保阪正康のレビュー一覧
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[ 内容 ]
昭和十年代から教訓を学ばない者は昭和十年代から報復を受ける。
昭和二十年の敗戦―日本は310万もの戦死者をだし、中国はじめ東南アジアにも多くの犠牲者を生んだ。
そんな血の結晶の教訓を歴史に生かさない手はない。
いや、生かさなかったら申し訳ない。
[ 目次 ]
序章 昭和史を見つめる目
第1章 昭和十年代を象徴する二・二六事件
第2章 混迷する農本主義者たちの像
第3章 主観主義への埋没という時代
第4章 教訓とすべきことは何か
第5章 問われている語り継ぐべき姿勢
終章 歴史への謙虚さとは何か
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆ -
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マッカーサーが主導した「占領下日本」時代を小学生として過ごした筆者が、自身の体験もまじえながら、現在の目でどのような思いで占領という時代を見ているかを解いた書物である。
占領下日本においては、幾つかの歴史的な教訓を生む出来事があった。
大日本帝国が崩壊したあとに、どのような形で次の時代に移行したのか。
この時代の政治システムを新たに確認し、そこでの国民のエネルギーはどのようなものだったかを確かめることで次の時代の方向性が浮かび上がってくる。
そこに見えてくるものこそが次代への教訓であると筆者は言う。
占領下に起こった事象を証言者の言動をもとにして丁寧に書かれている。
「昭和史の教訓 -
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反乱、革命、クーデター……昨今、日本という国で、人びとが自分のエネルギーの全てを振り絞って権力や体制に向かって暴動を起こすといった出来事はほとんど見られない。しかし江戸、明治、大正、昭和と、現代に続く日本の歴史の過程では、時代の趨勢に命懸けで抗った男たちがいた。彼ら“反逆者たち”は、決して一個人の理想や空想に目を奪われて無謀な戦いを挑んだわけではない。混沌として先が見えない“時代の文脈”によって歴史の表舞台に呼び寄せられ、その反逆のエネルギーによって次の時代への扉を開く役割を担ったのである。
大石内蔵助、大塩平八郎、高野長英、佐久間象山、西郷隆盛、田代栄助、田中正造、出口王仁三郎、宮崎滔天、石 -
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自分が思っていたこと・感じていたことがずばり書かれていたので衝撃的な作品だった。
自分が思っていること・感じていることとは以下のことだ。
・自分の生まれた昭和という時代を持った良く知りたいと思っていること
・昭和前期の戦争の時代の正しい歴史観をみにつけたいと思っていること
・戦争の悲惨を心で感じて平和を訴えていくこと
・そんな思いを子どもの世代へバトンタッチさせること
作者は、昭和50〜60年代に生まれた世代が昭和という時代の「教訓を整理する役割を担う世代」と位置づけている。自分がふんわりと考えていたことを言説化されるととても衝撃を受けた。今はまだ同時代史という側面があるが、戦後10 -
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保阪正康氏は政治家を含めた国民の「知性の劣化」を指摘。それは歴史を理解し、日々の事象を冷静に分析し、整理する能力を磨く事が薄れてきていると言う事だ。戦後80年、戦争を体験した人はほぼない現代は戦争の悲惨さなど分かるはずもなく、安倍政権を踏襲した高市首相の動きの中で注目すべきは「戦争に巻き込まれない政策・構え」から逸脱しないか心配なことだ。 安倍政権では憲法改正、集団的自衛権、日本版NSC、武器輸出などがあり、高市政権では議会政治を無視した決断にならないか恐怖を感じる。それは、国政選挙の投票率を低迷させ、圧倒的数での与党独裁特権から国会議論を無視し、閣議決定を優先させている事だ。結果、市民の声を
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冒頭から今の日本の状況を非常に的確に分析されていると思いました。
本書で紹介されている歴史上の人物の紹介や評価については、私の知識不足もありその是非までは評価できなかったので、何人かもう少し詳しく知りたいと思いました。
新自由主義改革で格差を拡大させた小泉内閣や、格差をさらに拡大させ権力を私物化したような安倍内閣に今の状況の原因があると言えるかもしれませんが、私個人の経験から言えば、安倍内閣の頃は仕事も安定していて特に不満はなく、小泉内閣の時に至っては勢いのある話し方をする人と言う薄ぼんやりとした記憶しかありません。
結局のところ人間がその時には正しいと思った選択や行動も後から見ると間違いだ -
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2025年の戦後80年だったこともあり、ついつい太平洋戦争にまつわる書籍を読んでしまう。
今回は「あの戦争は何だったのか〜大人のための歴史教科書」(著者:保阪 正康)に挑戦。
今年はほぼ同名タイトルの辻田真佐憲氏版がベストセラーになったが、まずは保坂氏版に手を伸ばしてみた。
本書は2005年発行だから、当時は戦後60年ということになる。
20年前の2005年は、あの戦争をどう見ていたのか。
あれから20年以上経った2025年に生きる我々は、あの戦争をどう見ているのか。
何かが変わったのか。何も変わらないのか。
そんなことも考えながら、本書を読み進めた。
戦後60年から20年経って、戦争を体験し -
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「先の大戦で多くの人命が失われ、また、我が国の戦後の平和と繁栄が、このような多くの犠牲と国民のたゆみない努力によって築かれたものであることを忘れず、戦後生まれの人々にもこのことを正しく伝えていくことが大切であると思ってきました。 平成が戦争のない時代として終わろうとしていることに、心から安堵しています」(二〇一八年十二月)
平成天皇が天皇としての最後のお誕生日に際して仰られたお言葉です
はい、本作は昭和史研究家である保阪正康さんが平成天皇(現上皇)と美智子皇后(現上皇后)との全6回の「雑談」の内容を中心に、両陛下のお言葉をまとめたものです
平成の天皇、明仁天皇と美智子様は、わいの尊敬する -
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2025/12/19 保阪正康「あの戦争は何だったのか」
「太平洋戦争の総括」を日本はしてこなかった。[塩野七生氏]『失敗の本質』が名著と言われる。作戦の反省はあるが、『開戦』の総括はない。80年を経ると、やむを得なかった論が勢力を増やしてくる。
天皇の責任など幾つかのタブーを乗り越えてキチンとした総括が大事。出なければ、世代が変わるとまた同じ失敗を繰り返す。
1.国民皆兵 S19年800万人/人口7,500万人 うち職業軍人は5万人=超エリート
2.2・26事件(S11) 天皇親政を求めた青年将校
天皇の厳命で鎮圧するも、以降「テロの恐怖」「軍部の圧力」が社会を覆う
3.軍部大臣現役武官制 -
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昭和史研究のスペシャリスト3人によるNHKラジオ番組『太平洋戦争への道』を刊行した本。
三人とも昭和史や戦争についてたくさんの著書を出版されており、どんな話になるのか期待感が高まります。
「なぜ日本は無謀ともいえる戦争に向かっていったのか?」歴史のifではなくwhyに浮かび上がってくる答えは何なのか?と興味を惹かれ手に取った作品。
本書で印象的だったのは6つの分岐点!
どの時点でも回避する術はあった。
が、色々な事情が重なり悪い方へ悪い方へ向かってしまった。
日清日露戦争の勝利で世の中は浮かれ、新聞やラジオが戦争を煽り、国民も便乗したり、クーデターや国連離脱など複雑な事情が重なって責任は軍