「不祥事」の続編。前作同様痛快なストーリー。七つの話から成る。第七話の「小さき者の戦い」は長く読み応えがある。あの「半沢直樹」が登場してくるのもおもしろい。個人的には第五話の「神保町奇譚」がよかった。
心に残った言葉
・「世間に知られなければそれでいいなんてこと、ありませんよ」
「たとえその時傷つくとしても、過ちは過ちであり、ただしていくべきなんじゃないでしょうか。もし違うというのなら、この銀行という組織そのものが間違っていると思います」
・「相手がどれだけ偉いとか、そんなこと関係ありませんよ」
・「あなたの人生はあなたが決めればいい。だけどそれは、生きるためなら何をしてもいいという理由にはなりません。あなたは、自分のしたことについて、ただ自分勝手に正当化しているに過ぎない。あなたからすれば、裏切ったのは組織かも知れない。だけと、組織なんて、会社なんて、所詮そんなものなんじゃないですか。会社がなんとかしてくれるだなんて、そんなのは幻想です。勘違いした銀行員の、ただの甘えに過ぎません。いいかげん、目を覚ましてください!」
・「あなたの頭の中は、お客様を大事にしようと思う気持ちなんて、欠片もないじゃないですか。お客様の夢や希望なんかどうでもよく、顧客を騙して儲けていると知りながら、そんな会社への融資で自らの実績を作ることしか考えない。与信判断が正しいかどうかという以前に、あなたは支店長ーいえ、銀行員として失格です」
・「あなたは何のために仕事をしてるんですか」「簡単じゃないからあきらめるんですか。あなたはそれに見て見ぬふりをするんですか。本当にそれでいいんですか。そんなんだから、この銀行は良くならないんですよ」
・どこに行ってもそれなりにやっていくのは大変なことだ。
日々苦労し、周りの人間関係に腐心しながら、何とかバランスを取って戦っているのが銀行員であり、ひいてはサラリーマンというものではないのか。
・この組織のどこへ行っても、私は自分らしくあればいい。そのことを舞は、繰り返し思うのであった。