野口悠紀雄のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「アメリカはなぜ豊かなのか?」という疑問を著者の視点で説いた一冊。著者はこの問いについて、「これは、50年以上にわたって私が抱き続けた疑問である」と冒頭で述べているとおり、その問題意識を持っていたようです。著者の作品はこれまで何冊か読んでいますが、そのような問題意識を持っていたことは知りませんでした。
その答えは、「アメリカの豊かさの厳選は、異質なものへの寛容と多様性の容認」にあるとし、アメリカの反映と日本の停滞の理由を解説します。
日本の取るべき道として、日本経済の望ましい姿として、金融の正常化を契機とした経済の着実な成長を主張していますが、現状を打開していくには難しい点も多いと感じます。
-
Posted by ブクログ
この本は野口氏によって書かれたものですが、オリジナル版は1995年(私が社会人になったのが1989)その後2002年には「新版」さらに、2010年に最後の賞を書き直して出されたものです。
諸般を読んだ時に、戦争が終わってからかなり時間が経過するのに、未だに1940年体制(戦時体制)を引きずっているのかと驚いたのを覚えています。1995年と比較すると日本はさまざまな変化がありましたが、他の先進国と比べてデフレが続いて低成長の時代が30年近くも続いたのは、筆者の野口氏によれば、1940年体制からまだ完全に脱却できてないからのようです。
その説明が書き直された最終章に集約されていると思いますので -
Posted by ブクログ
話の内容としては、特に大きな驚きや新しい情報はなかったものの、日本とアメリカの違い、産業人材、そしてこれからの将来についての見解が非常に分かりやすく説明されていました。
本書のテーマである「寛容さを失った国は衰退する」という点が、今後のアメリカのトランプ政権において実際に起こりうるのではないかと考えると、世界の先進国であるアメリカが停滞することで、世界全体の進歩が遅れてしまうのではないかと、非常に不安に感じました。
また、日本は流動性が低く、産業も弱く、人材も少ないという現状に、日本に住んでいることへの強い危機感を覚えました。
これから生きていく上で必要なこと、学ぶべきこと、そして世界の -
Posted by ブクログ
1940年ごろに形成された戦時体制が、戦後の経済復興を支えるとともに、現代にまで引き継がれて日本社会の発展にとっての足かせになっていることを指摘した本です。
「日本は第二次大戦の敗戦によって生まれ変わった」という理解がひろく受け入れられてきましたが、著者はこのような「不連続性仮説」がじつは誤りだと主張します。むしろ日本社会の断絶は、1940年ごろに認められます。たとえば、企業が株主の利益追求のための組織である以上に従業員の共同体としての性格をもつようになったことや、間接金融を中心とするメイン・バンク制が構築されたのは、戦時体制下においてでした。また、官僚によるさまざまな行政指導や、地方財政を -
Posted by ブクログ
株価がバブル後の最高値を超えたのはやはり、円安が進んだため企業の利益が増大したから。
日本企業の生産性向上や、株主優先の姿勢を強めたからではない。
2024年8月の株価の暴落の直接の要因は、アメリカの景気後退によってFRBの利下げが大きくなるという予測が広がり、円キャリー取引が巻き戻され為替レートが円高方向に転換したから。
現在の実質実効為替レートは1970年代初めの1ドル=360円の固定相場制の為替レートとほぼ同じくらい円安。
2023年の円の購買力平価は、1ドル=90〜95円程度。
2021年から2024年1〜3月期の間に、大企業の粗利益は約3兆円増加。
これは2023年ごろからの輸