保阪正康のレビュー一覧

  • 高度成長――昭和が燃えたもう一つの戦争
    戦争の14年と高度成長の14年は似ている。ちがうのは,繁栄を達成しようとするための手段が武力か経済か,ということ。
  • あの戦争は何だったのか―大人のための歴史教科書―
    未だ戦争は終わっていない。未だ戦後とは言えないのではないか。そう思える本です。戦争をしっかり検証し将来に生かす苦しみを経ていないことが今日の問題の根っこのように感じます。
  • 歴史でたどる領土問題の真実 中韓露にどこまで言えるのか
    ロシア、韓国、中国と抱える領土問題を歴史を紐解きつつ、著者は昭和18年の日本が高揚している時期の日本地図を度々引用しながら、領土とは何かを冷静に考えさせてくれる好著である。ソ連、中国の強かさだけではなく、ヤルタ会談以降、サンフランシスコ講和条約、沖縄返還に至るまでの米国の政治的な思惑が曖昧さをあえて...続きを読む
  • 未来は過去のなかにある─歴史を見つめ、新時代をひらく
    昭和史について、通りいっぺんの知識と理解しかない人が多い中、もう一歩踏み込んだ歴史的事実や見方を教えてくれる。
    歴史(過去)から、未来を拓く処方箋を示してくれる。
  • 日本の領土問題 北方四島、竹島、尖閣諸島
    北方領土
    1年ちょい前に本書が発刊されたときには北方領土交渉の糸口は無かったが、東郷氏は2011年10月3日のラジオ「ロシアの声」でプーチンはガスプロム社長に「日本、韓国、中国などとの協力発展についての拡大的な提案を準備するよう支持した」と発言した話を紹介し、この紹介順が日本に対するメッセージになっ...続きを読む
  • 日本の領土問題 北方四島、竹島、尖閣諸島
    領土問題を作って退去するのは、戦勝駐留軍のおやくそく。日本では、北方領土、竹島がその役目。尖閣諸島は資源問題なので、チト違う経緯。これからの外務省は、いかに戦争を引き起こさないかという、明治時代の外交官の立ち回りが求められるとのこと。自衛隊と中国との非公式チャネルが継続されていたことで、なんとか踏み...続きを読む
  • 日本の領土問題 北方四島、竹島、尖閣諸島
    ●は引用、→、無印は感想

    領土問題(外交)は、時代とともに、歴史的背景(太平洋戦前・戦中、占領期、冷戦期、冷戦後)、経済的背景(日本のバブル期・ソ連の崩壊直後・中国の経済開放直後とそれ以降)によって変わっていく。

    北方領土、竹島、せんがく諸島。同じ領土問題でも、それぞれ問題点(歴史的、領土的、領...続きを読む
  • あの戦争になぜ負けたのか
    今現在の現状を理解するのに先の大戦ってとても重要だと思う。例えば、開戦の理由は石油をアメリカに止められたのが直接の要因で、エネルギーに関しては当時とあんまり変わっていない。負けた要因をきちんと分析、理解ることもこれまたとても重要。さっきバラカンさんのラジオで戦争は二度と起こしてはならない、みたいなこ...続きを読む
  • 日本の領土問題 北方四島、竹島、尖閣諸島
    前半は東郷氏による講義形式で、後半は保阪氏との対話形式で各領土問題を解説、解決の糸口を探ります。
    東郷氏は領土問題には「法的」「政治的」「歴史的」な3つの側面があると分類し、各問題に対して、前提となる史実、条約文書などをあげながら、一つずつわかりやすく解説してくれます。領土問題は「政治的」な解決しか...続きを読む
  • あの戦争になぜ負けたのか
    軍部にコミンテルンが入っていたようだとか、受勲スコアの考え方とか、草鹿龍之介が剣道的な戦略概念を持っていたとか、開戦直前の顛末とか、知らなかったことが書かれていて興味深い。
  • 五・一五事件 橘孝三郎と愛郷塾の軌跡
    太平洋戦争に向かう歴史的なホップ・ステップ・ジャンプの過程で農本主義の思想・行動家橘孝三郎に焦点を合わせて語られる。当時の思想家・社会運動家とくに北一輝・井上日召・大川周明・西田税等々と陸軍・海軍若手将校との関係も立体的に分析されている。政党政治から軍閥政治に移行するプロセスもよくわかった。そして統...続きを読む
  • 日本の領土問題 北方四島、竹島、尖閣諸島
    19世紀から20世紀の前半まで世界の常識は帝国主義で、日本も例外ではなく軍事主導で多くの領土を獲得した経緯がある。
    ちょっと前まで国境は、武力で決まっていたんだよなぁ。
    この本では三つの領土問題を取り上げているが、実はこれらはそれぞれ力点が違う。北方領土は「歴史問題」であり、竹島は「政治問題」、そし...続きを読む
  • 日本の領土問題 北方四島、竹島、尖閣諸島
    北方領土、尖閣諸島、竹島について書かれた本。かなり勉強になった。外交や領土に関する問題は、歴史の事実を確り学び、事実関係を理解することが大事だと痛感。今後の解決策とか対応方法も勉強になった。外交や領土問題は難しいが、国民として考え続けることは不可避と痛感。
  • 日本の領土問題 北方四島、竹島、尖閣諸島
    最近、大きな問題としてクローズアップされている、日本の領土問題について、3代続けて外交官の東郷氏が、外交官としての北方領土の解決にあたった経験を踏まえての交渉等を含めて説明している。

    内容としては1部は東郷氏が、北方領土、竹島、尖閣諸島について、それぞれの歴史的経緯、それぞれの宣言などについて説明...続きを読む
  • 日本の領土問題 北方四島、竹島、尖閣諸島
    北方領土、竹島、尖閣諸島。これらの問題を同一に考え、強行に抵抗することの危うさを指摘した良書だと思った。北方領土は歴史問題を孕み、竹島は政治問題を、尖閣諸島は資源問題を内包している。強行であることの危うさは、「北方四島」というコトバがその原因かもしれない。歴史上あった「面積等分」や二島返還が実らなか...続きを読む
  • 妻と家族のみが知る宰相―昭和史の大河を往く〈第9集〉
    著者は,昭和史の史実を確かめるために,これまでに何人かの政治家に話を聞き,またその家族にも話を聞いている。
    政治家の家族に関しては,取材を通して2つのタイプに大別できたという。
    ひとつは,政治家としての歴史的評価や客観的分析とは別に,家庭内の夫や父の姿にとどめる,公と私を明確に区別するタイプ。
    もう...続きを読む
  • 太平洋戦争の失敗・10のポイント
    太平洋戦争における詳細な戦闘記録を求める読者には向かないが、主要な作戦の結果(失敗)の背景がストーリー仕立てで紹介されており、理解を深めるのに役立った。記載されている事実も類書と相違するものはほとんどない。
  • 日本の領土問題 北方四島、竹島、尖閣諸島
    日本のこれからの20年の基本戦略は明らかである。一つは、中国との間で、相互の基本的国益を害し合わず、可能な協力を実施する関係を構築することであり、それは本質的に中国の利益でもある。もう一つは、そのためにも、中国の台頭に顕在的・潜在的脅威を感じるすべての国とできうる限りの信頼関係を作ること。これは、い...続きを読む
  • 田中角栄の昭和
    田中角栄について書かれた本。
    日本の総理大臣としては稀有な経歴をもつ点で、
    特に有名だと思われます。

    彼について知りたく、購入した本です。
    体系的にまとめられており読みやすい作品でした。
  • 歴史でたどる領土問題の真実 中韓露にどこまで言えるのか
    昭和十年代の日本(大日本帝国)の版図は、今よりもずっと広かった。北海道・本州・四国・九州に琉球列島・千島列島(占守(シュムシュ)島〜国後島)を加えたものが「内地」であり、朝鮮半島・台湾・樺太南部、それに関東州(遼東半島先端の旅順・大連)、南洋諸島(グアム、サイパンなどのマリアナ諸島・パラオ諸島・トラ...続きを読む