橘玲のレビュー一覧

  • 「リベラル」がうさんくさいのには理由がある

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     なかなか書籍として残すには難しい話題なのかもしれないが、言いたいことをいい、書きたいことを書くこの精神は貴重な存在だろう。

     でも、書かれていることは立場により考え方が変わってしまう非常にデリケートな問題である。言い切ることは良いがやはり双方の言い分も聞きたくなるテーマは読んでいてつらいところもある。

     この本の中では特にPART0の沖縄戦争についてが関心を持った内容。歴史は日が経つにつれ風化するか尾ひれがつくそれをなんの脚色もなく語り継ぐのは難しいと思うのだが、こうやって遺していかなければいけないという事もまた事実なのであろう。

     

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    2020年02月05日
  • 不愉快なことには理由がある

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     世界の秘密が全て解けたというほどではないが、考えれば考えるほど深みにはまるような題材だという事は間違いない。

     政治も経済も社会も人生も何もかもすべて自分の思うように動く世の中になったら楽しくてしょうがないと思えるのだろうか、それとも、まだまだ刺激が足りないと思ってしまうものなのだろうか。

     理由を突き詰めた著者は果たしてこれを書いた当時に比べ今現在をどう感じているのか聞いてみたいものである。

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    2019年12月16日
  • 貧乏はお金持ち 「雇われない生き方」で格差社会を逆転する

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    正社員とはサラリーマンであり、即ち社畜のことだろう。驚くべきことにこの国では、いつの間にか社畜=奴隷こそか理想の人生になってしまったのだ。 慨嘆する 世に蔓延する「社畜礼賛」が薄気味悪いだけだ 「自由」は空疎なお題目ではなく、「人生を選択できる経済的な土台(インフラストラクチャー)」のことだ。 玉石混淆の自己啓発本が溢れていて 羅針盤も海図もなく徒手空拳で市場の荒波に乗り出していく 刻苦勉励こつくべんれい 日比谷公園の野外音楽堂が薄暮に沈む頃には 戦犯を見つけて批判する勧善懲悪の単純な手法は 巷間流布している「格差社会」の処方箋は殆ど役に立たない 七〇年代のハーレムやブロンクスが一般人の近づか

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    2019年12月02日
  • 永遠の旅行者(上)

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    デビュー作のマネーロンダリングに登場する人物が出てきて続けて読んで良かった。とても奇妙な話だけれど、お金があっても賢くても幸せじゃない人っているんだなぁと。どうして学ぶのか、稼ぐのか、目的がはっきりしている人のほうが幸せなのかもね。

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    2019年11月22日
  • 得する生活 お金持ちになる人の考え方

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    お得かは分かりませんが、お金の勉強にはなりました。

    一番大事なお金の教育をちゃんと受けてないので、なぜか「貸金業者=悪」みたいなイメージが植え付けられていたけど、もとはと言えば、お金を借りなければいけない状況になった本人が悪いという当たり前のことを当たり前に思えてなかった自分に気づけました。今さらですが。

    マイラーの話とかクレジット、銀行の話など知らなかった内容なので、雑学的に読んでもタメになる本だと思います。

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    2019年11月14日
  • 世界にひとつしかない「黄金の人生設計」

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    橘玲氏による不動産、保険、年金に関する本です。
    氏の主張は、誰かに頼るのではなく、自分で経済的自立を達成し、自由に生きようというものです。
    頼るという事はリスクを取るという事であり、リスクを把握しようという内容です。
    個人的には、氏の本は別の方が面白かったです。

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    2019年11月09日
  • 上級国民/下級国民(小学館新書)

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    海外と国内の差がなくなっていく一方で、
    国内での経済的な格差・性的な格差が拡大していく。
    そういった上級国民/下級国民に別れる日本の中でどのように生きると
    人生戦略が最適化されるかをまとめている。面白い。

    知的社会では、いかに知識を身につけて更新し続けるか、新しい価値を生み出し続けるかが求められるので、それができるような自分にとっての最適な分野を早く見つけようねなど、納得の話が多い。結構、残酷、シリアスな話も多いけど、

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    2022年08月15日
  • もっと言ってはいけない(新潮新書)

    購入済み

    もっと言ってはいけないについて

    1冊目の「言ってはいけない」の続編。
    1冊目同様、
    書かれている事を、そのまま鵜呑みにしてしまうのは間違いではなくとも、危険な可能性があると思われる。

    その為、星3つです。

    これから読もうと思われる方には、
    自分で検証する必要がある事、検証不可能な内容も含まれる事をお伝えしておきたい。

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    2019年10月13日
  • 朝日ぎらい よりよい世界のためのリベラル進化論

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    日本におけるリベラル志向の昨今の変遷が朝日嫌いの要因になっているとのこと。政治的な主義主張の予備知識がないとちょっと難解であった。

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    2019年09月02日
  • タックスヘイヴン Tax Haven

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    複雑で難しかった。私の理解力が足りないだけかもしれないけど。
    『マネーロンダリング』はドキドキハラハラするような展開があったけど、本作ではそれがあまりなかった気がする。

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    2019年08月10日
  • 不愉快なことには理由がある

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    原発、領土問題、ギリシアの破綻、いじめ…
    誰しもが解決すべきと思っているのに、議論は膠着し、対策は進まない。そんな不愉快な問題が発生する原因と対策を、進化論の視点から述べている本。

    経済学や政治学といった従来の学問ではなく、進化論の視点から考えられた意見は新鮮だが、納得させられる。
    人類の遺伝子レベルの原因だと言われてしまうと、どうしようもなく感じるが、遺伝子レベルの思考回路を解き明かすことで、解決策への糸口を見つけることができそうだと希望を持たせる一冊でもある。

    特に、「素人の大多数の直感で選ばれた解の中間値は、概ね正しい」という事実は、意外で驚いた。

    進化論の知識は1ミリも持ってない

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    2019年06月18日
  • タックスヘイヴン Tax Haven

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    橘玲のフィクションを初めて読んだが、あのいつものビジネス本の知識から繰り出される物語はリアリティがありかつ具体的な勉強になる事例も含まれ、二度面白い。

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    2019年06月15日
  • 専業主婦は2億円損をする

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    この本のタイトルはキャッチ―だが浅い。
    本の内容は、この著者がいつも書いていることをまとめただけだが、タイトルよりはずっと深い。

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    2019年05月21日
  • 言ってはいけない中国の真実――橘玲の中国私論 改訂版――

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    中国についての各種雑多な考察
    非常に面白い。
    いくつか上げると、
    1.中国のように社会の利害集団が分裂している巨大な国では民主主義は良い結果を生まない。
    2.中国の急激な成長は、人口ボーナスの終焉とともに終わりつつある。
    3.中国は、制度としては腐敗に厳しいが、社会構造が腐敗を防げないという歴史。
    4.中国共産党は、自国の巨大な人口を持て余している。
    5.中国の歴史上の国家が日本を作り、近代日本の侵略が清朝崩壊以降の中国を作った。

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    2019年05月25日
  • 知的幸福の技術 自由な人生のための40の物語

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    エッセイ集
    生命保険は、負けても怒られない宝くじ
    厚生年金は不利だが、国民年金は圧倒的に有利な明朗会計
    教育投資にどれだけの優先順位をつけるべきか
    マイホームというオカルト投資
    長期分散投資は確実に有利だが、実施する人は少ない
    儲かる商売はあるが、他人の承認を得られない人生に人は耐えられない
    市場の歪みを利用して設けるのは難しい。市場の歪みはすぐに消えてしまうから。
    社内の歪みを利用して設けるのは比較的に容易。社会の歪みは、政治的理由により、なかなか是正されないから。



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    2019年05月21日
  • 朝日ぎらい よりよい世界のためのリベラル進化論

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    朝日の最終面接前に読んだ。面白かった。朝日新聞、変われるのかなあ。真にリベラルになれるのか。期待と一抹の不安、自分が変えるという気概を持って臨みたい。

    ・「朝日ぎらい」は、リベラル化とアイデンティティ化という現代社会の2つの大きな潮流から説明できる。

    ・社会において自己実現に失敗し「日本人であること」以外にアイデンティティを求められなくなった人がネトウヨの正体 → ネトウヨはびこる原因は社会全体のもっと深いところにあった。じゃあ今のネットの言論状況を変えるにはもっと根本的に社会の旧弊を打破し、どんな人にも居心地の良い社会を作っていかなくては。ネトウヨを救うのはリベラルでは?!

    ・かつての

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    2019年03月17日
  • 日本人というリスク

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    ちょっと流し読み。
    内容が固く読みやすくはない。
    日本の置かれている危機がなんとなく分かる。
    それ以上に、その日本でどう生きていくかを考えさせられる1冊。

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    2019年02月09日
  • 残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法

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    「言ってはいけない」と重複する部分が多いが、7年前に書かれたものとしては面白い。カツマーとカヤマーの論争、囚人のジレンマ、ミルグラムの実験、チャルディーニの影響力の武器等、おなじみのネタだが、わかりやすく解説されている。

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    2019年01月20日
  • 亜玖夢博士の経済入門

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    無茶苦茶だけど面白い。ヘンテコノミクスを読んだばかりだからなおのこと。ただ、行動経済学や社会心理学の講釈と物語そのものがどこか乖離していたのが残念。もう少し上手く物語の中で揉むことで、物語のスパイスとしての効き目も強まり、講釈そのものの深みと分かりやすさも増すのではないかなあと思う。アイデアは抜群に面白いが、分かりやすさという点ではヘンテコノミクスの勝ち。

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    2019年01月04日
  • 不愉快なことには理由がある

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    極端な意見同士は相殺され、多様化した意見の平均は案外正しい。この主張を基軸に社会、経済、政治、人生について、思った事を論じていく。この著者、そのテーマ毎に論文や著作を引きながら議論を展開するだけで専門家ではなく、テーマも散漫なために、広く浅く、熱意が乗らないので、頭に入って来にくい。ただ、基軸となる主張というか、強く影響を受けた書物があって、例えば利己的な遺伝子をバイブルにしているような所があって、その視点での切り口が多い。

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    2018年12月12日