柴田元幸のレビュー一覧

  • ムーン・パレス(新潮文庫)

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    少し長く、読み進めるのに疲れてしまう場面も
    でも不思議と、再び本を手にして続きを読んでしまった

    さまざまな人との出会い、すれ違いが印象的だった

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    2026年07月05日
  • 翻訳夜話2 サリンジャー戦記

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    村上春樹訳のキャッチャー・イン・ザ・ライを読んだら、訳者解説は掲載不可のため書いたけど載せられず、とあり。
    調べたらそれは本書に掲載されている、と。

    J•D•サリンジャー、キャッチャー、そして主人公ホールデンについて、村上春樹と東大助教授が語る。
    時代背景、サリンジャーの生い立ちと置かれた環境、文壇や雑誌社からの評価など、多方面からの解説は読み応えがあった。
    知的かつ反社会的なホールデンのプチ逃亡劇の見え方が大きく変わった。

    サリンジャーやキャッチャーのファンならいいけど、そうじゃない人にとってはこのテーマをここまで掘り下げて理解しなくてもいいかな、とは感じる。
    読んで損はないけど。

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    2026年07月03日
  • バウムガートナー

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    先立たれた最愛の妻を悼む主人公バウムガートナー、物語は二人の出会いから、彼の子供時代、更には両親のヒストリーにまで遡って語られる。私が勝手に想像する映像はモノクロでもの悲しい。
    70クラブの正式メンバーになったことを恐れるバウムガートナーは、まさに作者本人のつぶやきだったようだ。

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    2026年07月01日
  • ムーン・パレス(新潮文庫)

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    どこか滑稽で台詞や地の文が長ったらしく、翻訳されたものということも相まって読みづらさを感じた。他方、逆説的に読者に迎合することなく書きたいものを純粋に書き上げたような作者の思いも感じる。一般的にはお勧めしないが、作者の熱量はとても好きだ。

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    2026年06月30日
  • トム・ソーヤーの冒険

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    原書は1876年刊行と150年前

    子どもの遊びの様変わりに驚きつつ、「禁止されるとやりたくなるのに、禁止されなくなると見向きもしない」といった心理や、作文を偽善的に書かせるような学校の雰囲気は、今もあまり変わらない気がする

    有名なペンキ塗りのエピソードのように要領よく立ち回るトムも魅力的だけど、周りと違うことを気にせず、簡単に手に入るものには執着しないハックの生き方には憧れを感じた

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    2026年06月26日
  • 幽霊たち(新潮文庫)

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    こういう作風なのか、とある程度わかっていないとラストがどういう事?ってなりそう。オースターってほかの作品もこういう感じなのかな?しばらく間を空けてまた読んでみよう。

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    2026年06月21日
  • サンセット・パーク(新潮文庫)

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    経済危機の最中にあるアメリカ・ニューヨークで、金のない4人の若者が一軒の廃屋に不法に住み着いてシェアハウスする話。構造的には「万引き家族」や「パラサイト」のようであり、最後の読後感は村上龍のようでもあった。

    あと、魅力はやはり、舞台がブルックリンであること、ですよね。やはり。若者たちの不安や焦燥感、孤独や無力感が全体を通して強い話ではあるのですが、それが湿っぽすぎないのはやはり、舞台のオシャレ感、か。

    そして一番かっこよかったのはこのくだり。
    「私、会ったらあの子に何するかわからないわ。顔を引っぱたく?それとも抱きついてキスする? 両方やれよ、とモリスは言う。まず引っぱたいて、それからキス

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    2026年06月10日
  • 幽霊たち(新潮文庫)

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    私の浅い人生経験と読書経験ではまだ完全に理解しきれず文章の意味に潜りきれないところがあった。
    また読み返すと思う。

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    2026年06月04日
  • サンセット・パーク(新潮文庫)

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    あらすじを読んで
    逃げて傷ついて、そこから再び
    前向きに進んでいく話だと思ってたよ。
    登場人物それぞれの傷や課題もそのまま
    細かく描写して切り取ったまま、物語を読みすぎて勝手に「良くなっていくもの」と思い込んでた。

    逃げたら、心に弱い部分が残ってしまうのかな

    なんか心が弱ってる時に読んでしまったが
    なぜ読み終えれたのかが不思議。

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    2026年05月17日
  • バウムガートナー

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    ポール・オースターの生前最後の小説。アンナは『最後の物たちの国で』のアンナとは別人だとは思うけど、オースター作品のエッセンスを感じる作品だった。これが最期の小説なのはある意味美しいのかも。

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    2026年05月13日
  • 小説の技巧

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    私はてっきり日本の著者お二人が書いた作品だと思っていた。訳本だった。英語で書かれた作品、ここでは主に英国と米国で出版された作品群の「読み方」を解き明かした本になるのだが、私は英米文学が専門というわけではないし、むしろこれから読み始めようと思っているところで、今の私には内容が入ってこなかった。そのため星3つ。それでも創作のために参考になる部分はあった。

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    2026年05月05日
  • ガラスの街(新潮文庫)

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    ニューヨーク三部作のうち『幽霊たち』を先に読んだ。『幽霊たち』同様、柴田元幸氏のあとがきにあるように透明な文章はすらすらと読めてしまうのだけれど、また状況は読者に向けて十分に開かれているのに、なぜこのような事態が、何の目的で遂行されているのかを掴むことができず、一体何だったのだろうという念が最後まで拭えなかった。整然としているのに、訳のわからないことになっていく変な感じが面白かった。

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    2026年04月30日
  • サンセット・パーク(新潮文庫)

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    何十年ぶりのポール・オースター。ニューヨーク三部作は20代頃読み、俺から数冊読んで以来、40年ぶりに。
    オースター晩年60歳代に書いた作品見たいですね。
    晩年書いたこの青春群像劇は、あのニューヨーク三部作とはテイストは変わってない。人間を見つめ、個人の生き様、様々な性格、男と女、家族を描き、日常を生きる登場人物達。

    帯にこんなことが書いてある。
    「もし世界に触れることが出来るとしたらそれは君の形をしてると思う」
    この文章は本編には書かれて無かったと思う。編集部の担当の人が書いかな?間違ったらごめんなさいm(._.)m

    読んだ俺ももう60代。基本俺もそんなには変わってない。変わったのは周りの

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    2026年04月29日
  • ムーン・パレス(新潮文庫)

    購入済み

    やっと読み終えた…

    最初、内容の紹介文を読んだ時は面白そうだと期待した。しかし、実際に読んでみると、あまり面白いとは思わなかった。
    表現がまどろっこしく、時々( )や
    棒線で別の表現や背景的な説明が入る時があり、読みにくく、そこに対する違和感が最後まで拭えなかった。

    高評価のレビューも多いようだが、自分にはちょっと合わなかった。

    アメリカ史等の知識が少し得られたという点と、面白いと思えない本でもあえて読破するという経験ができたという点は良かったと思う。

    #タメになる

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    2026年04月26日
  • 幽霊たち(新潮文庫)

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    取り立てて事件の起こらない本作は、「書くこと」について物語だと訳者らの解説にあるが、ブラックという鏡像関係にある他者を通じたブルーの内省や、何も起こっていないがあらゆる些細なことが起こっている現実のありようの頼りなさ、どこまでいっても手応えのあるものが得られない空虚さこそ、「書くこと」なのだとしたら、かなり恐ろしいような気持ちになる。

    言葉と事物の関係性への思索を通じて、ブルーが自らが物事の表面しか見ていないことに気づくところなど、近代文学に通じる終わりのない虚しさを読みながら感じた。

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    2026年04月17日
  • 幽霊たち(新潮文庫)

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    ◼️ポール・オースター「幽霊たち」

    再読。短めでさらっと読めて、小説的。オースター入門編には最適かもと今回思った。まあその、読後、「で?」というのは残るかも。

    1947年、探偵事務所に勤める青年ブルーは、ホワイトという依頼者から、ブラックという男を見張る仕事を受ける。ホワイトはブラックの部屋に面したアパートを手配した。仕事にかかったブルーだが、あまりに事態が動かないことに疑念を抱き行動に出るー。

    登場人物には色の名前が多いが、物語の大半はブルーとブラックの関係性。依頼人のホワイトへ報告書を出しながらも、いわば孤独を極める存在となったブルーの心情の描写が深まっていく。謎を解明しようと起こし

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    2026年04月11日
  • 囚人のジレンマ 下

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    虚構商業(の王ミッキーマウス)と冷戦と大衆映画プロパガンダが並走する。他にもアメリカ史、ゲーム理論、哲学などの多くのモチーフに、ある家族の物語が多層的に織り込まれていく。構造や技巧自体が目的化している感は否めないが(そしてタイトルが全て集約しているが)、知的関心と物語構造を融合させる「ポストモダン文学」に身を委ねて、巨匠の初期作を楽しんだ。

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    2026年03月26日
  • 幽霊たち(新潮文庫)

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    タイトルがかっこいい。文章が現在形で、最近読んだ『海辺のカフカ』を思い出した。ブルーとブラックの関係は、小説を書くことにおける作者とキャラクターの関係を表しているのかと思いました。

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    2026年03月22日
  • 舞踏会へ向かう三人の農夫 上

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    ペダンティックで嫌味な語り口で終始イライラする。いちいちいちいち皮肉めいた軽口を挟んでくるなよ鬱陶しい。
    複数の視点が絡み合う構成は、後半で収束する地点を予見させるので好きだった。

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    2026年03月18日
  • ムーン・パレス(新潮文庫)

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    数奇な人生
    巡り巡って自分と血の繋がった人達と会う
    助け合い、時には憎しみあい、愛する人と出会い別れ、
    よくもこの500ページの中にここまで物語を紡げるなぁと感心する本

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    2026年03月16日