野口悠紀雄のレビュー一覧
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ネタバレブロックチェーンには、①記録されたデータが改竄できない②攻撃に対して(単一障害点がないことから、)強靭である③管理者が不必要であるためコストが削減できる といった特徴があり、IoTの普及や特に金融(送金等)に関する事業への応用が考えられる。仮想通貨と電子マネーの法律上の違いなど、各国における法整備等、超えていかなければならない課題は多いものの、ブロックチェーン技術の隆盛が国内外問わず人々の生活に寄与するものと考える。
銀行において、プライベートブロックチェーンによる独自の通貨の検討がなされているようであるが、筆者と同様にオープンな議論が行え、技術の発展がよりよく進むことを望む。 -
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知の世界の歴史を現代にいたるまで詳細に語る。フランス革命直前に百科全書派(ディドロ、ダランベール、モンテスキューら)という言葉があったが、正に知識論の世界においてアルファベット順、50音順というものが画期的だったのだ。学問体系からすると邪道だと思われたということが、分るような気がする。今のウィキペディアの考え方などは、もっと驚くべきものだろう。グーグルの検索機能がインターネット普及の上で、不可欠な存在だったということは誰にでも明確なこと。初期の頃、gooでの検索が非常に探しにくく、使い物にならないと思ったことがあっただけに。百科全書派時代の英仏(ベーコン対デカルト)の思想界のライバル意識の強
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東京大学や一橋大学の教授で経済学者である著者が戦後約70年の経済史の流れを自身の経験を踏まえて解説し、これからの日本の進むべき道を提言した一冊。
著者が指摘する1940年体制が高度経済成長期やバブル期にどのように影響したのか、また昨今の中国の急成長を中心とするITが経済の中心となるなかで1940年体制下の日本はどのように向き合っていけばいいのかを知ることができ、非常に勉強になりました。
また、著者が在籍した旧大蔵省での体験はなかなか知ることのできないものであり、刺激的でした。
著者のエピソードの中でも戦時中の壮絶な体験や70年代の日本とアメリカの豊かさの違いなどは実体験をもとに書かれている -
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子供の頃、勉強が好きではなかったし、勉強の仕方がわかっていなかったと思う。でも今は学ぶことが楽しいし、知識定着に有効な方法を知りたいと思う。今後のためにもと思い、勉強の方法について知識が欲しく読んでみる。
読んで、子供にはなんかしらのアドバイスをあげれそうだが、自分自身に対しては・・・どうかな。
【学】
基本三原則
・楽しいこと、興味の有ることを勉強しよう。知識が増えれば、興味も深まる。
・全体から理解せよ。部分の積み上げで理解するのではなく、まず全体の把握。それに基づき「鳥の目」で各部分を位置付ける
・八割まではやり遂げよ。
英語:ひたすら朗読。教科書を20回繰り返し読む
国語:わかり -
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キャピタルフライトが怖い。崩壊は急激に起こる。バブルは徐々に形成される。
最終的にはインフレで財政危機を解消する。キャピタルフライトによって加速される危険。
円の実質価値の低下が進むと円安が加速する。
資産価格には期待が重要な役割を持つ。消費者物価はフローの価格なので自己実現メカニズムは働かない。
実効レートでは、ユーロが増価、円が減価、ドルは不変。
中央銀行のメッセージによる市場操作=言葉の経済=マネタリーシャーマン。
最近の実効実質為替レートは1995年ごろの半分。円安になっている。
データのありか
日本銀行ー時系列統計データ検索サイトー各種マーケット関連統計、の中に名目円ドルレート、名 -
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☆☆☆『「超」集中法』(野口悠紀雄)
『2:8の法則』の重要性の説明から始まり、その2割が全体の中でコアとなる。と論が展開されていく。その割合でこの関係が成り立つ説明として、“教育の仕方”を例にとっている。「crucial(重要な部分)だけを取り出すと体系的にならないし、全体像をイメージしにくくなってしまうのでtrivial(些細なこと)を交えながら、共通のイメージを持ってもらったうえで深い理解につなげる必要がある。」と説明している。
全体のなかで、印象に残った箇所3箇所。抜粋します
①鳥の目法”で全体を把握すれば、個々の部分がどのように関連しているかが分かるそして、重要性とは、個々の部分 -
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ネタバレ仮想通貨の可能性について書かれている書。
仮想通貨の最大のメリットは送金に手数料がほとんどかからないことである。
日本では銀行が発達していて送金手数料もまだ安いのだが海外では一般的に送金
手数料は高いので仮想通貨が代替手段として脚光を浴びている。クレジットカードの
場合は店舗側に手数料がかかってしまう。
現在全世界でビットコインを受け付ける店舗は約4000ある。内アメリカが1600ある。日本ではわずか26。
手数料は0.01BTC(5ドル程度)以上なら無料。それ以下では場合にもよるがおおよそ5円程度で済む。
ビットコインはきわめて理解しがたい仕組みで運用されている。
①電子署名を用いてビットコ -
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ネタバレ仕事絡みの情報収集で読みました。
一定程度ビジネス書を読みなれていれば、そこまで詰まらずに読み進められるかと思います。技術面なら2章と補論、ビジネス面なら5章を読めばいいのではないかと。
情報収集手段としては良い本なのかなと思います。
ビットコインは、仮想通貨。
特徴的なところは発行者も管理者も存在しないこと。ブロックチェーンという、信頼できないメンバーとの共同作業を実現する技術を用いてそれを実現していること。
ビットコインの技術が何に役立つかと言うと…
・(国際)送金手段
→送金コストが安価になる=小規模事業に有利
・過去ハイエクが主張していた「中央銀行の無い通貨制度/ひいては世界」の -
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本書の半分以上は、
オプション、デリバティブ、証券化といった
日本が金融国際化に乗り遅れた要因といわれる
「金融高度化」のためのファイナンス理論の解説である。
・・・これが正直、難しい。
「高等数学は使っていないので簡単だ」などと
著者はサラっというのだけど、
少なくとも電車の中であっさり読める類の本ではない(と思う)。
ブラック・ショールズモデルなんかも、フツーに出てくる。
ただし、著者のメッセージ自体はいたってシンプルだ。
ファイナンス理論そのものが間違っていたのではなく、
むしろファイナンス理論を「使わなかった」こと、
或いは「使い方を間違った」ことが、金融危機の本質である。
ま