保阪正康のレビュー一覧

  • 日本の領土問題 北方四島、竹島、尖閣諸島

    Posted by ブクログ

    北方領土、竹島、尖閣諸島の問題は、考えるたび虫の居所が悪くなるというか、気持ち悪い、すっきりしない、…どういう表現が適切なのかわからないのだが、とにかく嫌な気分にさせられる問題である。しかし、本当に最近の動向は憂慮すべき状況であり、少しでも見識を深めなければと思い、読んでみた。

    「(2008年の教科書と竹島問題に関する)韓国の反応は、韓国事情をフォローしている人から見れば、予見されたものといってよいと思う。
     しかしながら、である。この韓国世論の盛り上がりぶりのなかに、考えこまざるをえないものがあることも、否定できない。戦後の日韓関係全体のなかで、日本がけっしてこの問題を大上段にふりかざした

    0
    2021年08月08日
  • あの戦争は何だったのか―大人のための歴史教科書―

    Posted by ブクログ

    太平洋戦争の解説書は数多いが、非常にわかりやすく総括していると思った。なかなか「私は、…思う」と書く著者はすくないのだが、そのように記してあるので、事実なのか、意見なのか明確でよかった。

    0
    2021年08月08日
  • 昭和の怪物 七つの謎

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    近現代史はあまり好きではなく、ましてや小説でもなく、ましてや戦中・戦後は一番嫌なのですが、なぜか興味を引かれ読みました。前提として当時の人物、組織、事件なんかをわかっていないと理解しづらいなと思いました。途中、やっぱり受け付けなくて飛ばし読みしたところも多いです。ただ当時の軍の中にも多面的な見方をできる人たちは大勢いて、戦争回避する動きもあったのに結局はそうはならなかったのが残念です。今も昔も大きく物事が見れない自分本位な人が戦争をしたがるんだなと思いました。

    0
    2018年09月08日
  • あの戦争になぜ負けたのか

    Posted by ブクログ

    第一部の座談会は話があちこちに飛んで、結局なぜあの戦争に負けたのか結論が分かりにくい。この手の設問にはいくつかの回答パターンがあって、①圧倒的な国力差で最初から勝ち目がなかった、②戦争指導者に終戦に至る大局的展望がなかった、③補給の軽視や精神論の偏重など実戦レベルでの無能力、の3パターンである。
    本書にもこれらがもれなく登場し、いつもの議論で新たな視座はない。
    だが色々知らなかった史実があったり、昭和天皇が意外に『君主』だったり面白かった。

    0
    2018年06月08日
  • あの戦争になぜ負けたのか

    Posted by ブクログ

    対談。なぜ戦争になったのか。どこで間違えたのか。こういう本を読むと、自分がいかに知らなかったということを痛感する。そしてこういう本を読んで思うのは、過去のこととして知識にするのではなく、今、自分のいるまわりに活かせることはないか、ということなんだよね。

     大正七年の原敬首相から昭和七年犬養毅が五・一五事件で暗殺されるまでを日本の政党政治の黄金期という。

     では、原敬の何がすごかったのか。

     偉大だったのは、としていわれること。

     原敬日記をひいて、すごくこまめに軍人に会っていることを指摘している。

     こまめに、ひょっとしたら自分と反対意見の人とも会って、パイプをつくっていたこ

    0
    2017年09月22日
  • 賊軍の昭和史

    Posted by ブクログ

    最近、太平洋戦争についての本をよく読む。

    半藤氏の本が面白いというのもあるんだろうけど、歴史のようでいて、今を考える示唆が多々あると感じるからね。現代社会なんて大きな話じゃなく、今、自分の属する職場であったり、人間関係であったり、さ。

    いろいろ考えられて、刺激になった。

    0
    2017年09月22日
  • あの戦争は何だったのか―大人のための歴史教科書―

    Posted by ブクログ

    歴史にifはない、と言うことは全ての出来事は必然であり、先の大戦も起こるべくして起こったと言う主張はあながち間違ってはいないかも知れない。軍部が愚かだったと後になって言ってみても、当時は大局的な情勢判断センスよりも別の才能が評価される社会的コンセンサスがあり、愚かでない人が軍を率いていくことが出来なかったのだから意味のないことである。
    ミッドウェーやガダルカナルなど個別の戦闘史は大事な部分を省略しすぎて少し的を外している記述も少なくないのであまり参考にならなかった。

    0
    2016年11月22日
  • 日本原爆開発秘録

    Posted by ブクログ

    唯一の被爆国日本も行っていた原爆開発。理論、技術、資源、国力全ての点に於いてアメリカに及ばなかったため、ついに作ることは出来なかったが、それは加害者にならなかっただけであり、その可能性はあったということである。
    筆者は原爆開発に携わった科学者たちに対して、そもそも原爆は作れないとわかっていて研究していたと多少好意的に書いてはいるが、陸軍、海軍の要請で開発の研究をしていたことに変わりはなく道義的責任は免れないと思う。
    被爆国日本で原爆開発があったことをどれだけの人が知っているだろうか。原爆の悲劇を伝えることと同じように、この事実も合わせて考えるようにしなければ、真の原水爆廃絶は実現しないだろう。

    0
    2017年09月26日
  • 日本原爆開発秘録

    Posted by ブクログ

    『あの戦争は何だったのか』の保坂氏の本をもっと読みたくて買った。
    まず、驚かされるのは、本書は膨大な資料と、取材に基づいている。その意味で、かなり説得力のある書になっている。
    太平洋戦争当時、日本も原爆の開発が行われていた。東大の仁科教授を中心に行われていた「二号」研究がその一つだが、本当に原爆が開発できるとは思っていなかった。第二次大戦中に世界中のどこかの国で原爆が開発されるとも思っていなかった。
    だから、アメリカが広島に原爆を落としたとき、仁科教授は「負けた」と言っている。アメリカに研究者として負けたという意味だ。
    時流に乗り、国から研究費を取り、好奇心を満たすための研究を行うという科学者

    0
    2016年09月13日
  • 戦争と天災のあいだ─記録の改竄、記憶の捏造に抗して

    Posted by ブクログ

    保坂正康氏と姜尚中氏が2011年10月30日に北海道新聞ホールで行った講演会の講演録。

    歴史は、記録者の都合の良いように記憶される。
    勝利者の記録のみが正しい記録として、後世に伝えられる。
    歴史は改ざんされ、記憶はねつ造されるという内容を、第二次世界大戦、広島長崎の原爆から、福島原発事故までを例にとり説明される。

    米国では、ヒロシマ、ナガサキ、フクシマと列挙することにより、意図的な大量殺人と(人災の側面を除いて考えれば)事故である原発事故の区別をつきにくく、そして大量殺人の罪を薄めて考えるように仕向ける傾向がみられる。

    両名の講演のあと、学生参加による質疑応答が掲載されているが、そ講演の

    0
    2016年08月26日
  • 田中角栄と安倍晋三 昭和史でわかる「劣化ニッポン」の正体

    Posted by ブクログ

    田中角栄と比較して安倍首相がいかに危険か警笛を鳴らしている。しかしながらなぜこれほど現安倍政権が強大になったのか、その理由は書いてない。また角栄は金権政治家と異様なまでのバッシングをマスコミは行ってきたのではないか?朝日は特に。
    小選挙区制度の改変の先頭に立ったのが小沢一郎だとは知らなかった。

    0
    2016年07月11日
  • 昭和史 七つの謎

    Posted by ブクログ

    昭和前期は、私たちの親の世代が体験した壮絶な時代であるにも関わらず、教科書でも教えられず、身近な時代なのに余りに知識を持っていない歴史。本書でも書かれているが、後の世代が感心を寄せる時代となる。本書からそのことが伝わってくる。

    0
    2016年04月11日
  • 参謀の昭和史 瀬島龍三

    Posted by ブクログ

    山崎豊子の「不毛地帯」を読み、このモデルとなった瀬島龍三という人に興味を持ったので読んでみた。

    正直あまり印象に残っていない。

    0
    2016年04月10日
  • 昭和史のかたち

    Posted by ブクログ

    数学にこだわる必要もなかったとは思う。◆昭和天皇の負け惜しみの戦争で負けて、軍部が去ってよかったが、歴史は繰り返すと言うから、あえてこのことを言うというのは今の世を考えると侮れない。◆◆軍人が末端の兵隊に対して1銭5厘としか考えてなく、特攻に選んだのが学徒ばかりだったのは、兵学校出のエリートには金が掛かっているからというのも頭にくる。

    0
    2020年07月27日
  • あの戦争になぜ負けたのか

    Posted by ブクログ

    日本がなぜアメリカとの戦争に踏み切り、そして負けたのかという点について、近代史に造詣の深い6名の方が対談形式で述べる本。「なぜ負けたのか」よりも「なぜ国力に圧倒的な差があったアメリカとの戦争に踏み切ったのか」という点に関する部分には、ちょっときな臭い雰囲気になりつつある今日、考え直す意味は深いと感じます。
    対米戦争に限らずほとんどの戦争が「自衛・自存」を大義名分に始められ、ブレーキをかけるはずのメディアも政権や大衆に迎合していく流れであった事などは同じ過ちを繰り返さないためにも知っておくべき事実であると思います。
    なぜヒトラーのドイツと同盟を結んだのか、海軍・陸軍エリートはなぜ判断を誤って開戦

    0
    2016年03月03日
  • 昭和史のかたち

    Posted by ブクログ

    戦争責任者は誰だと声だかに言いたかったのかな。
    昭和はみっつに分かれるとしながらも、ほぼ前期の戦前・戦中の議論ばかりです。数学や図形を用いてでも、わかってもらいたいという気持ちもわかりますが、かえってわかりにくくもさせています。

    0
    2015年11月09日
  • 昭和天皇実録 その表と裏1

    Posted by ブクログ

    昭和天皇の御世というのは、結局は、日中戦争から太平洋戦争までの戦争がそのハイライトということだろうか。
    保阪氏の手になる昭和天皇実録の解説書の第1巻は「太平洋戦争の時代」と名付けられ、開戦に至る過程と戦争中のことに焦点が当てられている。
    本書では、昭和天皇実録の位置付けや執筆者の意図の読み方なども解説されていて興味深かったが、一番印象に残ったのは、「昭和天皇は非戦主義者でも好戦主義者でもない。自らに課した第一の役割は、皇統を守ることにあり、そのために必要とあらば戦争も受けいれると考えてきた。それが昭和天皇の実像ではないだろうか。」という著者の指摘だった。

    0
    2015年09月28日
  • 賊軍の昭和史

    Posted by ブクログ

    最近こういう内容の本が多く出ているような気がします。
    もしかしたら、自分が好んで選んでいるだけかも
    知れませんが。
    賊軍。官軍の判別で、昭和の戦争の責任というか悪者を
    探す感じ。この本が言いたいのは、官軍(薩摩・長州)
    出身の軍人が戦争を初めて、日本を崩壊させ、
    賊軍(関東・東北・信越等)出身の人がぎりぎりのところ
    で日本を救ったということなのだろうと思いますが。
    いくらいろんな、いい方でそういう結論にしているの
    ですが、東條は賊軍出身だし、鈴木貫太郎だって
    終戦時の首相ですが、開戦時に無責任ではないはず。
    山本五十六も長岡だし、石原莞爾も東北。
    昭和の戦争の時に、長州・薩摩の人はあまり出てこ

    0
    2015年09月09日
  • 「昭和天皇実録」の謎を解く

    Posted by ブクログ

    昭和史の研究家・半藤・保阪氏などの対談・鼎談集。昭和天皇の幼少期の意外な話から、摂政時代、そして昭和まで。実に豊富な記録が残っているのは歴史解明において有効だと思い、このような記録が発表されたことへの半藤氏たちの喜びが感じられる。一方であまり書かれなかったマッカーサーとの対談への不満も。戦争勃発後、昭和天皇が母・貞明皇太后に叱責されることに気を遣う様子など、昭和天皇の人となりを感じる一方で、軍・政から実権のない立場に祭り上げられ利用された人生への同情も禁じ得ない。「トラトラトラ」、「日本で一番長い日」などの映画を見た記録が残っているのも実に面白い。やはり戦争との関わりを読み解くことが最関心事で

    0
    2015年06月22日
  • 東京が震えた日 二・二六事件、東京大空襲―昭和史の大河を往く〈第4集〉

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    保坂さんが実際に関連したところをめぐりながら、2・26事件と東京大空襲について考える。よく出てくるフレーズが、”昔の面影はまったく残っていないが・・・”的なコメント。約80年前だとまったく残っていないんだなぁと感慨。
    話自体は、保坂さんが調べ上げた内容に基づくけど、ちょっと独善的なぶぶんもあり。自分の調べた事に地震があるんだろうけど・・・。

    0
    2015年06月18日