今野敏のレビュー一覧

  • エチュード 警視庁捜査一課・碓氷弘一4

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    怒りと向き合う
    繁華街で起きた連続通り魔事件が本書で扱われる。
    この手の事件は、実際の事件を思い起こさせて心苦しい。

    さて、本書は犯人すり替えトリックを使った心理戦が妙。
    メンタリズムなるものももてはやされているが、人間がいかに完璧ではないかを感じさせる意味で、本書同様興味深い。

    見たいものしか見ていないというのはよく言われることだ。
    そんなことはない、私はしっかり見ていると思われるかもしれないが、それは明らかなる間違いだ。
    例えば、知らぬ間にできた傷、痣。
    どこでついたのかさっぱりわからない。
    自分に危害が加えられているというのに、だ。
    こんな些細なことですら断言できないのだから、大きな混乱の中で人がどれだけ周りを正確に見られるか......。

    人間の心理をついた物語は面白い。
    ただ、物語である以上仕方がないとはいえ、少々ことが上手く運びすぎる。
    実際の話を聞いてみると、プロファイリングはここまで精度が高くない印象だ。
    人づてなので、検証したわけではないが聞いた話ではこうだ。
    被疑者居住範囲の目星を警察が◯◯区内とつけたとする。
    プロファイリングによると◯◯区のほとんどが「想定される地域」と示される。
    ピンポイントで当てるには、人の行動というものはどうにも難しいようだ。

    恨みや怒りを持った人間が即犯罪者になるわけではない。
    行動にはそれなりの理由がある(はずだ)。
    自分の中の正しさが果たして本当に正しいのか、私たちは常に他者の目を自己の中に持っていなければならない。
    怒りは大きな力である。
    それとどう向き合っていくか、それが一人一人の課題であるのだ。

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    2015年03月18日
  • 38口径の告発

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    何か分からないが、今ひとつ、物足りない感じを受ける。冒頭から、「悪者」がはっきりし、それを最後まで裏切ることが無い という点が原因なのか?
    登場人物も多く、それが何かの布石になるかとおもいきや、本当に脇役で終わってしまうことも残念。

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    2014年02月24日
  • エチュード 警視庁捜査一課・碓氷弘一4

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     渋谷・新宿で発生した連続通り魔殺人事件。なぜか誤認逮捕が繰り返される事態を解明すべく警察庁から送り込まれたのは、心理調査官・藤森紗英だった。苦手な美人と組まされる羽目になった碓氷警部補は戸惑うが、紗英の助言によって、巧妙な「犯人すり替え」のトリックが潜んでいることがわかる。はたしてこの異色コンビは真犯人を探し出し、惨事を食い止めることができるのか。警察小説の第一人者が贈る「碓氷弘一シリーズ」第四弾。

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    2014年02月23日
  • エチュード 警視庁捜査一課・碓氷弘一4

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    碓氷弘一シリーズの第4弾。

    このシリーズは、いわゆる異色犯罪もので、今回は、マジックの心理テクニックを使って誤認逮捕を誘導させる巧妙な通り魔殺人犯を、美人の心理調査官とコンビを組んで捜査する。

    犯人のテクニックも、プロファイリングも、そう都合よく簡単にはいかんだろう? 管理官や捜査一課長含めて、周りも善人ばかりで、理解ありすぎ・・・と思いながら読みつつ、最後までお付き合いしてしまうのが今野小説でしたね。


    (2014/2/16)

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    2014年02月21日
  • 残照

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     東京・台場で少年たちの抗争があり、一人が刃物で背中を刺され死亡するという事件が起きた。直後に現場で目撃された車から、風間智也に容疑がけられたが、交機隊小隊長の速水警部補は、風間は背中から刺すような奴ではないと、彼の容疑を否認し、安積警部補と共に「車はZだった」という情報を追う。

     ひとつの見せ場は、風間のスカイラインGT‐Rと速水が操る「法の許す範囲でばりばりにチューンナップされている」というスープラパトカーが繰り拡げる高速から筑波山へかけてのバトルだ!まるで『湾岸ミッドナイト』と『頭文字D』を彷彿とさせる描写に興奮する。

     もうひとつの見せ場は、安積と速水という個性豊かな二人の主人公が見せる無言の信頼関係と、それを感じさせる会話だ。『隠蔽捜査』の竜崎と伊丹の会話の様に楽しめる。

     筑波山で速水が繰りだす命がけのアタックに一度後塵を浴びてしまった風間は、速水と安積という二人の男を認め、固く閉じていた口を開くのであった。

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    2014年02月13日
  • 殺人ライセンス

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    いろんなネタてんこ盛り。
    高校生活の描写は、ちと苦しいか。

    しかし、ネットやらなんやらの最先端分野ネタの作品は古びるサイクルが早いなぁ。

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    2014年02月13日
  • 殺人ライセンス

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    すごく多くのテーマを盛り込んだ、なんていうか、意欲作、とでもいうんでしょうか、作者の気合を感じる。なんというか、いくらフィクションとはいえ、作者の人柄というのは伝わるよね。

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    2014年02月13日
  • 夕暴雨 東京湾臨海署安積班

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    湾岸地域の巨大イベントに爆破予告があり、安積班と相楽班は、警戒警備にあたるが…。TVドラマ「ハンチョウ」原作の安積警部補シリーズ。(「BOOK」データベースより)

    まさかあの人が東京湾臨海署に配属されるとは……かなり驚きました(笑)。

    速水さん、相変わらずカッコいい。
    須田さんの勘を信じる安積班の面々。
    その信頼関係は感動的なくらい。
    でもなあ、これだけ村雨さんはハンチョウのことを尊敬し慕っているのだから、いい加減、ハンチョウも心を開いてくれないかなあと思うのです。
    苦手は誰にもあることだけど……ねえ。

    しかし、あの人はホントに、どうにかならんものだろうか(苦笑)。

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    2014年02月12日
  • 残照

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    ネタバレ

    安積警部補シリーズ。
    今まで読んだこのシリーズの中で、かなり好みでした。
    毎度おなじみの、署や同僚の説明も少なめになってきたので読みやすかったし、速水と安積のコンビが良い感じでした。
    首都高バトルも面白かったです。

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    2015年06月17日
  • 渋谷署強行犯係 義闘

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    古武道対総合格闘技。古武道は柔よく剛を制す。総合格闘技はパワーのある者が相手を制す。違いがよく分かる本でした。

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    2014年02月11日
  • 硝子の殺人者 東京ベイエリア分署

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     『二重標的』『虚構の殺人者』でも、挑んでくるような相楽警部補との対立構造などの困難がなかったわけではないが、安積警部補が決断に苦しむようなピンチに見舞われることはなかった。しかし、この『硝子の殺人者』で、安積は、初めて苦しい決断を迫られる。そんな時、安積は、まるで『隠蔽捜査』の竜崎のように、警察官であるという原理原則に基づいた決断をする。

     事件が解決した時、安積は、迎えに行くと約束していた妻と娘の帰国に間に合わなくなってしまった。速水小隊長は、助手席に安積を乗せたスープラのパトカーを猛然と発進させ「職務特権という言葉を知っているか」と言う。安積は「職権濫用という言葉なら知っている」と言うのだが、このようなキャラクターの立った登場人物達の何気ない会話が楽しい。

     今までは、ありふれた刑事ドラマのような筋書きだった物語りが、回を重ねることによって、今野敏さん独自の世界に姿を変貌させてゆく兆しが見える。

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    2014年02月08日
  • 38口径の告発

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    犬養医師の息子翔一が小3にしてはあり得ないほど大人だ
    悪徳刑事金森と犬養の最後の死闘はちょっと無理やりかなあ

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    2014年02月04日
  • アキハバラ 警視庁捜査一課・碓氷弘一1

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    一昔前の電気屋の街アキハバラでした

    偶然が重なってとんでもないことに
    史郎のまねけさと一生懸命さが、なんともいえない

    この今の日本ではありえないけど、日本人も少し平和ボケを自覚しよう

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    2014年01月16日
  • エチュード 警視庁捜査一課・碓氷弘一4

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    ベテラン刑事と、若い女性の「心理調査官」がコンビを組む、と。

    なんやら盛り上がりに欠けるまま、淡々と終了してしまった感があります。

    今野作品警察モノの醍醐味はなんといっても、ギクシャクしている組織が主人公の地道な努力によって次第にまとまり、ひとつの目標に向かって終盤ぐわわ~っと盛り上がっていくトコロ(だと思う)なのですが、そこらへんが希薄であららもう終わり?みたいな感想であります。

    新作ヲ待ツ!

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    2014年01月09日
  • アキハバラ 警視庁捜査一課・碓氷弘一1

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    シリーズ2作目。
    前半は万引き・ストーカー疑惑・発砲事件、、と色々な事柄が絡み合ってドタバタ。碓氷刑事がなかなか出てこないので、別の作品かと思った。。
    後半一気に急展開。ハチャメチャな展開でありえないだろうと思いつつ先が気になり、一気に読み終えた。

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    2014年01月07日
  • 触発 警視庁捜査一課・碓氷弘一3

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    碓氷刑事シリーズ1作目。
    それぞれの視点で状況・心境が描かれていて読みやすかった。犯人が分かるまでがあっさりし過ぎな気もしたけど、展開が早くあっという間だった。
    シリーズの続きも読みたい。

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    2014年01月06日
  • ST 警視庁科学特捜班 桃太郎伝説殺人ファイル

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    シリーズ通算10作目。伝説の旅シリーズ2作目。
    前作「為朝伝説~」で少々物足りなさを感じていましたが、こちらは面白かったです。
    表題にもある桃太郎伝説。幼少の頃に読んだきりでしたが、これまで自分で解釈していたものとは別の解釈が物語の中で出てきたりと、非常に興味深かったです。
    ラストの纏め方も良かったです。

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    2013年12月19日
  • ST 警視庁科学特捜班 為朝伝説殺人ファイル

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    シリーズ通算9作目。伝説の旅シリーズ1作目。
    キャラの濃いSTメンバーそれぞれに焦点をあてた色シリーズが凄く良かっただけに、そちらと比べると若干物足りなさも。
    ただ、為朝伝説については興味深く読めました。
    あと二冊なので読んじゃいます。

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    2013年12月19日
  • ST 警視庁科学特捜班 黒の調査ファイル

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    シリーズ通算8作目。色シリーズラストとなる5作目。
    最後を飾るのは黒=黒崎さんです。
    常に寡黙過ぎる黒崎さんですが、自分のメインの回でもやはりというかなんというかw
    寡黙なキャラだからこその今回のお話のような気もするし、色シリーズは本当に色々な形で物語が進み、面白かったです。
    このままの勢いで「伝説の旅」シリーズも一気に読んじゃいます。

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    2013年12月19日
  • スクープ(スクープシリーズ)

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    今野敏作品ははじめて読んだ。
    何というか夜11時くらいからテレ朝、テレ東とかでやってそうな安っぽいサスペンスドラマって感じ。
    緻密な伏線が張り巡らされてるというわけでもなく大どんでん返しがあるわけでもない。普通のサスペンス。
    漫画とかドラマにはしやすいだろうが小説としては深みに欠ける。
    横山秀夫の足元にも及ばない。

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    2013年12月10日