柴田元幸のレビュー一覧

  • ハックルベリー・フィンの冒けん

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    日本では「ハックの冒険」より「トムソーヤーの冒険」の方が有名ではないだろうか? にもかかわらず,オールタイムベストの類に選ばれているのは,かならず「ハックの冒険」の方である.この認知度(日本での)と評価のずれは,一体何なのだろう? とかねてから不思議に思っていたのだが,そこに鳴り物入りで柴田元幸訳の本書が登場したので,読んでみた.
    ハックはまともに教育も受けていない,なかば浮浪児であるが,そのハックが自分で書いたという設定が絶妙で,ハックのたどたどしい文章を通じて,彼の冒険の数々が生き生きと浮かび上がる,また冒険の道連れとなった逃亡奴隷のジムも当然ながら無学で,この二人が様々なトラブルに巻き込

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    2018年10月28日
  • トム・ソーヤーの冒険

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    1876年に書かれたアメリカ南北戦争以前の「古き良き」我らが故郷を
    少年の冒険を題材に描く作品
    素材梗概を子供向けにジュブナイルのように翻案されてもいるが
    広く読まれているようにその多くはアメリカ原風景を刺激する国民的作風
    日本で言えば吉川英治作品のような
    主人公やその周囲は人間的でありながら善と成されているが
    だからこそ南北戦争以降の国家として目覚めたアメリカにとっての
    得難さを持つ時代小説となっている

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    2018年10月20日
  • インヴィジブル

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    ネタバレ

    旧友から送られた回顧録の体裁を取ってるとはいえ、倫理的にも社会的にも結構エグい話。オースターと訳者の品格ある文章に抑えられているのを差し引かなかったら、かなりドン引きしていたのは間違いない。またその話が複雑で流動的な枠構造に彩られ、ドンドン物語世界の深みにさらわれる。読み終わりたくない、と久々に思った。

    主人公アダムはオースターの主人公としては定番なタイプとは言え、美しく聡明な姉グウィンとの関係は、何故かサリンジャーのグラース家を彷彿とさせる。
    更に、一応インテリながら歪んだエゴ炸裂で一皮剥けば変人どころか剣呑なルドルフは、偏執狂気質を露呈するとどうもイマイチ魅力に乏しい一方で、「王妃マルゴ

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    2018年10月11日
  • トム・ソーヤーの冒険

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    多くの人が子供時代に一度は読んだと思う。私も小学生の頃読みました。大人になって再び読み、トムや仲間の言動に笑ったりハラハラしたりしながら童心に帰ってしまいました。子供だった頃の自分の考えていた事を次々と思い出させてくれる本。時代も場所も背景もトムたちとは全く違うのに、子供の考えることは世界共通。大好きな本です。

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    2018年08月14日
  • トム・ソーヤーの冒険

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     他の人の訳で中学時代に読んだ気がするが、柴田元幸氏の翻訳で読んでみたいと思い、再読。
     トムの勇気や機転は本当にすごいんだけど、ガキ大将っぷりは鼻についてしまう。スクールカースト上位だよな、こいつ、とか思ってしまう。私が捻くれているのか。しかし柴田先生もあとがきで同様に「トムは大人になったら地元のお偉いさんになって『私も子供の頃はやんちゃしたもんですよ、ガハハ』って言ってそう」的なことを書いており、激しく同意。
     やっぱりトムよりもハックの言葉が心にしみる。「手に入れるのに苦労しないものなんて、持つ気しねえから」。こっちはきっと、お偉いさんになって昔を笑ったりはしない。

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    2018年05月02日
  • 翻訳夜話

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    As long as there's one person to believe it, there's no story that can't be true.

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    2018年03月26日
  • 翻訳夜話

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    最近の自分的外文ブームにうってつけの本新書。しかも春樹・柴田共著となると、もう読むしかないってことで。期待に違わぬ内容で、翻訳のイロハの部分とか、ちょっと垣間見れた気になっちゃいました。他の著作でも触れられていたと思うけど、”翻訳には耐用年数あり”っていうのには全面的に賛成。新しい訳で読めば良かった!って思ったことも結構あり、最近では専ら一番新しい訳にこだわってたりもする。そう考える中でふと思ったのが、外文は100年経ったものでも新しい訳で生まれ変われるんだから、日本の古典的文学作品も、50年とか経ってるものは誰かが書き直せば良いのに、ってこと。夏目、森、芥川など諸々。新しい言葉に置き換えられ

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    2017年10月17日
  • [音声DL付]現代語訳でよむ 日本の憲法―憲法の英文版を「今の言葉」に訳してみたら―

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    日本国憲法が成立するまでの過程も簡潔にまとめてあって勉強になった。翻訳者・柴田元幸氏と憲法学者・木村草太氏の対談からは、今起きている改憲論のバカバカしさと恐ろしさを改めて感じた。現行の憲法が成立する過程で、当時の日本人(政府、官僚、国民といった全て)がどんなことを考えていたかを想像してみることは大事だと思う。

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    2015年12月18日
  • オズの魔法使い

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    ネタバレ

     壮大なタイトル詐欺。
     竜巻のせいで魔法の国に飛ばされたドロシーと、カカシ、ブリキ男、ライオンの愉快な仲間たちで送るファンタジック・ヒーローズ・ジャーニー。
     非常に面白かった。不朽の名作である訳が分かった。愉快で変わった仲間たちとの冒険譚でありながら、『青い鳥』のような寓意性も持っている。また様々な困難を全員の協力で打開していくところが非常に素晴らしい。ストーリーは『桃太郎』に似たところがあるが、『桃太郎』よりも困難に工夫が見られる。

     あらすじ
     カンザス州に住む少女ドロシーは愛犬トトと一緒に迫り来る竜巻に備え地下室に逃げ込もうとした。だがトトがベッドの下に逃げ込んだせいで、家ごと竜巻

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    2015年12月14日
  • 翻訳夜話

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    しぐさの英語表現辞典 研究社
    出てすぐに読めば良かった!高校生にすごくオススメ。最後の文を自分で訳してから2人のを読んだりしたらさらに面白いかと。

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    2015年11月03日
  • 翻訳夜話

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    特に翻訳に興味があるわけではない、と言うか、むしろ翻訳の文章は頭に入ってこないので苦手な世界だが、その舞台裏はとても面白い。興味がないけどそのマニアックぶりが面白いという点では「小澤征爾さんと、音楽について話をする」を連想する。やはり村上春樹が面白いのだ。
    翻訳のあれこれを語ると読者や作家活動にも関係してきてその広がりも面白いところ。

    ここでは2つの短編を二人が翻訳して掲載し、比べるという面白い試みもしている。例えば登場人物の職業について書かれていない場合、翻訳者が肉体労働者と思うか知的労働者と思うかで訳文がかわってくる。淡々としたものにするか熱いものにするか、主人公は「僕」なのか「私」なの

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    2015年09月15日
  • 翻訳夜話2 サリンジャー戦記

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    サリンジャーに限らず、これまで学んできたアメリカ文学に関するアンサーが次から次へと流れるように入ってくるけど、全部すっと入ってくるものだから、消化はしやすいです。
    特にカポーティやフィッツジェラルドのイノセンスとの比較論は興味深い。(マンハッタンの「地獄めぐり」ね)
    麦畑か…という理由だけで実はずっと読んでなかった。はやく読んだらよかった。

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    2016年10月13日
  • トム・ソーヤーの冒険

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    彼らの目に映る世界は膨大に広がっていて、なんでもできそうな、どこにでも行けそうな、こちらまでそんな気にさせてくれる

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    2015年06月03日
  • ジム・スマイリーの跳び蛙―マーク・トウェイン傑作選―

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    古典文学を読む!と意気込んで読んだら予想以上のユーモアに驚いた。楽しく読めて、時々考えさせられた。
    翻訳が自然で解りやすかった。

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    2014年09月09日
  • 翻訳夜話

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    翻訳物を多く読む訳でなく、著者に思い入れがある訳でもなく、なのに何故か気になり手にとり気になり読み始めてみると面白い。グイグイ引き込まれながら読みました。
    翻訳とはどういうことかを、まずは大学のワークショップの学生の前で、次に翻訳家を目指す若者の前で、そして同じ短編小説をそれぞれが翻訳した作品を挟んで若き翻訳家の前で質問に答える形で示していく。
    それぞれの立場も違えば取り組み方も変わる。しかし翻訳という行為そのものを楽しんでいる様子はふたりから溢れています。そこに強く大きく引き込まれたのでしょう。

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    2014年09月05日
  • オズの魔法使い

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    もうすぐ3回目のウィキッドを観に行くので、今度は角川で再読。
    改めてよむと、自分には足りないものを求めてオズに向かった彼らには実は脳味噌も心も勇気も最初からたっぷりもっていたな、と。要は自らをきちんと見つめ気付くことが出来るかどうか?そして、信じる人の言葉行動というのは予想以上に大きな力を持つということ。

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    2014年07月14日
  • 翻訳夜話2 サリンジャー戦記

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     読んだばかりのJ.D.Salinger の「Catcher in the Rye」について、訳者である村上春樹と、それを教材に東大で講義をしている柴田元幸が徹底的に語り合っている。

     この小説は「社会に反抗する無垢な少年の物語」という評価が通り相場らしいが、村上も柴田もそれに関してはとても否定的である。以前は、若者はこの小説を読まないことには話が始まらないというところがあったそうだ。ところが二人の対談を読んでいると、とてもそんな単純な物語ではないことに気付かされた。

     二人は「トム・ソーヤー」や「ハックルベリー・フィン」を引用しながら、ヨーロッパにある成長物語はアメリカにはない。反成長物

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    2014年06月06日
  • 翻訳夜話2 サリンジャー戦記

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    この本を読んだあとに村上訳「キャッチャー・イン・ザ・ライ」も読みました。作者との契約で村上春樹訳の「キャッチャー・イン・ザ・ライ」に翻訳者のあとがきを載せることができないために、こちらに掲載されたとのこと。学生時代に野崎訳で「ライ麦畑…」を読んで以来の再読なので、予習のつもりで、こちらを先に読みました。
    翻訳者のレベルの細かい話がたくさんあって、翻訳された日本語をぼーっと読むだけの読者の私としては、新鮮でなかなかおもしろかったです。

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    2013年10月01日
  • 翻訳夜話2 サリンジャー戦記

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    「キャッチャー・イン・ザ・ライ」が大好きなので。
    すごく良かったです!
    改めてサリンジャーのこの作品が、どれだけ凄いか分かりました。
    そしてそれを見抜かれたお二人も。

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    2012年08月13日
  • 幽霊たち(新潮文庫)

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    ネタバレ

    はじめて読んだポール・オースター。なんと言うか雰囲気がある作品ですね~。皆が読んで面白いと感じるかは疑問ですが僕は結構好きな感じかも(笑)登場人物たちがブルーやホワイト、ブラックなどの呼び名なので人間としてイメージできない感じだった(笑)もっと他の作品を読んでみよう(笑)

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    2026年01月07日