柴田元幸のレビュー一覧

  • [音声DL付]現代語訳でよむ 日本の憲法―憲法の英文版を「今の言葉」に訳してみたら―

    Posted by ブクログ

    日本国憲法が成立するまでの過程も簡潔にまとめてあって勉強になった。翻訳者・柴田元幸氏と憲法学者・木村草太氏の対談からは、今起きている改憲論のバカバカしさと恐ろしさを改めて感じた。現行の憲法が成立する過程で、当時の日本人(政府、官僚、国民といった全て)がどんなことを考えていたかを想像してみることは大事だと思う。

    0
    2015年12月18日
  • オズの魔法使い

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     壮大なタイトル詐欺。
     竜巻のせいで魔法の国に飛ばされたドロシーと、カカシ、ブリキ男、ライオンの愉快な仲間たちで送るファンタジック・ヒーローズ・ジャーニー。
     非常に面白かった。不朽の名作である訳が分かった。愉快で変わった仲間たちとの冒険譚でありながら、『青い鳥』のような寓意性も持っている。また様々な困難を全員の協力で打開していくところが非常に素晴らしい。ストーリーは『桃太郎』に似たところがあるが、『桃太郎』よりも困難に工夫が見られる。

     あらすじ
     カンザス州に住む少女ドロシーは愛犬トトと一緒に迫り来る竜巻に備え地下室に逃げ込もうとした。だがトトがベッドの下に逃げ込んだせいで、家ごと竜巻

    0
    2015年12月14日
  • 翻訳夜話

    Posted by ブクログ

    しぐさの英語表現辞典 研究社
    出てすぐに読めば良かった!高校生にすごくオススメ。最後の文を自分で訳してから2人のを読んだりしたらさらに面白いかと。

    0
    2015年11月03日
  • 翻訳夜話

    Posted by ブクログ

    特に翻訳に興味があるわけではない、と言うか、むしろ翻訳の文章は頭に入ってこないので苦手な世界だが、その舞台裏はとても面白い。興味がないけどそのマニアックぶりが面白いという点では「小澤征爾さんと、音楽について話をする」を連想する。やはり村上春樹が面白いのだ。
    翻訳のあれこれを語ると読者や作家活動にも関係してきてその広がりも面白いところ。

    ここでは2つの短編を二人が翻訳して掲載し、比べるという面白い試みもしている。例えば登場人物の職業について書かれていない場合、翻訳者が肉体労働者と思うか知的労働者と思うかで訳文がかわってくる。淡々としたものにするか熱いものにするか、主人公は「僕」なのか「私」なの

    0
    2015年09月15日
  • 翻訳夜話2 サリンジャー戦記

    Posted by ブクログ

    サリンジャーに限らず、これまで学んできたアメリカ文学に関するアンサーが次から次へと流れるように入ってくるけど、全部すっと入ってくるものだから、消化はしやすいです。
    特にカポーティやフィッツジェラルドのイノセンスとの比較論は興味深い。(マンハッタンの「地獄めぐり」ね)
    麦畑か…という理由だけで実はずっと読んでなかった。はやく読んだらよかった。

    0
    2016年10月13日
  • ジム・スマイリーの跳び蛙―マーク・トウェイン傑作選―

    Posted by ブクログ

    古典文学を読む!と意気込んで読んだら予想以上のユーモアに驚いた。楽しく読めて、時々考えさせられた。
    翻訳が自然で解りやすかった。

    0
    2014年09月09日
  • 翻訳夜話

    Posted by ブクログ

    翻訳物を多く読む訳でなく、著者に思い入れがある訳でもなく、なのに何故か気になり手にとり気になり読み始めてみると面白い。グイグイ引き込まれながら読みました。
    翻訳とはどういうことかを、まずは大学のワークショップの学生の前で、次に翻訳家を目指す若者の前で、そして同じ短編小説をそれぞれが翻訳した作品を挟んで若き翻訳家の前で質問に答える形で示していく。
    それぞれの立場も違えば取り組み方も変わる。しかし翻訳という行為そのものを楽しんでいる様子はふたりから溢れています。そこに強く大きく引き込まれたのでしょう。

    0
    2014年09月05日
  • オズの魔法使い

    Posted by ブクログ

    もうすぐ3回目のウィキッドを観に行くので、今度は角川で再読。
    改めてよむと、自分には足りないものを求めてオズに向かった彼らには実は脳味噌も心も勇気も最初からたっぷりもっていたな、と。要は自らをきちんと見つめ気付くことが出来るかどうか?そして、信じる人の言葉行動というのは予想以上に大きな力を持つということ。

    0
    2014年07月14日
  • 翻訳夜話2 サリンジャー戦記

    Posted by ブクログ

     読んだばかりのJ.D.Salinger の「Catcher in the Rye」について、訳者である村上春樹と、それを教材に東大で講義をしている柴田元幸が徹底的に語り合っている。

     この小説は「社会に反抗する無垢な少年の物語」という評価が通り相場らしいが、村上も柴田もそれに関してはとても否定的である。以前は、若者はこの小説を読まないことには話が始まらないというところがあったそうだ。ところが二人の対談を読んでいると、とてもそんな単純な物語ではないことに気付かされた。

     二人は「トム・ソーヤー」や「ハックルベリー・フィン」を引用しながら、ヨーロッパにある成長物語はアメリカにはない。反成長物

    1
    2014年06月06日
  • 翻訳夜話2 サリンジャー戦記

    Posted by ブクログ

    この本を読んだあとに村上訳「キャッチャー・イン・ザ・ライ」も読みました。作者との契約で村上春樹訳の「キャッチャー・イン・ザ・ライ」に翻訳者のあとがきを載せることができないために、こちらに掲載されたとのこと。学生時代に野崎訳で「ライ麦畑…」を読んで以来の再読なので、予習のつもりで、こちらを先に読みました。
    翻訳者のレベルの細かい話がたくさんあって、翻訳された日本語をぼーっと読むだけの読者の私としては、新鮮でなかなかおもしろかったです。

    0
    2013年10月01日
  • 翻訳夜話2 サリンジャー戦記

    Posted by ブクログ

    「キャッチャー・イン・ザ・ライ」が大好きなので。
    すごく良かったです!
    改めてサリンジャーのこの作品が、どれだけ凄いか分かりました。
    そしてそれを見抜かれたお二人も。

    0
    2012年08月13日
  • 幽霊たち(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    20数年ぶりに再読。ポールオースターの核となる要素がギュッと詰まっているように感じられ、懐かしいような濃厚さに酔ってしまうような気持ち。

    0
    2026年08月07日
  • ムーン・パレス(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    えー!びっくりという展開があった。
    ただのハッピーエンドじゃないのが、いいな。
    月が時々出てきて、偶然の取り扱い方が好きだった。偏屈なエフィングも、ソルも、キティもみんな好きだった。主人公の自暴自棄は少し嫌い。自分を大切にするって難しい。

    0
    2026年07月26日
  • サンセット・パーク(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ポールオースターらしい
    登場人物全員が問題を抱えていて
    ちょっとした偶然があって
    アメリカ版山田太一ドラマみたいな

    0
    2026年07月13日
  • 幽霊たち(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    作風としては好き。そして皆さんのおっしゃる通り、本当に難解というか、最後の方は何が起きているのやら分からなくなった。他の作品も読んでみるべきか…
    つまらなくはない。面白かったけど、意味は分かっていない。
    絶対違うと思うけど、ブラックを監視することによって自らがいない人間=幽霊になっていたブルーと、幽霊になるまいと自分の存在をブルーを通して知覚することに必死になっていて、最後にはリアルに幽霊になったブラック…ってこと?
    まあ私なら途中で仕事放棄してどっか行くね笑

    0
    2026年07月04日
  • 幽霊たち(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    1947年ニューヨーク、私立探偵ブルーは、ホワイトという男からブラックという男を見張り、報告書を送るよう依頼される
    ブルーはブラックの部屋の向かいにあるアパートに住み、見張り始めるが、何も起こらない。監視を始めて1年が過ぎた頃ブルーは見張られているのはむしろ自分なのではないか、という疑念を抱き始める


    よく理解できなかったのでまた時間をおいて読み直したいと思う。そしたらまた違う解釈がでてくるかもしれない。
    私には難解でした。


    〈考察〉
    ブラックについて⋯
    ブラックは自分を見ているブルーを必要としていた。自分が生きているあかしとして。自分が何をしていることになっているか、自分自身が忘れない

    0
    2026年07月03日
  • ガラスの街(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    NYタイムズ「21世紀名著 100選」に入らないわけがない。
    間違い電話をきっかけに探偵を名乗ることになった推理作家が、NYの街を行く迷宮ミステリー。

    ザ・ポストモダン。反推理小説にあたるでしょうか。探偵行動を続けるほどに哲学的要素が積み重なり、言葉やアイデンティティが壊れてゆく。
    不条理がオモロ怖くなりつつ…なんというかオースターのペンがノっているような、キャラが縦横無尽に動いているような感覚も。

    ガラスのように脆いのは常識や自我や概念か。セオリーをあえて外すところも含め、オースターによる小説独自のアソビがただただ見事でした。

    0
    2026年06月19日
  • バウムガートナー

    Posted by ブクログ

    晩年の作品には、正しく晩年であることを表して(オースター作品らしからず)穏やかな場面が多いが、通底して、「人から見える世界は全てその個人の脳内にある」という世界観なので助かる。
    誰かから見える世界は、親しい人の死や社会を揺るがす事件と同様に、それに対して反応する個人の脳内のイベントに支配される。
    内面に閉じた世界観を描くということについて圧倒的な信頼があるため、オースターを好きで居続けてきた。
    そしてここまで期待を裏切らずに居続けてくれた作家は他にいなかった。

    本作でも、バウムガートナー氏の他に登場する人物はいるが、全て氏の脳のフィルターを通した描写のみで進む。
    重要に見えない細かい風景描写

    0
    2026年06月16日
  • バウムガートナー

    Posted by ブクログ

    アメリカの70歳の大学教授が主人公。
    妻を亡くした喪失感の中、身体も精神も衰えてくる。
    悲しみに沈んでばかりもいられず、日々の暮らしを送っていると、希望の光も見えてくる。
    若い頃のキラキラな回想や自分のルーツを巡る話も展開される。
    少し混沌としてるけど、これが生きてきた証のようだ。

    0
    2026年06月07日
  • 囚人のジレンマ 下

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    W・ディズニーが作った虚構の町ワールド・ワールドで17歳の父エディは、ミッキーの助言を受けながら1939年13歳からの人生を1945年までたどる。1945年現実と思われる世界線ではアラモゴード基地におり、原爆実験の光を浴びたときに世界線は交わる。そこで現実の世界線に収斂したようだが、今度はエディは虚構の町ホブズタウンをテープに吹き込み始める。
    1978年エディは病院を抜け出しアラモゴードを目指す。そこで世界線は再び融合したようで、エディは現実の世界線から消える。

    0
    2026年06月03日