柴田元幸のレビュー一覧
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ネタバレちょいと“界隈”で、村上春樹が話題なのと、翻訳家として知る柴田元幸との対談はおもしろそうと、長野湯田中の古本屋で、というか、古民家を再利用したフレンチレストランの奥の和室に古本コーナーのある、ちょっと面白いお店で見つけたもの。
柴田氏の翻訳は、近年ではエドワード・ゴーリーの絵本の訳者として目にするなどしていて、実は、もう大御所の、なんなら鬼籍に入られているような方かと思っていた。本書を読んで、存命なのはもとより、村上春樹より年下なんだと驚いたりもした。
本書は、柴田が自分の大学の学生たち、若手翻訳者などとのセッションに村上春樹をゲストに招いて、翻訳とは、文章とは、といった日本語の表現に -
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何とも言えない余韻を残してくれる青春小説。
人類が初めて月を歩いた夏。
父を知らず、母とも死別したマーコは、
唯一の血縁だった伯父のビクターを失う。
彼はマーコと世界を結ぶ絆だった。
マーコは絶望のあまり、人生を放棄し始める。
やがて生活費も尽き、餓死寸前のところを友人に救われた。
体力が回復すると、彼は奇妙な仕事を見つける。
車椅子で生活する盲目の老人、トマス・エフィングの世話である。
エフィングの依頼を遂行するうちに、
偶然にも彼は自らの家系の謎にたどり着く。
人生に偶然は付き物である。
だが大抵は結びつきの欠如と、タイミングの悪さと、
無知ゆえの盲動の結果に終わる。
そんな人生におい -
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ネタバレ映画で洋画のホラーと、日本のホラーって怖さのベクトルが違うとわたしは思っています。
今回初めて海外のホラー小説を読んだのですが、映画と同じように本もやっぱり違うか…!と少し驚きました。
例えば流行りのモキュメンタリーホラーのようにギャーーーーーと叫びたくなるような、心臓がバクバクするような怖さではない。
淡々と日常に潜む怖さ。薄気味悪く、正体が掴めない。精神的に追い詰められるようなそんな不気味さがありました。
個人的に好きなのは「人魚」でした。
怖さだけではない。なぜか切なさや儚さも感じさせられる物語だと思いました。人魚といえば泡となって消える…。この話が好きだと思う人は多い気がします。 -
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ネタバレある小説家クインがポール・オースターという探偵に間違えられた電話が来て、演じ切ることを決意する。幼少期から言葉を与えずに監禁された子供と、そうすることで神の言語が現れるとした父親に関する事件だ。数年前に父親から殺害予告じみた手紙がきて、もうすぐ精神病院から父親が帰ってくるから監視及び警告してくれという依頼だ。クインはそれに則り数週間スティルマンをつけることにする。最初にスティルマンをみつけ駅でつけていた時に、スディルマンは2人に分裂していた。クインは直感的に古びたように見える方のスディルマンを選ぶ。そこから奇妙な歩き方をし、ガラクタをひろうスディルマンを、赤いノートにしるしながらつける。ストー
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ネタバレいかにも面白そうな出だし、どんどん読み進めたのだけれど、最後まで読んで読み終えて何の感動もなかったな。それがちょっと残念。
現在から始まりスコットランドのスラム生まれ(とはいえ事故で両親を亡くすまでは幸せな生い立ち)の語り手が不思議な運命に導かれて世界中を旅する、まあある意味サクセスストーリーではあるのだけれど。
重要な要素のひとつに異母兄弟。ひとりではなくて複数の人間のやらかし。この異母兄弟に抱く幻想?は男性特有のものだよなと思った。まあ、この話に出てくる異母兄弟はみんな良い人だけれどね。
最後に精神病患者とのあいだに子供が出来たのでは?と恐怖する語り手、いやそれあんたのスケベ心が悪 -
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ネタバレ自然児ハックが逃亡奴隷ジムと逃避行を共にするバディもの、そして様々な人々に出会って成長していくロードノベル。
そうまとめてしまうと、いやー読んでる途中はそんな感じじゃなかったぞ、端折りすぎでしょって自分で突っ込まざるを得ない。
「ハックルベリー・フィンの冒けん」を今回初めて読んでみて、好きな箇所はミシシッピ川を筏で下るハックとジムが二人っきりのシーンに集約されている。
ハックが成り行きとはいえ、『善良なミス・ワトソンの持ち物である、ジム』の逃亡に手を貸していることに対する『良心の咎め』に苦しんだ末、「よしわかった、ならおれは地ごくに行こう」と吹っ切れるシーンは間違いなく最高だ。心が揺さぶられ