あらすじ
時は明治期。会津の地から、ひとりの若者が上京してきた。五尺に満たない小兵ながら、その才能を講道館創始者・嘉納治五郎に見出された彼は、柔道の修行を始める。独自の技「山嵐」を編み出し、講道館四天王のひとりに数え上げられるほどになるが、かねてから夢を馳せていた大陸への渡航を決意する。『姿三四郎』のモデルとなった天才柔術家・西郷四郎の壮烈なる半生。
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講道館の西郷四郎の小説です。以外にすくないので、さっそく読みました。格闘シーンがもうちょっと深くてもよかったな~とは思います。格闘シーンでいえば、夢枕獏の東天の獅子のほうがよかったです。中国のところでは李書文と絡めたのがサプライズというところでしょうか。今野さんの小説が好きというのもありますが、全体を通して楽しめました。
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姿三四郎のモデルとして知られる講道館創成期メンバー西郷四朗を題材とした実録小説。私が初めて三四郎を知ったのは竹脇無我主演のテレビドラマだった為、三四郎≒四朗=二枚目との印象があったがそうでもないようだ。福山雅治『龍馬伝』で育った世代は坂本龍馬にも同じイメージを抱くのだろうか?それはさて置き、本書を読むだけでは西郷の強さがいまいち伝わってこない。沖縄空手≒武田惣角>西郷四朗みたいな図式か?寧ろ文武両道質実剛健の教育者という堅いイメージのあった嘉納治五郎がややKY気味に自分の夢をひたすら語り続けるのが笑えた
Posted by ブクログ
講道館四天王の一人、西郷四郎の青年期から死までを描いた作品。薩長が実権を握る明治の世で主流になれない会津出身の四郎は嘉納治五郎と出会い、柔道を極める。しかし、自らの生き方を求めるうち、講道館を離れ大陸運動に傾倒していく。
伝記? 時代物? という感じの一冊。あっさりした筆致。こんな人もいたのか、と思いながら読んだ。作者100冊目の本とのこと。多産の作家なのだと思った。