野口悠紀雄のレビュー一覧
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英語と日本語の勉強法について知りたくて読書。
冒頭の指摘どおり日本はすでに勉強社会へ移行している。著者の推察は的中だと思う。今や明日のために学び続ける。本物から本当に価値を置く時代へ。
『「超」勉強法』の3原則。完璧でもないのに完璧を求めがちなのは自分の改善点だと改めて認識する。8割達成でokとして進む。
「超」英語法の内容がよみがえってきた。現在取り組んでいる『50イングリッシュ』はまさに構文丸暗記の学習法。そして、珍しく1年以上通続いてる。今年後半に向けて目に見える成果にしたいものだ。構文丸暗記とリスニング、文法をバランス勉強していきたい。
日本語を磨く方法として150文字作文を提 -
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一般的な認識では、戦後の日本は、占領軍によって導入された経済民主化改革具体的には、農地改革・財閥解体・労働立法によって出発した。軍事国家から平和国家に転換した日本は、生産能力を軍備の増強ではなく経済成長に集中できた。さらに、追放によって戦時中の指導者が一掃されたため、若い世代の人々が指導的な立場についた。こうして、日本は世界でも稀にみる高度経済成長を実現した。
これに対して、本書はまったく異なる歴史観を提示している。それは「戦後の日本経済は、戦時中に確立されたスキームに従って運営されていた」というものである。
とくに重要なのは、戦時経済の要請から確立された間接金融体制(企業が資本市場 -
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戦後65年が経過したにもかかわらず、戦時中の仕組みがいまだに生き延びている。戦後のGHQの改革によりすべて新しく生まれ変わったわけではなく、戦争のために国民を総動員する仕組みが残っていた。その仕組みが、戦後のある期間はうまく機能して、高度成長が成し遂げられたが、その後はこの仕組みが経済成長の足をひっぱている。
その一例は、日本的経営である。終身雇用、年功給、企業別労働組合、共同体的企業は、戦後のイノベーションではなく、1940年体制の象徴的なものであった。当時の革新官僚が作り上げた企業統制の仕組みに他ならない。一部は、この仕組みも崩壊しつつあるが、自由競争を嫌うという精神はいまだに強く -
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発想法を知りたくて読書。
発想するためには知識が必要。創造することは無から生み出すという思い込みを捨てること。模倣や過去のアイディアから発展させるものである。
メモ書きを定期的に見直して、組み合わせたりして新しいものを生み出す。メモ魔となることの重要性をリマインドさせてもらう。『仕事は楽しいかね?』を思い出す。
常に考え続けることが大切。『思考の整理学』にもあった一晩熟して、朝起きると解決方法が思いついたりする。
第1章の基本五原則の中の第四原則「環境が発想を左右する」は、最近の実体験で納得する。テレビ依存の生活をしていると思考を停止してしまう。テレビが情報に対して受身にさせて、自分の -
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【メモ】
政治家の役割:
政治家は高度成長から除外された後進セクターの調整を行うフィクサーであり、傍役であった。
「statesman」という言葉から想像される国家的な目標選択のための指導的機能は、高度成長期の政治家にはそもそも期待されていなかったといってよい。基本的な目標として経済成長をとることに議論の余地はなかったから、社会の基本的目標について相争うという意味での「政治」は、そもそも存在しなかったのである。(p.127)
規制緩和:
規制をそれが達成しようとする目的(安全・需給調整等)によって分類するのは誤り→目的を正当化できるかは価値判断の問題
問題となる事項について、市場メカニズムが -
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分かりやすかったです。第一次産業⇒第二次産業⇒第三次産業へと経済成長に伴い国の軸は移っていく。第二次産業は新興国が強いのが当たり前で、いつまでもモノづくりに固執してるとダメですよ。もっと外を見てオープンになりなさいっていう話だった気がする。ウインブルドン効果とか初めて知って、そーゆうのもアリなのかと思った。モノづくりから金融中心に日本が移り変わったとして本当に雇用は大丈夫なのだろうか。著者はビルの清掃とかそういう仕事がいくらでも増えるって言ってたけど、日本の国土面積と人口の状況が米英とぜんぜん違うことを考えるとやや疑問に思った。ただ、この本を読んで歴史に学ぶことって重要だと思ったので、イギリス
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書かれている内容を信じるとすれば、
これまでの私の英語の勉強の仕方を
半分以上見直さなければなりません。
でも理に適っている指摘も多いのは確かです。
・英会話教室は講師が自分のレベルに合わせてしまうので、力を伸ばす事が難しい。
・リスニングできなければ喋れても意味が無い。だからリスニング力を最優先で付けるべし。
・どこで使うかを明確に。米、英、印では同じ英語でも全く別物。
・単語帳ほど非効率な勉強法は無い。
・政治家などの名演説を暗記しろ。
・TOEICなどの点数マニアになるな。
などなど。
とりあえず騙されたつもりで書かれた事に従ってみようかと思います。 -
Posted by ブクログ
この本は高校生、大学生の時に何十回も読み返しては参考にしていた本だ。
自分に大きく影響を与えた本に間違いない。
しかし、英語の丸暗記法にはあまり賛成できない部分も多く、国語の部分の記述も物足りない感は否めない。
その他の部分でも、今となっては当たり前のことも多い。
(自分の経験では、まずは文法を頭の中に入れて、それで文章を文法的に解説するようにする。この本では分解法と言われて批判されているが、
正確に読むということを考えれば、とても有効な方法だと思う。そのあと、総合的な文法問題集を解き、繰り返し、同時にAll in oneのようなCD付きで重要単語を含んだ
文章を文法的に読んでいけば、少なく -
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タイトルから想像する淡々とした歴史の記述ではなく、かなり主張に満ちた書物だった。
戦後日本の経済体制は戦時中に出発したものであるという視点に貫かれて、時系列に沿った解釈と展開がなされている。「戦時経済体制」が日本の驚異的な経済発展をもたらしたが、バブルとその崩壊をもたらしもした、と。そして、それでもなお、この体制が変わろうとしていない、とも。
門外漢ではあるが、とてもすんなりと受け止めることのできる内容だった。おそらく大胆な切り口だろうから、著者に反発する専門家や当事者も多いだろう。しかし、この本を読むと、さもありなん、とすぐに頷きたくなるほど、この国にはダイナミズムが欠けているようにふだんか -
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第二次世界大戦後、日本経済は歴史上かつてない高度成長を遂げた。筆者は、「戦後の日本経済は、戦時期に確立された経済制度のうえに築かれた」とする。それは、戦後の日本の経済の仕組みはGHQにより築かれた、とする従来の通説とは異なるものである。「戦時期に確立された経済制度」のうち、最も重要な役割を果たしたのは、企業へのファイナンスの仕組みである、と筆者は主張する。すなわち、これは検証可能なことなのでもあるが、日本企業は資金調達を、直接金融市場(株式市場)ではなく、間接金融(銀行からの借入)でまかなってきたところに大きな特徴がある。結果、企業は株主の影響力や市場の圧力を逃げることが出来、終身雇用や年功賃