保阪正康のレビュー一覧

  • 参謀の昭和史 瀬島龍三

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    大本営参謀→商社員→臨調メンバー瀬島龍三を追った昭和史。叔父が瀬島龍三の部下だったこともあり、色々話には聞いているのだが、闇の深い人である。

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    2019年08月01日
  • 令和を生きるための昭和史入門

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    2007年に刊行された『昭和史入門』に、3つの章を追加した増補改訂版。63年におよんだ昭和という時代をいかに見つめるべきかを冷徹に説いており、著者:保阪正康の抱く「保阪史観」が如実に顕れた書……なので、いささか「入門」と銘打つには味が濃すぎるというか、カンタンに俯瞰的な知識を得たいというニーズにはそぐわない気がする。まず最初に手に取るならば、太平洋戦争に論を絞った『あの戦争は何だったのか』(新潮新書)か、もう少し平易な『昭和時代』(朝日おとなの学び直しシリーズ)のほうがよろしかろう。

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    2019年07月16日
  • 続 昭和の怪物 七つの謎

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    戦後の話が多めで、個人的には正編より飲み込みやすいように感じたな。それにしても、文章も内容もめちゃくちゃ堅い保坂先生の著作がこれほど売れるとは、ちょっと信じられない。新聞にでっかく広告が出たからか……?

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    2019年06月14日
  • 続 昭和の怪物 七つの謎

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    著者は「昭和史研究」をライフワークとし、これまで元軍人・政財官界約4千人に取材。そこから引き出した「生身の証言」に加え、関連書籍を渉猟し、これまで多くの類書を著す。

    本書は昨夏に上梓された「昭和の怪物 七つの謎」の第二弾。先の大戦に直接・間接的に関わった七人ー三島由紀夫・近衛文麿・橘孝三郎・野村吉三郎・田中角栄・伊藤昌哉ーの体験が各自のその後の人生にどう影響を及ぼしたのかを基軸に編まれた人物評伝。

    ◉高木彬光の「白昼の死角」で一躍知られた
    「光クラブ事件」。その首謀者 山崎と三島由紀夫の交錯。
    ◉米国に国交断交の通告なしの騙し討ちとなった「真珠湾攻撃」の張本人とされた野村吉三郎の不運さ。

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    2019年06月09日
  • 続 昭和の怪物 七つの謎

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    田中角栄は庶民の視線で非戦を通し、後藤田正晴は戦争を経験した身として護憲を貫いたという。戦争を知る世代だからこその重み。

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    2019年05月19日
  • 太平洋戦争、七つの謎 ──官僚と軍隊と日本人

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    ★★★2019年3月レビュー★★★


    太平洋戦争七つの謎と称して、第一章から第七章までの構成だが、特に重要だと思われるのは
    「第一章 誰が開戦を決めたのか」
    「第六章 誰が終戦を決めたのか」
    この2点だと思う。


    まず、「誰が開戦を決めたのか」という問いに対しては「官僚が決めた」と筆者は述べている。憲法上は天皇の直属である軍事官僚が中心になって決めたと。また、五・一五事件で示されたような世間の残酷さも見逃せないという。


    次に「誰が終戦を決めたのか」という問いに対しては、「最終的な判断は昭和天皇が下した」と述べている。ポツダム宣言を熟読し、自らの判断で「これなら受諾してもよい」と考え、た

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    2019年03月26日
  • 昭和史の論点

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    昭和史研究の重鎮4名による討論集。
    正直昭和史そのものについてはまだ初学者なので内容をどうのと言える立場ではないが、少なくとも初学者レベルの本でないことは分かる。初学者を一歩抜け出たぐらいの人に一番適しているのではないかと思う。

    戦争関連本や昭和史の本は必ず読んでおくべきという認識が、改めて強まった。「歴史は繰り返す」という言葉があるが、戦争の歴史を繰り返さないためには、徹底的に検証・反省して繰り返さないための方策を生み出していかなければならない。特に、戦前に生まれた人たちがどんどん減っていく中で、戦争を直接知らない人たちが同じ過ちを繰り返さないこと。だから、昭和史学習は必須。

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    2019年02月17日
  • 昭和の怪物 七つの謎

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    教科書で学ぶ歴史は、ほんの一断面に過ぎず、その評価は常に変化、進化していく、そんなことを思い知らされる。
    思い込みによる認識を排し、多面的に物事をみることの大切さを改めて感じさせられる。

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    2019年01月27日
  • 昭和史の論点

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    今の学校教育がどの時代までかは詳しく知りませんが、少なくとも私の時代はほぼ3学期の最後のほう、駆け足でした。そういう意味でも知っておいて損はないと思います。戦国時代のほうがロマンはあるかもしれません。

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    2019年01月21日
  • 昭和の怪物 七つの謎

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    ネタバレ

    昭和初期から中期にかけて活躍した、怪物といわれる人たちを深く掘り下げた一冊。大好物の一冊。学校ではなかなか学ばれない昭和史の最も濃い面を暴露している。

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    2018年11月08日
  • 昭和の怪物 七つの謎

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    石原莞爾や東條英機など、今まで深く知ることのなかった昭和の時代を動かしてきた人物の考え方を学ぶことができた。

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    2018年10月29日
  • 「靖国」という悩み―昭和史の大河を往く

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    "靖国神社は、日本国が戦争をしていた時代に、戦争で命を落とした人たちを悼む場所として認識している。神社の隣にある遊就館で語られる歴史観や政治が絡むことで、話がややこしくなる。A級戦犯が合祀されていることも諸外国からは何かと口を挟まれる。
    著者なりの解釈をしつつ、現在の靖国神社とは何なのかを明らかにしていく。"

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    2018年10月27日
  • 昭和の怪物 七つの謎

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    保阪正康の著作には、昭和史の大きな流れを扱ったものと、小さいポイントを掘り下げたものと2タイプあるが、これは後者のカテゴリーに入る。昭和の歴史を見つめた当事者の聞き書きをもとに、深層に迫っていく。いささか重箱の隅をつついている感は否めないものの、年表や出来事を羅列するだけが歴史の綴り方ではないとも思うから、これはこれで正解なのだろう。

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    2018年10月15日
  • 昭和の怪物 七つの謎

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    平成が終わる中、今一度昭和史、特に戦中、戦後と社会が大きく変わった時代のリーダーたちを知りたくてこの本をとった。
    東条英機の文学や哲学、学問を軽視する姿や逆の立場であった石原莞爾など、時代は違えど人間として、現代人にもi-eyところはあった。
    特に瀬島龍三のエピソードにあった、平気で一次情報の文書を書き換える姿勢は、現代の官僚と通じるぶぶんがある。70年賀状たった今でも、変わらないところはあるのだと感じた。

    ただし、各エピソードに出てくる事件や物事など、ピンと来ない部分がある。それは自分がまだ歴史の理解が足りない部分である。
    今、未来を考えるにも、過去も学ばなければいけないと、再認識した一冊

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    2018年10月02日
  • 昭和の怪物 七つの謎

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    半藤一利と並ぶ昭和史研究の大家である著者が、太平洋戦争の目撃者たる東条英機、石原莞爾、吉田茂ら6名の人物に焦点を当て、それぞれの謎について、膨大なこれまでの研究成果をもとに著者なりの真相仮説を提示する。

    特に重点を置いて描かれるのは東条英機と石原莞爾の二人であり、この二人に対するパートで本書の半分弱が占められている。東条英機と石原莞爾の対立関係、というよりも東条の石原に対する怖れや、石原莞爾が描こうとして理想の社会とは何だったのか、そうした問に、具体的かつ百科全書的な著者のこれまでの昭和史の知見がフルに援用されながら、ストーリーが語られる様は見事で、知的好奇心を多いに満たしてくれた。

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    2018年09月30日
  • あの戦争は何だったのか―大人のための歴史教科書―

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    読むのが辛かったが、読むべき本として、最後まで読んだ。戦争は止めることができる。できないのは決心ができないため。その決心ができずに、原爆を被った。

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    2018年08月11日
  • 昭和の怪物 七つの謎

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    紹介されている人物、いい面だけでなく悪い面も書かれてあり、引き込まれやすかった。東条と石原の比較がやはり面白い。なぜ日本は戦争に走っていってしまったのか、戦争が始まってもなぜなかなか終わらせることができなかったのか、という点でも再確認でき勉強になった。

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    2018年08月07日
  • あの戦争は何だったのか―大人のための歴史教科書―

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    「本書は、太平洋戦争の戦史克明に追った訳ではないし・・・」(「あとがき」より)

    戦争批判を、
    (1)戦争の目的の不明さ(2)戦争指導の権限
    この2点から行っている。

    なかなか読み応えのある著作だった。

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    2021年04月01日
  • 昭和の名将と愚将

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    名将の条件(P14):①決断を自分で下す、②部下に作戦の目的を明確に伝えられる、③情報を自分の目や耳でつかむ。
    愚将の条件(P174):責任ある立場なのに無責任。
    現代に通じる真理だと思う。もう一つ現在につながるのは、名将が必ずしも出世階段を昇り詰めていない事。上手く忖度できるものだけが残っていく。どこかで聞いた話だ。

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    2018年04月23日
  • 田中角栄と安倍晋三 昭和史でわかる「劣化ニッポン」の正体

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    田中角栄「本」のつもりで購入したのですが、周辺をとりまく戦前〜戦後〜現代の「日本政治学」という方がすんなりくる。「田中角栄と安倍晋三」というより「昭和史がわかる」のほうが内容的には圧倒的に正しい。(タイトルで良い意味でも悪い意味でも誤解?損をしている気がする)

    ようは、今の日本政治はダメダメということ。個人的には賛同することもあれば、「う〜ん・・・」と思うこともあったけど、改めて自分の考えの軸を捉えるにはよい一冊でしたね。(本は鵜呑みにしてはいけない!)

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    2018年04月04日