柴田元幸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
チラホラ見かけた、「脳がバグる」という感想の意味がよくわかった。
…最初から「推理小説」ではなかったのか!と、終盤あたりで、はたと気がついた。
某氏の息子君の独白シーンは、いったい何ページあるんだ…どんだけ喋るんだい…早く終わってくれ…と思いながらページをめくった。
本書はアイデンティティの喪失の話、なんだろうなあ。
そして、「オースターにしてやられた」感。
(※推理小説ではないのに、そういう書き方になっている)
おかげで読後はきわめてモヤモヤしたものだった。が、これが病みつきになる人の気持ちは分かる。
ニューヨーク三部作、全部読んでみるかなぁ。 -
Posted by ブクログ
ニューヨーク三部作と呼ばれる第一作で、現代アメリカ文学を代表する作家、ポール・オースターの長編デビュー作です。
まず、お断りしておきます。
小説の内容は何となく追えるものの、作品の構造や仕掛け、作者が本当に描こうとしたものは、正直さっぱりわかっておりません。
shin様がおっしゃっていました。
「最初の一行を声に出して読みましょう」と。
「そもそものはじまりは間違い電話だった。」
こう始まれば、誰だってミステリーを期待しますよね。
装丁を見れば、8さんが好きそうなハードボイルドの雰囲気も漂っています。
ところが、読み進めると、どうもそういう作品ではないようなんです。
ミステリーの形を借りながら、どんどん別の場所へ向かっていくような。
日本の小説で例えるなら、純文学ともエンターテインメントとも言い切れない、不思議な読書です。
著者のポール・オースターと村上春樹氏は年齢も近く、デビュー時期も2年ほどしか違いません。
二人は互いの作品を意識してたのでしょうか。
そして、訳者の柴田元幸さんと村上春樹氏は親交が深いことでも知られています。
そんなお二人が日本に紹介してきた現代アメリカ文学の入口として、本作はぴったりの一冊なのだろうと感じました。
「ニューヨーク三部作」という呼び名は本作の発表後につけられたものですが、『ガラスの街』という題名からは、やはりニューヨークそのものがイメージされます。
ちょうど最近、村上春樹氏の『街とその不確かな壁』を読んでいたこともあり、ニューヨークの壁の中といった印象です。
作品の中では、作者自身が登場するような入れ子構造──今でいう「メタフィクション」と呼ばれる手法でしょうか──が用いられ、登場人物と作者、現実と虚構の境界が次第に曖昧になっていくような、不思議な感覚がありました。
私はアメリカ文学にも疎く、作中で引用・言及される作品や人物に十分反応できなかったため、この作品の面白さを半分ほどしか味わえていない気がしています。
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Posted by ブクログ
村上春樹訳のキャッチャー・イン・ザ・ライを読んだら、訳者解説は掲載不可のため書いたけど載せられず、とあり。
調べたらそれは本書に掲載されている、と。
J•D•サリンジャー、キャッチャー、そして主人公ホールデンについて、村上春樹と東大助教授が語る。
時代背景、サリンジャーの生い立ちと置かれた環境、文壇や雑誌社からの評価など、多方面からの解説は読み応えがあった。
知的かつ反社会的なホールデンのプチ逃亡劇の見え方が大きく変わった。
サリンジャーやキャッチャーのファンならいいけど、そうじゃない人にとってはこのテーマをここまで掘り下げて理解しなくてもいいかな、とは感じる。
読んで損はないけど。 -
Posted by ブクログ
経済危機の最中にあるアメリカ・ニューヨークで、金のない4人の若者が一軒の廃屋に不法に住み着いてシェアハウスする話。構造的には「万引き家族」や「パラサイト」のようであり、最後の読後感は村上龍のようでもあった。
あと、魅力はやはり、舞台がブルックリンであること、ですよね。やはり。若者たちの不安や焦燥感、孤独や無力感が全体を通して強い話ではあるのですが、それが湿っぽすぎないのはやはり、舞台のオシャレ感、か。
そして一番かっこよかったのはこのくだり。
「私、会ったらあの子に何するかわからないわ。顔を引っぱたく?それとも抱きついてキスする? 両方やれよ、とモリスは言う。まず引っぱたいて、それからキス。」 -
Posted by ブクログ
何十年ぶりのポール・オースター。ニューヨーク三部作は20代頃読み、俺から数冊読んで以来、40年ぶりに。
オースター晩年60歳代に書いた作品見たいですね。
晩年書いたこの青春群像劇は、あのニューヨーク三部作とはテイストは変わってない。人間を見つめ、個人の生き様、様々な性格、男と女、家族を描き、日常を生きる登場人物達。
帯にこんなことが書いてある。
「もし世界に触れることが出来るとしたらそれは君の形をしてると思う」
この文章は本編には書かれて無かったと思う。編集部の担当の人が書いかな?間違ったらごめんなさいm(._.)m
読んだ俺ももう60代。基本俺もそんなには変わってない。変わったのは周りの環境。ただの日常を生きている。
26/04/29 21冊目