保阪正康のレビュー一覧

  • 「昭和天皇実録」の謎を解く
    半藤一利氏、保阪正康氏、御厨貴氏、磯田道史氏4名が『昭和天皇実録』を読んでの感想を諸々述べている本。4氏の話の中から垣間見られる『実録』の内容からはとくに「新発見」の類はないようだが、新たな史料の存在も示唆されているようで興味深い(ただし、原本の公開は難しいのかも)。

    最後に保阪氏が「「昭和天皇は...続きを読む
  • あの戦争は何だったのか―大人のための歴史教科書―
    戦後70年の広島に原爆が投下された日に読み終えた。まさに「あの戦争は何だったのか」。目的もあいまいなままに突き進んだ。著者は、あの戦争は、今も日本人にとっての反面教師となると記している。戦後に生まれた日本人は同じ轍を踏まぬようにしなければならない。黙祷。
  • 「昭和天皇実録」の謎を解く
    本当なら、全61巻、12000ページあるという「実録」そのものを読みたいところではありますが、さすがに躊躇してしまうので、とりあえず昭和史の研究家の何人かが語っているこの本で概略をつかんでおこうと思いました。

    ・そもそも「実録」を残すというのは、古代中国の皇帝が亡くなった時に編纂する伝統が生まれ、...続きを読む
  • 「昭和天皇実録」の謎を解く
    「昭和天皇実録」の第1巻、第2巻が書店に並んだとき、思い切って買ってみようかとかなり悩んだ。でも、今後刊行される分を含めてすべてを読み通すことは難しいし、読んでも十分理解できないと思い、この種の解説本を待つことにした。
    本書で取り上げられた部分は、大方の日本人が関心を持つ部分であり、既に知られている...続きを読む
  • 日中韓を振り回すナショナリズムの正体
    ナショナリズム=愛国心は、愛郷心のようなかたちで本来誰にでもあるものだ。が、権力と結びついているナショナリズムというものがあり、それが意図的に前者のナショナリズムを扇動し、政治的に利用しようとする構図がある。それがタイトルにある、日中韓でいま相互不信をかりたてているナショナリズムの正体だ。それぞれの...続きを読む
  • 「昭和天皇実録」の謎を解く
    2014年に刊行された昭和天皇実録についての対談集。少年時代の遊びや叱られたこと、乃木希典への敬慕。欧州遊学。摂政として国の舵取り。熱河作戦の阻止失敗。2.26事件への対応と石原莞爾への不信。三国同盟と松岡洋右。開戦への気持ちの変化と軍部への不信。嘘の上奏ばかりで短波放送を聞いて情報を得る。終戦工作...続きを読む
  • あの戦争は何だったのか―大人のための歴史教科書―
    日本包囲網で石油が2年しか持たないのは、海軍によって作られたプロパガンダだった。

    始める必然はあったが、収拾することを誰もプランニングしていなかった。

    2005年、戦後60年で書かれた本。
  • 日本の領土問題 北方四島、竹島、尖閣諸島
    日本の領土問題のポイントを知るには手軽な本。外務省官僚らしく、どちらにも片寄らない引用はさすが!放置したらどんどん悪化する領土問題、、、北方領土返還のチャンスがこんなに沢山あったなんて、、、
  • そして、メディアは日本を戦争に導いた
    今回の総選挙での自民党からの圧力、秘密保護法施行と、まさに戦前回帰している今だからこそ、知っておくべき内容。どこで踏みとどまらなければならないのか、今こそ学び考えましょう。
  • 太平洋戦争の失敗・10のポイント
    太平洋戦史について書かれていますが、現代の日本国が持つ根本的な問題点、欠陥が未だに変わらず継続しているような気がしました。
  • そして官僚は生き残った 内務省、陸軍省、海軍省解体―昭和史の大河を往く〈第10集〉
    一番身近な時代でもあるはずなのに、戦国時代や幕末などメジャーな時代以上に資料も揃っているはずなのになかなかその真相がわからない『昭和』。
    正直、学生時代から自分が生きている時代であった昭和については関心が持てなかった。
    歴史の授業でも最後の最後に飛ばすくらいで終わっていた時代。
    今思うと、あえて飛ば...続きを読む
  • あの戦争になぜ負けたのか
    この本を読むと官僚組織が力を持ちトップダウンで政策を指示、遂行していくという流れが戦前から変わっていない事がわかります。(力を持ったものが武官が文官に代わっただけ。)過去の戦争での悲劇をを風化させてはいけないと強く思います。
  • そして、メディアは日本を戦争に導いた
    今の記者のレベルがひどい点。◆新聞は戦争で儲かること。◆◆明治期の新聞は、旧幕臣がメインで、そのため政権に批判的だったなど。◆これは括目。◆◆毎日新聞西部本社版の終戦日の白紙紙面のこと。
  • 歴史でたどる領土問題の真実 中韓露にどこまで言えるのか
    北方領土、竹島、尖閣諸島と日本が隣国と領有権を争っている領土の歴史的経緯に詳しく参考になった。ただ読後感は何となくすっきりしない。本書で3つの地域とも’暴力で奪い取った’ものではないことは明らかにされたが、編入手続きに若干の不備があったり、外交交渉でうまいことやり籠められたりして、正々堂々と日本固有...続きを読む
  • なぜ日本は〈嫌われ国家〉なのか ──世界が見た太平洋戦争
    日本がまともな戦略を持たないことを痛感させられる。
    諸外国の一般人は、日本人に対するイメージを第二次大戦までほとんど持たなかった。日本人イメージが確立したのが第二次大戦であり、そこには真珠湾と英捕虜の処遇などが大きく影響し、それは現代までつながっている。
    一方、独伊が日本の利用法に対して持っていた方...続きを読む
  • 昭和の名将と愚将
    以前から気になっていた本だが軍人を名将と愚将に分けて語るというのは如何なものかという気持ちがあり、なかなか読む踏ん切りがつかず。だが、昭和陸海軍の失敗を読み、この二人の思想や話が好きで読んでみたくなったので読んでみた。名将に対しては良いエピソードにくわえ、悪いエピソードも交えて話しているので読んでい...続きを読む
  • あの戦争は何だったのか―大人のための歴史教科書―
    太平洋戦争における問題点を時系列の中で的確に把握できる良書だった。
    当時の軍部の戦争指導の失敗、それを引き起こした国家としての体質のまずさは、教訓として現代に活かさなければならない。
    特に、情報軽視の体質について興味深く感じたため、「大本営参謀の情報戦記」「失敗の本質」を読み、情報の重要性について見...続きを読む
  • 日本の領土問題 北方四島、竹島、尖閣諸島
     日本が抱える3つの領土問題の本質について,分析しています。
     特に,元外務省官僚だった著者の東郷氏が,当時,当事者として関わった「北方領土問題」について語っているのを読むと,「領土問題は,双方の歩み寄りが,色んな形で必要なんだなあ」ということがよく分かります。「両国間には領土問題は存在しない」「も...続きを読む
  • 日本の領土問題 北方四島、竹島、尖閣諸島
    全部で2部構成、第1部は東郷和彦さんの主張が丁寧に、こってりと。
    第2部は、お2人での対談という構成となっています。

    その東郷さんは元外交官、佐藤優さんの上司として、
    主に北方領土問題に携わってこられた方です。

    凄く頭の良い方なんだなぁ、、と感じました。
    それだけに、部下としてついていく方は大変...続きを読む
  • 高度成長――昭和が燃えたもう一つの戦争
    戦争の14年と高度成長の14年は似ている。ちがうのは,繁栄を達成しようとするための手段が武力か経済か,ということ。