秋吉理香子のレビュー一覧

  • 修羅の桜

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    秋吉理香子『修羅の桜』文春文庫。

    文庫書き下ろしのどんでん返しの名手・秋吉理香子による叙述トリックが炸裂するジェットコースターのような中学受験ミステリーということらしい。

    なかなか面白い設定とストーリー、全く予想もしていなかった結末に最後まで楽しむことが出来た。しかし、倒叙トリックではないように思うのだが、どうだろうか。

    日本は格差が広がるばかりで、少しでも良い仕事に就こうと、首都圏や大都市では中学校受験が当たり前になっているようだ。しかし、有名中学校に合格したところで、その先には高校受験や大学受験もあり、さらには就職試験が待ち構えている。仮に一流企業に入社しても、昇進試験や業績評価のための他人との競争と退職するその日まで気は抜くことが出来ない。むしろ若いうちに手に職を付けて、その道を極めた方が良いのではないかなどと、還暦を過ぎた自分は今さらのように考えたりもする。


    中学校受験まであと僅かという時期、光栄塾という高レベルの受験塾で、やり手塾長が直接指導を行う『開成コース』でしのぎを削る親子の焦りと苛立ちがピークに達する中、常に成績がクラストップの唐木田多門という男児が失踪する。

    内申書や受験に響くことを懸念する多門の母親の結子は光栄塾や小学校には内緒で同じ小学校から塾に通う同級生の母親たちに声を掛けるが誰も多門の行方を知る者は居なかった。

    多門の失踪から2日が過ぎ、ついに警察が動き出し、光栄塾の塾長も責任を感じ、多門捜索のボランティアが立ち上がる。

    そんな中、シングルマザーの成田佐智子は、息子で多門と同じ塾に通う昌也の部屋の片隅で胸元にべっとりと血の付いたジャンパーを発見する。

    一方、東堂亜沙美は、多門と同じ塾に通う息子の英太郎が唐木田多門の身代金を要求する脅迫状を印刷していたことに気付く。

    さらに多門と同じ塾に通う息子の大輔を持つ佐藤美紀の元に警察が訪れ、夫の正幸が多門の父親の洋史と開成中学の同級生であり、多門失踪の事情を知っているのではないかと問われる。

    果たして、失踪した唐木田多門は生きているのか……

    本体価格720円
    ★★★★

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    2026年03月18日
  • #ホラーゲーム実況中

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    ホラーゲーム実況をテーマにしたアンソロジー
    それぞれの作家さんの色が出ていて世にも奇妙な物語的なお話が多くサクッと楽しめた
    好みの作品だったのは品田遊さんと青柳碧人さん

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    2026年03月17日
  • 暗黒女子

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    映像をみてから小説を読みました。
    少し異なる箇所もありますが、ほぼ小説がシナリオ通りになったみたいな映像で完成度が高いと思う。"暗黒女子役"を清水富美加がやっているのも、ある意味凄いキャスティング。

    少し残念なのは、医師を目指している"古賀園子"の話ネタが別で小出しに使われてしまい、目立ちにくいことかな。

    "白石いつみ"の裏の顔は早々に気付けると思うが、それを手助けしていた小百合の狂った友情がわかり、謎解きの答え合わせになるような展開が面白かった。

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    2026年03月11日
  • 特選 THE どんでん返し

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    5人のミステリー作家さんの短編集。
    テーマは「どんでん返し」という事だが??というのもあるがミステリーとしてはおもしろかったです。特に秋吉理香子さんの「神様」、井上真儀さんの「青い告白」は好みです。友井羊さんの「枇杷の種」、七尾与史さんの「それは単なる偶然」もそれなりにおもしろかった。
    新たに読みたい作家さんが現れたので良かった。

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    2026年03月07日
  • 殺める女神の島

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    リゾート島で次々と起こる美女殺害事件!なかなかに面白かったです。設定がいいね!
    怪しそうな人は中盤で気付けたけど、トリックは最後まで分からなかったなぁ〜
    文章はもう少し洗練されてた方が好きだけど、軽い感じでポンポン読めたし、引っかかるとこなく読めたのでそこはストレスなくて良かったな!

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    2026年03月05日
  • サイレンス

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    ネタバレ

    深雪の故郷の孤島・雪之島に7年も付き合ってやっと親に挨拶に来ることを渋々了承した俊亜貴を連れてきた。東京育ちの俊亜貴は村の独特な閉鎖感や雰囲気に嫌気が差しイライラ。さらに深雪がマネージャーをするアイドルと関係を持っていたことがバレて俊亜貴は逃げ出すようにフェリーで逃亡を図ろうとする。が、が、が、そんなことは上手くいかないよねー。
    ハッキリとは明かされない俊亜貴の行方、俊亜貴が両親の挨拶なのにスーツを忘れて無理やり深雪の同級生に借りた「鈴木」と刺繍されたスーツ、俊亜貴逃走時にたまたま会った深雪の幼馴染・達也はフェリーで俊亜貴は島を出たよと深雪に伝える謎などなど。ぼやかされた真実はハッキリとは説明されないけど絶対そうじゃんと思える内容ばかり。
    最後に深雪と義母が旦那の妹が今度彼氏を連れて来るというが、絶対冬にしなよと言うセリフ…ヤル気満々すぎて引く。

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    2026年03月04日
  • 終活中毒

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    移動の車内で聴く用にオーディブルにて。

    「SDGsな終活」
    「最後の終活」
    「小説家の終活」
    「お笑いの死神」
    という4つの物語からなる短編集。
    「ゲッ…」となる。「うわ…」となる。「ウーム」と唸る。「あぁ」と涙する。それぞれタイプが異なる展開だ。
    個人的には「最後の終活」が一番グッサリと来た。

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    2026年02月28日
  • 灼熱

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    愛する人の死の真相を探るためとはいえ、ここまで出来るのかと、序盤からぞっとしてしまいました。
    描かれていないところにも、彼女の苦しみはもっともっとあったと思いますし、想像しただけで気分が悪くなる。

    亡くなった夫の死の真相が少しずつ明らかになっていくにつれて、緊張感が。
    彼女が思った通りの事実が出てくるのか、それとも容疑者である今の夫は本当に無実なのか。
    いろんな展開を想像しましたが、結末は予想外。

    私だったらどうしたかなと考えつつ、答えは出ないまま、なんとも言えない気持ちになりました。

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    2026年02月25日
  • 自殺予定日

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    結末はある程度想定内だったし最後の一捻りも何となくそんな気はしてたとはいえ、読んでいて清々しい作品で良かった。何より食べ物の描写が美味すぎてかなり意外

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    2026年02月18日
  • ガラスの殺意

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    途中はどちらが真実でどちらが嘘をついているのか分からない展開でハラハラしながら楽しめた。最後は切ない終わり方で良作だった。

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    2026年02月18日
  • 終活中毒

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    面白くて一気読みしてしまった。
    1番すきだったのは2話目。ラストが泣けて良かった。
    後味の悪いものから、ホロリとするものまで、テイストの違う短編集だから結末が読めずに面白かった。

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    2026年02月15日
  • 婚活中毒

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    ネタバレ

    軽くてサクッと読めちゃう世にも奇妙な物語的婚活ミステリ短編集。理系女子がど田舎で婚活バラエティに参加する話が面白かった笑

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    2026年01月31日
  • それはそれはよく燃えた

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    全ての作品が「それはそれはよく燃えた。」という1文から始まる。
    25名の作家からなるアンソロジー。

    その中でも
    市塔 承さん(2025年のメフィスト賞受賞、まだ作品は未発売)を知れただけでも、この本を買う価値があったと思う。

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    2026年01月26日
  • それはそれはよく燃えた

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    「それはそれはよく燃えた」の1文から始まる数多の短編。燃えたのは物質であり概念であり、「燃やす」という人間ならではの行いは唯一つには留まらないのだのと認識させられた。
    黄金の森の神様とレヴナントが印象深かった
    皆川博子の作品は大御所流石の表現力

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    2026年01月23日
  • 息子のボーイフレンド

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    登場人物が不器用すぎてイライラした。どうしてその流れでその発想に至るのか。色んな考え方はあるのだろうけど、あまりにも極端すぎて。

    テーマやプロットとしては◎
    ただイライラが勝つ(笑)

    でも私も当事者だからこういう反応なのかな。

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    2026年01月15日
  • 灼熱

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    ネタバレ

    一気読み
    ミステリーを読んでるはずが途中から恋愛小説!?
    感動までしてしまって…
    所々ありえないなぁと思うところはあったけど最後まで面白かった

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    2026年01月11日
  • 灼熱

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    ネタバレ

    主人公の咲花子が整形して、他人である絵里になりすまし、最愛の人を殺した犯人と結婚するという設定がまず怖かったです。
    物語の後半、探っている相手に実はこちらも探られているのではと、疑念が起こったあたりからは、鳥肌がたつような怖さと臨場感がありました。
    そして予想しなかった真実と全体的に衝撃的なストーリーでした。残された主人公と英雄の妹は、今後どのような人生を過ごしていくのかと考えると、
    やりきれない思いになりました。 

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    2026年01月07日
  • 灼熱

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    そうくるかーという結末。
    夫の復讐のために別人の戸籍を奪い整形し夫を殺した容疑者に近づき結婚した咲花子。
    臨場感たっぷりで久しぶりの一気読みでした。

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    2025年12月30日
  • 暗黒女子

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    ものすごい後味の悪さが良い。
    最後がそうくるかーと一気に読んでしまいました。読み返せば、確かにそうだったとなりますが、初見で見抜くのは難しいですね。
    楽しめました。


    ある女子高で、最も美しくカリスマ性をもつ女生徒が死んだ。一週間後に集められたのは、女生徒と親しかったはずの文学サークルの仲間たち。ところが、彼女たちによる事件の証言は、思いがけない方向へ――。果たして女生徒の死の真相とは? 全ての予想を裏切る黒い結末まで、一気読み必至の衝撃作!

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    2025年12月24日
  • 息子のボーイフレンド

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    LGBTQ、私の周りにも当たり前のようにいる。結構身近な人からカミングアウトされたが、「あ〜、やっぱりね!」と確信を強くしただけだった。莉緒や稲男のように、怒ったり嘆いたりはしないものではないだろうか。その人を好きになり、叶わぬ恋と知ったら嘆くかもしれないけれど。

    作品自体はサクサク読めて爽やかだった。何より雄哉と聖将がとってもいい子でかっこいい。莉緒の好きだったバンドや、やおい文化(JUNE!)が懐かしすぎる!友達からやたらと勧められたなぁ。
    最後も爽やかすぎるくらい爽やかだった。「幸せの黄色いハンカチ」が最後に効いてくるとは…!

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    2025年12月13日