白石一文のレビュー一覧

  • 翼

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    岳志は本当にへんなのかな?
    彼の言葉はいちいち的を得ている気がする。あんなに一途に想われる里江子が純粋に羨ましいと思った。
    彼女の生き方もキャリアウーマンとしてこれまで一人で生きてきた自信に裏打ちされていて、彼女の考え方も嫌いではない。
    ただ、一度でも岳志を受け入れてあげられたら…彼は生きていたのではないかな。
    でもそれが出来ない彼女の生真面目さと不器用さも分かるけどね。

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    2021年02月21日
  • 火口のふたり

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    落ちぶれた男と結婚を控えた女。かつて濃密な関係を結んだ二人がまた出会い、カタストロフィの直前にまた求め合う。しかし分かったのはお互いのすれ違い。物語の背景と二人の関係性がなんともチグハグに見えてしまうがこれは意図した手法なのか、その辺りが読み解けず、楽しめたとは言い難い。

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    2021年02月03日
  • 一瞬の光

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    ネタバレ

    よかった。とてもよかった。こんな形で一緒になってほしくなかったけど、最後お互いの気持ちに気づけてよかったとは思う。いつものことながら白石一文の描く主人公が登場人物たちを分析するくだりが精緻で普段我々も感じているなんとなくの雰囲気とかを的確に表現している。

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    2020年12月28日
  • 火口のふたり

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    家庭の事情である時期(学生時代)きょうだいのように育ったいとこ同士の賢治(41歳)と直子(36歳)。ある時から一線を越えた関係となる。

    月日は流れた。順風満帆の出だしだった賢治だったが、仕事に結婚に挫折し生きる意味を見出せなくなっていた。
    従妹である直子の結婚式に参加するため東京から故郷の福岡に帰ってくる。
    再び二人は結ばれ(それは直子が図ったことだった)、結婚までの5日間、本能のままに美味しい食事をする、睡眠をとる、体を重ねる。
    これでもかという、過激な描写。だけど、それほどいやらしさをかんじない(嫌になるほど露骨なのだが)。なぜなら二人に恋愛感情は感じない動物的な関りにみえる。やけくそな

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    2020年12月05日
  • 一億円のさようなら

    購入済み

    テレビとの違い…

    今回はテレビが先で、その後本を購入。全くと言っていい程内容は違ってましたが、テレビは安田成美さんって事で見られた。内容としては「一億円のさよなら」の題名に興味を持ったがどちらも意外な感じで終わった…でもお金って人を狂わせるって事は感じた。普通って幸せなんだと…やはり本の方が想像が掻き立てられるから好き。

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    2020年11月18日
  • 一億円のさようなら

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    白石さんのストーリーはいつも好き。でも何でこんなに説明口調で書くのか、ここまで細かい描写が必要なのか。この本もそのためにとても分厚い本であったし自分はずいぶんと読み飛ばした。これだから本屋でなかなか手に取れないのだが。

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    2020年11月08日
  • 僕のなかの壊れていない部分

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    なんやかんや女性の母性本能を擽っている主人公の癖がすごい、幼少期の環境は後の人生に大きく影響を与えるんだろうなと思った。読みづらい方なのかもしれないが、自分は割と好きかな

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    2020年11月04日
  • 光のない海

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    1億円のさようならを読んで作者に興味を持って読んでみた。「小説らしい」偶然が少ない小説で現実的なストーリー展開でありながら読ませてしまう無理のない小説で面白い。淡々であるにも関わらず途中でストップしがたい小説であった。

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    2020年11月02日
  • もしも、私があなただったら

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    内容(「BOOK」データベースより)
    大企業を辞め、故郷の博多で小さなバーを営む藤川啓吾の前に、かつての同僚の妻・美奈が現れた。心の通い合いを強く感じる啓吾だったが、あるひとつの疑念が頭を離れない―。人生の半ばを過ぎた男女が再出発に向けて研ぎ澄まされてゆく。企業の倫理、愛情の深淵をあますところなく描きこんだ長編恋愛小説。

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    2020年10月23日
  • 記憶の渚にて

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    面白かったのかどうかは正直わからない。
    登場人物が多くて、時間も飛ぶ。
    関係図を書きながら丁寧に読んでいってようやく消化された感じ。
    1番印象に残ってるのは味噌おでんがすんごくおいしそうってこと。白石さんの料理の書き方はほんとすごい。

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    2020年09月22日
  • もしも、私があなただったら

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    もしも私があなただったら、こうしてほしいと思うよね。もしもあなたが私だったら、こう想ってると思うでしよ。勢いにまかせた青春ではない、中年の恋愛とはこの領域。

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    2020年08月20日
  • この胸に深々と突き刺さる矢を抜け 下

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    意図的にミスリードして、肩透かしを食らわせる
    ストーリーテリングが面白いけど
    引用が多すぎて、理屈が理屈としてゴツゴツしすぎ?

    小説としてはどうなんだろう?

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    2020年07月19日
  • この胸に深々と突き刺さる矢を抜け 上

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    格差社会、メディアと権力、
    大きなテーマに小説のカタチで鋭く斬り込む!
    引用のフリードマンとか
    「恋愛はギャンブルだけど結婚はビジネス」などの
    警句は目を引く。

    ちょっと人物造形はありきたり、とも思ったり。
    下巻を読まないと最終的な判断はできないけど。

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    2020年07月09日
  • 私という運命について

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    紆余曲折ありながらも女性が自分の運命を受け入れるまでの10年間の話。
    表面的には人生の大きなうねり(運命)を時代背景も合わせてテンポ良く描いてみせた、ショート版一代記のような雰囲気だが、ストーリー的にはたった10年で悲劇の連続だし受け入れ難い…

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    2020年07月03日
  • もしも、私があなただったら

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    もしも、私があなただったら。
    もしも、あなたが私だったら。

    この二つの問いが相反するものではなくて、
    実は同じものなのだということに気づかされた。

    大切な誰かを想う時に、ふと考えてしまうこの問いに、
    明確な答えを出せる人はいないのだろう。

    なぜなら、「私」も「あなた」も、世界にはたった一人しかいなくて、
    この人生はたった一度きりしかないのだから。

    だからこそ私たちは、その答えの手がかりを探して、
    こういう小説を読むのだ。

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    2020年06月25日
  • 永遠のとなり

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    読み始めは淡々とストーリーが進んでいて、イマイチかもって思っていたのが、だんだんだんだん何をテーマにしているのかが分かってきて後半は惹き込まれた。
    生と死、病、家族、仕事、友情、そして人生とは、、深かった。
    博多が舞台というのも良かった。
    博多には一度しか行ったことないけど好きな街。
    博多弁も好き。

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    2020年06月11日
  • 火口のふたり

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    何というか、作者らしくないなぁと言うのが読み終って1番の感想。

    3.11後に出た作品という事で、
    あの震災後の作者の気持ちを反映しているのかな、
    と邪推。

    内容はやりまくって、食べまくって、またやりまくるの繰り返し。
    堕落しているのか、前へ進んでいきたいのか今ひとつよく分からない従兄妹同士の2人。
    もういっその事くっ付いてしまえ!と言いたくなる。

    嫌いではないけれど、好きにもなれない1冊。

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    2020年05月18日
  • ここは私たちのいない場所(新潮文庫)

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    「ちっぽけなミスからっていうけど、本当は大きな失敗を招いている時は、それはちっぽけなミスなんかじゃない。重大なミスを犯していることに気づいていないだけ」

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    2020年05月05日
  • 火口のふたり

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    やっぱり白石作品は男性目線のだと私にはイマイチ。
    女性目線の話のほうが共感できる部分が多い。
    賢ちゃんも直子も現実から逃げてるだけでしょって思った。。
    でも映画は観てみたい。

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    2020年04月15日
  • 幻影の星

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    最近はまっている白石さん。
    かなり期待して読み始めましたが、最後まで共感や理解が追いつかないこともあって、少し落胆気味です。
    しかし、本書は非常に抽象的かつ身近な事柄をテーマとしているため、はっきりとした答えや結末を出さず、筆者の一つの“考え”を紹介していると解釈すると、興味深い部分もありました。
    時間とは人間が便宜上作った道具であり、存在しないものである、と言う考えが印象に残りました。

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    2020年04月01日