保阪正康のレビュー一覧
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相変わらず「虐殺」を信じていたり、何度もこの人から聞いたとか、そう思われる、では無いかといった感じの推測が多いわけですが、今回はネタ的に面白かったです。
陸軍中野学校、田中角栄、大本営発表、宮中祭祀このあたりは非常に興味深く読めました。
角栄に関しては、なんかのTVの特番でもやっていたりしたけど、まったく違う方向や、TVでは語られなかったコトなどがズラズラ出てきていた。やっぱり、あれは大物だし、すごい人だ。
ゾルゲ事件とかも書いてあるけど、Pert1でもやったことの焼き直しみたいだったし、吉田茂のネタも微妙ですねぇ。
今回は読む価値アリです。 -
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日本はかつて世界を敵にまわし戦争を行った。誰もが知る真珠湾攻撃は、アメリカが知りながらハワイを犠牲にして黙認したとの陰謀説もあるが、ハルがどう言った反応をしようが、アジアを目指した日本がいずれ早晩、ヨーロッパ列強の持つ植民地を侵略し、列強と戦争になる流れは大して変わらなかったかもしれない。アメリカによる対日の石油や鉄屑の輸出禁止は日本、特に軍部にとっては「戦争を始める」良い口実だったのかもしれない。そして1941年12月8日未明(ハワイ現地時間:の1941年12月7日朝)、大日本帝国海軍はハワイ・オアフ島の真珠湾を根拠地とし、そこに停泊していたアメリカ太平洋艦隊とその基地を奇襲した。こうして始
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特攻兵たちは英霊なのか、犬死になのか。特攻はなぜ起こって、国民に容認されていったのか。国の動きと特攻兵が書き残した遺稿をもとに、特攻という悲劇の源流を探る。
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戦争について、あれやこれやと知識はあるものの、それらはあちこちから集まった断片的な知識にすぎなくて、実は総合的にまとめて体系的に学んだことってあまりないのではないか。戦争のあれこれについて、実は自分が思っているほど知らないのではないか、と最近思っていて、折に触れてこうした本を読むようにしています。
特攻については様々な見方で多くの本がありますが、膨大な資料をもとに信頼できる内容を書き上げるのはなまなかな話で -
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参謀総長の梅津が戦後も生き残り敗戦文書の署名もしたのに、なぜ陸相の阿南だけが直後に自決したのか長年よく理解できなかったのだが、クーデター計画を阿南が持ちかけ梅津は同調しなかったという経緯があったとは驚く。半藤も知っていて伏せていたかのような話しぶりでサラッと流されているが、本書を読んで一番の新発見だった。
どうも気になるのはこの対談・鼎談を読んでいると、日米開戦前の天皇は軍部と一人で直接対峙していたように見えてしまう。奈良や本庄ら侍従武官は登場するが、木戸や牧野ら宮中内臣の影響力が全く見えてこない。そのために天皇の態度の揺らぎが「どうお考えだったんでしょうかねぇ」といった個人の内面の迷いとして -
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毎年この時期(終戦記念日8月に近く)になると、書店は多くの太平洋戦争関連の書籍が出版され、店頭に専門のコーナーが設けられ、沢山並んでいる。かつては半藤一利氏だけで本屋の一角を占領するくらいあったのだが、その半藤氏も数年前にお亡くなりになられた。他にも太平洋戦争関連を描く研究者たちが、同じ様な題材で新しいものをリリースしてくれるのだが、毎年似た様な顔ぶれであって、なんだか安心してしまう。
本書はこの時期になると書店を賑わす太平洋戦争の著名な研究者たちの座談会形式の様な内容となっている。顔ぶれは、保阪正康氏、戸高一成氏、大木毅氏の3名だ。個々が記してきた書籍もかなり読んできたので、私としては本書内 -
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興味深く思った点を幾つか列挙。
・実録執筆者の中に“エース”(昭和史の核心を担う執筆者)を想定し、“エース”が昭和天皇の「天皇像」を明確にし、天皇に「プラスに働く材料」(p.128)がない箇所は、記述が少なくなったりするという保阪正康の指摘。
・「軍部にとって天皇とは、最高指揮官などではなく、神殿の壁のようなもの」(p.81)で、それは幕末の長州藩の藩主が“そうせい様”(報告さえすれば、「そうせい」としか言わず、自由に行動させてくれる)で、この長州藩が後の明治政府の担い手となったことで、この「神殿の壁」構造が引き継がれていったのだ、という磯田道史の指摘。
・戦中戦後を通じて、短波放送が昭和天皇 -
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三島由紀夫の『青の時代』の題材としても知られ、戦後の価値紊乱、典型的アプレゲール型の事件と評された山崎晃嗣の光クラブ事件。
「事件」とは言うものの、東大生が金融業を興したことが物珍しく脚光を浴びただけで、よくよくみると、法のグレーゾーンで運営していた新興金融会社が杜撰な経営と社会の急激な変化により破綻し社長が自殺した、という話である。「東大生」の冠が無ければ話題にもならなかったのではないだろうか。
ただ山崎はその死に際して手記を2点遺しており、また自殺の直前には芥川賞作家らと雑誌で鼎談する等メディアを賑わしていて、その妙に印象的な言説で後々まで語られる存在となった。自己演出の塊のような人物であ -
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二・二六事件、東京裁判、高度成長、田中角栄、昭和天皇など昭和史における歴史的な事象について改めて記した書。「真の保守主義」の立場での現代につながる論考を期待したが、放談のような印象で、やや期待外れな感じ。左翼的史観に対する批判は的を得ているとは思うが、現代では敢えて強調する必要性は薄く、次作では、むしろ昭和史を歴史として語る中で、いわゆる「保守」の無知・不勉強を指摘していくような評論を期待する。
【目次】
まえがき
第一章 「昭和百年」とは何だったのか――左翼史観に歪められた歴史の見方
近代日本を形づくった皇国史観 唯物史観とアメリカ的な実証主義 半藤氏の四〇年周期説、胡耀邦が語った -
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「戦場を知らない人が戦争を語る言は、どこか観念的であり、道徳的である」。この言葉が示す様に、現代に生き戦争史を語る多くの人々は戦場も戦争も経験していない。一昔前なら、当時の参謀クラスや司令官クラスが戦後に自身の経験や判断の経緯などを雄弁に語る書籍も多かったが、それも戦場を体験した内容のものは、全体の中ではごく僅かだ。自身は戦場から遠い場所に身を置きながら、俯瞰的に捉えたものが多く、弾が飛び交い爆弾が炸裂する様な、最前線の兵士の体験とは異なる。だからと言ってそれらに真実味が無いという訳ではなく、戦場とは違う場所から見た戦争体験は、一兵士と違う場所から当時の戦争をリアルに告白するものとして、その後
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10年以上も前に書かれた本なので、現在とは認識の異なることも多い。2人の会話を軸に書かれているため、構成も話題の連続性も恣意的なところがある。中には眉唾物の話題もあって、日中戦争が始まった昭和10年代と比べて昭和初期を美化しすぎているのではと思われる記述も多々あった。それでも彼らの懸念事項は現在確実に深刻化しているし、単純短小化されたネット情報になじんだ人たちの言説には恐怖感しかない。圧倒的な国力のあるアメリカとの戦争になだれ込んだ昭和の失敗を学ぶことなく、圧倒的な国力のある中国との争いにも引きずり込まれる日はそう遠くないのかもしれない。