柴田元幸のレビュー一覧
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夢想家で、いたずら好きで、目立ちたがり屋のトム・ソーヤ-の冒険物語。と言っても、トムが自ら冒険を企てるのが主の話ではなくて、トムがいたずら心でやったことから思いがけない状況に巻き込まれたり、日常生活の中で勇気を試されたりしながら、主人公が試練を乗り越えて成長していく話であった。
出だしはやや退屈だったが、トムとハックが殺人事件を目撃して以降、三人での海賊気取りの家出、その顛末、ベッキーの窮地、ポッターの裁判、宝探しや洞窟での出来事など、ストーリーが二転三転して、俄然面白くなった。
特に印象深いのは洞窟の場面であり、ハックが遭遇した出来事とも巧く結びつき、宝探しにもつながっていく。
個人的には、 -
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ネタバレ言わずと知れたアメリカの古典文学作品『トム・ソーヤーの冒険』。柴田訳が出てる!てことで手に取ってみた。小さいころアニメで観た記憶はぼんやりあるものの、物語の内容は一切覚えていなかった。子供のとき読んだらもっともっとワクワクドキドキできたんだろうなあ。
やんちゃで悪知恵が働くけど、正直者で心根が優しい。カツオ的、いかにも“主人公”なトムが、いろんなことに巻き込まれていく。海賊や盗賊に憧れる子供たち。19世紀のアメリカはこんな風だったんだ。ちょっとしたタイムスリップ気分。
トムは魅力的な主人公だけど、共同体の規範から大きく逸脱したハックはもっと気になる存在だ。「俺は『みんな』じゃない」「 -
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ネタバレ海外文学を読み始めてまだ日が浅いけれど、このお二人がとてつもない量の仕事をしていることは嫌でもわかる(各々5人くらいいるんではないかと疑ってる)。それほどまでに英米文学の棚には彼らの名が連なっている。柴田氏の訳文は海外文学初心者の私でもスーッと脳に染み込むようで心地よく、みんなにオススメしたい。
しかし、100%自由に書ける小説と違い、翻訳というのは原作の上に成り立つ。そこにストレスはないのだろうか?翻訳者でもあり、世界中さまざまな言語に翻訳される著書を多数持つ村上春樹氏の翻訳に対する見解は意外なものだったー“多少誤訳があっても、多少事実関係が違ってても、べつにいいじゃない、とまでは言わ -
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生活にストイックな点で、鴎外と村上春樹は似ている?
アメリカ文学は自己意識の文学だったけれど、グローバル化の進行で、日本文学とも意識の上での差がなくなった?
ごくわずかしかアメリカ文学に馴染みがないので、柴田さん、高橋さんというアメリカ文学の偉大な読み手を通してみると、また違う日本文学像が見えてくる。
日本の文学が、現在の「ニッポンの文学」にへんしつする結節点にいるのが中上健次なのだとか。
言葉が壊れているというのがその徴なのだそうだが…。
翻訳文のリズムとか、言葉の壊れ方などは、どういうことかわかりにくい。
できれば作品を引用してほしいところだ。
最後の方に、二人がそれぞれ選んだ海外小説 -
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同時代に生きている作家か、自分が特別に好きな作家の本しか翻訳してこなかった村上春樹。
サリンジャーを訳すという考えは、当初なかったそうなのだ。
そうか。サリンジャーはすでに古典になりかかっているのか。(サリンジャーが亡くなったのは2010年)
何人かの人に「キャッチャー・イン・ザ・ライ」を訳さないんですか?と言われ、長く残る作品については複数の翻訳テキストがあってしかるべきとの持論もあり、野崎訳をも出版し続けることを条件に「キャッチャー~」を訳すことにしたのだそうだ。
時代の空気を伝える訳は、翻訳としての賞味期限が短くなってしまう。
しかし、時代の空気を無視して「ライ麦~」を訳すことはでき -
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一部は東大の学生の前で、二部は翻訳の専門学校生の前で、そして三部は中堅の翻訳家・研究者の前で二人が翻訳に着いて語ったことが収録されている。
言葉を訳す。文章を訳す。雰囲気、世界観を訳す。
どう訳すかの選択から翻訳がはじまるのだと思った。
村上春樹と柴田元幸がそれぞれに、カーヴァーとオースターの短編小説を訳し、そのちがいを読み比べる第三部が面白かった。
本来村上春樹が訳しているはずのカーヴァーの作品でさえ、私には柴田訳の方が読みやすかった。
もともと村上春樹は英文で書かれた小説を読んで自分の文体を作ってきたのだそうだ。
だから彼の小説は、脳内では英文で構成されているものを、書くことによって -
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海外の現代作家の作品を読むことって、
あまりなかったりませんか?
何かと古典ばかり読むようにしていたりしがちなのは、
僕だけではないはず。
それで、じゃあ、現代の海外の作家にはどんな人がいるのかと調べてみると、
いろいろ出てくるのでした。
その中でも、新潮文庫のメールマガジンに載っていたのが本書です。
よさげだ、と、びびびっと来て購入しました。
思っていたように、やっぱり面白かったですね、現代作家の作品は。
村上春樹さんだとか、日本の現代作家の本が面白いんだもの、
外国人のが面白くないわけがない。
とはいえ、本作は30年くらい前の作品なんですけどもね。
探偵小説の皮をかぶってるオオカミみたい -
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ネタバレ大竜巻により家ごと見知らぬ土地へ飛ばされたドロシー。ドロシーは元いた土地に戻るため、偉大な魔法使いと言われるオズに会いに行く。
道中で脳味噌が欲しいカカシ、心臓が欲しいブリキの木こり、勇気が欲しいライオンと出会い、オズにそれぞれの願いを叶えてもらうべく仲間になる。
この話は、訳者あとがきにもある通り、それぞれ望む物は内に秘めていながらも、冒険をしてみてやっとそれに気づく、つまり望む物は以外と身近にあるという教訓なのだろうと思った。
オズが何の魔力も持たないただの人間で、しかしそれぞれの望みを叶えるきっかけを与えてくれるというのが良かった。
オズのペテンな行為を信じ切って、カカシ、ブリキの -
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大きな竜巻に巻き込まれて、不思議な国へと飛ばされてしまったドロシーとトト。偉大なる魔法使い・オズに頼んで、カンザスへ帰らないと! 道中仲間になった脳みそが欲しいかかし、心臓が欲しいブリキのきこり、勇気が欲しいライオンと共にドロシーたち旅人一行、様々な困難を切り抜けてエメラルドの国を目指す! 世界中で読み継がれる冒険ストーリー、つばさ文庫で登場っ
長年生きておきながら、お恥ずかしながらオズの魔法使い、大体誰が主人公で何が出てくるか、はわかってたけど、どういうお話なのか、実は去年、プロジェクト杉田玄白っていう翻訳小説がweb上で読めるサイトで読むまでほっとんど知らなかったです。ライアーソフトの紫 -
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『キャッチャー・イン・ザ・ライ』を訳した時のことなどを両氏があれこれ語っている内容ですが、
これは一粒で何度もおいしいような本ですね。
『キャッチャー』の巻末に理由あって載せられなかった訳者解説は読む価値があるし、
サリンジャーという人物にまつわる話もおもしろいし、
翻訳の奥深さを感じさせてくれる内容だし、
アメリカ文学の解説としても分かりやすい。
家に眠ってる米文学本でもぼちぼち読んでいこうと思いました。
『キャッチャー』の原書と野崎訳の『ライ麦畑でつかまえて』も家に眠ってるので、
時間があれば読み比べてみようかな~。
時間があれば、ですがね。
バルトは「作者の死」