【感想・ネタバレ】ChatGPT「超」勉強法のレビュー

あらすじ

【内容紹介】
世界は一変した。
われわれは適応する必要がある。
『「超」勉強法』の野口悠紀雄氏が、ChatGPTを活用した「学び」の最新メソッドを完全公開。
「超」勉強法の「学びの3原則」+生成AIで、あなたの勉強は革命的に進化する。 AIのポジティブな可能性のみならず、そのリスクも冷徹に分析し、独自の方法論、および教育・社会提言として書き下ろさた、2024年の必読書。
【著者紹介】
[著]野口 悠紀雄(のぐち・ゆきお)
1940年、東京に生まれる。63年、東京大学工学部卒業。64年、大蔵省入省。72年、エール大学Ph.D.(経済学博士号)。一橋大学教授、東京大学教授(先端経済工学研究センター長)、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、一橋大学名誉教授。専攻は日本経済論。
近著に『どうすれば日本経済は復活できるのか』(SB新書)、『日本が先進国から脱落する日』(岡倉天心賞)、『超「超」勉強法』(以上、プレジデント社)、『2040年の日本』(幻冬舎新書)、『日銀の責任』(PHP新書)、『プア・ジャパン』(朝日新書)ほか多数。

【目次抜粋】
はじめに ChatGPTが勉強に革命を起こす

第1部 理想的な家庭教師の登場
第1章 「超」勉強法が求めていた手段が出現
1.ChatGPTで「フレーム問題」を解決
2.ChatGPTは知りたいことに答えてくれる
3.好奇心が満たされると、楽しい
4.ChatGPTで個別教育が可能に
第2章 ハルシネーションという大問題を克服する
1.緊急警告:ChatGPTで誤った知識を学ぶ危険
2.大阪万博について、ChatGPTが奇妙な答えをした
3.ChatGPTの数学力は低い
4.ChatGPTはなぜ間違う? シンボル・グラウンディング問題
5.ハルシネーションを避ける安全な使い方
6.ChatGPTの博識をなんとか使いたい(1)検索で確認
7.ChatGPTの博識をなんとか使いたい(2)聞き方を工夫
8.ChatGPTの博識をなんとか使いたい(3)ブラウジングとプラグイン
第3章 ChatGPTは知りたいことに辿り着くためのガイド
1.検索エンジンだけでは不十分
2.ChatGPTは読書や検索を助けるガイド
3.質問力が結果を決める

第2部 ChatGPTで勉強力が大躍進
第4章 外国語の勉強が根底から変わる
1.外国語の教師はもう必要ない?
2.ChatGPT+丸暗記は、魔法の玉手箱:丸暗記法の(1)
3.文章を読む訓練を、ChatGPTで行なう:丸暗記法の(2)
4.話す訓練より、書いて聞く訓練を:丸暗記法の(3)
5.基本的な専門用語も教えない日本の外国語教育は、何のため?
6.そもそも、外国語を勉強する必要があるか?
第5章 ChatGPTは国語の勉強の強力な助け
1.適切な表現を教えてもらう
2.例や比喩で「グラウンド」させる
3.敬語の使い方を教えてもらう
4.分かりやすい文章のアドバイスを得られるか?
5.頭が痛い文語体・口語体変換問題
6.初等的な論理の誤りをおかす場合がある
第6章 ChatGPTは数学に弱い
1.ChatGPTが連発した数々の奇妙な間違い
2.ChatGPTは数学的思考をできるのか?
3.依然として正しい「数学は暗記だ」
4.数学を勉強するヘリコプターとして使う
第7章 世界は不思議で一杯 興味が尽きない歴史と物理の勉強
1.「?」とストーリーで、歴史を勉強する
2.ChatGPTで経済の勉強ができるか?
3.実体験に基づく理解だけでよいのか?
4.科学の発展は、実体験からの脱却で実現した(その1:コペルニクス)
5.科学の発展は、実体験からの脱却で実現した(その2:ガリレオとニュートン)
6.自然の不思議をChatGPTで解き明かす
7.AIは創造活動ができるか?

第3部 教育制度に突きつけられた大問題
第8章 ChatGPTは教育制度の基本を変える
1.ChatGPTで教師の役割が大きく変わる
2.ChatGPTを禁止・制約するのではなく、活用すべきだ
3.エントリーシートはChatGPTで書けるから、もうやめにしよう
第9章 生成AIが知の独占を破壊する──大学は生き延びられるか?
1.生成AIの利用コストはなぜ低い?
2.教会と大学という「ギルド」が知識を独占した
3.技術進歩による知のギルドの解体
4.ChatGPTが大学を解体する
第10章 社会生活の訓練が学校の最終的役割
1.『ハリー・ポッター』に見る学校の役割
2.社会に出た後の勉強も重要

索引

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Posted by ブクログ

多くの感想にも記載があるが80歳越えの著者が新しい技術革新を吸収して評価していることが、まず凄い。
内容として、chat-GPTの特徴の基礎を知れる。ハルシネーションに気をつける事、英語等の言語に対して強みがある事、数学的な処理は苦手な事などは知らなかった。最終的にこの技術が教育の場での革新となり、大学や教員の役割が変わるとの記載もあった。
常に新しい技術を吸収していくことの重要性を感じた。また大学の役割は、自分を知り深め、社会に出た時に表現することを学ぶことであるとあり、その手段としてchat-GPTは役に立つ。私自身、社会に出て必要な事だと実感しているので、今からでも役立てていきたい。

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2025年06月11日

Posted by ブクログ

役割の変化。興味のあることに質問しつづけることでどんどん好奇心が満たされて、充実した知的生活が送れる。

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2024年10月11日

Posted by ブクログ

盲信できるもの—— 幼少期ならば、両親や先生。大人。教科書。本。まだ古い時代は、新聞やテレビニュース。逆に手放しでは信じられないものとして、ネットや動画がある。自らの経験則でこれらを並べてみると—— 信頼できる順に「本>教科書>新聞>ニュース>人>ネット」。複数比較できたり校閲の質や権威性から、こんな感じ。一方で接する頻度はこれとほとんど逆向きになるから社会は危うい。

で、ここに「AI」をおいてみると、かつては「人やネット」と同程度だったと思うが、今や「新聞やニュース」くらいの水準には来ている気がする。

AIの進化は早い。そのため、こうしたChatGPTを解説する本つまり“出版物“でキャッチアップするのは、小泉進次郎が「ペーパーレスを議論するための紙の資料」と自嘲したのと同じくらいナンセンスなジョークである。

それでも野口氏が書くのだから、上っ面だけの技術論ではなく、本質に触れるだろうと期待して読み、ほんの少しその期待に応えてくれた。

ー 生成AIの性格は、中世ヨーロッパにおけるギルド(職業別組合)と対照的だ。ギルドの本質は、知識を一部のメンバーだけで独占し、それによって独占的な収益を確保することだった。様々なギルドが存在した。多くは、手工業者や大商人の集団であった。この言葉を拡張解釈すれば、キリスト教教会や大学も、ギルドの一種だったと考えることができる。これらは、通常「ギルド」とは呼ばれないが、その本質的な性格は、知の独占だ。「知のギルド」の最高位にあったのが、カトリック教会だ。神の教えを独占し、それを教会に集まってくる人々に教える。神の教えは聖書に書かれているのだが、それは筆写によってしか複製されていない貴重なものなので、一般の人々は見ることができない。

知の民主化。だが、選挙権を得ても、言論の自由が与えられても、民主主義に積極参加しない人が多いように、また、複製が普及しても本を読まない人がいるように、知が民主化されようが、利用できない人は残るだろう。

先に並べた“信頼度“と“アクセス性“は相反していたがAIはそれを覆す。しかし、それは与えられた知を盲信しやすくなるだけで、民主化ではない。「ギルド→教会→国家→メディア→AI」という流れで“意味付け・物語クリエイター“が変遷し、やがて一人一人が殻に篭るヤドカリ社会へ。

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2025年11月15日

Posted by ブクログ

ChatGPTのいろは入門書だが、いつもの野口悠紀雄先生の切れ味はない。デジタル分野で、定説が定まっていないということか?

人間の概念力がもっと重要になる
①概念の定義
②概念間の関係性

抽象的概念を機能的に理解する
「AI」 ΣAIn

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2025年08月03日

Posted by ブクログ

著者は著名経済学者。もう80代超えていらっしゃるのに新しいことに取組むことに脱帽。
要約すればChatGPTはこれまでの手段に比べて優れているのは、知りたいことに対して答えてくれること。書籍や教科書は著者が読者に伝えていことが書かれてあり、読者知りたいこと必ず得るものでもないことだと述べる。
自分が知らない知識を与えてくれるからこそ本は価値あると思う一方、著者の言う事も一理あり。バランスよく接することが必要なのだろう。いずれにしろChatGPを使いこなすのは自ら問題意識を持って置かなければならない。

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2025年04月19日

Posted by ブクログ

最初に80を超えた筆者が、chatGPTの使い勝手やメリットデメリットを論じられていることに驚き賞賛する。

法整備だけでなく、広範囲にメリットデメリットを論じる前に『いい』『悪い』だけの判断している日本は、日本語という文化を50年後持ちつづけていられるのか?
まさかこの本でこんな危機感を抱くとは思わなかった。

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2025年04月02日

Posted by ブクログ

Chat GTPのことが、わかりやすく説明されているし、野口先生の使い方の紹介などもあり、実用的でもある。が、かなり簡単な内容というか、初心者用のもの。更に実践的なものをきたいしていたが、期待通りというわけではなかった。

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2025年01月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

シンボルグラウンディング問題=シンボル、具体的な対象と結びついて理解しているか、という問題。AIは、その理解がないため、とんちんかんなことをいうことがある。
ハルシネーションがあることを前提に考える必要がある。
wikipediaのページを示してもらうと、すぐに確認できる。

外国語学習には最適。丸暗記する文章を作って貰う。英文の翻訳を読んでから、英文を読む。そのあと英文を丸暗記する。専門分野の英文を書いて、訂正して貰ってそれを丸暗記する。
丸暗記に適した教材は少ない。意味を理解してから丸暗記すれば、単語の意味を理解する。忘れない。幼児が言葉の意味を理解するプロセスと同じ。
英語は話す訓練は必要ない。完全に聞ければ話せる。
theの使い方は難しい。正確に直してくれる。専門分野の英語は、簡単には学べない。

日本では文章を書く訓練をしていない。
例や比喩をchatgptに教えて貰う。
敬語の使い方を教えて貰う。
「いたしますか」は、謙譲語なのでおかしい。「敬語の指針」に何と書いてあるか教えて貰う。
英語は、形容詞のならべ方に規則がある。

アイデア出しにつかえる。
検索語がはっきりしている場合は、検索のほうが速い。
アナログ時計のほうがわかりやすいのは、シンボルクラウンディングがあるから。

日常体験から離れた発想が発明を生む。グラウンドしない方法。地動説、虚数、ガリレオのピサの斜塔の実験、ニュートンの万有引力、など。もしかしたら、AIはシンボルグラウンディングできないので創造できるかも。

chatgptは、貧者の家庭教師。使用を制約せず、使ってもいい問題を考えるべき。
エントリーシートも意味が無いのでは無いか。1991年にソニーが始めた。
chatgptで、知の独占が崩れる。医者や弁護士がすぐにはいらなくならないが。
学校の役割は、集団生活の訓練。

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2024年10月04日

Posted by ブクログ

ChartGPTは英語の学習に向いているようだ。
数学に弱いとは意外であった。
もっと深い内容を期待していたのだがそうではなかった。

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2024年06月01日

Posted by ブクログ

Chat GPTを自身や子供の学習にどう役立てられるか知りたくて手に取りました。

まだまだ、発展途上のツールであることは承知してましたが、(あくまで、現時点で、)語学の勉強には強く、数学の勉強には弱いとは全く知りませんでした。個人的には、英語の学習にChat GPTを多用しており、快適以外の何者でもありません。どんどん他の学習にも使っていこうと考えていたところであったので、参考になりました。

しかし、それより印象に残ったのは、筆者の勉強に対する姿勢です。野口悠紀雄さんと言えば、浅学な私でも知っているくらい高名な経済学者で、御歳も80を超えておられます、その築いた地位や年齢にも関わらず学び続け、かつ新たな学習法を試し続ける、その姿勢には感嘆しました。どちらかというとChat GPT利用のノウハウよりも、そちらの方が印象に残ったぐらいです。私もかくありたいものです。

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2024年04月24日

Posted by ブクログ

どんな質問にも回答してくれるChatGPTは、まず全体を捉え、興味を維持しながら勉強するための理想的な手段である。外国語にはきわめて有効。社会科や理科は、ハルシネーションに気をつければ有効。数学には弱い。

文献をすべて知識として持っているわけですから、聞かないともったいない、上手に質問することが問われるのだということを再認識しました。

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2024年04月20日

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