中島敦のレビュー一覧

  • 山月記(乙女の本棚)

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    「その声は、我が友、李徴子ではないか?」
    高校の現代文の授業で読んで以来。言い回しや表現が小難しかったけど、書かれていることにハッとさせられたのを覚えているし、今でも折に触れて戒めのように思い出すことがある。
    そして当時あやふやだった部分も、時を経て人生観が熟し(言い換えれば"老い"かもしれない)、さらに深く読むことができた気がする。
    「臆病な自尊心」と「尊大な羞恥心」。己の才能を誇りながらも誰より傷つくことを恐れ、ただ驕り高ぶって刻苦を厭い、努力を放棄してきた李徴の無念と後悔。
    李徴を虎の姿に変えてしまったものの正体が手に取るように分かるから、刺されるような鋭い痛みを覚え

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    2023年06月10日
  • 山月記(乙女の本棚)

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    袁傪は旅の途中、旧友の李徴と再会した。
    たが、美少年だった李徴は変わり果てた姿になっていた。

    粗筋だけは昔から知っていた作品。ねこ助さんの挿絵が美麗なのも手伝いするする読めた。
    李徴が人間性を失っていく恐怖や詩人として詩を残したい想いを残した妻子の生活より優先したことに対する自嘲が哀しかった。

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    2023年04月24日
  • 山月記・李陵 他九篇

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    表題の他短編九篇が収められている。哲学的な話が多く、読み応えは抜群。悟浄、山月記などには人生に思い悩んだときに参考にしたい考えが書かれており、折を見て再読したい。

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    2023年04月13日
  • 文字禍・牛人 アニメカバー版

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    「狐憑」…最後に2つの意味でギョッとした。想像力と創作とそれを発表する事が許される自由な時代に生まれて良かった。(私は読む側だけど)
    「木乃伊」…今なら実際に行くことができたり、ネットで写真や動画で知る事ができる外国を舞台に、どんな風に思い描きながら書いたんだろう。
    「文字禍」…かなり好き。長年海外に住んでいると、ネット以外では日本語を目にする事が殆どないので、たまに手書きで文章を書いてると、手が勝手に動くくらい書き慣れた漢字なのに間違ってるように思えて、長く見つめれば見つめるほど見覚えのないような、変なモノに見えてきたりする事がある(ゲシュタルト崩壊)ので、それが作中に出てきた時にはちょっと

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    2023年04月08日
  • 山月記(乙女の本棚)

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    ネタバレ

    高校の時、現代文か何かで読んで衝撃的だった話。今読んでも秀逸なのがわかる。文語体の一言一句が、心に共鳴する。
    虎になったのは、自分の所為だと語る李徴の物悲しさよ…そして虎になっても、詩作に耽る李徴の傲慢さよ…人生を捧げるほどのことがそこにはあったのだろう。自分はどうだ?全てを打ち捨ててでも、やり遂げたいことがあるか?ああ、あるとも!やってやろうではないか!
    人生、何も成し遂げないには長すぎるが、何かを成し遂げるには短すぎる。結局はやれることをやるしかない。そして、横で比べて卑下しないことだな。いや、それができれば苦労はないけど。
    華麗な挿絵に関しては、特にコメントはない。まぁ今時の子どもに手に

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    2023年03月04日
  • 山月記(乙女の本棚)

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    綺麗なイラストがついていて、難しい山月記を読む手助けをしてくれている。
    「己の内なる臆病な自尊心を飼いふとらせる結果になった」という文章を読んで、こうなってしまった李徴を哀れに思った。
    自分は猛獣を飼い慣らさなければと思った


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    2023年02月03日
  • 山月記

    購入済み

    何度も読み返したい

    高校の現代文の教科書にも出てくる小説。自戒の為何度も読み返したくなる一冊です。名文が散りばめられています。スマートホンで無料にかつ気軽に読めるのが嬉しい。

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    2022年12月02日
  • 光と風と夢 わが西遊記

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    宝島の作者スティーブンスンのサモア島での晩年を描いた光と風の夢と、沙悟浄が三蔵法師一向に会う前の思索の日々を描くわが西遊記の二編を収録した作品集です。中島敦は、山月記がもっとも有名です。わたしは、高校生のときに李陵・山月記という短編集を読み中島敦の作品が好きになりました。しかし、中島敦は、結核を患い早世されましたが、どの作品も名作といえる珠玉の作品です。 旧仮名遣いで書かれているので、本書はややとっつきにくいかもしれませんが、文章自体はとても読みやすいのでチャレンジしていただけると嬉しいです。

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    2025年12月21日
  • 山月記・李陵 他九篇

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    虎への変化がすんなり受け入れられる書き口からの、ストレートに響くその哀愁
    なんだこれおもしろい
    普通の高校って国語の授業でやるのか、高校で先生の解釈とか聞きながら読みたかった



    「飢え凍えようとする妻子のことよりも、己の乏しい詩業の方を気にかけているような男だから、こんな獣に身を堕すのだ。」
    社に飼われている私は身をつまされる思いであります

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    2022年09月26日
  • 文字禍・牛人 アニメカバー版

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    「牛人」の恐ろしい表情の表現の仕方がとてもイメージしやすくて怖い。こういうホラー、どこかで見たことがあるような気がする、というような表現だった。最後の「虎狩」も、些細な話なのにここまで読ませる魅力は何なんだろうか、と不思議に思った。

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    2022年03月27日
  • 李陵・山月記 弟子・名人伝

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    簡潔でかつ通説適切史実に忠実。
    儒教は詩と音楽を重んじることを認識。
    宮城谷、北方両氏の小説とつながった。

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    2022年01月22日
  • スラよみ!現代語訳名作シリーズ 山月記

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    山月記
    虎になったのは、無意識下に李徴が望んでいたからではないのだろうか。

    名人伝
    書も極めれば無書に至る。この文章はその典型である。

    李陵
    李陵と蘇武の葛藤があつい。司馬遷の執念もなかなか。息子の恨みは怖い


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    2022年01月21日
  • 文字禍・牛人 アニメカバー版

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    狐憑き
    現在の詩人、小説家にあたるシャクが物語を思い描けなくなるやいな村人に食べられてしまう話。生活に必要不可欠でない行動は表面上受け入れられていても、心の底では軽蔑されており、つまらなくなれば笑いは怒りに変わり、排斥されてしまう。

    牛人
    恋人に不義理を働いた主人公が、産まれた子供にジリジリジリと追い詰められ、最終的に怒る気力もなく、その悪意への畏怖の中餓死していく話。不義理が産んだ子はこの世の悪意そのものであり、自然への畏怖に匹敵するほど透明な恐ろさをもつ。

    文字禍
    文字の不思議。なんで線の集合体が意味や音を持ち得るのだろう。この問いを深く考えてはいけない。文字の精霊に食い殺されてしまう

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    2022年06月30日
  • 文字禍・牛人 アニメカバー版

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    素晴らしい短編集。
    中島敦の、外国を取材した物語はどれも一級品。
    特に牛人は秀逸。
    何度でも読み直したい作品たち。

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    2022年01月03日
  • 山月記(乙女の本棚)

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    ネタバレ

    教科書にも載ってたな、中島敦の『山月記』。割と好きな作品で、国語の授業でも楽しみだったけど、、、改めて読んでみると、また違った印象で面白かった。
    李徴さん、確かに人としてはなかなかダメな感じの人。そのダメさが転じて虎になっちゃう、という発想になるところが、中島敦のすごいところ。
    イラストも素敵だったけど、文章の内容とは多少ズレてて残念。ま、イラストはイラストで楽しめは良いのかも。小説からインスピレーションをもらって、ってことであれば素晴らしいです。

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    2021年12月02日
  • 文字禍・牛人 アニメカバー版

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     何故いま中島敦?という感じで書店に並んでいたこの角川文庫は初版が昨年、2020(令和2)年11月となっている。「奇妙な作家」円城塔さんが2017年に川端康成文学賞を取った『文字渦』という短編(未読)は、本書の「文字禍」に由来しているということのようで、それで角川書店がこれを発行してみたのであろう。
     中島敦は私が中学生だか高校生だかの頃国語の教科書に載っていて、ちょっと古くさくて硬い文体は非常に簡潔で、物語を端的に刻み上げる感じなのが私の周りの同級生たちの間では好評だった記憶がある。たしか高校の頃に新潮文庫の『李陵・山月記』を購入して読んだが、それきりになっていた。
     この新潮文庫版短編集を

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    2021年09月21日
  • 山月記・李陵 他九篇

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    中島敦の短編集。
    多くの人は"山月記"でその名前を知っていると思いますが、氏は中国古典に関する造詣が深く、"山月記"を代表に中国古典を題材にした名作をたくさん書いています。
    中国古典を題材にした作品は、文体が硬く、本短編集収録作品も読みづらさを感じるものが多いです。
    また、"山月記"のように物語の筋がはっきりした作品は少なく、哲学や思想が文章を占める割合が意外に多いです。
    "山月記"のイメージでページを捲ると、意外なとっつきにくさに驚くかもしれません。

    中島敦には喘息の持病があり、33歳で若くして亡くなりました。

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    2021年09月18日
  • 文字禍・牛人 アニメカバー版

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    中島敦の短編集。
    ちょっとおもしろいセレクションで、「狐憑(きつねつき)」「木乃伊(ミイラ)」「文字禍(もじか)」「牛人(ぎゅうじん)」「斗南先生(となんせんせい)」「虎狩(とらがり)」の6編を収める。
    中島敦といえば、流麗高雅な漢文調の文章が思い浮かぶが、それも知識人一族の中に育ち、漢文の素養があってのこと。祖父も伯父たちも漢学者、父は漢文教師、生母・継母・伯母も教師。とにかく教養を叩き込まれていなければ、自分の手であれだけの作品を生み出すことなどできないのだろう。敦の強みはその上に、英語も学び、世界への目が開かれていたことだ。遠く、ギリシャ、エジプト、メソポタミアまで。時を超え、それらの地

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    2021年07月12日
  • 山月記(乙女の本棚)

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    「人間は誰でも猛獣使いであり〜」のくだりはハッとさせられた。深く切ない物語。紙の本ならでは味わえる贅沢な一冊。

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    2021年07月04日
  • 李陵・山月記 弟子・名人伝

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     中島敦の本を開くと紙面が黒々としている。つまり、漢字が多いのだ。中国の古典に題材をとった小説が多く(この本に収められてあるのは、そういうのばかり)、難しい漢字、知らない言葉が多く、実は四割くらい意味が分からなかった。内容も哲学的で一字一句理解しようとすると疲れる。が、全体的に面白かった。
     面白かった理由のその一は、読んでいて賢くなった気がするからだ。北風のことをいう「朔風」という言葉など漢文から来ている格好いい言葉遣い、漢字使い、漢文の知識がありとあらゆる所に散りばめられており、意味は半分くらいしか分からなくとも「これも日本文学の源流の一つなんだ。この短い熟語の中にぎゅっと意味が凝縮された

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    2021年03月29日