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Posted by ブクログ
知の進化論、というテーマに絞れば星5個でもよい。人類の歴史の中で、情報を得るということがその時代ごとの技術によってどう変遷したか、価値が変わったかを豊富な研究と経験を混ぜたまとまりのある内容となっている。
インターネット登場後の話も結構面白く、例えばヤフーのような登録型検索から自動的にクロールしていく形になるまでの筆者の試行錯誤は良いネタとなっている。
人工知能を生かす話は情報発信の話などもあり、おかしいと思った箇所、書き方、不足してる話題もなく本当にまとまっててしかも読みやすかった。
ただ、これはこの本が2016年だからというのもあるが、現代の情報洪水社会に対する向き合い方については少し楽観的すぎるように感じた。
情報取得、発信のハードルが非常に下がった今、情報洪水に飲まれないための話がもう少し欲しかった。爆発的な技術進化についていけるほど、人間の進化は早くないから気をつけないと、と個人的には思う。
Posted by ブクログ
本のテーマは、3つある。
第1のテーマは、知識の価値が隠す事で高まるのか、広めていく事で高まるのか?
そして、第2テーマが、このインターネット時代に、知識生産と供給のビジネスモデルが確立出来るのか?
第3のテーマが、人工知能の時代に、人間が知識を保有する意味があるのか?
知識を限られた人の中で閉じ込める事で、財を産むモデルであった事をギルドや聖書、ラテン語、医学、大学の歴史を通じて解説してくれている。百科事典の出現による知識の解放とインターネットによりフリーに近付く知識。
大量の知識が情報としてあふれるインターネットの世界で、もはや知識が財を産む事は無くなってしまったのか?
情報を人より速く手に入れる事で財を成した人、情報をフリーでばら撒く事で財を成した人、情報をコピーして財を成す人、情報を公開して他人に作業をさせる事で財を成した人など、情報や知識を供給する仕組みにフォーカスする事で、第2のテーマへの考察がある。
第3のテーマは、人間が知識を獲得する事への喜びある限り、人工知能に取って代わられる事はないという筆者の慧眼が説明される。
筆者は、野口悠紀雄氏。三年ほど前?にブロックチェーンの本を読んで、当時、まだあまり明らかにされていなかったブロックチェーンの仕組みやビジネスモデルについて非常に分かりやすい本を書かれていたのが印象的、そちらの本もお薦め。
この本は、情報や知識をビジネスにしている人に考えさせられる良い本だと思う。
Posted by ブクログ
歴史的な経緯を踏まえながら、今現在の知識・知性にまつわる状況を俯瞰し、整理した新書である。特に紙面を割いているのはインターネット以降のそれだろうか。
内容としては新味に欠けると感じる人もいるだろう。各種SNSについてなどは、現代的には「当然知っているべき、触れているべきツール」ではあるし、当たり前の話が続いている印象を持っても、それは当然のことだろう。
しかしその一方で、改めてそれらのツールを全体的な視点で解釈しなおすことにはある一定の意味が見出せるだろう。また、意外にこうしたツールを大雑把に紹介する記事は多くないこともあるから、疎い人間にとっては読みやすく、その意味で新書的な良さ(ライトさ)があった。
とはいえ、さすがに今少し深い議論を望みたい部分はあった。個人的には人工知能について、もう少し深く書いているものと期待していた面があった。
そうした個人的な経緯も含めて、星四つ程度と評価している。
Posted by ブクログ
かつて知識は隠されるべきものであった。
「一子相伝」とは、学術や職人芸などの秘伝や奥義をたった一人の子に伝承すること。
師匠と弟子の関係だって、我が子に伝えるのと同じ位の人間関係が出来てこそ。
つまり秘伝&奥義の情報を厳重に秘密にして管理することこそが、自分たちを守ることになったのだ。
時代を経ても、今でもそれを信じている人がいる。
「既得権益」という言葉が、それを象徴している。
自分たちの利権をしゃぶり尽くし、徹底的に利用している。
しかし、本当にこれからも、そのままでいいのか?
私には、秘伝&奥義を守ることで、永遠に生き残れるとはどうしても思えない。
必死になって守っている情報の価値が、時代と共に陳腐化していく事実は、今までも散々見てきたはずだ。
世界は急速にフラット化している。
情報は一瞬で伝達され、無限に、しかもコストゼロで複製されてしまうのだ。
とにかく発想の転換をしないと、これからは生き残っていけない。
今現代は、すでに過去とは全く違う世界なのだ。
そして更に未来は、もっともっと変化(進化)していく。
そのことを再認識させられる本でした。
(2016/12/13)
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ビジネス・実用
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