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Posted by ブクログ 2022年01月16日
仮想通貨革命---ビットコインは始まりにすぎない 単行本(ソフトカバー) – 2014/6/6
インターネット登場に匹敵する社会変化を起こす可能性がある
2014年9月16日記述
野口悠紀雄さんの最新作。
ビットコインを取り巻く現在の状況と新技術の意義について述べている。
2014年2月に起こ...続きを読むったビットコイン両替所であるマウントゴックスの破綻ではビットコイン=危険のような間違った認識が広がったという指摘はなるほどと思った。
一両替所が破綻した事と通貨の破綻は違うのであると。
むしろ中国政府はビットコインの規制に乗り出したし
何よりビットコインは恐るべき潜在性があることを認めたのだ。
まえがきにも書いていたのだが、ウクライナでのロシアに抵抗する人々がネット上でビットコインでの支援を求めるためにQRコードを写真で提示している。
ギリシャなど財政破綻国家では自国通貨からビットコインに逃避する事態になった。
このことは国が無責任な金融政策を続けようとする政府行動を制約する。
本書P196で日本の放漫財政と国債貨幣化、日銀の独立性侵害を続ける金融政策を批判し、本当に規制と監視が必要なのはビットコインではなく国の通貨であるという指摘にはハッとさせられた。
本書ではニュースなどでのビットコインの解説からもうワンランク上の解説が続く。
特に国際送金の手数料を劇的に減らす事が可能であること。
ブロックチェーンという技術によって二重払いの問題を解決した事。
ビットコインなどの登場はかつてのインターネットが登場したのと匹敵する大きな変化をもたらす可能性があるという。
確かに最初の頃のネットは不十分であるだけではなく
否定的な面もよく見えたものだ。
2000年頃の我が家でもPCはあった。
しかし十分に活用していなかった。
今ではネットの無い生活は考えられないほどだ。
新しい技術はいつの時代も過小評価されがちなのだ。
IT革命しかり、電話の登場しかり・・当初電話の重要性が分からずおもちゃとみなされた時代もあった。
今後ビットコインをはじめとするこれらの技術が進歩し社会を大きく変化させる事だろう。
重要なこの変化を耐えず注視していきたい。
*ビットコインは価格変動が激しく投資には向かない。
また仮想通貨としても唯一のものではない。
投資やマイニングより重要なのは仮想通貨がもたらす社会の変化を正しく予測し、それに適応すること。
最も積極的な対応は、関連事業をベンチャー企業ではじめること。
自分で投資できないが、投資資金があるのならば関連企業に投資したら良い。
日本に対象が無いならアメリカで探してもいい。
Posted by ブクログ 2016年07月12日
20160712 ビットコインの仕組みやビットコインが金融機関に与える影響が分かりやすく書かれている。2014年に初版されて既に2年経つがまだまだ内容は色褪せてない。
Posted by ブクログ 2016年06月08日
まいど野口先生の情報収集と分析には脱帽です。2014年に仮想通貨について、これだけ幅広い情報を集め、システムの分析までされているとは。。。マウントゴックスは両替所の一つにすぎず、仮想通貨について日本は出遅れていること、お金は情報であることなど、独自の論理で展開されていて心地よい。
Posted by ブクログ 2016年04月13日
これは面白い。ブロックチェーンや現在の通貨制度がわかりやすく解説されている。岩村充先生の中央銀行が終わる日の後に読んだこともあり、理解度がさらに増した。
Posted by ブクログ 2015年12月31日
会社でブロックチェーンについて調査しておいてほしいという依頼を受けて、手に取った本。
社会的な影響についての切り口を主に期待していたが、ブロックチェーンの仕組みについても記載があり、暗号化や電子署名と、思っていた以上に情報が多く、勉強になりました。
ブロックチェーンのテクノロジーそのものについては、...続きを読むWebで検索をするといろいろと出てくるのですが、一冊にまとまったものとして有益でした。
仮想通貨革命という題名ですが、主になっているのは、なぜビットコインなのか?という点とその基盤テクノロジーのブロックチェーンの解説、世界中の金融機関がどう見ているか、社会的影響についてです。
ビットコインについては、「通貨史上の大きな革命であり、全く新しい形の社会を形成する可能性を示した」とまで言っていて、ブロックチェーンという分散的に取引記録を保持することができるテクノロジーを使用し、偽造貨幣や二重取引を排除した正しい取引の記録ができ、改ざんも事実上できない。そして、このブロックチェーンの維持は、ボランティア活動ではなく、報酬を受け取れる仕組みがある点がビットコインの特徴となっていると。
当初、仮想通貨を作ったとして、その運営は主体者や経過時間とともに脆弱になるだろうし、資金としての裏付けとなるものもない(仮想だけに)だろうと思っていたので、主体となる運営者がいないこと、ブロックチェーンの維持によって報酬が得られる仕組み、裏付けとなるアルゴリズムがわかったときは、なるほどなと。
社会的な影響としては、安全性と送金コストの安さが注目されており、現状では現金の送金コストが2~3%となるケースや、固定額で高額になるケースへの適用で、これがほぼタダになる点、デジタルコンテンツの販売での直接収入、等。
eコマースについては、2012年で個人家計消費300兆円のうち、3%程度しかない理由の一つは、カード決済にかかる店舗側コストが原因と分析しているが、この領域も仮想通貨によって、広がるとみている。ビットコインに限定すると、決済までにブロックチェーンの制約から決済まで約10分待つことが課題。
国際送金では、貿易決済通貨としての利用をあげ、信用状決済の手数料、銀行送金の送金手数料、為替スプレッドなどがほぼゼロになるが、現実通貨との変動比率などに課題はある。ここの市場は、全世界貿易量が約1500兆円あり、銀行手数料が4%と考えると60兆円、この一割がビットコインに移行されると銀行の収入は6兆円失われることになる等のインパクトがあると。
ブロックチェーンについては、取引の履歴をまとめてブロックを生成する仕組みとそれらがP2Pで行われるうえで、課題となるビザンチン将軍問題についての解説がある。
当初、ブロックを生成する仕組みがよくわからず、ビザンチン将軍問題?という感じであったが、要は、P2Pに参加している全ノードで同じ処理している(ブロックを作っている)はずの状況で、誰を信じていいのかの確証が得られるようにするため(不正を防ぐための仕組みとして)、ある特定のノードだけがブロックを作れないようにするために、キーとなるナンスを特定するための膨大な計算(ナンス自体はランダムに生成するところから宝くじに似てる)を全部のノードに課すことがこの仕組みの特徴ということがわかった。ナンスがわかったら他のノードに同報して、検算をしてもらい、正しければブロックを確定。
ブロック間はハッシュ値でつないでいくため、改ざんするとブロックがチェーンにならない。ブロック生成の際の計算時にナンスはただ一つとは限らないため複数のナンス値が出た場合ブロックが同時に生成され枝分かれするが、その枝は次やその次のブロックが生成され、長い枝が採用され、短い枝は捨てられる等、理解が進んだ。
ただ、仕組みを理解してみると、本書の中でのビザンチン将軍問題の解決策としてこの仕組み社会問題まで広げて展開するのは大胆な気もする。
ビットコインに続くものとしては、リップルが紹介されているが、これは、ビットコインのP2P特有の不特定多数参加、プルーフオブワークが要らないという点で、既存金融機関になじみそう。コインの代わりにIOU(借用書)を使いながらも、手数料の仕組みとしてリップルズという物も用意されているようだ。
とにかく、本書は、ブロックチェーンが流行りだした今、何度も読み返して、理解が進むとさらに理解が深まる情報が提供されている。2016年も何度か読み返すことになると思う。
Posted by ブクログ 2014年08月10日
仮想通貨革命がこれからの社会にどのような変化をもたらすのか考えされた。
・マウントゴックスの崩壊は、両替所の崩壊であり、ビットコインの崩壊ではない。
・ビットコインは電子マネーとまったく違う
・ビットコインは税制度の極めて大きな問題を提起する・仮想通貨革命によってIT革命以上の影響を産業構造を与える...続きを読むだろう。
それにしても著書の野口氏は1940年生まれの74歳になるのに発想が実に豊かだなとつぐつぐ思う。
Posted by ブクログ 2014年07月20日
ビットコインはブロックチェーンと呼ばれる取引の記録で維持される、管理主体のない通貨だ。ビットコインは価値保存手段ではなく送金手段として捉えるべきであり、政治活動の資金集めに使われたり、或いは銀行の国際送金業務を肩代わりするとなればビットコインの価値は大きなものになる。ケニアの仮想通貨エムペサで今まで...続きを読むできなかった経済活動も産まれ、農村の収入は上昇した。通貨の規制緩和は重要な成長戦略である。
税務署が脱税を摘発するのが困難になるので税制にも大きな影響を与え得るし、今の恣意的な金融政策をとることができる中央銀行という仕組みも超える。国債貨幣化が困難になる。DACによって経営者すら代替できる可能性がある。
と、仮想通貨が社会を大きく変革し得る可能性を持ってるんですね。最後に参考になる情報源も紹介されており、勉強になりました。
Posted by ブクログ 2019年08月31日
第1章 通貨革命が始まった
第2章 きわめて斬新なビットコインの仕組み
第3章 ビットコインに続くもの
第4章 現代の通貨はどこに問題があるか
第5章 通貨革命は社会をどう変えるか
補論 公開鍵暗号と電子署名
Posted by ブクログ 2018年03月03日
◯ビットコイン自体がDACだとの見方もある。(174p)
◯これは、信頼と自由を両立させうる仕組みだ。人間社会が昔から抱えてきた基本問題は、これによって解決される。(236p)
★信頼できるが息苦しいコミュニティ、自由だが信頼できない都会、次の段階がオートコントラクト化された社会だ。代替案はあっ...続きを読むた。
ブロックチェーンやいまの通貨制度がわかりやすく開設されているのがとてもよかったと思う。
ブロックチェーンが仮想通貨技術の核であり、他サービスの応用もできる重要なファクターなので、こういったことが詳しく解説されているのはとても良いと思う。
ICOやその他基礎知識については当サイトにも記載してい...続きを読むます。
http://kasotuka-news.xyz/
Posted by ブクログ 2018年10月31日
ビットコインは送金手段としては優れており、マイクロペイメントや国際送金が容易になって、新しい経済活動を可能にする。
ブロックチェーンには公開鍵ではなく、そのハッシュであるアドレスが表示される。アドレスから公開鍵やその保有者を同定することはできない。公開鍵からはいくつものアドレスを生成できる。ビット...続きを読むコインが匿名性を重視しているのは、ハッカーからの安全性を確保するため。
ブロックは、プルーフ・オブ・ワーク(POW)によって正しいナンスの値を最初に見出したコンピューターがネットワークに送信し、他のコンピューターがそれを正しいと確認すると、直前のブロックの後ろに接続される。2017年までは、正しいナンスの値を最初に見出したコンピューターは、25BTCの報酬を得る。その後、4年ごとに報酬は半減する。
Edyは利用額の4%、Suicaは2〜4%、クレジットカードは2〜5%など、クレジットカードや電子マネーは運営コストが高い。
プロトコルによる取引は、あらかじめ決められたルールに従って自動的に実行できる契約すべてに拡張できる(スマート・コントラクト)。証券会社を経ない株式や債券などの分散市場、商品受け渡しのエスクロー、耐久消費財や不動産などの所有者移転、組織運営を自動化した企業(DAC)、取引上の信頼性確認のためのサイバー空間のアイデンティティ確立などが検討されている。
Posted by ブクログ 2017年09月03日
仮想通貨virtual currencyの過程、仕組み、影響について書かれている本。
3年前の2014年に初版発行であるが、現実として、日本でも仮想通貨が乱立してきて一般的にも少しづつ利用が進み始めている。
仮想通貨により、海外送金、少額取引などの手数料が格段にダウンするため、ビジネスの在り方が変...続きを読むわる革命になりうる。電話の登場、IT革命、などに続き、仮想通貨革命。
このような技術革新は、既存事業を喰って新しい事業が出てくることを示しており、危機感と可能性を把握し、行動することが大切だと感じた。
Posted by ブクログ 2017年07月03日
仮想通貨革命
7/19の一橋フォーラムの予習として。ビットコインとは何かということやビットコインが何をもたらすかということが書いてある。筆者が強調していることは、ビットコインとは送金に強みを持つもので、資金の保存・保有には向かないというものだ。マウントゴックスというビットコインの運営会社が破たんし...続きを読むたことで巨額の損失を被った人がいるが、その人たちは、そもそもビットコインの性質が保存や投機に向かないことを知らなかったゆえの失敗だとしている。マウントゴックス破綻により、ビットコインに関する注目度は下火になっているが、筆者はビットコインの可能性について過小評価されているという。
岩井克人の貨幣論や平川克美の路地裏資本主義でも述べられていたが、貨幣の本質とは「情報」であり「記号」である。物質的なお金というものは仮象に過ぎず、ビットコインはその本質をついている。だからこそ、送金は本来、情報の処理で可能になる。ビットコインを用いることで国際送金の為に今まで用いられた仕組みやコストが削減される。しかし、人間が紙幣や硬貨を使っているのは、情報の処理だけでは信用が仕切れないからであり、そのような情報の処理技術に高度な信頼を担保する技術がブロックチェーンなのである。情報をブロックとして生成し、チェーン状に連ねて遡及的に変更できないような記録を残せば、改竄が出来ず、単なる情報の処理で送金や決済が可能になる。このブロックチェーン技術の応用はビットコインにとどまらず、自動車や賃貸などの所有権の管理にも応用され、煩雑な書類手続きなしで安全に所有権を移すことが出来る。所有権の管理が電子化され、簡易化されれば、担保として今まで扱うことのできなかったものまで担保になり、借り入れが出来る可能性が高くなる。現代の経済の仕組みとして、人々は送金や為替、証券などはそれぞれ既存の会社の信用と集中管理への対価として手数料を払っている。ビットコインやブロックチェーンは、集中管理の壁をやぶり、分散型かつ分権的に取引を中抜きすることで、広範な可能性やビジネスチャンスを生むと共に、既存の企業群に対して大きな打撃を与える。筆者はこの集中的な管理システムは近代の産物であり、それ以前、つまり中世の商人たちは分権的なシステムで運営していたため、現代においてもその実現は可能であると確信している
Posted by ブクログ 2017年05月13日
仮想通過を含めたブロックチェーン技術の解説にとどまらず、現在の経済システム含めた社会基盤の抱える課題を踏まえたうえで、それに与える影響と、日本が進むべき方向が、コンパクトにまとめられている好著。
Posted by ブクログ 2017年04月30日
難しくて理解しきれていない部分も多々あるのだけど、ブロックチェーンはお金のやり取りだけでなく社会の仕組みそのものに大きな影響を与えうるものだ、ということは捉えられた、と思う。
ビットコインじゃないけど、ケニアのエムペサの話は印象に残っている。お金は銀行のATMで引き出すものだと思っていたけど、AT...続きを読むMの普及よりも携帯の方が速かった、だからそこに送金のシステムを組み込んだ。
お金というものの概念、あるいはもっと広い視野でいうと取引記録や情報管理などの仕組みがどう変わるか、そしてそこに人間の理解と意識がどこまで追いつけるか…楽しみだなぁと思う。
Posted by ブクログ 2015年05月23日
仮想通貨は、進化したITを使った、より優れた通貨の仕組みであり、利用は拡大していく。マイクロペイメントや国際送金コストの劇的な低下は、社会に革命的な変化をもたらす。
計算機パワーが至る所にあり、そのネットワークが価値を保証する仕組み。時代の必然かも。
Posted by ブクログ 2014年08月23日
仮想通貨は決済手段としては送金コストがゼロになるなど明らかに優れた価値を持っているがまだまだ問題点だらけ。特に投資先としてビットコインを考えている人は、リスクの面からも向かないというのが筆者の判断です。
セキュリティ面、ビットコインが仮想通貨の主役になるか分からない現状では投資先としては却ってリス...続きを読むクが高いと筆者は判断されているようです。
ただ当時の発達した電信網の元で初期の電話が、電信の代わりになるとは思わず玩具にすぎない、インタ-ネットも初期にその価値を認められていなかった過去の事例からも、決済コスト等で圧倒的な優位性を持つ仮想通貨がこれからの世の中の主役となるのは間違いなく、某国の首脳のように一時的なブ-ムとの判断はしない方がよい点は強調されている内容でした。
ビットコインをはじめとした仮想通貨のことが全く分からない人には参考になる内容と思います。
Posted by ブクログ 2014年07月14日
ビットコインに代表される仮想通貨に関する書籍。マネーは国によって、ドル、ユーロ、円など様々あり、各国や銀行に管理されている一方、ビットコインは管理主体がないのが特徴。ビットコインを支える技術としてブロックチェーンという考え方があり、ここに取引記録が全て残される仕組みとなっている。ブロックチェーンは前...続きを読むブロックのハッシュ、ナンス、取引記録で構成され、ハッシュの先頭13文字が0となるナンスを見つける(計算する)ことをマイニングという。現在は10分程度で導かれるよう調整されている(目標時間は2週間毎に調整)。ビットコインが解決し得ることは大きく2点ある。①送金コストの低下。(例:円でドルを買う/売るときのギャップは銀行の取り分となっているが、このギャップが仮想通貨を利用するとほぼゼロとなる(特に円は世界的に3%ほどしか流通しておらず、このギャップが大きい))②全世界共通のマネープラットフォーム。(例:米国に行くとき、円からドルに両替せず、ビットコインで済ませることができる。)ビットコインだけでなく、仮想通貨には全世界のマネープラットフォームを一新する可能性を秘めており、今後に目が離せない。
Posted by ブクログ 2020年01月01日
マウントゴックス破綻以降、ビットコインについてメディアを通じて耳にする事が減った。いや、正確には、マウントゴックスの事件のみが報じられたというのが、私の感覚である。仮想通貨については、それほどメディアは腫れ物のように扱ってきたように感じる。知識なく、民間が通貨発行権を欲しいがままに普及していく事の怖...続きを読むさ。ただ、他方では、電子決済化が進む。日本銀行券が共通の価値として交換に用いられる時代はいつまで続くのか。ビットコインの基本を学べる書。
Posted by ブクログ 2018年01月06日
仮想通貨が未来を変えると断言!
まぁ今ならそれほど珍しい言説ではないけど、ちょっと待ってほしい。この本が発刊されたのは2014年6月なんです。
3年半前ですよ!
未来予測がバッチリ当たっているし、ビットコインは始まりにすぎないことを、この時点で断言してるのスゴい。
ただ情報は古め。最新の本と合わせて...続きを読む読みたいし、預言者として価値あり。
Posted by ブクログ 2016年03月20日
仮想通貨の可能性について書かれている書。
仮想通貨の最大のメリットは送金に手数料がほとんどかからないことである。
日本では銀行が発達していて送金手数料もまだ安いのだが海外では一般的に送金
手数料は高いので仮想通貨が代替手段として脚光を浴びている。クレジットカードの
場合は店舗側に手数料がかかってしま...続きを読むう。
現在全世界でビットコインを受け付ける店舗は約4000ある。内アメリカが1600ある。日本ではわずか26。
手数料は0.01BTC(5ドル程度)以上なら無料。それ以下では場合にもよるがおおよそ5円程度で済む。
ビットコインはきわめて理解しがたい仕組みで運用されている。
①電子署名を用いてビットコインを送ること。
②取引をP2Pネットワークで維持するブロックチェーンに記録すること。
③改ざん防止のためプルーフオブワーク(POW)の計算を課すこと。
革命的なアイデアは③である。
電子マネーとは全く違う。
管理者がいない取引である。
ビットコイン以外にも多くの類似コインが存在する。
200を超えるものがある。
仕組みを少しずつ変えている。
なのでそれぞれに利点があり将来ビットコインが残るのかどうかはわからない。
現在ビットコインはPOWの計算に10分程度要するので手続き後確認がとれるまで
10分程度待たなければならないがそれを短時間ですましたものもある。
リップルというものは円で残高を持ちドルで送金するといったことを瞬時に
出来ることで注目されている。
ケニアなどの銀行が発達していない国では(銀行口座は10%以下の人しか持っていない)エムペザという携帯電話を介した送金システムが主流を占めている。
(携帯電話普及率は70%)
仮想通貨が発達すると最も影響を受けるのは金融機関。
なぜなら手数料収入で儲けていたから。
仮想通貨が発達すると小規模の店舗や個人が有利になる。
以上非常に将来性のある通貨である。
最後にしくみの基本的な原理を記載しておきます。
例えば花子と太郎が共通のパスワードを決めたいとする。
まずNとnという2つの整数を決めお互いに連絡する。
各自が秘密の数aを決めnをa乗しnで割った余りbを求め結果bを相手に伝える。
相手の答えbと自分の秘密の数aを用いてbをa乗しNで割った余りを求める。
すると結果は両者同じになるのである。
その数をパスワードにすればよい。
共通の数N,nと答えのbが誰かに知られても秘密の数aが知られないかぎり
この方法は安全である。
簡単な数ならば逆計算(総当り攻撃で)可能だが桁が大きくなると逆計算は実質不可能となる。
これが基本原理です。
興味ある方は計算されてみてください。
Posted by ブクログ 2016年01月11日
仕事絡みの情報収集で読みました。
一定程度ビジネス書を読みなれていれば、そこまで詰まらずに読み進められるかと思います。技術面なら2章と補論、ビジネス面なら5章を読めばいいのではないかと。
情報収集手段としては良い本なのかなと思います。
ビットコインは、仮想通貨。
特徴的なところは発行者も管理者も存...続きを読む在しないこと。ブロックチェーンという、信頼できないメンバーとの共同作業を実現する技術を用いてそれを実現していること。
ビットコインの技術が何に役立つかと言うと…
・(国際)送金手段
→送金コストが安価になる=小規模事業に有利
・過去ハイエクが主張していた「中央銀行の無い通貨制度/ひいては世界」の実現
・ビットコインの技術が「ホワイトカラー業務の自動化」に繋がる(たとえば、雑誌制作にも)
ちなみに、「日銀は預金も通貨の一種としている(=日銀の言う通貨量には入る)が、預金は『法定通貨』には入らない」というのはこの本を読んで初めて意識したことでした。。
現金通貨は80兆円流通、預金はその6倍。要は、ビットコイン等の仮想通貨の敵も現金通貨じゃないということ。