保阪正康のレビュー一覧

  • 歴史でたどる領土問題の真実 中韓露にどこまで言えるのか

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    ネタバレ

     千島列島をめぐる日露問題は歴史の観点、竹島をめぐる日韓問題は条約の解釈、尖閣をめぐる日中問題は資源と経済、それぞれの見方を提示してくれている。一緒くたにナショナリズムに訴えるよりは遙かに説得力がある。
     国家を超えたレベルで経済活動が世界を覆っているこの時代、領土を主張することにいかほどの意味があるのかと考える。国家の威信なんてものより、実利をとる方が利口ではないか。そのためにも、それぞれの歴史的経緯の冷静で正確な把握が大事なことを改めて確認した。

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    2011年09月08日
  • 新編 後藤田正晴 異色官僚政治家の軌跡

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    本書は政治家として敬意を集めた後藤田正晴の伝記である。内務省官僚、警察官僚等を経て政界へ進出。内閣官房長官などを要職を歴任し、今なお惜しまれている。

    後藤田の仕事ぶりをみると、いまの官房長官がいかに見識に欠けるのかが明白にわかってしまう。 

    果たして歴史の審判はいかにくだるのか興味深い。

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    2011年08月19日
  • 昭和の名将と愚将

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    やっぱトップに立つ人には“責任感”というものを強く持ってやっていただきたいものだとしみじみ思う。軍人だけでなく政治家だっても導く立場にある人は、“私”は捨てて“公”に徹するべきなのに、愚かと言われる人たちはみんな公より私に重きを置いてるんだねえ。

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    2021年05月05日
  • 昭和の戦争を読み解く 戦争観なき平和論

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    昭和の戦争をトピックにわけ、その原因、経緯を分析している。
    戦中の軍部、行政の動き、天皇の意味、戦後の体制などが考察されていて、史実を学ぶものとして読むのもよいと思われる。

    しかし、非常に重要な点はサブタイトルにある「戦争観なき平和論」である。

    自分自身、右の人から見れば左に見え、左の人から見れば右に見えるように、常にどちらの意見も聞く準備だけはしておこうと思っている。戦争反対、国防強化、どちらも正しいとは思っている。
    ただし、どちらの意見に組するにせよ。明確な理由をたくさん持っていなければならないと思う。
    そして、さまざまな要因を考えなければならないと思う。

    戦争が起こった理由のひとつ

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    2011年07月28日
  • 父が子に語る昭和史

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    高校時代に世界史しか勉強してなくて日本史の知識が全くなかったので読みました。難しい語彙も使われておらず、語り口調で解説されているのでとてもわかりやすかったです。高校時代読んだ歴史の教科書もこんな感じだといいんだけど。読みごたえあるし楽しく勉強できると思うんだけどな。さすがに無理か。笑

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    2010年11月17日
  • 昭和史の教訓

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    [ 内容 ]
    昭和十年代から教訓を学ばない者は昭和十年代から報復を受ける。
    昭和二十年の敗戦―日本は310万もの戦死者をだし、中国はじめ東南アジアにも多くの犠牲者を生んだ。
    そんな血の結晶の教訓を歴史に生かさない手はない。
    いや、生かさなかったら申し訳ない。

    [ 目次 ]
    序章 昭和史を見つめる目
    第1章 昭和十年代を象徴する二・二六事件
    第2章 混迷する農本主義者たちの像
    第3章 主観主義への埋没という時代
    第4章 教訓とすべきことは何か
    第5章 問われている語り継ぐべき姿勢
    終章 歴史への謙虚さとは何か

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆

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    2010年05月30日
  • 占領下日本の教訓

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    マッカーサーが主導した「占領下日本」時代を小学生として過ごした筆者が、自身の体験もまじえながら、現在の目でどのような思いで占領という時代を見ているかを解いた書物である。

    占領下日本においては、幾つかの歴史的な教訓を生む出来事があった。

    大日本帝国が崩壊したあとに、どのような形で次の時代に移行したのか。

    この時代の政治システムを新たに確認し、そこでの国民のエネルギーはどのようなものだったかを確かめることで次の時代の方向性が浮かび上がってくる。

    そこに見えてくるものこそが次代への教訓であると筆者は言う。

    占領下に起こった事象を証言者の言動をもとにして丁寧に書かれている。

    「昭和史の教訓

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    2009年12月10日
  • 時代に挑んだ反逆者たち 近代日本をつくった「変革」のエネルギー

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    反乱、革命、クーデター……昨今、日本という国で、人びとが自分のエネルギーの全てを振り絞って権力や体制に向かって暴動を起こすといった出来事はほとんど見られない。しかし江戸、明治、大正、昭和と、現代に続く日本の歴史の過程では、時代の趨勢に命懸けで抗った男たちがいた。彼ら“反逆者たち”は、決して一個人の理想や空想に目を奪われて無謀な戦いを挑んだわけではない。混沌として先が見えない“時代の文脈”によって歴史の表舞台に呼び寄せられ、その反逆のエネルギーによって次の時代への扉を開く役割を担ったのである。
    大石内蔵助、大塩平八郎、高野長英、佐久間象山、西郷隆盛、田代栄助、田中正造、出口王仁三郎、宮崎滔天、石

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    2009年10月07日
  • 「昭和」とは何だったのか

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     自分が思っていたこと・感じていたことがずばり書かれていたので衝撃的な作品だった。

     自分が思っていること・感じていることとは以下のことだ。
    ・自分の生まれた昭和という時代を持った良く知りたいと思っていること
    ・昭和前期の戦争の時代の正しい歴史観をみにつけたいと思っていること
    ・戦争の悲惨を心で感じて平和を訴えていくこと
    ・そんな思いを子どもの世代へバトンタッチさせること

     作者は、昭和50〜60年代に生まれた世代が昭和という時代の「教訓を整理する役割を担う世代」と位置づけている。自分がふんわりと考えていたことを言説化されるととても衝撃を受けた。今はまだ同時代史という側面があるが、戦後10

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    2009年10月04日
  • 参謀の昭和史 瀬島龍三

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    瀬島龍三氏が亡くなって一番残念だったのは保坂氏では?
    瀬島龍三氏が遂に「語らなかった」こと
    (レイテ決戦につながる電報もみ消し事件や,
     シベリア抑留の真実など)が
    瀬島龍三氏の死によって本当に暗黒の闇に葬られてしまったのだから。
    この本から瀬島龍三氏について入ってしまったら、
    「彼が「語らない」ことは、参謀として関わった
     敗戦以上に大きな罪があると思う派」になるのは必然で、
    瀬島龍三氏を肯定する内容の書には手が伸びない。
    「幾山河―瀬島龍三回想録」
    (瀬島 龍三 (著) /産経新聞ニュースサービス)も
    読むべきか・・・

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    2009年10月07日
  • 昭和史の論点

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    昭和史に関する17の事柄を座談会形式で話し合ったものをそのまま活字化しているようなカンジ。

    座談会形式なので読みやすく、また、扱っているテーマも興味深いモノばかりで面白い。また、「歴史のif」の話もあり、部分では少々行きすぎな所もあるが、専門書にはない推測を働かせて歴史をみてみるというのも楽しい。

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    2009年10月04日
  • あの戦争になぜ負けたのか

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    どうして日本は太平洋戦争で負けたのかを座談会形式で六人の著者が8つのテーマを話し合っている。

    座談会形式なのでとても読みやすい。テーマも興味深く、変にイデオロギーを持ち出さず、あくまで実証的に論ずる姿勢は評価できる。また、第二部の「あの戦争に思うこと」では著者各自の歴史観などが述べられており、歴史との付き合い方を考えさせられた

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    2009年10月04日
  • 参謀の昭和史 瀬島龍三

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    日本の戦争の始まりと終わり。特に対外戦略を踏み間違える大きな要因となった軍の組織的問題を瀬島を通じて見た感じ。そしてそれはいまもあまり変わってないと思う。

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    2009年10月04日
  • 続 昭和の怪物 七つの謎

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    どの方も昭和の怪物とは思えませんが、それぞれの人物を通して昭和史をよく学べましたし、その人となりも参考になりました。

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    2026年06月21日
  • 戦争の近現代史 日本人は戦いをやめられるのか

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    歴史そのものというよりは、長らくそれにか変わってきた筆者による教訓に力点がある。説教臭いと思う人もいるかもですが、聞いておかないといけない気がしてます。

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    2026年06月05日
  • テロルの昭和史

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    昭和は遠い過去ではなく、静かな熱を帯びて迫る。若き将校や思想家の焦燥は凶刃となり歴史を揺らした。自暴自棄の底からヒーローを夢見る衝動のままの空白を埋める仮面。確かな思想や宗教に裏打ちされたテロ。屈しはしないという叫びが正義を装うとき、個人に潜むテロルは姿を現し、やがて組織化されて社会へ広がる。分断と不安の現代にも同じ兆しは潜む。

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    2026年04月30日
  • 「戦後」の終焉 80年目の国家論

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    明治以降の戦争の時代、占領期から始まる高度成長期、その後の停滞期をそれぞれの時代に影響を与えた政治家を中心に歴史を語る著書だが、昭和天皇の言動も含めて非常に楽しめた.吉田茂、岸信介、田中角栄、中曽根康弘、小泉純一郎、安倍晋三と馴染みのある政治家の動きを概括している.特に面白かったのは安倍の無教養なところを具体例を上げて解説しているところだ.今のトランプと似ている感じだ.著者たちが、若者層の知識の低下を危惧しているのは気になる点だ.

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    2026年04月22日
  • 「ポスト戦後」を生きる─繁栄のその先に

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    保阪正康氏は政治家を含めた国民の「知性の劣化」を指摘。それは歴史を理解し、日々の事象を冷静に分析し、整理する能力を磨く事が薄れてきていると言う事だ。戦後80年、戦争を体験した人はほぼない現代は戦争の悲惨さなど分かるはずもなく、安倍政権を踏襲した高市首相の動きの中で注目すべきは「戦争に巻き込まれない政策・構え」から逸脱しないか心配なことだ。 安倍政権では憲法改正、集団的自衛権、日本版NSC、武器輸出などがあり、高市政権では議会政治を無視した決断にならないか恐怖を感じる。それは、国政選挙の投票率を低迷させ、圧倒的数での与党独裁特権から国会議論を無視し、閣議決定を優先させている事だ。結果、市民の声を

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    2026年04月19日
  • 真の保守とは何か 近代日本の地下水脈

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    冒頭から今の日本の状況を非常に的確に分析されていると思いました。
    本書で紹介されている歴史上の人物の紹介や評価については、私の知識不足もありその是非までは評価できなかったので、何人かもう少し詳しく知りたいと思いました。

    新自由主義改革で格差を拡大させた小泉内閣や、格差をさらに拡大させ権力を私物化したような安倍内閣に今の状況の原因があると言えるかもしれませんが、私個人の経験から言えば、安倍内閣の頃は仕事も安定していて特に不満はなく、小泉内閣の時に至っては勢いのある話し方をする人と言う薄ぼんやりとした記憶しかありません。
    結局のところ人間がその時には正しいと思った選択や行動も後から見ると間違いだ

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    2026年04月08日
  • なぜ日本人は間違えたのか―真説・昭和100年と戦後80年―(新潮新書)

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    第二次大戦の日本と、敗戦後の昭和を振り返る本。

    エマニュエル・トッドの新書もそうだったが、歴史家の語りは中立的な姿勢で好感が持てるし、その分読者の視野も広がるので読んでいて面白い。

    同時代での捉え方と、歴史視点での捉え方ではその善し悪しが反転しうる、という見方は歴史家ならではで、学びになった。

    また、日本の皇国史観、唯物史観の整理や、左翼知識人の偽善あたりはとくにおもろかった。

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    2026年03月29日