ましてやその言葉を「文字」にして形に残すと、その文字に霊力が宿るというのはなんだかわかる気がする。作者 中島敦は、文字発祥の地 メソポタミアをストーリーの舞台にし、「文字」をテーマにしたファンタジー小説を作り上げている。

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    2024年05月01日
  • 光と風と夢

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    デビュー作

    李陵や山月記で名高い中島敦のデビュー作だそうである。李陵で見せた剛直で無骨な文体とかなり違う柔らかで流麗な文体なので驚いた。よく処女作はその作者の才能が詰まっている と言われるが、本作を書いた中島敦にもそれは言えると思う。文明人を自認するイギリス人のスティーブンソンの南洋の島 そこに住む人々への思い 考えがよく分かる。

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    2024年05月01日
  • 李陵・山月記

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    ネタバレ

    虎になってしまった詩人李徴がかつての親友と出会い、自分がなぜ虎になったのか気づく
    「共に、わが臆病な自尊心と、尊大な羞恥心との所為である」「虎は、既に白く光を失った月を仰いで、二声三声咆哮したかと思うと、又、元の叢に踊り入って、再びその姿を見なかった」

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    2024年04月28日
  • 山月記(乙女の本棚)

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    「人生は何事をも為さぬには余りに長いが、何事かを為すには余りに短い」の一文が胸に刺さりました。ねこ助さんの挿し絵も美しく、とても読みやすかったです。

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    2024年04月14日
  • 環礁 ――ミクロネシヤ巡島記抄――(新仮名)

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    文豪だけどトンチで戦ってる

    ミクロネシアの島々での私小説、
    南の島での日々は中島敦にとっては満たされていたとは言えなかった模様
    デング熱という伝染病に罹ったりしているのは
    病身の中島敦の寿命を縮めたのではないか
    読んで気が沈んだ

    #じれったい #切ない #怖い

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    2024年04月07日
  • 李陵・山月記 弟子・名人伝

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    『山月記』の感想。
    高校での国語の授業で『山月記』を読み初めて中島敦を知った。友達から文豪ストレイドッグスの主人公はこの人がモデルだよと言われたことと『山月記』自体が妙に心に残る作品であったことを思い出した。
    特別でありたいと願う高校生に「臆病な自尊心と尊大な羞恥心」というワードを読ませるのかと今になって思う。
    『山月記』の元である『人虎伝』と比較して読むと中島敦が作品に込めた想いが分かるような気がする。
    「人生は何事をも為さぬにはあまりに長いが、何事かを為すにはあまりに短い」という一文が私は大好きなのである。

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    2024年04月03日
  • 李陵・山月記 弟子・名人伝

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    高校の頃の教科書にでてきたときはイメージがあまりわかなくて、ぴんとこなかった『山月記』

    「史記」「三国志」「キングダム」など読んで中国歴史ドラマみて、中国史を勉強して、イメージできるようになってから改めて読むと、深く心に届きました。
    その時代の考え方、習慣を知っていると理解も深まるしおもしろさも増すのね

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    2024年02月24日
  • 李陵・山月記

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    自分はその辺の人よりはすごい人間だっていう自信があって、でも上には上があるから本気になったら自分のダメなところを晒してしまうんじゃないかって不安もあって、2つの感情に挟まれた結果人との関わりを避ける。

    切磋琢磨すること、時には失敗することがどれほど大切だったか後悔している虎を見て、これから始まる新生活では純粋に成長するために分からないことも分からないと言える人になりたいなあと思った。

    新しい目標ができた時に見返したい本。

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    2024年01月19日
  • 山月記(乙女の本棚)

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    ネタバレ

     乙女の本棚シリーズから、中島敦さんとねこ助さんのコラボ作品「山月記」です。ねこ助さんの奇麗な虎と女性のイラストが表紙!ねこ助さんってスゴイなぁ…前の「赤とんぼ」もだけれど、本当に奇麗で繊細なイラストですよねぇ…。でもね、読むぞと思って…ページを開くと異次元(^-^;)。参った…やってしまったも…、難しくって読みきれないかも、と不安を抱えながらも読んでみました。

     物語の舞台は中国…李徴は詩人としての成功を夢見ていたがうまくいかず、妻子にも苦労をさせるほどその生活は逼迫したものに…李徴は夢をあきらめ一官吏として地方に赴任したが、やがて発狂し姿を消してしまう…。そんな李徴の存在に旧友の袁傪が気

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    2023年07月19日
  • 山月記・李陵 他九篇

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    詩によって名を成そうと思いながら、進んで師に就いたり、求めて誌友と交わって切磋琢磨に努めたりしなかった。己の珠(たま)ではないことをおそれるが故に、あえて刻苦して磨こうともせず、己の内なる臆病な自尊心を飼い太らせる結果になった。この尊大な羞恥心が猛獣(虎)だった。▼人生は何事をもなさぬには余りに長いが、何事かをなすためには余りに短い。中島敦『山月記』1942

    彼は殆ど本能的に「自分は自分が思っている程、自分ではないこと」を知っていた。中島敦『光と風と夢』1942

    夜、床に就いてからじっと眼を閉じて、人類が無くなったあとの・無意義な・真黒な・無限の時の流れを想像して、恐ろしさに堪えられず、ア

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    2024年04月17日
  • 李陵・山月記 弟子・名人伝

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    中国の故事を元に描かれたものが多いからか、とっつきにくい印象だったけど、全ての作品に引き込まれてしまった。
    特に山月記と悟浄出世。
    全てに底通する、自己の弱さや迷いに向き合わざるを得ない主人公達は、きっと敦くん自身の姿なのだろう。

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    2023年06月19日