保阪正康のレビュー一覧
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半藤一利さん、加藤陽子さん、そして編者の保坂正康さんによる対話形式で進む、1931年の満州事変から1941年の日米開戦までの、特に日本がとった行動とその背景について説明してくれる。
軍部を中心とした思い込み、慢心、根拠のない自信、精神論。今までおぼろげながら認識していた昭和史を再認識させてくれた。
折しもロシアによるウクライナ侵攻が進められ、おとしどころが見えない状態だ。一端戦争になれば、終結が難しくなることが現代でも読み取れる。
ただ、お粗末ながら当時民主主義国であり、第一次世界大戦の教訓からつくられた、国際連盟の常任理事国5ヵ国の一翼を担っていた日本ですら、戦争への道を選んでいったのだ -
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戦争で多くの犠牲を強いられた「戦争要員世代」と若者を戦地に駆り立てた世代の比較考察から浮かび上がる日本の未来。
正確な統計はないが大正11,12,13年生まれは太平洋戦争で最も多くの犠牲者を出した世代であるという。一方で東條英機は明治17年生まれ、同じ世代に山本五十六や石橋湛山、三木武吉など。
似たような世代でありながらもちろん、思想は異なるが同じ時代の空気を吸い教育を受けており、共通点も多い。本書はいくつかの世代に分けながら太平洋戦争を通した各世代への影響を戦後も含めて考察する。
筆者は昭和14年生まれ。価値観の大てんかんの後の戦後教育の世代である。筆者は故半藤一利と親交があり多くの対 -
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ネタバレR4.2.7~2.19
(あらすじ)
陸大を優等な成績で卒業し、太平洋戦下の大本営作戦参謀を勤め、戦後は高度成長期に商社の企業参謀、さらに中曽根行革で総理の政治参謀として活躍―。激動の昭和を常に背後からリードしてきた瀬島龍三。彼の60年の軌跡を彩る数数の伝説を検証し、日本型エリートの功罪と歴史に対する指導者の責任を問うノンフィクション力作。
(感想)
保阪正康さん本2冊目。
「参謀」という職務がよく分かる一冊。
また、瀬島龍三という人を初めて知った一冊。
この本、1991年に出版されて、瀬島さんが亡くなったのが2007年、ご存命のうちに根掘り葉掘り書かれたわけですね。いろいろとお互いに想い -
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ネタバレR3.12.14~R4.2.7
(あらすじ)
いつの世も、知恵と知恵の戦いが歴史をつくる。
時にそれを「陰謀」という。
よく知られた史実も、
本来は何者かの陰謀の産物かもしれない――。
必敗の対米開戦を決定づけた「空白の一日」、ルーズベルトが日本に仕掛けた「罠」、西郷隆盛が見誤った「会津の恨み」、「天皇がいて、いなかった」大正の特異な5年間、大杉栄虐殺の真犯人、特攻攻撃の本当の責任者、瀬島龍三が握りつぶした極秘電報の中身……。
歴史は陰謀に満ち満ちている。そして真相は、常に闇に閉ざされる。
近現代史研究の第一人者が、その闇に光を当てる。
あの戦争を中心に、明治以降の重大事件の裏面と人物の命運 -
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ネタバレ留学時代、世界の色々な国の友人らと話していて、これまで自分は恥ずかしいほどに歴史を、特に近現代史学んでこなかったと自覚して以来、ずっといつかきちんと考えてみようと思っていた。
半藤氏の昭和史などを読んでから、ついに気になっていたこの本を手にとった。
一番印象に残ったのは「過去の戦争の直接の責任は自分にはない。しかし人間としてはあってはならない悲惨なことをしたことが悲しいし、かつての加害国の人間として歴史を繰り返さないよう努力をする」という趣旨の部分だ。
自分がマジョリティ側、もしくは力を持つ側にいるあらゆる社会問題を考える時にも感じていたことだが、自分自身の行動でないことに対して過剰な罪悪 -
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200619田中角栄と安倍晋三 保阪正康☆☆☆
政治家は誰のために存在するか? 民のため、国家のため
ところが安部晋三など世襲政治家や、トランプなどは
自分のため、自分のレガシーのため、君主国家に逆戻りした
人類が民主主義のためにどれだけの血を流したか!
「戦争への姿勢」
安倍首相は積極的 民の苦労は念頭にない
本当の政治家は戦争を嫌い、回避に全力を挙げる
田中角栄 大平正芳 野中広務
議院内閣制での適切な統治能力とは「戦略的自己抑止能力」
→戦争メカニズムは特権者が作る(226)
安倍晋三は「反知性主義」(64)
本を読まない 思索しない 言葉に出来ない 議論できない
話が5分続かな -
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昭和史において、政界から在野の人物7名へのインタビュー等を通じて述べた本書。
いくつも初見があって面白い。
特に気になったのは2点。
一つは橘孝三郎。この人物についてはまるっと初見である。農本主義者で理想主義者。なおかつ自ら汗を流す実践家でもある。その人物が何故「五・一五事件」に関与したのか?そこに当時における社会の病巣が関係している。大雑把に言ってしまえば、「都市優先・農村軽視」と「富の偏在・格差社会」。
前者においては、農村の荒廃。今とは比較にならない程、農業者が大半を占める社会において彼らを軽視すればどうなるか。怨嗟の声は天下に満ち、それが動乱への伏流水となっていく。
後