野口悠紀雄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
東京大学や一橋大学の教授で経済学者である著者が戦後約70年の経済史の流れを自身の経験を踏まえて解説し、これからの日本の進むべき道を提言した一冊。
著者が指摘する1940年体制が高度経済成長期やバブル期にどのように影響したのか、また昨今の中国の急成長を中心とするITが経済の中心となるなかで1940年体制下の日本はどのように向き合っていけばいいのかを知ることができ、非常に勉強になりました。
また、著者が在籍した旧大蔵省での体験はなかなか知ることのできないものであり、刺激的でした。
著者のエピソードの中でも戦時中の壮絶な体験や70年代の日本とアメリカの豊かさの違いなどは実体験をもとに書かれているので、リアリティとともに深い知識を得ることができました。
1940年体制など歴史的に認識されている事実とは違う部分や歴史的に重大な出来事について些細な出来事であったりなどを指摘されていて新しい視点を得ることもできました。
本書を読んで失われた20年と言われている日本の経済が回復できない一因を知る一助になったと感じました。
終身雇用制度が崩壊しつつあるいまの日本で新しい制度をつくるべくパラダイムシフトを起こさないといけないということも強く感じた一冊でした。 -
Posted by ブクログ
子供の頃、勉強が好きではなかったし、勉強の仕方がわかっていなかったと思う。でも今は学ぶことが楽しいし、知識定着に有効な方法を知りたいと思う。今後のためにもと思い、勉強の方法について知識が欲しく読んでみる。
読んで、子供にはなんかしらのアドバイスをあげれそうだが、自分自身に対しては・・・どうかな。
【学】
基本三原則
・楽しいこと、興味の有ることを勉強しよう。知識が増えれば、興味も深まる。
・全体から理解せよ。部分の積み上げで理解するのではなく、まず全体の把握。それに基づき「鳥の目」で各部分を位置付ける
・八割まではやり遂げよ。
英語:ひたすら朗読。教科書を20回繰り返し読む
国語:わかりやすい文章を書け。3つのルール。
①1つの文で複数の内容を述べない。「が」を使わずに「しかし」を使う
②ねじれを無くす。主語を変えない、重複表現を避ける
数学:できるだけ早く全過程を見て、全体像をつかむ。受験数学は暗記
【更に読みたい】
続超整理法・時間
中山 親子で伸ばす学習戦略
多湖 小学生のうちにやっておきたい勉強のしつけ
浜田 楽勉のすすめ -
Posted by ブクログ
キャピタルフライトが怖い。崩壊は急激に起こる。バブルは徐々に形成される。
最終的にはインフレで財政危機を解消する。キャピタルフライトによって加速される危険。
円の実質価値の低下が進むと円安が加速する。
資産価格には期待が重要な役割を持つ。消費者物価はフローの価格なので自己実現メカニズムは働かない。
実効レートでは、ユーロが増価、円が減価、ドルは不変。
中央銀行のメッセージによる市場操作=言葉の経済=マネタリーシャーマン。
最近の実効実質為替レートは1995年ごろの半分。円安になっている。
データのありか
日本銀行ー時系列統計データ検索サイトー各種マーケット関連統計、の中に名目円ドルレート、名目と実質の実効レート。
国際決済銀行ー名目と実質の実効レート、各国の分がある。基準年は2010年
その他、FRB、IMF、世界銀行。 -
Posted by ブクログ
☆☆☆『「超」集中法』(野口悠紀雄)
『2:8の法則』の重要性の説明から始まり、その2割が全体の中でコアとなる。と論が展開されていく。その割合でこの関係が成り立つ説明として、“教育の仕方”を例にとっている。「crucial(重要な部分)だけを取り出すと体系的にならないし、全体像をイメージしにくくなってしまうのでtrivial(些細なこと)を交えながら、共通のイメージを持ってもらったうえで深い理解につなげる必要がある。」と説明している。
全体のなかで、印象に残った箇所3箇所。抜粋します
①鳥の目法”で全体を把握すれば、個々の部分がどのように関連しているかが分かるそして、重要性とは、個々の部分が全体に対してどのような位置にあるかできまる。
〜〜この“個”と“全体”との関係性が掴めれば(感覚的で良いと思うのだが)理解ができているということなのだと思うし、それができれば他者への伝承ができる。
②全体を俯瞰するうえで重要なのは、できるだけ高いところまで登ることです。とにかく進む。途中で分からないところがあっても、とにかく行けるところまで登ってしまう。それが有効なのは「狭い範囲でコアをみいだしても、それがより広い範囲ではコアではない」というケースなしばしばあるからだ。
できるだけ早く、できるだけ高いところにのぼってしまえば、そこに至るまでの概念や理論付けが分かり、なぜある概念が必要なのか、個々の概念がどのようにつながっているのか、どの程度に重要性のものなのか、といったことがわかります。
〜〜この部分は、“枠組みの範囲”の外からの“客観視”が重要なこと。それは、いきなり外側にでても枠組みの構造が分からないので、その枠組みの中を高速で通過する必要があるといったイメージかな。そこに『俯瞰』という感覚が生じるのでしょう。
③「歴史」は教養の中で重要な地位を占めます。技術が進歩し、資本蓄積が進んでも、社会活動とは、所詮人間集団の営みだからです。
〜〜最近やたらと、この類の言葉に出くわすことが多い。“引き寄せの法則”なのだろう。
先日読んだ『14歳からの哲学』(
『複数の人が集まれば、複数の観念が集まり、混合し、競い合って、その中で最も支配的な観念、つまりもっともっと多くの人がそう思い込む観念が、その集団を支配することになるこれが言わば「時代」というものだ』といった言葉。
「人の営み」の集積。というなかなか実感の持てない存在を意識することは、まさにこの現実を必死に生きながらも、俯瞰する高見に登らせてくれる感覚がある。
2016/06/04 -
Posted by ブクログ
ネタバレ仮想通貨の可能性について書かれている書。
仮想通貨の最大のメリットは送金に手数料がほとんどかからないことである。
日本では銀行が発達していて送金手数料もまだ安いのだが海外では一般的に送金
手数料は高いので仮想通貨が代替手段として脚光を浴びている。クレジットカードの
場合は店舗側に手数料がかかってしまう。
現在全世界でビットコインを受け付ける店舗は約4000ある。内アメリカが1600ある。日本ではわずか26。
手数料は0.01BTC(5ドル程度)以上なら無料。それ以下では場合にもよるがおおよそ5円程度で済む。
ビットコインはきわめて理解しがたい仕組みで運用されている。
①電子署名を用いてビットコインを送ること。
②取引をP2Pネットワークで維持するブロックチェーンに記録すること。
③改ざん防止のためプルーフオブワーク(POW)の計算を課すこと。
革命的なアイデアは③である。
電子マネーとは全く違う。
管理者がいない取引である。
ビットコイン以外にも多くの類似コインが存在する。
200を超えるものがある。
仕組みを少しずつ変えている。
なのでそれぞれに利点があり将来ビットコインが残るのかどうかはわからない。
現在ビットコインはPOWの計算に10分程度要するので手続き後確認がとれるまで
10分程度待たなければならないがそれを短時間ですましたものもある。
リップルというものは円で残高を持ちドルで送金するといったことを瞬時に
出来ることで注目されている。
ケニアなどの銀行が発達していない国では(銀行口座は10%以下の人しか持っていない)エムペザという携帯電話を介した送金システムが主流を占めている。
(携帯電話普及率は70%)
仮想通貨が発達すると最も影響を受けるのは金融機関。
なぜなら手数料収入で儲けていたから。
仮想通貨が発達すると小規模の店舗や個人が有利になる。
以上非常に将来性のある通貨である。
最後にしくみの基本的な原理を記載しておきます。
例えば花子と太郎が共通のパスワードを決めたいとする。
まずNとnという2つの整数を決めお互いに連絡する。
各自が秘密の数aを決めnをa乗しnで割った余りbを求め結果bを相手に伝える。
相手の答えbと自分の秘密の数aを用いてbをa乗しNで割った余りを求める。
すると結果は両者同じになるのである。
その数をパスワードにすればよい。
共通の数N,nと答えのbが誰かに知られても秘密の数aが知られないかぎり
この方法は安全である。
簡単な数ならば逆計算(総当り攻撃で)可能だが桁が大きくなると逆計算は実質不可能となる。
これが基本原理です。
興味ある方は計算されてみてください。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ仕事絡みの情報収集で読みました。
一定程度ビジネス書を読みなれていれば、そこまで詰まらずに読み進められるかと思います。技術面なら2章と補論、ビジネス面なら5章を読めばいいのではないかと。
情報収集手段としては良い本なのかなと思います。
ビットコインは、仮想通貨。
特徴的なところは発行者も管理者も存在しないこと。ブロックチェーンという、信頼できないメンバーとの共同作業を実現する技術を用いてそれを実現していること。
ビットコインの技術が何に役立つかと言うと…
・(国際)送金手段
→送金コストが安価になる=小規模事業に有利
・過去ハイエクが主張していた「中央銀行の無い通貨制度/ひいては世界」の実現
・ビットコインの技術が「ホワイトカラー業務の自動化」に繋がる(たとえば、雑誌制作にも)
ちなみに、「日銀は預金も通貨の一種としている(=日銀の言う通貨量には入る)が、預金は『法定通貨』には入らない」というのはこの本を読んで初めて意識したことでした。。
現金通貨は80兆円流通、預金はその6倍。要は、ビットコイン等の仮想通貨の敵も現金通貨じゃないということ。 -
Posted by ブクログ
本書の半分以上は、
オプション、デリバティブ、証券化といった
日本が金融国際化に乗り遅れた要因といわれる
「金融高度化」のためのファイナンス理論の解説である。
・・・これが正直、難しい。
「高等数学は使っていないので簡単だ」などと
著者はサラっというのだけど、
少なくとも電車の中であっさり読める類の本ではない(と思う)。
ブラック・ショールズモデルなんかも、フツーに出てくる。
ただし、著者のメッセージ自体はいたってシンプルだ。
ファイナンス理論そのものが間違っていたのではなく、
むしろファイナンス理論を「使わなかった」こと、
或いは「使い方を間違った」ことが、金融危機の本質である。
また、ファイナンス理論は“錬金術”ではない。
その本質は、実体経済におけるビジネスを、
「リスクの移転」という観点からサポートすることにある。
しかるに日本では、
この点を十分に理解せず、規制ばかりが強化されている。
しかも日本の対外資産が高リスクに晒されている現状は、
不幸以外の何者でもない。
・・・というところまではわかったので、
「なぜ、そういえるのか」までは
まだ十分に理解しきっていないけれど、まぁよしとしよう。
それにしても、著者は難解な数式を繰り出すときでさえ、
「ちょっとややこしいけど、わかるよね!」的なノリである。
「モノづくり幻想が日本をダメにする」を読んだときにも思ったが、
「数学なんて、できてあたりまえ」的なニュアンスを感じる。
恐らくそれもまた、著者のメッセージのひとつなのだろう。
「自分、文系なんで、数学苦手なんすよねー」とか、
「定量分析が足りないって、いっつも言われるんですよー」とか。
この時代、そんな言い訳は、もう通用しないということなのだ。