野口悠紀雄のレビュー一覧
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ビッグデータに基づくビジネスは、経済・社会にどんな影響を及ぼすのか。その可能性、と問題点をわかりやすく説いた書籍。
「ビッグデータ」の活用は、従来できなかった経済活動を可能にする半面、様々な新しい問題を提起する。例えば、グーグルをはじめ「プラットフォーム企業」が市場を支配する可能性がある。また、監視社会がもたらされる危険もある。
ビッグデータは、AIの「パターン認識」(コンピュータが図形や自然言語を認識し、理解すること)のための学習データに利用できる。AIのパターン認識は、自動車の自動運転など、生活と社会の構造に大きな影響を与える可能性を持っている。
プラットフォーム企業が集める個々の情 -
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面白い。が、2章までで力を出し切ったのか、その後は惰性で書いているように感じた。
中国では鉄道、道路の未整備により全国的な物流網が築けなかったがためにイーコマースの発展に繋がった。
筆者の認識では日本では津々浦々にATMがあり、入金出金が容易であるがために、QRコード決済の発展に至らなかったとの認識できあるが少し違う側面も大きいと思う。大きくは2つ。金融業の制約が厳しい事と、小売・サービス業では即日キャッシュが欲しいという事だ。後者も含めて金融規制が厳しいとも言えるか。
本書もリープフロッグ例の一番分かりやすいのはガソリンスタンドだろう。日本のどこに行ってもあるガソリンスタンド、ないと生活 -
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るコロナ感染の拡大でかつて経験したことのない経済危機に直面している日本。受けた打撃の実態を分析するとともに、これまでの政治の対応を振り返り、政策を検証する。また、財政支出の増加が今後インフレをもたらさないか、金融危機は生じないか、在宅勤務ややeコマース、オンライン医療などのニューノーマル移行を妨げている原因がなにか等にも言及する。
既に新聞等で論じられてきたことも多く、新しい議論を巻き起こす本ではないが、様々な数値指標や経済理論・モデルで裏付けされ、よく整理された内容となっている。自らの考えを示すには基軸を持つことが必要だということを教えられた気もした。 -
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201214野口悠紀雄 書くことについて「2」残念な一書
いつもの野口先生の本と違い、表層的な印象
それでも下記のような需要ポイントが出てくるのはさすが
「文章の構造」=STORYが最も大事
それをGoogle Documentを使って、「多層構造」で組み立て
全体が頭に入ってないと、最適な構造を作れない 知的作業
作業にはマルチウィンドウが有用
「①はじめに」「②まとめ」で目的と成果を管理
①目的・狙い 想定読者 違い 構成
②要約 結論 課題
在宅勤務の活用=働き方改革・マネジメント改革
①「上司の管理下=仕事」からの脱却
②成果主義への転換
③会議文化からの脱却
⇒仕事の非同期化=生 -
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かつて知識は隠されるべきものであった。
「一子相伝」とは、学術や職人芸などの秘伝や奥義をたった一人の子に伝承すること。
師匠と弟子の関係だって、我が子に伝えるのと同じ位の人間関係が出来てこそ。
つまり秘伝&奥義の情報を厳重に秘密にして管理することこそが、自分たちを守ることになったのだ。
時代を経ても、今でもそれを信じている人がいる。
「既得権益」という言葉が、それを象徴している。
自分たちの利権をしゃぶり尽くし、徹底的に利用している。
しかし、本当にこれからも、そのままでいいのか?
私には、秘伝&奥義を守ることで、永遠に生き残れるとはどうしても思えない。
必死になって守っている -
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AIが金融の世界をどう変えるか知りたい人におすすめ。
【概要】
●金融におけるAI活用の特殊な条件
●AIの基礎的な概念
●AIとの関係
金融業務、融資審査、株価予測、資産運用、保険
●中国AIの実力
●日本の金融の対応
【感想】
●第1章は、著者の他書とほぼ同じ内容であり、AIの基本的事項が書かれている。
●金融におけるAI活用の特殊な条件は、他の業種で考える際の参考になる。それぞれの業種でAIどう取り込んでいくか考えなければならない。
●一方で、日本独自で頑張るには限界がある。これをどう乗り越えるか海外の動向を見極めることも重要であると思った。
●また、AIの活用が遅れれば遅れるほど -
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「年金逃げ切れない世代」にとっては、退職後3000万円備えておかなくてはならないのは分かった。高齢者(呼称の正統性は別として)をどう利用してゆくのか?働き続ける為のの税制インセンティブをどの様に与えるのか?
多くの課題を提示してくれるのだが、野口先生は数字を使っての説明があまり上手くない。ここに至るまでのワクワクから急に投げ捨てられてしまう感じがする。もちろん自分の数学的知識の無さを棚に上げてなのだが、やはり誰でもわかる様な説明文にしてもらいたい。
仕事が好きで生涯現役でフリーランスとして仕事を続けていきたいとハッキリ言える先生がある意味羨ましい。