柴田元幸のレビュー一覧

  • バウムガートナー

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    ポール・オースターの生前最後の小説。アンナは『最後の物たちの国で』のアンナとは別人だとは思うけど、オースター作品のエッセンスを感じる作品だった。これが最期の小説なのはある意味美しいのかも。

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    2026年05月13日
  • 小説の技巧

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    私はてっきり日本の著者お二人が書いた作品だと思っていた。訳本だった。英語で書かれた作品、ここでは主に英国と米国で出版された作品群の「読み方」を解き明かした本になるのだが、私は英米文学が専門というわけではないし、むしろこれから読み始めようと思っているところで、今の私には内容が入ってこなかった。そのため星3つ。それでも創作のために参考になる部分はあった。

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    2026年05月05日
  • ガラスの街(新潮文庫)

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    ニューヨーク三部作のうち『幽霊たち』を先に読んだ。『幽霊たち』同様、柴田元幸氏のあとがきにあるように透明な文章はすらすらと読めてしまうのだけれど、また状況は読者に向けて十分に開かれているのに、なぜこのような事態が、何の目的で遂行されているのかを掴むことができず、一体何だったのだろうという念が最後まで拭えなかった。整然としているのに、訳のわからないことになっていく変な感じが面白かった。

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    2026年04月30日
  • サンセット・パーク(新潮文庫)

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    何十年ぶりのポール・オースター。ニューヨーク三部作は20代頃読み、俺から数冊読んで以来、40年ぶりに。
    オースター晩年60歳代に書いた作品見たいですね。
    晩年書いたこの青春群像劇は、あのニューヨーク三部作とはテイストは変わってない。人間を見つめ、個人の生き様、様々な性格、男と女、家族を描き、日常を生きる登場人物達。

    帯にこんなことが書いてある。
    「もし世界に触れることが出来るとしたらそれは君の形をしてると思う」
    この文章は本編には書かれて無かったと思う。編集部の担当の人が書いかな?間違ったらごめんなさいm(._.)m

    読んだ俺ももう60代。基本俺もそんなには変わってない。変わったのは周りの

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    2026年04月29日
  • ムーン・パレス(新潮文庫)

    購入済み

    やっと読み終えた…

    最初、内容の紹介文を読んだ時は面白そうだと期待した。しかし、実際に読んでみると、あまり面白いとは思わなかった。
    表現がまどろっこしく、時々( )や
    棒線で別の表現や背景的な説明が入る時があり、読みにくく、そこに対する違和感が最後まで拭えなかった。

    高評価のレビューも多いようだが、自分にはちょっと合わなかった。

    アメリカ史等の知識が少し得られたという点と、面白いと思えない本でもあえて読破するという経験ができたという点は良かったと思う。

    #タメになる

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    2026年04月26日
  • 幽霊たち(新潮文庫)

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    取り立てて事件の起こらない本作は、「書くこと」について物語だと訳者らの解説にあるが、ブラックという鏡像関係にある他者を通じたブルーの内省や、何も起こっていないがあらゆる些細なことが起こっている現実のありようの頼りなさ、どこまでいっても手応えのあるものが得られない空虚さこそ、「書くこと」なのだとしたら、かなり恐ろしいような気持ちになる。

    言葉と事物の関係性への思索を通じて、ブルーが自らが物事の表面しか見ていないことに気づくところなど、近代文学に通じる終わりのない虚しさを読みながら感じた。

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    2026年04月17日
  • 幽霊たち(新潮文庫)

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    ◼️ポール・オースター「幽霊たち」

    再読。短めでさらっと読めて、小説的。オースター入門編には最適かもと今回思った。まあその、読後、「で?」というのは残るかも。

    1947年、探偵事務所に勤める青年ブルーは、ホワイトという依頼者から、ブラックという男を見張る仕事を受ける。ホワイトはブラックの部屋に面したアパートを手配した。仕事にかかったブルーだが、あまりに事態が動かないことに疑念を抱き行動に出るー。

    登場人物には色の名前が多いが、物語の大半はブルーとブラックの関係性。依頼人のホワイトへ報告書を出しながらも、いわば孤独を極める存在となったブルーの心情の描写が深まっていく。謎を解明しようと起こし

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    2026年04月11日
  • 囚人のジレンマ 下

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    虚構商業(の王ミッキーマウス)と冷戦と大衆映画プロパガンダが並走する。他にもアメリカ史、ゲーム理論、哲学などの多くのモチーフに、ある家族の物語が多層的に織り込まれていく。構造や技巧自体が目的化している感は否めないが(そしてタイトルが全て集約しているが)、知的関心と物語構造を融合させる「ポストモダン文学」に身を委ねて、巨匠の初期作を楽しんだ。

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    2026年03月26日
  • 幽霊たち(新潮文庫)

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    タイトルがかっこいい。文章が現在形で、最近読んだ『海辺のカフカ』を思い出した。ブルーとブラックの関係は、小説を書くことにおける作者とキャラクターの関係を表しているのかと思いました。

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    2026年03月22日
  • 舞踏会へ向かう三人の農夫 上

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    ペダンティックで嫌味な語り口で終始イライラする。いちいちいちいち皮肉めいた軽口を挟んでくるなよ鬱陶しい。
    複数の視点が絡み合う構成は、後半で収束する地点を予見させるので好きだった。

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    2026年03月18日
  • ムーン・パレス(新潮文庫)

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    数奇な人生
    巡り巡って自分と血の繋がった人達と会う
    助け合い、時には憎しみあい、愛する人と出会い別れ、
    よくもこの500ページの中にここまで物語を紡げるなぁと感心する本

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    2026年03月16日
  • サンセット・パーク(新潮文庫)

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    大好きなポールオースターの本も久しぶりに買った。亡くなったニュースは目にしていたが、忘れていたような気もする。
    これはなぜか読み進められない。話が全然入ってこない。そういう狙いなのかもしれないけど、なぜか話が進まない。今のところ読み終えられていないけど、読み終えられる気がしていない。なぜだろう。
    でも、最後の作品はそのうち必ず読みたい。

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    2026年03月09日
  • 幽霊たち(新潮文庫)

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    霧がかったような世界観の中、主人公という人間がどんどんなくなっていく。
    どうなるのか、この先になにがあるのか、という不安が最後まで続くのが良い。

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    2026年03月06日
  • バウムガートナー

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    ネタバレ

    70歳を過ぎた男が、亡き妻を想う。妻の過去や友人への恋愛感情など、静かな雰囲気の物語だけど、バウムガートナーの心の中は結構激しい。ゆっくりと物語が進むけどあまり退屈を感じない不思議な雰囲気。

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    2026年03月03日
  • ハックルベリー・フィンの冒けん

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    「ジエィムズ」を読むために、まずは「ハックベリーフィンの冒険」を読まねば!
    で、どうせ読むなら柴田元幸さんの新訳を読むことに。

    やっぱりこういう冒険譚は子どもの頃に読むものなのかな。なかなかに苦痛な旅だった…。進まない。

    嘘つきハックが、さまざまな偽名を使いながら、ジムと共に逃亡するのだが、もう子どもの感性がないからなのか、それとも時代的な感覚のズレなのか、私には共感し難いハックの行動原理笑

    特に最後、トム・ソーヤが出てきてからの展開。
    すぐに解放できるのに、それでは簡単すぎて面白くないとと、困難をわざわざ演出する「子どもの遊び」に命懸けで付き合わされるジム。
    これ、なかなか笑って読むこ

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    2026年02月09日
  • サンセット・パーク(新潮文庫)

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    かつてサンセット・パーク近くのゲストハウスに2週間ほど滞在したことがあり、当時の光景を懐かしみたくて手に取りました。
    ​しかし、そこに描かれていたのは美しい追憶ではなく、ブルックリンの若者たちが抱える複雑な心情や、逃れられない過去のトラウマ。彼らを包む閉塞感や、行き場のないやるせない感情は、不法占拠されたアパートの空気感、そして決して裕福とは言えないサンセット・パーク周辺の乾いた街並みと見事に共鳴しています。
    ​マイルズの浮世離れした美男子ぶり(女優の息子という設定も効いています)など、細かな描写も印象的です。ニューヨークの情景を五感で思い出しながら読む体験としては非常に贅沢でしたが、物語その

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    2026年02月08日
  • 幽霊たち(新潮文庫)

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    ネタバレ

    不思議だな。
    ガラスの街も読んだけど、対象者と接触しがち(笑)そして妄想がちょっと面白い。
    結局何だったんだろう。人が自分の人生をどうしようが、本人の勝手じゃないか。っていう文章、本当にそうだよな、でも割と1番難しい問題でもあるよな。ブラックは自分をブルーに見張らせて何がしたかったのか。多分そういうのを説明している部分はあるんだろうけど、わからない。文学ってこういうものなのかな。私も誰かを見張る仕事したい。

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    2026年02月07日
  • トム・ソーヤーの冒険

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    時代的に黒人への差別や偏見がところどころで暗い影を落とすが、トムを通して少年たちにしか分かち合えない世界が伸びやかに描かれていた。日曜名作劇場のイメージが強いので読んでいる間脳内ではアニメのトム達が駆け回っていた。

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    2026年02月01日
  • ガラスの街(新潮文庫)

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    ネタバレ

    そもそも、最後の視点は誰?
    途中も急に視点が変わって、え?ってなった(笑)んで、駅でなんでピーターが2人いたんだろう、これはクインの書いた小説か?
    ちょっとわからないことが沢山あるけど、間違い電話から始まって、興味本位で探偵することにした設定は物凄くいいよね。
    ニューヨーク3部作、全部読んでみよう。

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    2026年01月31日
  • サンセット・パーク(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ピラールに惹かれるのはわかる気がする。マセガキが一番魅力的だと思う。やはりオースターらしい孤独を感じるが、ストーリーに凡庸さを少し感じてしまった。ムーンパレスや偶然の音楽のような、どこか劇的な要素に欠ける。特にラストはプツッと終わりすぎかなと思う。オースターってそういうものだろうけど、何かしらの変化というのはもっとあるべきだと思う。ポールとリンダが出てきた。オースターも好きなのか。

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    2026年01月17日