Posted by ブクログ
2009年10月04日
の本では経済的に合理的に動く事について自分では一番強く感じました。
たとえば、これからデパートで何かを買おうとしている人が
仮にデパートの目の前の金券ショップで商品券が95%で売っていて
且つそれがお釣りが出る商品券だったときに
何人の人が実際にその金券ショップに行って商品券を使うでしょうか?
...続きを読むちょっとトイレに寄るくらいの時間でデパートの全ての商品が5%引きで
買えるという事実を知っていても実際に行動をとる人は少ないでしょう。
5%って聞くと消費税分かよって思うかもしれないけど、1万円だったら
500円も節約出来ます。500円あったら、今日は豪勢にハーゲンダッツを買うぞ!
とかもできちゃうと思うんですよね。
ただ、この時、めんどくさいっていうものがどのくらい
その人の中で評価されているかがKeyになるでしょう。
「その行動を取った事による利益」>「その行動のめんどくささ」
だったときに人は行動を起こすだろうから。
何かが出来ない人っていうのはめんどくささっていうものがすごく
ウェイトを占めているからなのかもしれないなと思いました。
ちなみに、こんな時自分は前ボブ@UTのBlogに書いてあったように
自分の一時間をいくらと時給換算しておいて
それを元に比較をします、
もう二つパターンがあると思うんですが
上に書いた斜線部分を考える事も人によっては労力ですよね。
だから一つ目は
「どっちがより利益的か考えるめんどくささ」>「その行動を取った事による利益」
っていう人もいるでしょう。
最後の一つは
金券ショップに行くと安く売ってる事すら知らない人。
この場合は比較以前の問題ですね。
こんな感じで世の中には知識がある人と無い人では差が出来るように
なっているようです。
この事がこの本には面白い例を挙げて書いてありました。
昔、銀行がそれまで消費者金融がやっていた個人向けローンを
消費者金融は年利29.2%、銀行は10%でまた貸し出し基準を下げた事があったそうです。
経済的合理性から考えると同じお金なんだから、銀行からお金を借りる人
が増えて、消費者金融は淘汰されるはずでした。
ところが、今の世の中を見ればわかるように、そんなことは起こりませんでした。
それはなぜかって言うと
1.同じ金を借りるなら金利が安いほうが有利だと気付くのは賢い消費者である。
2.賢い消費者はそもそも高利の借金などしない。
3.賢い消費者にとっては年利10%でも十分高利なため
多少金利を下げたところで、金を借りたりはしない。
ということです。
結論としては消費者金融があんなに儲けを出しているのは
賢くない消費者な人たちが支えているおかげということですね。
ここで、願い事をかなえてくれる生物の入った小瓶を
自分の言い値で買うことが可能だけれども、願い事を叶えたあとは
自分が買ったときより安い値段で売らなければならないという話を
しましたが、これ数学的帰納法で考えると結局売れなくなるから
買えなくなってしまうんですね。
これも、全ての人間が経済的に合理的な行動をしたときに
初めて成り立つ話でしょう。
現実にそんな小瓶あったら買いますw
自分は必ずしも経済的に合理的に行動しなくても良いから
合理的な選択肢には気付く人間になりたいなと思いました。