保阪正康のレビュー一覧

  • 昭和史の深層

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    「昭和史を語り継ぐ会」を主宰するという著者は、その収集した膨大な資料.記録を「昭和史講座」に集約しようと壮大な計画を試みている。本書は副題に「15の争点から読み解く」とあるように、太平洋戦争、東京裁判、南京事件、慰安婦問題、強制連行、沖縄戦、昭和天皇etc.‥各章表題を掲げ、客観的に史実を整理しつつ問題の本質を絞り込んでいく。     -20100630

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    2022年10月21日
  • 歴史の予兆を読む

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    保坂さんという人と池上さんのお陰で、軍事や環境、日本の近代、そして変わらないことばかりながらそれでも少しずつ変わってきた日本の現代について、現状認識は少しだけどできたように思う。でも、タイトルにあるような歴史の予兆を読めるまでに至ったかというと、まだまだだな。
    この本を入門書のように考えて、各論を掘り下げていかないと、もしくはこの二人の著書を少し読み込んでみるとかすると、少なくともこの二人何考えていることが見えてくるのかもしれない。

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    2022年09月28日
  • 賊軍の昭和史

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    毎度お世話になっております、半藤さんと保阪さんの対談形式で、
    昭和史を官軍、賊軍の視点で描く一冊。
    お二方の著書をよく読ませてもらうのは、
    複雑な昭和史をわかりわすくまとめているからなのですが、今回もわかりやすかった。

    鈴木貫太郎って何でこんな評価分かれるんだろうなとずっと思ってたけど、
    「ニ・ニ六事件で殺されかけて、とにかく生きることを優先し、戦争を終わらせるために生き延びた。だから戦争賛成側にも恨まれないようにどっちつかずの態度をとった」という
    本書での視点はなるほどだなぁと。
    斬新な視点だなと思いました。

    今だからこそ、そんな昔の出身地で官軍賊軍なんて…と思うけど、それがアイデンティ

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    2022年09月24日
  • 参謀の昭和史 瀬島龍三

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    出版当時は、瀬島龍三も生存し、著者としては、歴史の真実を語って欲しい、語っていない、隠している、とのトーンに終始している。
    ただ、瀬島が他界し、それも叶わない中で、この本を読むと拍子抜けの感にもなる。
    瀬島は、相当に意思の強い人物であるからして、墓場まで持っていかざることも多々あったのだろうし、それも理解できる。
    (戦中の数々の疑義に対し、おそらく著者が推測していることの大半が真実に近いのだろう)

    それを離れ、瀬島がどのような人生を送ってきたのか、特に戦前、戦中、戦後と世の一線に身を置いてきた人物に対して大いに関心がある。それは良い悪いではなく。
    陸軍という特殊な集団で、どのように頭角を現し

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    2022年09月13日
  • 歴史の予兆を読む

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    リーダーを作る仕組みができているのはイギリス。そして、時代の転換期には、傑出したリーダーが出てくるもの。
    コロナ時代でいえば、台湾、ドイツ、ニュージーランドの女性トップ。戦争の時代からみんなで課題解決の時代へ。
    歴史の転換期の真っ只中なのかもしれませんね。

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    2022年08月18日
  • 太平洋戦争への道 1931-1941

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    半藤さんさんと保坂さん、加藤先生の鼎談ラジオ番組を保坂さんが章ごとにまとめを入れて編集した一冊。あれこれ読んでも結局よくわからん感じのこの時代の流れ、会話形式だし保坂さんがまとめてくれているのですっきり入ってくるのが◎。教科書にはこの事件の結果こうなった、しか書いてないけど、なぜそうなったのかがわからないといかんよね。
    研究し尽くした人がたどり着くのは現代に対する警鐘。歴史を学ぶことは今を学ぶことだ、という恩師の言葉をあらためて胸に刻もう。

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    2022年08月06日
  • 続 昭和の怪物 七つの謎

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    三島由紀夫、近衛文麿、橘孝三郎、野村吉三郎、田中角栄、伊藤昌哉、後藤田正晴。

    戦中戦後のキーパーソン7人。

    知らない人も数名いたが、すべての人物に少なかれ興味を持つことができた。
    三島と光クラブ事件の関係性など知らない逸話も。

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    2022年07月19日
  • 続 昭和の怪物 七つの謎

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    三島由紀夫・近衛文麿・橘孝三郎・野村吉三郎・田中角栄・伊藤昌哉・後藤田正晴という6人の人物について書いた一冊。

    評価が分かれるこれらの人に対して、著者なりに分析しているのは理解できた。

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    2022年07月17日
  • 歴史の予兆を読む

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    近現代史の大家 保阪氏と幅広い知識を持った池上氏の対談内容が深く新事実を知ることが出来た。
    昔から言われてきた「歴史に学ぶ」重要性が殊更ましてきている現代。これからの道標となる本だと私は思う。

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    2022年07月10日
  • 昭和史 七つの謎

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     515事件の時に、マスメディアが旗を振って、国民が暴力を容認した。それが、究極的には第二次世界大戦にまでつながる社会につながっていった。マスメディアも、国民も、そのことを直視すべきだと思う。

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    2025年12月07日
  • 昭和史の論点

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    昭和史研究の第一人者「坂本多加雄」、「半藤一利」、「秦郁彦」、「保阪正康」が昭和史を討論した作品『昭和史の論点』を読みました。

    ちょっと前になりますが、12月8日… 太平洋戦争開戦の日に、昭和史のことを考えたくなり読み始めました。

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    日本は進路を誤ったのか、戦前は「暗黒」だったのか、ワシントン体制から戦争責任まで、いまに尾をひく諸問題を徹底討論する。

    国を鎖していた小さな国が、急速な近代化をなしとげ、しまいには世界の“一等国”を自任するまでになった。
    しかし東亜の風雲はおさまらず、軍部は独走し、複雑な国際情勢の中で、ついに未曾有の大戦争に突入

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    2022年06月18日
  • 関口宏・保阪正康の もう一度!近現代史 帝国日本の過ち

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    対談形式の番組を本にしたもの。

    内容は当然ながら番組と変わらないが、戦前戦中の当事者に近い人の話が読めて、とても興味深かった。

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    2022年06月12日
  • 日本人の宿題 歴史探偵、平和を謳う

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    「歴史は人間がつくるもの。また、人間を学ぶことが歴史」。
    半藤さんが歴史を学ぶのに夏目漱石を研究したように、自分も歴史の中で学びたい対象なりテーマが見つかったら、その時代を力強く生きた人の目線からも歴史というものを見ようと思います。

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    2022年03月31日
  • あの戦争は何だったのか―大人のための歴史教科書―

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    太平洋戦争について政治的、思想的に語らず、日常的な視点から書き、日本人について考え直した本。

    日本人は目標を定めると猪突猛進していく国民性を持っていて、太平洋戦争では戦術に拘った軍部の暴走を起こしてしまった。一方で、敗戦後には高度経済成長が起きたように、戦争前後で良い意味で変わっていない。この「日本人の国民性」を知る意味で太平洋戦争は良い反面教師であり、今後の日本を考える上で重要な歴史事実であることを理解しました。開戦から敗戦に至る流れがとても分かりやすく、悲惨な過去は繰り返してはならないと思いました。

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    2022年04月12日
  • 陰謀の日本近現代史

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    明治維新から敗戦までの時代の、基本的事項は既に押さえている人向けの書籍。

    仕事でアタマが疲れている今の時期に読む本ではなかった。

    主題を吟味しながら、再読しようと思った一冊。

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    2022年02月21日
  • 関口宏・保阪正康の もう一度! 近現代史 戦争の時代へ

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     BS-TBSで毎週土曜日正午から放映されているテレビ番組の文章版である。内容は基本的なものを時系列に追いかけていくもので平易、わかりやすいというのが本書のいちばんよいところだろうか。批判的なばかりではなく、当時の状況や人々の心理も想像したやりとりが展開されていく。
     我々は歴史に学ぶことを忘れないよう、本書のような記憶が欠かせないのである。

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    2022年01月29日
  • 関口宏・保阪正康の もう一度! 近現代史 戦争の時代へ

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    BS-TBSの番組を書籍化したものの第二弾。

    特筆すべき内容はないもの、その時代の空気などを伝えてくれたので勉強になった。

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    2022年01月17日
  • 日本を変えた昭和史七大事件

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    昭和史はまだまだ勉強中で、出来る限り客観的に
    書いている本が読みたいと思って手に取った一冊。
    保坂さんの本は読んだことがあり
    難しい所もありつつ読みやすかったため、今回も選択。

    やっぱり昭和史が歴史にもつ重要性や、そこにおける現代への意味はすごく大事だなと思う。
    特に五・一五の最もおかしな点=クーデター側支持の風潮、というのは昭和史において大きな転換では。だからこそ二・二六も起きたし、東条内閣も成立したし、太平洋戦争も起きたと考えると
    いややっぱり歴史は恐ろしいなと思う一方、面白いとも思う。

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    2022年01月05日
  • 石橋湛山の65日

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    石橋湛山は、かねてから高評価の悲劇の宰相である。
     この書で再認識したのは、その次の首相のこと。
     石井が、どのような政治家だったのかは、今となっては全く分からない。
     岸(その後の佐藤)については、書かずもがな。ただ、ある方が危惧したというのは、今まで知らなかった。この部分が本書で一番勉強になったことだ。
     
     

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    2021年12月30日
  • 昭和の怪物 七つの謎

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    最近長らく船戸与一の「満州国演義」シリーズを読んでいて、そこに出てくる人物の実像にも触れられそうだと読んでみた。論じているのは、東条英機、石原莞爾、犬養毅(犬養道子)、渡辺錠太郎(渡辺和子)、瀬島龍三、吉田茂といった面々。
    一番面白かったのは石原莞爾(とそれを追い落とそうとする東条英機)。この人のことはもっと知ってみたい。この人が東条英機を凌いでいたら昭和12年あたり以降の日本はどうなっていただろうと思わされる。石原と吉田茂が対していたらどうなっていただろうかとか、なかった日本史を思ってしまう。
    また、目からうろこが落ちるような話としては、二・二六事件のとき目の前で父を殺され、後年シスターにな

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    2021年12月12日