今までに読んだ著作から、もっとイマドキの女性を書く作家なのだと思い込んでいました。川瀬七緒の『女學生奇譚』を思い出す、古めかしく耽美な雰囲気にゾワゾワする作品です。
不思議な鏡に魅入られた人たち。磨けば願いを叶えてくれるなら磨いちゃいますよね。しかし磨き手が複数いて、すべての人の願いが叶うのだとしたら、ひずみが生じる。タダで願いが叶うわけもなく、必ず代償が要るであろうことにそのときは気づきません。
人の欲を嘲笑うかのような鏡が怖い。映画『返校』を観たばかりだから、鏡に映るものに余計にビビってしまうのでした(笑)。