保阪正康のレビュー一覧

  • 賊軍の昭和史

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    最近こういう内容の本が多く出ているような気がします。
    もしかしたら、自分が好んで選んでいるだけかも
    知れませんが。
    賊軍。官軍の判別で、昭和の戦争の責任というか悪者を
    探す感じ。この本が言いたいのは、官軍(薩摩・長州)
    出身の軍人が戦争を初めて、日本を崩壊させ、
    賊軍(関東・東北・信越等)出身の人がぎりぎりのところ
    で日本を救ったということなのだろうと思いますが。
    いくらいろんな、いい方でそういう結論にしているの
    ですが、東條は賊軍出身だし、鈴木貫太郎だって
    終戦時の首相ですが、開戦時に無責任ではないはず。
    山本五十六も長岡だし、石原莞爾も東北。
    昭和の戦争の時に、長州・薩摩の人はあまり出てこ

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    2015年09月09日
  • 「昭和天皇実録」の謎を解く

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    昭和史の研究家・半藤・保阪氏などの対談・鼎談集。昭和天皇の幼少期の意外な話から、摂政時代、そして昭和まで。実に豊富な記録が残っているのは歴史解明において有効だと思い、このような記録が発表されたことへの半藤氏たちの喜びが感じられる。一方であまり書かれなかったマッカーサーとの対談への不満も。戦争勃発後、昭和天皇が母・貞明皇太后に叱責されることに気を遣う様子など、昭和天皇の人となりを感じる一方で、軍・政から実権のない立場に祭り上げられ利用された人生への同情も禁じ得ない。「トラトラトラ」、「日本で一番長い日」などの映画を見た記録が残っているのも実に面白い。やはり戦争との関わりを読み解くことが最関心事で

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    2015年06月22日
  • 東京が震えた日 二・二六事件、東京大空襲―昭和史の大河を往く〈第4集〉

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    保坂さんが実際に関連したところをめぐりながら、2・26事件と東京大空襲について考える。よく出てくるフレーズが、”昔の面影はまったく残っていないが・・・”的なコメント。約80年前だとまったく残っていないんだなぁと感慨。
    話自体は、保坂さんが調べ上げた内容に基づくけど、ちょっと独善的なぶぶんもあり。自分の調べた事に地震があるんだろうけど・・・。

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    2015年06月18日
  • 日本原爆開発秘録

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    マンハッタン計画の元となったウラニウムに関する諮問委員会がアインシュタインの申し出を受けたルーズベルト大統領により作られたのが1939年10月、ドイツがポーランドに侵攻したのが9月1日で第二次大戦は既に始まっていたことになる。ウランに中性子をぶつけると核分裂が起こることが実験的に確認されたのが1938年12月であり、まだ1年も経っておらずルーズベルトがつけた予算はわずか6千ドルだった。

    原爆を開発しているドイツに対抗してマンハッタン計画がスタートしたのが1941年12月6日、真珠湾攻撃の前日であった。それから最初の原爆実験が行われた1945年7月16日まではわずか3年半。そして1941年の開

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    2015年05月27日
  • 日本原爆開発秘録

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    戦時下の日本で極秘裏に進められていた原爆製造計画を描いたドキュメンタリー。陸軍と理化学研究所が進めていた『ニ号研究』と海軍が進めていた『F号研究』。どちらも欧米の研究に比べれば遥かにレベルは劣るが、後の『原発立国』へと繋がる礎となったのは間違いない。

    本書の中で原爆製造計画と福島第一原発事故の両者に隠蔽があった事が述べられているが、おまけ程度の僅かな記述であり、積極的には核心には迫っていない。また、原爆製造計画の全貌にも具体性が感じられず、あくまでも昭和史の1ページを資料と関係者へのインタビューで綴ったドキュメンタリーなのだろう。従ってドキュメンタリーとしては無味乾燥で、面白味に欠ける。

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    2015年05月02日
  • 日本を変えた昭和史七大事件

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    この事件に登場する事件って、同時代を生きた人に直接話を聞けたか聞ける状況なんだけど、生まれてないか、子ども時代の事件が多く、歴史の授業ではさっと流されることもあって、あまり知識がなかった。事件と同時代を生きていた人たちが、当時どう感じていたか、聞いてみたくなった。

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    2015年03月14日
  • 日本を変えた昭和史七大事件

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    三章までの戦前部分は他の著作でも読んだことある内容のダイジェストなので面白くなかったけど戦後の四章以降は保阪さんの著作では読んだこと無いので面白かった。憲法制定と官僚の章は第三者的に憲法が米国の意向に沿って制作されたのを明らかにしている。私は(おそらく著者も)護憲派ですが、日本人が作ったかどうかよりも、宮沢喜一が言うように憲法に基づいた判例が積み重ねられ日本人に馴染んで来たという事実を重視すべきじゃないかと。

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    2015年02月20日
  • 日中韓を振り回すナショナリズムの正体

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     本書は、昭和史の大御所二人の対談である。「ナショナリズム」という妖怪を断罪する意見は、大いに説得力はあるが歴史の読み物としては、今ひとつ面白みに欠けるように思える。
     歴史書をある程度読んでいると、本書には新しい発見や知見は見いだせないように感じられて、物足りないのかもしれない。ちょっと、残念。

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    2015年02月02日
  • あの戦争になぜ負けたのか

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    戦争の裏にあったエリートたちの多様な思惑や昭和天皇の孤独さ、特攻兵の上官たちの無責任さなどを知ることができ、新たな視点を得られた。

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    2015年01月24日
  • 昭和史再掘 〈昭和人〉の系譜を探る15の鍵

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    昭和の様々な人物の四方山話。元々「諸君」のエッセイで掲載されていたものをまとめたもので特筆すべきところは無いが、昭和史に興味があるなら読んでもいいと思う。

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    2014年10月23日
  • 大本営発表という権力

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    「大本営発表」という語は、力の強い者が不都合なことは隠して自分に都合のいいことだけを発表する意味で使われることが多い。しかし、それは単に虚偽や隠蔽ではなく、戦時における巨大な権力そのものでだった。国民を正常な感覚を失った酩酊状態に落とし込み、軍指導者自身が自らの発表で錯誤の連鎖にはまり、国そのものを解体寸前まで追い込んだ。
    「主観的な願望を客観的事実にすりかえてしまうという心理構造」は今の日本でも時々起きているように思える。願望を持ちつつも現実を見て、そのギャップを冷静に把握して次の一歩を踏み出す、ということを当たり前にできるようになりたいものだ。

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    2014年09月15日
  • 参謀の昭和史 瀬島龍三

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    実家の本棚の整理中に読む。非常に興味深いノンフィクションです。類書として、「沈黙のファイル」があります。類書と比較して、伊藤忠時代を丁寧に描いている点で、僕は、こちらの方が好きです。

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    2014年08月11日
  • 「特攻」と日本人

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    犬死論も英霊論もどちらもあかんちゅうこと。◆「きけわだつみの声」の成立時期の背景も勘案するべき。◆◆美濃部正海軍将校のこと。

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    2020年07月27日
  • 参謀の昭和史 瀬島龍三

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    著者の主張は一貫して、「瀬島龍三は大本営参謀として太平洋戦争にかかわったので説明責任があるのに、それを果たさずに逃げている」というものである。
    それは戦争時代の著述だけでなく、シベリア抑留時代、商社時代、臨調時代のすべてにおいて説明責任から逃げている、弾劾する。
    私は単純に、エリートの大本営参謀というものがどのように仕事をしていたのかが知りたかっただけなのだが、その点については深く描かれていなかった。
    この本を読むと、ついつい『不毛地帯』を重ねてしまうのは私だけであろうか。

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    2014年03月16日
  • そして、メディアは日本を戦争に導いた

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    昭和史を研究したお二人からの警告。今の日本の状況はかなりまずいよと。
    現在のメディア同様、戦前のメディアもただ「売れる」という理由から、戦争の危機を訴える記事ではなく、戦争を煽る記事を書き続けたという。その方が「売れた」からだ。「売れる」ということは「求める」人たちが多数いるというわけで、しかしここを考えるとややこしくなるのでちょっと置いておくが、日本のメディアには「ジャーナリストというものは存在しない」ということをしっかりと心得た方が早いのではないか。
    書くことで生計を立てている者に崇高なものを求める方が間違っているのだ。
    もう1度言うが日本のメディアに「ジャーナリストはいない」し、「いたこ

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    2015年06月15日
  • 日本の領土問題 北方四島、竹島、尖閣諸島

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    3つの領土問題、それぞれの経緯と問題点を明らかにする。筆者の専門が北方領土なのでそこだけ妙に情報量が多いのは置いておいて、それぞれ違ったアプローチが必要であるということは外交の素人にもよくわかる。
    尖閣諸島も石油があるとしても掘らなきゃわからないしねぇ。国と国とかでなくもっと大局的な判断ができる人が両国にいて欲しいものです。なかなか難しいのでしょうけど。

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    2014年02月13日
  • 昭和史の一級史料を読む

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    近衛文麿の昭和20年2月の上奏文が堀田「方丈記私記」にも取り上げられていて、「敗戦自体はそれほどのことでもない」という箇所がこれでもか、とこき下ろされている。
    確かに無責任極まりない話というのが大前提であり、そのことが本書「昭和史の一級史料」でも「近衛の妄想」という表現で示唆されているのだが、「史料を読む」というのは歴史のディティールをきちんと抑えようという話であるから、そのときの当事者の心理や人間関係の襞に積極的に分け入ろうとする。
    著者らの姿勢には敬意を払った上で、でもなあ、とも思うのだ。分け入れば分け入るほど、例えば先ほどの近衛のトンデモ発言にもそれなりの背景があることがわかってくる。な

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    2014年01月12日
  • 昭和の名将と愚将

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    対談形式なので読みやすく、内容は薄い。
    二人の会話の中で出てくる大戦時の指揮官の多くに実際会ってインタビューしている所が凄い。
    半藤一利だからこそ言える内容が多く、以降の本人と逢えなかった者には表現できないような仕草や言動の描写が有る。
    しかし、半藤氏がこの分野での大家過ぎて後進が育たず、本人にインタビューしたからといってその文章が絶対視されるようになりはしないかと不安になるぐらいいろんな人間と会っている。

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    2013年12月04日
  • 日本を変えた昭和史七大事件

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    文字通り、昭和史の中で筆者が7大事件としてあげる「五・一五事件、二・二六事件、太平洋戦争、占領、六〇年安保、三島由紀夫と楯の会事件、ロッキード事件」について記述した一冊。

    太平洋戦争と三島の件を同列に上げるのは若干無理があるものの、一貫して日本の国体について考えてる部分は同意できた。

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    2013年09月02日
  • あの戦争になぜ負けたのか

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    昭和史を語る際にいつも示唆を受ける半藤、保阪に右よりの中西が加わり、どのような討議になるのか興味深いところでした。昭和の大戦という際に、日米戦争を分けて、中国に対しては明らかに侵略戦争であったという半藤、保阪に対して中西は何となく曖昧な姿勢であると思いました。それだけに日本が反乱もなく、一致して闘っていけたのは米英に対して自衛=興国存亡の危機にあるという意識が強かったからだという一致した考えもなるほどと思いました。このタイトルではなく、「なぜ負けることが分っている戦争をしたのか」という観点から、日本の指導層に対する厳しい批判は今の私たちの姿勢(政治だけでなく、企業においてさえ)に反省させられる

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    2013年08月21日