保阪正康のレビュー一覧

  • 体験から歴史へ─〈昭和〉の教訓を未来への指針に

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    ネタバレ

    立花氏の講演内容をチェックしたくて購入した。
    今の日本は、戦後の日本とおなじくらいやばい状況であることに日本人は無頓着でのんびりしているという指摘があった。
    借金が日本は他先進国に比べべらぼうにあり、このような国は歴史的にみて淘汰されるという内容にはドキッとした。

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    2013年09月22日
  • 高度成長――昭和が燃えたもう一つの戦争

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    何となく思った…「歴史を学ぶ」ことについて、「年号や用語を覚えさせられること」などと「とんでもない勘違い」に「思い込んでいる」方を多く視掛けるような気がしているのだが…或いは、本書のようなものを通じて「自分の“今”に通じていること」として、「“明日”を想う材料」として学ぶべきものが“歴史”であると思い至ることが大切であるような気がしている…

    なかなかお奨めな一冊!!

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    2013年08月03日
  • 歴史でたどる領土問題の真実 中韓露にどこまで言えるのか

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     北方領土、竹島、尖閣諸島に関して歴史的な推移を辿りながら、どのタイミングでどういった意図をもってどの国の領土と認められてきたか、そして現在はどう認識されていて、どういった反論が各国から存在するのか、日本はどう主張が可能か、綿密に考察している。こういった本を読むと、やはりテレビ・新聞等の大手メディアでは発信できる情報も限られ、一面的な報道がなされていると考えさせられる。よく外交上の会見などで政府が発言する”固有の領土”などというものは存在しないことがこれを読めばよく分かる。各国この問題に関しては、想像以上に戦略をもって発言・交渉をしている。一方が狂っていて、単純な断固たる態度のような力づくの理

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    2013年05月15日
  • 50年前の憲法大論争

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    実際、この半世紀でまったく議論が深まってこなかったという点に衝撃を受ける。
    新書の作り方として、この手もありなのかな、と。

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    2013年03月21日
  • 日本の領土問題 北方四島、竹島、尖閣諸島

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    著者は、元外務省の職員で、ソ連、ロシアと直接北方領土問題の交渉を行っていた人物。そのため、北方領土問題については、実際的な経緯は、この本から詳しく知ることができる。

    尖閣問題、竹島問題についても、基本的なことはわかりやすく書かれている。

    また、感情的にならず、冷静に交渉することの大切さを述べ、日本の国益となるような「実」を取ることを考えている内容であると思った。

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    2013年01月07日
  • 「靖国」という悩み―昭和史の大河を往く

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    靖国神社が,戦没者の慰霊や追悼に名をかりて,歴史解釈や政治活動の拠点となしている靖国の本質や大東亜戦争の意味を説いた本です。
    偏狭した考え方との対比もなされ,総理大臣の靖国参拝問題などについて,思慮深く考察されています。

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    2012年10月06日
  • 日本の領土問題 北方四島、竹島、尖閣諸島

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    このところの国境問題について、入門書としてあちこちに取り上げられている2冊の新書がある。一つは昨年5月初版の「日本の国境問題」(孫崎享著、ちくま新書)であり、もう一つは今年2月初版の本書だ。私が本書から教えられたことは、①韓国人があれほど竹島支配に心情的にこだわるのには歴史的背景がある、②北方領土問題・尖閣諸島問題では、相手方政府のメンツをつぶす日本政府のナイーブな言動が日本の立場を極めて悪くしてきた、③ロシアと日本は対中国で利害を共有しうるのだから、北方領土問題には解決の糸口はある、という3点。 もちろん、北方四島・竹島・尖閣の三問題についての歴史的経緯も分かり易く記述されていて、読む人それ

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    2012年09月24日
  • 50年前の憲法大論争

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    本書は、昭和31年3月16日に開かれた「第24回国会 衆議院内閣委員会公聴会」の議事録である。内容は、憲法改正についてであった。当時は、サンフランシスコ平和条約が締結されたこともあり、独立を回復した我が国では憲法改正の機運が高まっていた。   

    公聴会であるから民間の公述人を呼んで意見を訊き、その意見に対して国会議員である内閣委員会委員が質問を加えるというスタイルである。、   
    この3人の公述人が凄いメンバーである。日本国際政治学の父とも呼ばれた神川彦松、近衛文麿のブレーンとして活躍した中村哲、特に入会の研究で名をなし後に公害問題で活躍することになる法学者戒能通孝。
        
    おおよそ日本

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    2012年05月03日
  • あの戦争になぜ負けたのか

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    6名のそうそうたる面々が大東亜戦争を討議。討議のかたちだが文章がうまく補足されてるので、戦史全体像と事件経緯もよく分かる。注釈も見開きごとにあるし。

    日本の戦略性ゼロというか「エイ、ヤー」の勢いってのはこんなにもヒドかったのか。かなりコキ下ろす一方で、昭和天皇の評価は高い。天皇と大元帥の二役で苦しいなか最大限の情報発信をしてきたと。

    それにしても「バスに乗り遅れるな」の勢いって、いまのTPPで騒いでんのといっしょだろ。日本人ってホントに歴史から学ばない民族なんだなあとつくづく思った。逆に外国からみればそれが不思議以上に得体の知れない恐怖を感じるのかもしれない。

    あの戦争で日本人は「攻勢の

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    2013年01月23日
  • 歴史でたどる領土問題の真実 中韓露にどこまで言えるのか

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     千島列島をめぐる日露問題は歴史の観点、竹島をめぐる日韓問題は条約の解釈、尖閣をめぐる日中問題は資源と経済、それぞれの見方を提示してくれている。一緒くたにナショナリズムに訴えるよりは遙かに説得力がある。
     国家を超えたレベルで経済活動が世界を覆っているこの時代、領土を主張することにいかほどの意味があるのかと考える。国家の威信なんてものより、実利をとる方が利口ではないか。そのためにも、それぞれの歴史的経緯の冷静で正確な把握が大事なことを改めて確認した。

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    2011年09月08日
  • 新編 後藤田正晴 異色官僚政治家の軌跡

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    本書は政治家として敬意を集めた後藤田正晴の伝記である。内務省官僚、警察官僚等を経て政界へ進出。内閣官房長官などを要職を歴任し、今なお惜しまれている。

    後藤田の仕事ぶりをみると、いまの官房長官がいかに見識に欠けるのかが明白にわかってしまう。 

    果たして歴史の審判はいかにくだるのか興味深い。

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    2011年08月19日
  • 昭和の名将と愚将

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    やっぱトップに立つ人には“責任感”というものを強く持ってやっていただきたいものだとしみじみ思う。軍人だけでなく政治家だっても導く立場にある人は、“私”は捨てて“公”に徹するべきなのに、愚かと言われる人たちはみんな公より私に重きを置いてるんだねえ。

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    2021年05月05日
  • 昭和の戦争を読み解く 戦争観なき平和論

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    昭和の戦争をトピックにわけ、その原因、経緯を分析している。
    戦中の軍部、行政の動き、天皇の意味、戦後の体制などが考察されていて、史実を学ぶものとして読むのもよいと思われる。

    しかし、非常に重要な点はサブタイトルにある「戦争観なき平和論」である。

    自分自身、右の人から見れば左に見え、左の人から見れば右に見えるように、常にどちらの意見も聞く準備だけはしておこうと思っている。戦争反対、国防強化、どちらも正しいとは思っている。
    ただし、どちらの意見に組するにせよ。明確な理由をたくさん持っていなければならないと思う。
    そして、さまざまな要因を考えなければならないと思う。

    戦争が起こった理由のひとつ

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    2011年07月28日
  • 父が子に語る昭和史

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    高校時代に世界史しか勉強してなくて日本史の知識が全くなかったので読みました。難しい語彙も使われておらず、語り口調で解説されているのでとてもわかりやすかったです。高校時代読んだ歴史の教科書もこんな感じだといいんだけど。読みごたえあるし楽しく勉強できると思うんだけどな。さすがに無理か。笑

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    2010年11月17日
  • 昭和史の教訓

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    [ 内容 ]
    昭和十年代から教訓を学ばない者は昭和十年代から報復を受ける。
    昭和二十年の敗戦―日本は310万もの戦死者をだし、中国はじめ東南アジアにも多くの犠牲者を生んだ。
    そんな血の結晶の教訓を歴史に生かさない手はない。
    いや、生かさなかったら申し訳ない。

    [ 目次 ]
    序章 昭和史を見つめる目
    第1章 昭和十年代を象徴する二・二六事件
    第2章 混迷する農本主義者たちの像
    第3章 主観主義への埋没という時代
    第4章 教訓とすべきことは何か
    第5章 問われている語り継ぐべき姿勢
    終章 歴史への謙虚さとは何か

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆

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    2010年05月30日
  • 占領下日本の教訓

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    マッカーサーが主導した「占領下日本」時代を小学生として過ごした筆者が、自身の体験もまじえながら、現在の目でどのような思いで占領という時代を見ているかを解いた書物である。

    占領下日本においては、幾つかの歴史的な教訓を生む出来事があった。

    大日本帝国が崩壊したあとに、どのような形で次の時代に移行したのか。

    この時代の政治システムを新たに確認し、そこでの国民のエネルギーはどのようなものだったかを確かめることで次の時代の方向性が浮かび上がってくる。

    そこに見えてくるものこそが次代への教訓であると筆者は言う。

    占領下に起こった事象を証言者の言動をもとにして丁寧に書かれている。

    「昭和史の教訓

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    2009年12月10日
  • 時代に挑んだ反逆者たち 近代日本をつくった「変革」のエネルギー

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    反乱、革命、クーデター……昨今、日本という国で、人びとが自分のエネルギーの全てを振り絞って権力や体制に向かって暴動を起こすといった出来事はほとんど見られない。しかし江戸、明治、大正、昭和と、現代に続く日本の歴史の過程では、時代の趨勢に命懸けで抗った男たちがいた。彼ら“反逆者たち”は、決して一個人の理想や空想に目を奪われて無謀な戦いを挑んだわけではない。混沌として先が見えない“時代の文脈”によって歴史の表舞台に呼び寄せられ、その反逆のエネルギーによって次の時代への扉を開く役割を担ったのである。
    大石内蔵助、大塩平八郎、高野長英、佐久間象山、西郷隆盛、田代栄助、田中正造、出口王仁三郎、宮崎滔天、石

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    2009年10月07日
  • 「昭和」とは何だったのか

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     自分が思っていたこと・感じていたことがずばり書かれていたので衝撃的な作品だった。

     自分が思っていること・感じていることとは以下のことだ。
    ・自分の生まれた昭和という時代を持った良く知りたいと思っていること
    ・昭和前期の戦争の時代の正しい歴史観をみにつけたいと思っていること
    ・戦争の悲惨を心で感じて平和を訴えていくこと
    ・そんな思いを子どもの世代へバトンタッチさせること

     作者は、昭和50〜60年代に生まれた世代が昭和という時代の「教訓を整理する役割を担う世代」と位置づけている。自分がふんわりと考えていたことを言説化されるととても衝撃を受けた。今はまだ同時代史という側面があるが、戦後10

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    2009年10月04日
  • 参謀の昭和史 瀬島龍三

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    瀬島龍三氏が亡くなって一番残念だったのは保坂氏では?
    瀬島龍三氏が遂に「語らなかった」こと
    (レイテ決戦につながる電報もみ消し事件や,
     シベリア抑留の真実など)が
    瀬島龍三氏の死によって本当に暗黒の闇に葬られてしまったのだから。
    この本から瀬島龍三氏について入ってしまったら、
    「彼が「語らない」ことは、参謀として関わった
     敗戦以上に大きな罪があると思う派」になるのは必然で、
    瀬島龍三氏を肯定する内容の書には手が伸びない。
    「幾山河―瀬島龍三回想録」
    (瀬島 龍三 (著) /産経新聞ニュースサービス)も
    読むべきか・・・

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    2009年10月07日
  • 昭和史の論点

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    昭和史に関する17の事柄を座談会形式で話し合ったものをそのまま活字化しているようなカンジ。

    座談会形式なので読みやすく、また、扱っているテーマも興味深いモノばかりで面白い。また、「歴史のif」の話もあり、部分では少々行きすぎな所もあるが、専門書にはない推測を働かせて歴史をみてみるというのも楽しい。

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    2009年10月04日