京極夏彦のレビュー一覧

  • 魍魎の匣(1)【電子百鬼夜行】

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    ネタバレ

    祖母が亡くなつたので急ぎ歸省した。

    『匣の中の娘』の一文で始まり、同じ言葉で締めくくられる上巻。
    久保が紡ぐ幻想文学の世界と平行して展開されるバラバラ殺人と加菜子と頼子の物語。
    絡新婦まで読んで、もう一度読み直すと加菜子に対して思うことが増します。

    今回のおちゃめな京極さんは鳥口君との初対面とオカルト談義で自分で言った区分を気に入った辺りですかね。

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    2012年12月08日
  • 鉄鼠の檻(4)【電子百鬼夜行】

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    ネタバレ

    もう畏くはない。
    京極堂は呟いた。

    「拙僧が−−殺めたのだ」

    もう暫く箱根にいようと、私は思った。

    夜の庭を見つめ、何もかも抛って帰りたくなっている関口君と飯窪女史の会話から始まり、漸く帰って来た富士見屋での会話。

    憑物落としを進める京極堂と邪魔するものは打ち砕くように手助けをする榎木津の息ぴったりぷりと、絶妙の合いの手を入れる関口君らのやりとりは圧巻。最後の最後で、走り回っていた鼠の伏線も回収された事に感嘆の息しか零れません。
    時が止まり、世界と隔絶された異界がまたひとつ解かれ、此れから先は個人が抱え込まなくちゃならなくなると紡ぐ京極堂。甘美な闇の世界がまた一つなくなる切なさが溢れま

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    2012年12月07日
  • 鉄鼠の檻(3)【電子百鬼夜行】

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    ネタバレ

    「や、山下さんあの巨漢は!あれは」
    「哲童−−杉山哲童だ。あれは杉山哲童だ」
    「て、哲童?ああ!哲童和尚−−」
    法堂の方向から悲鳴が聞こえた。

    榎木津の明慧寺来襲から始まり、祐賢和尚が頓悟して最初で最後の参禅に部屋を出て行った後。僅か30分後に悲鳴が聞こえる場面まで。

    京極堂が云った、本来なら憑物落としは自力でやるのが修行と云っていた通り、祐賢和尚と常信和尚のやり取りに引き込まれました。
    だからこそ余計に4巻が切なくなって来るのですが……。
    榎木津の来襲っぷりに惚れ惚れします。

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    2012年12月06日
  • 鉄鼠の檻(2)【電子百鬼夜行】

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    ネタバレ

    京極堂は突然振り返った。
    そして立ちすくんでいる敦子鳥口を見て、
    「あまり深く入り込むなよ」
    と云った。
    今更何を云うにだーーと私は思った。

    仙石楼の現場検証の場面から始まり、鎌倉から明慧寺を訪ねて来た僧侶が保護されたという一報が入るまで。檻のような山から下りて来た関口等を迎えたのは京極堂の粗忽者という一言。
    繰り返し深入りするなと警告する京極堂の言葉とは裏腹にどんどん入り込んでしまう第2巻。
    只働きだと憑物落としで京極堂が文句を云い始めます。でもまだ序の口(笑)

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    2012年12月05日
  • 百器徒然袋 山颪 薔薇十字探偵の憤慨

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    楽しみにしておりました、山颪です  
    全力の茶番劇  
    百器はほとんどが茶番かあ~  

    本島君と関口先生の組み合わせがとっても好きです  
    獣のお見合い()  
    それと益田の百面相がかわいい  

    今回は女っ気がないですが、雪絵さんが美人かわいくて眼福眼福

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    2012年11月26日
  • 狂骨の夢(3)【電子百鬼夜行】

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    ネタバレ

    「お前なんか大っ嫌いだッ!」
     伊佐間の予想は外れた。
     朱美は伊佐間の方を見て、笑った。
     髑髏は波に攫われて見えなくなってしまった。

    関口巽が海鳴りを聞いて不安を掻き立てられる海岸から始まり、伊佐間と朱美が髑髏を見送る海岸で終わる最終巻。ただ働きの文句をいう京極堂がとてもお茶目です。

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    2012年11月23日
  • 狂骨の夢(2)【電子百鬼夜行】

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    ネタバレ

    「−−後の話はそれからです。それが叶ったらすぐに憑物落としにかかりましょう。
     場所は、そうだな、一寸遠くて億劫だが、逗子の聖宝院−−だな」
     京極堂は決然とそう云った。
     木場は大いに戸惑った。

    やる気を殆ど失っている木場修から始まり、渦中の人間が交わって行く。
    漸く京極堂が重い腰を上げ、物語は収束へと向かって行く。

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    2012年11月22日
  • 狂骨の夢(1)【電子百鬼夜行】

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    ネタバレ

    不吉な予感がわさわさと関口を覆って行く。
    それが何故なのか、関口には解らなかった。

    物語の始まりは海鳴りから。
    海辺で起こる凄惨な事件の幕開けを予感させる関口の悔恨で上巻は締めくくられる。
    一度読んで、もう一度繰り返し読むと、余計に切ない宇田川との別れのシーンです。

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    2012年11月16日
  • 塗仏の宴 宴の始末(3)【電子百鬼夜行】

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    中禅寺が藍童子相手に声を荒げる。同族嫌悪?
    珍しく余韻を残す終わり方。
    すっきりしないけど、これはこれで好き。

    0
    2012年11月15日
  • 塗仏の宴 宴の支度(2)【電子百鬼夜行】

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    元気で明るくて可愛い敦ちゃんの胸の裡が垣間見える巻。
    そんな敦ちゃんを殴るなんで非道いッ!榎さんかっこいいッ!

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    2012年11月14日
  • 塗仏の宴 宴の支度(1)【電子百鬼夜行】

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    関口がっつりがお久しぶりな感じ。
    朱美さんもお久しぶりです!
    妖怪たくさんで楽しい。まだまだ支度中。

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    2012年11月14日
  • 鉄鼠の檻(4)【電子百鬼夜行】

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    こういう動機はありなのか。
    でも今や現実の世界では「誰でもいいから殺したかった」ってのが成立するくらいだから、こういう動機も全然あり得る話なんだろな。

    相変わらずの京極夏彦の凄さを堪能。

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    2012年11月10日
  • 絡新婦の理(4)【電子百鬼夜行】

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    当然のように冒頭(1巻)に還る。
    それがまたくるくると蜘蛛の巣的なことか。
    粋だぜこんちきしょう!好きっ。

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    2012年10月14日
  • 絡新婦の理(3)【電子百鬼夜行】

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    榎さんに中禅寺かっくいいぜ。
    御不浄の洗脳の例えが大変面白い。
    今川萌え。
    次巻、いよいよ憑き物落とし。

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    2012年10月14日
  • 絡新婦の理(2)【電子百鬼夜行】

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    様々な境遇の女性が登場する。
    世が世なら、屍の着物を剥いだり立ちん坊をしていたりするのであろうなあ。
    碧お嬢様怖いですわよ。

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    2012年10月13日
  • 絡新婦の理(4)【電子百鬼夜行】

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    「あなたが―蜘蛛だったのですね」。桜の森の満開の下に響く京極堂の声。いまや恐るべき大計は成就した。だが、何故にかくも累々たる骸が晒されねばならなかったのか。神代の昔から続く理を開顕した陰陽師の発する哀しい問いに「真犯人」の答えは…。
    古今未曾有、瞠目の構造を織り上げた京極文学の金字塔。

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    2013年08月08日
  • 覘き小平次

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    『嗤う伊右衛門』とおなじく、切ない読後感に酔いしれています。
    小平次の様子に、異様さ、不気味さを感じつつ、なぜか、お塚がののしるほどの嫌悪は感じませんでした。読み進めていくにつれ、彼を「強く頼もしい」存在に感じ、好意を持ってしまうのは、なぜでしょう。彼ら以外の登場人物は、あるべき自分の姿を探し、ないものを埋めようと必死です。人々の、あさましさや愚かさを描きながら、なぜか彼らを憎めないのは、自分の中にも同じものがあることを自覚させてくれるからかもしれません。そして、自分にはない強さを感じるから、小平次に好感を持ってしまうのかも。いずれにせよ、京極さんの、異形な者への優しいまなざしが、この切なく温

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    2012年10月01日
  • 絡新婦の理(3)【電子百鬼夜行】

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    「こうなったら仕方がない。望んで蜘蛛の罠に嵌ってやるんだよ」。絞殺魔が捕縛されてなお迷走する捜査を横目に重い腰をあげる京極堂。事件の構造は連続目潰し殺人とさながら合わせ鏡であると探偵・益田、刑事・青木に気づかせた古書肆は敵の術策を思う。当然、僕の動きも読み込まれているのだろうな―。

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    2013年08月08日
  • 魍魎の匣(1)【電子百鬼夜行】

    購入済み

    読みやすいねー

    夏彦mj夏彦!
    文庫で購入しましたが
    なんせぶ厚い!
    電子書籍で読破できました!
    まだまだ読むよ~!

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    2012年08月18日
  • 狂骨の夢 4巻

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    クオリティ高いな。
    年に二回しか出なくても、これならいいな。
    次は鉄鼠かと思ったらよくよく考えたら鉄鼠やるにはうぶめやらないとできないよな。

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    2012年08月05日