白石一文のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
小説、殊にこういったリアリズムに基づく小説というのは、現実の「ままならなさ」に対する別の可能性の提示なのではないか、とも思う。
現実ではこうなるしかなかったけれど、こういう展開もあったのかもしれない。
もしくは、実際の、現実的な結末はこうだったけれど、こういう終わり方だってできたはずだ、という。
世界は矛盾していて不安定だからこそ、生きていくことは苦しくて、こころがぐらぐら揺れてしまう。
白石一文さんの小説は、そういう「違和感」や「揺らぎ」を冷静に捉え、一人の個人としての無力さ、ままならなさをきちっと言葉にして突き付けてくる。だから、読んでいて苦しくなったり、こころがぐらぐら揺れてしまうのだ -
Posted by ブクログ
任侠マニアの僕としては、この作品をどのような位置づけでどう評価していいものかとても迷う。
そもそも「任侠」というジャンルで捉えること自体間違っているのは重々承知の上なのだが、主人公のひとりである人物がヤクザなのだし、ヤクザ的シーンが多いのも確かなのでそういう目で見てしまうのも致し方ないところである。
このように書くとソッチ系の作品か、と思われるかもしれないが、実は主題はそうではなく、「恋より底深いつながりの核心に迫り、運命の相手の存在を確信させる」恋愛小説であってヤクザがドンパチする小説ではない。
恋愛小説といっても好いた惚れたの青春系ではなく、ヤクザが出てくるくらいだからそこはきっちり大 -
Posted by ブクログ
ネタバレこのほんは何故パワープッシュされているのかよくわからなかった。タイトルには厨二心を惹きつけるなにかがあるのは感じるが(というか実際ひきつけられた。)
実際、中身を厨二病をこじらせたまま大人になった「資本主義って」「政治家なんて」「オトナとかって」という作家自身が伝えたいメッセージであふれていて、少しこっぱずかしい感じがした。
お話としては、登場人物を延々に混乱し続ける分かり辛さにはなんとも言えないことに加え、結末もなかなか唐突だった。
しかしながら、説教くさく、ストーリーとして大きな展開があるわけでもないのに、きちんと最後まで導く表現力と文章力は秀逸。また読みたい作家かと言われれば、少