あらすじ
歌舞伎町のとあるビルには、あらゆる学問を極めた亜玖夢(あくむ)博士が、悩める民を救おうと開いた研究所がある。「相談無料。地獄を見たら亜玖夢へ」のチラシを握りしめて来るのは、多重債務者、シャブの売人、いじめに悩む小学生にマルチ商法の営業マン…。突拍子もない処方と、美少年助手の暴走で、彼らの悩みを増幅…いや解決する博士。読むうちに「囚人のジレンマ」「ネットワーク経済学」「ゲーデルの不完全性定理」など、最先端の経済理論が身につく経済コメディ!
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Posted by ブクログ
橘玲さんのフィクション作品。
経済に関する実は知られていない事実がすっごくダークに描かれていて、面白くていっき読みできる。
文庫版で安くなったのも○。
Posted by ブクログ
「マネーロンダリング」「タックスヘイブン」の作者なので
すごく期待して 読みました。
感想 経済理論が 難しかった。
特に 最後のゲーデルの不完全性定理。
今も 理解していません。
内容的には 「笑うせーるすまん」的ですかね。
違うのは 最後は みんな ハッピーエンド。
なんか 物足りなさを 感じるのは 私だけですかね。
分かる方 いたら 教えてください。
Posted by ブクログ
書評ブログで発見し、読んでみる。
小説形式で進むのですが、実用的なえりすぐりの理論を、ちょいとブラックなストーリーの中で紹介。
理論をサラリと理解しつつ、実用例が学べるところが良いと思います。
経済に興味がある方はもちろん、普段はもっぱら小説しか読まない人にも、新たな分野への扉としてお勧め☆
Posted by ブクログ
行動経済学、ゲーム理論、ネットワーク経済学等が橘玲さん独特の視点で解説されています。他の橘さん作品と同じくとても読み易く、悪玖夢博士と経済的に問題を抱えた人物の遣り取りがブラックユーモアも交えストーリー仕立てで描かれています。
Posted by ブクログ
表紙が子供の頃に使った学習帳みたいで面白いなぁと思って読んでみました。経済学の理論などは、知らなかったけれど話を読んで「ああ、これはこういう考え方の事なんだ…」と思いながら読んでいました。
Posted by ブクログ
①行動経済学
②囚人のジレンマ
③ネットワーク経済学
④社会心理学
⑤ゲーテの不完全性定理
を物語として面白くまとめてある。
読んでいて楽しかった。
Posted by ブクログ
一気に読める。
西新宿の裏社会が場面となった小説仕立てで、裏社会の事情・・・ではなく、経済学の新しい理論や学説を学べる。
なお、解説は吉本佳生さん。
出社が楽しい経済学の囚人のジレンマの解説は、ここから出ていたのか、とびっくり。
Posted by ブクログ
ここで、解説されている経済学の理屈は、ほんとうにエッセンスだけだろうけど、印象に残る、そして何よりわかりやすい話建てになっていて、よい読み物になっている。難しい教科書の副読本として最高ではないだろうか。
おもしろかったです。
Posted by ブクログ
囚人のジレンマやゲーム理論などが,新宿歌舞伎町を舞台に語られてます.
経済には疎いので,その点はよくわかりませんが,笑うセールスマンを彷彿とさせる,登場人物が不幸?になっていく展開に,ドキドキしながら一気に呼んでしまいました.
Posted by ブクログ
行動経済学、囚人のジレンマ、ネットワーク経済学、社会心理学、ゲーデルの不完全性定理……概説を読もうにもなかなかとっつきにくい素材なのに、珍妙で非現実的なキャラクターとシチュエーションで分かりやすく読ませてもらいました。続編も読もう。
Posted by ブクログ
経済学、なんすかそれ?南国のおいしい果物ですか〜〜?
レベルのあたしの頭じゃどうかな?と思いつつ、
大学生の頃からずっと使い続けてるジャポニカ学習帳に似た装丁に、
思わず手にした一冊。
余談ではあるが院生のとき、TAしていた固有名詞井田先生もたまたまジャポニカ。
先生は国語をご愛用で、あたしは(今もだけど)算数を利用。
通りかかった固有名詞安冨先生に、
「お、井田君は日本語ができないから国語で、
(注:井田先生はドイツ留学が長く嫁さんがドイツ人)
XX(あたしの本名)は論理的じゃないから算数か」
と、いわれたことを思い出す‥
閑話休題。
第一講から五講まで、
・行動経済学
・囚人のジレンマ
・ネットワーク経済学
・社会心理学
・ゲーデルの不完全性定理
というタイトルがずらっと並び、なんかそれだけで賢くなった気分。
で、物語の構成は非常に楽しい。
連作?短編になっていて、1つの物語が、患者と博士のわかったようなわかんないような
禅問答のような経済学および理論の説明?解説?になっていて、
後半がその助手たちと患者の、悲惨なダメダメゲームの展開、という作り。
頭はいいのだが常識がなく、勉学以外の内容は5分で忘れる博士が、
歌舞伎町の汚い雑居ビルにクリニック(?)を構え、もちろんお土地柄、
ろくでもない患者たちの悩みを聞き(というか聞いてもいないが)、
ひと言処方箋を手渡す。
と、美しいファンファンとその弟で純粋なるハンサムおばかのリンレイという助手が、
奇想天外な方法で物事を解決‥すればいいんだけど、たんに事態をめちゃめちゃにする。
と、いう、まったく救いようのない不可思議なファンタジー?といえば説明になるのかな?
ちょっとずつフシギを齧る、楽しい本だった。
全部が全部ハッピーエンドじゃないけど、それでも読んでよかったかな。
個人的にはストーリーも内容も、理論のわかりやすさもネットワーク理論が好みです。
ちょっとだけ賢くなってもいいかな?というあなた、ぜひ。
Posted by ブクログ
この方の本は読んだことがなかったんですが、愛読しているブログの著者がオススメしていたので乱読してみよう、と1冊目に選びました。
行動経済学とかゲーム理論とか、大学の授業でこういうふうに教えてくれればもっと興味を持って取り組めたのになぁ、と頷いてししまう一冊。内容的にリアリズムを求めてはいけないので、フィクションとして、理論を理解するための副読書としては非常に興味深いです。
ここまでエンタテイメント食を出しながら内容も伴っているということは、筆者のバックグラウンドの知識と筆力がたぐい稀なものであるとの証拠。推理小説以外で「早く続きが読みたい」と思った久々の本です。
Posted by ブクログ
「行動経済学」を皮切りに、よくありがちなトラブルを抱えた人間の悩み解決を絡めて経済学を解説した、経済小説集。
めちゃくちゃ、わかりやすい!!
いや、シャブの売人の悩みも登場してるから、よくありがちな、とは言いがたいか・・・。SFっぽい描写も多い。割と重い悩みも登場するが、登場人物がコミカルに描かれているため深刻さはゼロ。ただ、ちょっとした描写がさらりとエグい。
話の展開も小気味良くて、読むのが楽しかった。ページをめくるのがもどかしいほど。しかし最終章は、いきなり家出した女子高生目線で物語が進むため雰囲気が変わる。私は第三者的目線で淡々と語られる方が楽しめたな。
Posted by ブクログ
経済理論を小説に織り交ぜて説明した本。
わかりすい。
物語の展開がどれも似ていて物語の観点で言えばあまり面白くない。
でも、経済理論の説明という点でみれば他の本にくればえ噛み砕いたかたちで説明されていてわかりすくて良いと思います。
まさしく経済入門の本としてふさわしいものと思います。
Posted by ブクログ
あとがきに、「経済学入門の教科書に」とありますが、これなら1年の最初に大学での勉強をリタイアすることはないはず。
行動経済学、囚人のジレンマ、社会心理学など、聞いたことはあるけど・・・・っていう話を、小説でわかりやすく。入りやすい設定で。
まぁあくまで入門書。
Posted by ブクログ
おすすめ度:85点
経済理論を柱にして、ニッポンの裏社会の舞台を描く。
歌舞伎町のヤクザ社会、中国マフィアのネットワークを背景に、自己破産、暴力団の縄張り争い、小学生のいじめ、マルチ商法といった問題が取り上げられている。
それぞれの章が別立てで語られていたものが、最終章で結実される見事な構成となっている。
Posted by ブクログ
「行動経済学」「囚人のジレンマ」等々、経済学を少しでも覗いた事があれば読み進めるなかでニヤリとできます。
ストーリーもちょっとブラックですが、悪玖夢博士をはじめとした登場人物が魅力的で一気読みしてしまいました。
Posted by ブクログ
経済入門書としても実例がリアルでスッと入ってくるが、キャラクターと文体が良くって小説としてもナイス。リンレイのキャラが気に入った。ファッションも何故か西城秀樹風。ネットワーク経済学のいじめの処方箋が興味深かった。
Posted by ブクログ
☆3.5 前半までは小説版ナニワ金融道
1、2話はナニワ金融道小説版のほうが適切だらうか。小説に絡めて主要な経済学の理論を伝へる趣向。
前半まで小説としてのレヴェルはたいしたことはなく、ああ通俗と思った。
しかし、3話の小学生のいぢめをネットワーク理論とからめて語る話は納得させられる。みな、ネットワーク理論について、すこしでも齧ったほうがいいと思った。それに、リンレイがそのいぢめを解決する方法が奇想的グロテスクである。
そして最終話になると、今まで三人称だったのが突然一人称の「あたし」になり、話の展開も今までの登場人物が出てきて俄然おもしろくなる。ゲーデルの不完全性定理も出てくる。作者は少女が主人公のジュヴナイルとかうまく書けるのではないかと思ふ。
Posted by ブクログ
笑うセールスマン風のブラックユーモアある話が続いていく。内容は行動経済学などがベースとなっており、相談者からの相談に亜玖夢博士をはじめとする癖の強いキャラクターが応対していく。小説としては面白いが、経済学の本としては内容が物足りない。
Posted by ブクログ
無茶苦茶だけど面白い。ヘンテコノミクスを読んだばかりだからなおのこと。ただ、行動経済学や社会心理学の講釈と物語そのものがどこか乖離していたのが残念。もう少し上手く物語の中で揉むことで、物語のスパイスとしての効き目も強まり、講釈そのものの深みと分かりやすさも増すのではないかなあと思う。アイデアは抜群に面白いが、分かりやすさという点ではヘンテコノミクスの勝ち。
Posted by ブクログ
お金、人間関係のトラブルを抱えた依頼者が博士の部屋を訪れるたびに、経済理論をもとにした処方箋(だいたい劇薬)が授けられ物語が展開していく。
各理論の本を興味をもって読むことはなかなかむずかしいけど、この本で基本的な部分は理解できた。分かりやすく説明できるって、やっぱりスゴい。