無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
これは・・・。
また一気に読み切ってしまう白石一文作品。
こんなに長くて重くて登場人物がたくさん出てきて意味がわからないのに、一晩二晩で読み切ってしまうのは何故なんだろう。
白石一文読んでる〜〜〜〜〜ってワクワクしながらもうページすっ飛ばす勢いで読んだ。ただ今回のラストはなんだか完全に煙に巻かれたよね。
残りページ数少ないけど終わる気配ないよなと思ってはいたけれど。
まとめ・・・なかった!って感じ。堂々とまとめなかったな。
ちょっと笑ってしまうくらい突拍子ないSF描写が多めで、白石一文にしては珍しいかなという印象。
突然体の一部がプラスチック化する、主人公で作家の姫野信昌。数年前に「死んだ」妻の小雪。
いくつかの不思議な出来事をきっかけに、彼は自分の記憶の不確かさに気づき、本当の記憶を求めて旅をする。
やや謎解きミステリの様相。
記憶を捻じ曲げて自らのアイデンティティを揺るがしてまで、彼が忘れなければならなかったこと。とは。
彼にとっての「小説家」とは。
記憶と、事実。
”たとえ一つの”不動の真実”が、その場その瞬間に存在したとしても、それを眺めている人々の記憶は、事実が起きた直後から各者各様に観察され理解されて一人ひとりの”憶えたいように”憶えられていく。”
過去はそれぞれの記憶の中にしか存在しない。それぞれの記憶の中に、普遍的な事実など存在しない。
語られない歴史が存在しないことと同じかな少しフェーズが違うかな。
自分が事実だと思っている過去が揺らぐと、こんなにアイデンティティが揺さぶられるのだなと考えさせられた。
自らのアイデンティティとは。自分とは。世界とは。真実とは。記憶とは。
それにしても、白石一文の小説によく出てくる、主人公の男性に付き従って色々と面倒を見てくれるのに、けっして男女の関係にはならない女性たち、なんなんだろう。
現実感なさすぎてそこがいいのだけど。男性の夢かしら。
私の中のフェミニストの部分はたまに氏の小説に対して強い嫌悪感を抱くことがあるのだけど、それでも私はなぜだか氏の小説がとても好きなんだなあ。
・はいはいバブリーバブリー。
・ローカルというか地域ネタがくどいくらい細かくて好きです。やたらと日本全国に住むよね。旅するよね。私は白石一文氏と同じく福岡出身なので、福岡ネタ好き。あとは東京の今住んでるとこの近くも出てきてなんか変に親近感。
・近親相姦ネタ本当に好きですよね。私も好きです。
・作家ネタ編集者ネタも好きですよね。私も好きです。
・突然無理やりマジで唐突に反原発論ねじ込みますよね。好きです。
Posted by ブクログ
白石一文さん大好きで、たくさん読んできたけど、本作は、主人公が小説家で、福岡の名門公立高校出身であり、父親も作家(しかも”いちろう”の部分が自身の父と一致)という部分など、作者の来し方と重なる部分がいつになく多く、ファンとしてはそそられるものだった。
主人公は妻を亡くしてから記憶が錯綜していて、それを解明していくような物語。”プラスチック化”っていうのがちょっと、SFぽくて文学的じゃないなぁ、なんか、しっくりこないなぁと思いながら読んだけど、なるほど最後まで読むと、なんかつまり、この「世の中」や、「小説というもの」が、無機質な、プラスチックのようなもの…っていう意味が込められているのかな、と思いました。それをただのプラスチックではない、温度のあるものに変えるのは、日々を生きている、私たちの意識…?
作家が小説の中に取り込まれているような妙な感覚が、とても読み応えがありました!
でも非科学的な方法で癌細胞を消したり、病気を念力で治す、みたいなのってあんまり好きじゃないなぁ。他の作品にも余命宣告をされた主人公が西洋医学に頼らず自力で癌を消してしまう、っていうのがあったけど、そういうのって文学的要素よりオカルトっぽさが強調されてしまうので好きになれないな。でも、白石一文作品で私が最も好きな作品の一つである、「私という運命について」だって、オカルトっぽさが充分にあるので、白石一文作品には「科学では説明のつかないもの」って必須なのかも。
いつも、運命というか、人って自分ではどうにもならない何かに生かされているんだなということが感じられて、ドキドキして好きです。
やっぱり「私という運命について」と「ほかならぬ人へ」と「この胸に深々と突き刺さる矢を抜け」が好きだな。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。