中島敦のレビュー一覧

  • ビルディング(乙女の本棚)作品集(乙女の本棚)

    Posted by ブクログ

     乙女の本棚シリーズから、ねこ助さんの「ビルディング 乙女の本棚作品集」です。収録されてるのは、新見南吉『赤とんぼ』、中島敦『山月記』、太宰治『魚服記』、堀辰雄『鼠』、夢野久作『ルルとミミ』のイラストの中から、ねこ助さん自身が選んだ作品です。このほかに描き下ろしとして、夢野久作『ビルディング』が新たに収録されています。

     これまでの「乙女の本棚作品集」(しきみさん、ホノジロトヲジさん)と同様、『ビルディング』以外の作品については本編を読むことはできません。イラストを眺めながら、あぁ…そうそう、こんなストーリーだったなぁ…と、思い出す感じですので、本編を読まれてからこの作品週を手にしたほうがよ

    0
    2025年12月18日
  • 山月記(乙女の本棚)

    Posted by ブクログ

    山月記
    2025.12.13

    初めて高校生で出会った時は漢文のようで読みにくく、つまらなそうと感じた。しかし読み始めたら、どんどんストーリー展開に目が離せなくなり、またかえって漢字で書かれる堅い文に引き込まれた。
    自分が思っているよりも能力が低いのにもかかわらず、プライドが捨てられない主人公。私も虎になるほどではないが僅かながらこの状態にあり、葛藤することがある。
    月が印象的で、主人公の憧れのよう(孤独でも輝く)であり冷たい存在(ただ上から見下ろす)であるのが感じられた。

    0
    2025年12月13日
  • 山月記・李陵 他九篇

    Posted by ブクログ

    中島敦の『悟浄出世』に出てくる妖怪の言葉への懐疑心超わかる。でも、言葉を軽蔑するのは化け物という皮肉も込められてるのかな?中島敦の多層的アイロニー?

    中島敦が比喩的にロンドンの中心のチャリング・クロスから半径3マイルにのみ文学は在り得るって言ってるけど、そうだよね。赤道に近づくに連れて文学が無くなっていく傾向あるし、ヨーロッパでもスペイン・ポルトガルとかは何故か文学が極端に少ない傾向ある。

    中島敦めちゃくちゃ好きな作家だと確信した。今まで山月記しか読んだこと無くて、山月記も凄すぎてずっと印象に残ってたけど、他の作品もこんな良いんだな。全集読みたいレベル。

    中島敦
    ナカジマ・アツシ
    著者プ

    0
    2025年12月05日
  • 文豪死す

    Posted by ブクログ

    表紙や作者の紹介ページで使われるイラストがとても美しい。適度に服装、髪型は本人の雰囲気を残しつつ、完璧に美化されていてイラストレーターの腕の良さにたまげる。

    文豪たちの最後の作品を集めた本で、まとめて読むとその文豪らしさがよく感じられて良い。
    芥川の「歯車」 私も偏頭痛持ちだからこの現象(閃輝暗点)よくわかる!と共感するとともに、精神病になりやすい家系の人なんじゃないかと邪推してしまった。

    太宰の「グッド・バイ」 女性関係の華やかな作者の理想の別れ方を描こうとして、結末までいかなかったのは収集つかなかったのかな、と思った。

    梶井「のんきな患者」 若い頃から結核を患ってたから、今回の主人公

    0
    2025年11月30日
  • 文字禍(乙女の本棚)

    Posted by ブクログ

    文字の精霊によって人が支配される話は面白かった。絵がないと多分意味が分からなく読めかなったかも。石書で死んでしまった字を調べていた老博士、字の精霊の怖さを知る
    でも字によって記憶力の低下、目が悪くなる、情報過多など現代でも字の精霊はいると考えてしまう。自分も字の精霊に囚われて目も悪くなり多くの時間を字に費やしている。。。

    0
    2025年11月30日
  • 李陵・山月記

    Posted by ブクログ

    「山月記」を高校生の頃に初めて読んだとき、格調高い文体や比喩の妙に心を奪われた。しかし再読した今、最も胸を打ったのは李徴の内面である。彼が味わった孤絶、人としての道を踏み外した悔恨、理想と現実の乖離から生じる自己否定、そのすべてが痛切に迫ってきた。特に「己の毛皮の濡れたのは、夜露のためばかりではない。」という一文に宿る、言葉にならない悲しみが深く響いた。夜露では覆いきれない涙や苦悩、誰にも理解されないまま時だけが過ぎていく空虚さが、その短い表現に凝縮されているように感じた。当時は気づけなかった“距離”―人間関係の中にある微細な断絶、孤独の輪郭、そして胸を灼く後悔。それらを今では読み取れるように

    0
    2025年11月22日
  • 山月記(乙女の本棚)

    Posted by ブクログ

    授業で「山月記」を取り扱うとのことで、予習も兼ねて図書室で借りました
    絵本のような装丁だったので内容も分かりやすいのだろうなと思ったのですが、文言は同じで驚きました
    しかし絵が追加されたことで理解のしやすさは高かったです
    凄く繊細で綺麗な絵だったので、他の作品も読んでみたいです

    0
    2025年11月11日
  • 文字禍(乙女の本棚)

    Posted by ブクログ

    大好きな中島敦の文字禍がYA向けの本になっていたので読んでみた。初めはイラストが可愛らしすぎるかなと思っていたが、割とよかった。文字に支配されてる人間というテーマが今も昔も変わらないってのが興味深くて好き

    0
    2025年11月06日
  • 李陵・山月記

    Posted by ブクログ

    新潮文庫2024プレミアムカバー。レモンイエローに金の箔押し。30年前以上前の版より字が大きくて読みやすい。
    漢文調の文章が格調高くて心地よい。
    学生時代に読んだ時とはまた違う感じがする。

    0
    2025年11月02日
  • 山月記・李陵 他九篇

    Posted by ブクログ

    『国宝』を読んで、名人伝じゃん…と思い再読。やっぱりいいね。大学時代にがっつりやってたので、当時の自分はどう解釈してたんだろうと論文を読み返したくなった。

    0
    2025年10月19日
  • 李陵・山月記

    Posted by ブクログ

    改めて秀作と思います。
    学問、芸術、スポーツ、芸能、政治、ビジネス。人が何かを志すときに時として精神の強さが肉体の強度を超越してしまうほどのことが起こりうる、そういった人間の精神性がが語られているのではないかと感じました。

    0
    2025年08月23日
  • 光と風と夢 わが西遊記

    Posted by ブクログ

    この本を読めば、人間性について高い視点を得られるが、結局、高い人間性を得るために何をすべきかは書かれていない。自我肥大に注意して読むべき。

    0
    2025年06月14日
  • 山月記

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    山月記は教科書にも載っていますし、中島敦の作品の中では読みやすい作品だと思います。読んでいると虎になった李徴の姿が眼前に浮かび上がってきて、袁傪と共に悲しい咆哮を聴いているような気分になります。

    0
    2025年05月10日
  • 文字禍

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    文字の精霊という着眼点が面白かったです。確かに文字を覚えることで失ってしまったものはきっと数多くあるのだろうなぁ。しかし博士も恐らくそうであったように人間が文字を手放すことはないだろうと思います。

    0
    2025年05月10日
  • 弟子

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    論語を読んだことがないので読むのが大変でしたが、とても面白かったです!子路が途中からどんどん可愛く見えてきてしまって…!孔子に能力を認められるくらい有能な人なのに、純朴な感じが愛おしかったです。ラスト切ない…。

    0
    2025年05月10日
  • 李陵

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    セリフが殆どなく、漢字も日本で常用されているものとは異なるので読書難度は高めです。位とか人名、土地名など頭に入ってからはスラスラ読めました。李陵、司馬遷、蘇武、それぞれの生き方が印象的な作品です。

    0
    2025年05月10日
  • 悟浄歎異

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    三蔵法師たちと旅する沙悟浄の手記です。悟空のこと大好きだな〜、三蔵法師のこと大好きだな〜、八戒のことまぁまぁ好きなんだな〜って感じのお話でした(笑)悟空の三蔵法師の慕い具合が可愛いです。

    0
    2025年05月10日
  • 李陵・山月記 弟子・名人伝

    購入済み

    昔、教科書で読んだ時の「臆病な自尊心と尊大な羞恥心」というフレーズが忘れられず購入。
    若い時にも衝撃を受けたものだが、大人になってからもまた違った意味で衝撃を受けた。

    0
    2025年04月10日
  • 牛人

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    豎牛視点のお話がないからかな?得体の知れない感じがあって怖かったです。叔孫豹の死後、彼はどうしたのかな?とても気になります。

    0
    2025年04月07日
  • 文字禍

    匿名

    購入済み

    短編だけどストーリーがしっかりしていて、中島敦の作品の中でも名作の一つなんじゃないかなと思います。文字の精霊というテーマが非常に興味深いです。

    0
    2025年04月07日